私がノートPCを選ぶ際、必ず候補に挙がるメーカーの1つがDellです。
元々PC-98から移ってきた際に最初に購入したのがDellがだったということもありますし、XPSを代表にデザインが何となく好き、というのもあるのですが、特に法人・ビジネス向けを中心に購入時にカスタマイズ出来る部分が多いところに非常に魅力を感じています。
実際Chromebookでも法人向けのLatitude 5400を全部載せの最上位構成で購入したりもしました。恐らくこの秋登場予定のGooglebookでも真っ先に候補に挙がるのはDellかな、とは思っています。
とはいえ、正直ここ数年のDellはよく分かりませんでした。2025年に同社は以前のようなInspironやLatitudeといったブランドネームから、シンプルな「Dell」「Dell Plus」「Dell Pro」「Dell Pro Max」といったブランドに変更しました。
今まであまり関心が無かった層にとってはシンプルに感じられるのかもしれませんが、私にとっては何がどう変わったのかサッパリでした。
そうした中、今回Dell Technologies社より同社の新ノートPC、「Dell 14S」と「Dell Pro 5 14」をお借りしました。
Dell Pro 5 14インチ ノートパソコン – より薄く、より速く | Dell 日本

と同時に、実際に届いてみると本体色以外には違いはあまりなさそうに見えたのですが・・
というか、数ある中から私がこの2モデルを選んだのですが、理由は単純に
「今のブランド構成が良く分からないから、単独モデルでレビューしてもありきたりなものになりそう。だから単純に同じ14インチという共通項、視点で2つのモデルを比較させて。」
とお願いしたのがあります。
ということで今回はこの2モデルを比較して実際に触れてみての、私なりの感じたこと、それぞれの違いとどういう人に合いそうか、という点について触れたいと思います。
尚、今回は単純な「貸出機」であり、同社から金銭等の授受もなく、また製品の提供もありません。また内容に関しての指示やチェックもありませんので、PR案件ではありません。この点ご了承ください。
最近のDellのブランド構成について
さて。とりあえず私のような「最近のDellよく分からん」という方に向けて整理がてら簡単に今のDellのブランド名を整理しておきたいと思います。既にしっかり分かってる方、今回の「Dell 14S」や「Dell Pro 5」とモデル名を言われて「あぁ、あれね」と立ち位置が分かるかたは次項まで飛ばして頂いて大丈夫です。
よく分からない方はサラッと眺めて頂くと、これからこうしたモデルが出てきた時に何となく立ち位置が頭に浮かぶだけでなく、その特長もイメージしながら製品発表やレビューを見れると思います。
ProやMaxといった名前が付いているからといって単純な上級機「というわけではない」
最近はPCでもスマホでも何かとProだMaxだと付けたがります。例えばAppleならApple Siliconひとつ考えても「M○」「M○ Max」「M○ Ultra」とありますし、iPhoneでも「Pro」だ「Pro Max」だと出てきます。以前は「Plus」もありました。
で、基本的には大体無印よりPro、ProよりMax、MaxよりUltraのほうが何となく(あくまで何となくね、実際には少し違うけど)性能とか色々上なんだろうな、って気がしませんか?実際には性能というよりも単純に大きさの違いだったりするのでそこは面倒くさいのですが、とりあえず「無印」よりは「Pro」のほうが強そう(Airとかもあるけど)みたいなイメージだと思います。
でもDellもそのイメージで考えるとちょっと混乱します。
というのは、Dellの場合には個人向けが「Dell」、法人・ビジネス向けが「Dell Pro」、プロ向けが「Dell Pro Max」だからです。更に最近また「XPS」ブランドを復活させまして、個人向けに「XPS」が加わったことで益々訳が分からなくなりました。表にまとめます。
| 新ブランド名 | 従来のブランド名 | ターゲット・特徴 |
| Dell Base / Plus / S | Inspiron / Inspiron Plus | 個人向け(日常使いからクリエイティブまで。標準から上位) |
| XPS(ブランド復活) | XPS | 個人向けハイエンド(デザイン・コンパクトさ最重視の最高峰) |
| Dell Pro 3 / 5 / 7 | Latitude 3000 / 5000 /7000 | 法人・ビジネス向け(セキュリティ・耐久性・保守性重視) |
| Dell Pro Max | Precision | プロ向け(CADや3D制作を行うワークステーション) |
つまり個人で買うなら「Dell(Base / Plus / S)」か「XPS」なんです。
ただ、Dellの場合、以前から一応法人向けモデルを個人でも買えるんですね。私以前から時々法人向けのミニデスクトップPC買ったりしてました。だから「Dell」と「Dell Pro」の違いは、単純に「Dell Pro」が上位、という訳ではなく「個人向け」と「法人・ビジネス向け」の違い、ということになります。
今回のDell 14Sは「Dell Plusの後継」?じゃあ「S」って何?
この法則に従うと今回お借りした2モデルはどうなるか、となったときに「あれ?Dell 14Sって何だ?」ってなるわけです。一応上の表だと「Dell S」ってあることはあるんですが、プレスリリース等を見ると「従来のDell Plusの後継機となります」とか書いてあるから余計にややこしい。そもそもSってなんだよ、となるわけです。
で、これについても調べてみたところ、
従来の「Inspiron Plus(上位モデル)」の後継(つまりDell Plusの後継)であり、名前の「S」が示す通り、Slim(薄型)かつStylishに特化したプレミアム・クリエイティブノートということだそうです。
ただ、「じゃあXPSと何が違うんだ」というと、XPSほどデザインやその他で尖った仕様にはなっておらず、汎用的な金型を使ってコストを抑えつつも、中身はハイエンドに近い、という「手堅い高品質な優等生モデル」という立ち位置が「S」らしい。なので今回の「Dell 14S」はそんなモデル。
Proは旧「Latitude」、その後の数字は以前の「3000/5000/7000」
次に「Dell Pro 5 14」これは私、最初3とか5とか7ってあるので、てっきり搭載されているIntel Coreプロセッサーの数値かと思ってたんですが、そうではなく「Latitude 3000 / 5000 / 7000」のそれぞれの後継という意味らしい。
この中で5ということで従来のLatitude 5000(メインストリーム)に位置するモデルです。ということは、何だ、私が冒頭で触れた、以前Chromebookで購入した「Latitude 5400(この400は14インチなので400)」の最新モデルみたいなものではないですか。借りる時点ではまったくその辺りの情報ないままにホントに「Proだから少し上っぽいし、5だからCore Ultra 5でしょ」くらいの感じでした。
ということでまとめると、今回借りてレビューする2モデル、それぞれに
- Dell 14S・・個人向け
従来のInspiron Plusの後継。
14インチ、SなのでSlimかつStylishに特化したプレミアムノート - Dell Pro 5 14・・法人・ビジネス向け
従来のLatitude 5000の後継。
となります。さて。前置きが長くなりましたが、次項からそれぞれのモデルについて見ていきます。
一見似ている両モデル。見た目は似ているが、実際はしっかり「個人向け」「法人向け」の方向性が表れた
まずは結論から。
この2つのモデル、私、テキトーに気軽に「同じ14インチだし比較しやすいでしょ」と選んだだけだったのですが、まったく方向性が違う、それぞれのブランド名の性格がしっかり表れたモデルでした。
とともにDellの場合、前述のように個人でも法人・ビジネス向けを買えるので、また悩ましい。その辺りを、まずはそれぞれの特長を表した上で、各部位について見ていきます。
現時点では恐らく「何か外観も同じようなモデル」に見えると思うのですが、それぞれを見ていった後だと恐らく「あれ、そう考えてみると確かに結構違って見える」かもしれません。
今回借りた2モデルの構成からそれぞれのブランドの特長が見えてくる
ということで、2モデルの主な特長を表にしました。
ただ、両モデルともプロセッサーやメモリ容量など選択肢は幾つかありますので、その中で今回私がお借りしたモデルを前提に作成しています。
| Dell 14S | Dell Pro 5 14 | |
| 特長 | エンターテイメントやクリエイティブ作業に最適な、洗練された個人向けプレミアムPC | セキュリティ、Web会議、長時間の作業など、仕事の生産性を高めるビジネス向けPC |
| プロセッサー | Core Ultra 7 355 | Core Ultra 5 335 vPro vPro対応で企業のIT部門が管理・導入しやすいのが特徴 |
| ディスプレイ | OLED・タッチ対応・300nit DCI-P3 100%の広色域による鮮やかで美しい発色と黒の表現 | アンチグレア・超省電力・500nit 事務作業やモバイルワークに適した実用的な仕様。超省電力パネルのため、バッテリー駆動時間も長くなる |
| メモリー | LPDDR5x 7467 MT/S 非常に高速なオンボードメモリ。オンボードのため薄型に出来る。 | DDR5 5600 MT/s デュアル オンボードではなくソケットタイプを採用。企業での保守対応や将来的なアップグレードも可能。 |
| カメラ | 2MP+IRカメラ Windows Hello対応 | 8MP+IRカメラ Windows Hello対応 800万画素の高解像度カメラ |
| シャーシ素材 | アルミニウム | アルミニウム(トップカバー) ガラス繊維複合素材(パームレスト、ボトムカバー) アルミニウムより軽く、冬場でも冷たさを感じにくい |
と、主に2モデルで違いが出ている部分を中心に表にしましたが、更にDell Pro 5 14に関しては、法人・ビジネス向けということもあり、注文時の選択肢(オプション)が豊富です。
例えばカメラであれば今回お借りしたモデルであればIRカメラ搭載ということでWindows Hello対応ですが、IR非搭載のカメラを選ぶことも可、また指紋認証もあり、なしを選べますし、更にスマートカードリーダーなど、「マスク着用時でも確実な認証が必要」「会社の規定で指紋認証が必須」といったビジネス現場のリアルな要望に応えるために選択肢が豊富です。また4G/LTE対応なども選択肢にあるのも魅力です。オプションで付けられるアプリケーションの選択肢も豊富です。
ただ、ここは良し悪しで、細かい構成を決められるので導入の際に自社に最適な構成を選べるのは魅力ながら、その分価格帯もオプションの幅も広いので、予めある程度自分の中で「こういう構成にしたい」というイメージがないと多彩な選択肢と予算の幅に悩みます。
あと、法人・ビジネス向けの大量導入を前提としているので、価格設定が初期設定状態だと若干高くなるのも悩みどころ。この辺りはクーポン発行時などを狙って選ぶのが良さそうです。
それに対してDell 14Sはそうした諸々を一切省いたある程度シンプルな構成、ラインナップ。とはいえ旧Inspiron Plus、更にS付きモデルということで、XPSほど尖ってはいませんが、個人向け用途としてはOLED、タッチ対応など要所はしっかり押さえてきています。
今回の2モデルの構成から両モデルの特長を見ていく
それでは後半では今回お借りした構成をベースに、各部分の特長を見ていきたいと思います。
液晶:「OLED/300nit/タッチ対応」の14Sと「非光沢/超省電力/500nit」のPro 5
まずは液晶。

DCI-P3 100%、300nit、タッチ対応。

Dell 14SはOLED搭載ということで、ここがDell Pro 5 14と方向性がしっかり分かれて分かりやすい部分です。DCPーP3 100%の広色域による鮮やかで美しい発色としっかりとした黒の表現が可能なので、映画鑑賞や画像加工編集などの用途に最適です。またタッチ対応で直感的な操作ができるのも特徴です。


それに対しDell Pro 5 14はアンチグレアの超省電力タイプのパネルを使用。OLEDではありません。ただ500nitと比較的明るめということもあり、実際に並べて眺めてみると14SのほうがOLEDだから劇的に美しい、とか、そういった印象はありませんでした(勿論黒がベースの映像や画像をしっかり見れば、グレアとノングレアの違いもありますが、「あ、違うな」とは分かるとは思うのですが)。
ここは思った以上にDell Pro 5 14の液晶が好印象でした。そして隠れた魅力として「超省電力タイプ」の液晶である、という点が挙げられます。
ノートPCでバッテリー消耗に大きな影響があるのは、(もちろん作業の内容が一番大きいですが)やはりCPU、GPUと並んで液晶パネルの種類だと思っています。明るさ1つ変えるだけでも全然持ちが変わってきます。そうした中で、500nitと明るめ、ノングレアで文字等もしっかり見やすい中で、超省電力パネルというのは大きな魅力です。
この辺りは勿論用途次第ですが、法人・ビジネス向けのDell Pro 5 14が事務作業やモバイルワークに特化した実用的な仕様であることが分かります。またノングレア、500nitということで、明るいオフィスや窓際でも視認性を確保している、とも言えます。
Webカメラ:「200万画素」の14Sと「800万画素」のPro 5、どちらもWindows Helloには対応
続いてカメラ。

ただ、プライバシーシャッターがないのは若干惜しい。
Dell 14Sは一般的な2MP(200万画素)+IRのカメラ。最近はWeb会議でも顔は隠して参加する事も増えてきているようですし、そう考えるとそこまで高画質は求められてはいないとも言えますし、一般的な会議等であればもちろん不便は感じないとは思います。敢えて挙げるとすれば物理的なプライバシーシャッターが付いていないので、この辺りはあまりその辺りを強く意識することが少ない個人向け、といえるのかもしれないな、とは思いました。

こちらはプライバシーシャッター付き。
それに対してDell Pro 5 14は8MP(800万画素)+IRのカメラ。解像度的にもこちらが上です。こちらはしっかりWeb会議でクリアな映像を相手に届けることが出来るというのは人によっては魅力。
Web会議において「おじさんの顔なんて誰も見たくないし興味もない」と言われる方もいると思いますが、対面と違って情報が音と映像しかないと、意外と音の聴き取りにくさや、映像の乱れ、映像の悪さって見ていてストレスになるときがあるんですね(映像があまり良くないと「あれ?相手の回線状態良くないのかな?安定してないのかな?」と漠然と不安になるときがある)。
入ってくる情報が少ないだけにそこに意識がいってしまう、というか。あと、おじさん顔は確かに美しくはないかもしれませんが、だからと言ってそれを更に低解像度で汚く見せる必要はメリットにはならないと思います。外見大事。
ただ、実際に2つを並べてカメラを見てみた限りでは、そこまで大きな違いは感じられなかったので、あとは照明や通信環境次第、という部分もあるとは思いました。
キーボード:「世界汎用金型」の14Sと「各国専用金型」のPro 5
次にキーボード。
え?キーボードなんてどちらも同じでしょ?と思われるかもしれませんが、単純なキーボードのデザインだけでなくタッチ感も意外と変わります。これは前述のシャーシ素材による厚みの違いも影響しているのかもしれません。

ただ、各キーのサイズバランスは悪くありません。
まずはDell 14S。
こちらは先ほどInspironとXPSの違いで少し触れましたが「汎用金型」を用いていることもあって、キーボード自体もコストを抑えられるように「キーだけ変えれば各国対応出来る」汎用のものとなっています。
その影響でデザイン的には一部のキーが共通穴になって繋がっていたり、と、(ここに拘るのは本当に限られているかもしれませんが)キーボードのデザイン的にはちょっと惜しい気がします。
結構汎用金型って汎用といいつつ「US配列」が基準になっている場合も多く、そこに無理矢理キー数の多い「JISかな配列(JP)」などを入れるために一部のキーが小さくなってしまっているメーカーも多い中で、とはいえしっかり各キーのサイズバランスが取れているのは好印象です。

従来のLatitudeだとここ「世界汎用金型」だっただけに、それだけで個人的に好印象。
それに対してDell Pro 5 14は「専用金型」。各キーがしっかり独立しています。
私の使っているLatitude 5400 Chromebookをはじめ、Dellの従来のLatitudeシリーズって最上位(今回のDell Proシリーズでは今のところ存在しない)9000シリーズを除くとキーボードが先ほどのDell 14S同様「汎用金型」を用いていることが多いので、あまり期待していなかったのですが、ここは予想外でした。
キーとそれ以外の部分の色味の差があるので、若干キーが小さめに見えますが、実際には打ち心地は悪くありません。
このキーボードのデザインに関しては語り始めると長くなってしまうので今回はなるべく控えめにいきますが、Appleだったら10万前後のMacBook Neoでも専用金型です。
Dellだって最近発売された15万円のXPS 13でも専用金型です。
汎用金型にしたほうがコストは抑えられるし売れ残った場合にキーだけ交換して他の国に在庫を送ってしまえば良い、というリスクマネジメントの部分もあるとは思います。
ただ、やはり最近はそれなりにPCも値段が上がってきていますし、今時Amazonで数千円で売られている中国製のワイヤレスキーボードでも専用金型(例え複数メーカーで流用していたとしても。ここでいう専用、は「JISかな配列専用」という意味)で出ていることを考えると、キーボードのデザインもPCのデザインの一部ですし、もう少し気を使って欲しいな、とは思います。
なお、キータッチに関してはDell Pro 5 14のほうが少しフカフカしたタッチ感です。これは何が理由か、キーボード自体の構造の違いもあるかもしれませんが、本体の厚みがDell Pro 5 14のほうが厚いんですね。これはメモリーをオンボードタイプではなく交換が可能なソケットタイプを採用していることなどもあるとは思いますが、それ以外にパームレストやボトムカバーにアルミニウムではなくガラス繊維複合材を使っていることなどの材質による違いもあるかもしれません。
個人的にはDell Pro 5 14のタッチ感、好きです。

で、シャーシ素材の話題が出てきたので触れておくと、厚みはDell Pro 5 14のほうが厚いのですが、そうした複合材を使っていることもあってか、質量自体はDell Pro 5 14のほうが約1.36kgと軽くなっています(Dell 14Sは最小質量で1.47kg)。
ただこれも実際に2台を同時に持ってみたりしたのですが、100gの差、なかなか違いとしては短時間では分かりづらかったです。ブラインドテストしたら多分分からない気がします。とはいえ、毎日持ち歩くとなるとその100gが意外と差が出るのかもしれませんが。
各種インターフェース:ほぼ同じ。Pro 5は右側面に「Ethernet端子」付属、またオプションで4G/5G対応やカードリーダーも付けられる。
続いてインターフェース。

どちらもHDMI、USB 3.2 Type-A、Thunderbolt 4(x2)。
Dell Pro 5はオプションでスマートカードリーダーも付けられる。

Dell Pro 5(上)は加えてEthernet端子が。
またオプションでSIMカードトレイも付けられる。
基本的にはほぼ変わりはありませんが、法人・ビジネス向けのDell Pro 5 14のほうは向かって右側面にEthernet端子が付属しています。常にEthernet端子のある場所で仕事をするとは限りませんが、安定した通信状態を求めたいときなど何かとあると個人的には便利だと思います。
個人的に惜しいな、と思ったのはUSB-C端子が左側面に2つとも集中してしまっていること。
これを出来れば左右に1つずつに散らしてほしかったところです。色々なUSB-C対応アクセサリー類を付けることを考えると、例えば外付けマウスを接続したときに邪魔にならないように右側に端子を集中させた、と言われれば何となく納得出来なくもないのですが、充電端子として考えた時、必ずしも左側面側に充電ケーブルがあるとは限らない(私の場合結構右側から給電することが多いので)ので、ここはちょっと惜しいと感じました。
また、「Dell Pro 5」に関しては、今回お借りしたモデルには搭載されていませんが、4G/LTEや5Gに対応させたり、カードリーダーを内蔵させたり、といったことも可能です。その辺りの選択の幅の広さは法人・ビジネス向けの強みかもしれません。
まとめ:「何を求めるか」用途から選択肢の豊富さ、シンプルさ、まで

ということで、ここまで「私が借りた」端末2モデルをベースに比較してみました。
ここで「私が借りた」と敢えて付けたのは、実際に製品のページに行ってみると、選択肢が豊富だからなんですね。
特にDell Pro 5は幅広い組み合わせが出来る分、見え方も変わってくる
特に「Dell Pro 5 14」に関しては、ここで触れた、例えばシャーシの「アルミニウム(トップカバー)+ガラス繊維複合材(パームレスト、ボトムカバー)」を「アルミニウム」のみに変えることも出来るんです。この場合価格は「+2,145円(文章作成時点では2,046円)」。恐らくこの方が見た目的にはより高級感も出てくるとは思うのですが、今回触れたようにガラス繊維複合材にすることでの良さもあると思われるだけに難しい。要は選択肢なんですね。
だからどちらも変えようと思えばプロセッサーも「Core Ultra X7 358H」や「Core Ultra X7 368H VPro」にしたり(その場合、メモリーはDDR5ではなくLPCAMM2に変える必要があったり、Graphicsは内蔵のArc B390に変わるのでその辺りややこしい)、メモリ64GB、ストレージ2TBといった選択肢も可能(Dell Pro 5)です。
ただ、この辺りになってくると今回レビューした端末とは「全くの別物」になってしまうので、もう比較レビューも何もなくなってしまうので、その意味では今回は本当に手頃、というかベース的なモデル構成だったのはありがたかったかな、と改めて思いました。
だって特にDell Pro 5なんて構成次第では価格からしてまったく見え方が変わってしまうからです。
私が考えるDell 14SとDell Pro 5、それぞれが合う人
ということで、あくまで今回お借りした2モデルに関してのみで評価すると、
どちらも非常に程良く使いやすいな
と。
ただ、メモリーは欲を言えば32GB欲しかった気もしなくはないですが、ただ、前半でも触れたように、この16GBメモリ構成で見えてくるこれら2つのモデルのそれぞれのイメージは、
- Dell 14S・・プライベートでの利用がメインで、美しいOLED画面で動画等を楽しんだり、写真編集などを行ったりしたい人向け。重い動画編集等になると厳しくはなってくるものの、その辺りを考えるのであればまったく別のモデルを選べば良いだけ。普通に液晶も綺麗なスタンダードプレミアムモデルとして良モデル。
- Dell Pro 5 14・・一番はやはり法人・ビジネス向けが相性が良いとは思うけれど、仕事やプライベートで長時間のタイピングやテキスト、Web閲覧(非光沢超省電力パネル)がメインで、頻繁にオンライン会議を行う(8MPカメラ)人。こちらも同様に画像編集等であれば充分にこなせるし、軽い動画編集も。
特にDell Pro 5 14はオプションの幅が広いので、既存、既製のノートPCでは痒いところに手が届きにくい、また例えば4G/LTEや5Gに対応させたい、英語(US)キーボードを選びたい、といった一般的な「ここに特化させたい」といった需要にも応えられます。また、保守サービスもProSupportだけでなくProSupport Plusも選べたり、付属アプリも色々選択肢があったり、と数多ある構成の中から自分の好みのモデルをカスタマイズして作りたい、欲しい、という人にはとても相性が良いモデルではないか、と思いました。
そういう視点で見てみると、前半でも触れましたが「なんか似たような14インチ、個人と法人・ビジネス向けの違い程度でしょ」くらいの印象で見えていたモノが、実際に使ってみて、その上でそれぞれの構成を考えていくと全く別物に見えてくるのが非常に興味深いと感じました。
なので、個人的にはDell Pro 5 14には特に惹かれています。
これ、今回はベース的なモデルだったので、これを実際に使った上で「ここをもう少しこうしたい」といった部分を変えたモデルを価格とのバランスを考えて選べる。企業の導入担当者からすれば非常にありがたいのだけれど、その反面、しっかり詰めていくと予算面や色々な課題が見えてきてまた悩みそうだな、とは思いました。
Latitude 5400 Chromebook Enterpriseを購入した時も思ったけど、この構成沼は結構怖いです。ただ、当時の5400の頃に比べて単純にシャーシその他のフォルム含めて大分シンプルかつ上品にまとまっていて、何かLatitudeの5000番台(現Pro 5)でも格好良くなっちゃったのね、と。
逆にDell 14Sは個人向けでもあるだけに、選択肢もシンプルに限られていて、却って選びやすいかもしれないな、とは思いました。何より基本的な構成なら20万円を切る(今回の構成で195,140円、プロセッサーをCore Ultra 5 322に換えれば169,898円)ので、その辺りも魅力だと思います。
ということで今回はDell Technologies社より同社の新ノートPC、Dell 14SとDell Pro 5 14をお借りしましたので、お借りした構成をベースに、前半では「そもそも最近のDellのモデル区分が分かりにくい」といった部分をまとめつつ、中盤でそれぞれの特長について触れ、後半では特に気になる各部分について見ていきました。
興味を持たれた方はそれぞれの製品ページ等をご覧頂ければ、と思います。

