ネット上を眺めていると
「Chromebookで出来ることは他OSのPCでも出来るから不要」
「出来ないことが多いので薦められない」
といった感想をよく目にします。
また、「折角買ったけど、いまいち使い途が見つからない」という方も見かけます。
そう考えると、もしかしたら多くの方は「Chromebookでなければ出来ない、ならではの強みを活かした何か」や「明確な用途」が予め見つかっていないと購入には踏み切れない、という状態なのかな、と思いました。
先日私は「Chromebookは既存環境からの完全な移行ではなく、ある用途に特化させた専用端末としての追加、併用がオススメです。」という文章を書きました。
もちろん完全に移行してしまって、仕事もこれで十分、という方も世の中にはいらっしゃいます。その辺りはもちろん個人差はありますし、仕事の内容にもよると思っています。
ただ、私的には、必ずしも「仕事で使えるか」基準で考える必要もないのかな、という気もするんですね。
だって、企業によっては支給されるPC以外は使用禁止、みたいなところも多いと思うんです。であれば、仕事で必須のアプリが必ずしも使える必要はないわけです(それは仕事用のPCを使えば良い)。
ということで、前回「買う前からみんなChromebookについて難しく考えすぎてませんか?存在意義も活用術も不要で「使いたいから使う」で良いと思う。」という文章を書いたばかりではありますが、
今回はChromebookを使い始めて6年以上、このブログでもChromebookについて900以上の文章を書いてきて、好きが高じて電子書籍を5冊、あとユーザーオフ会、Google Meet会なども始めて、更に最近はYouTubeも始めてしまったユーザーでもある私の「僕はこんな風にChromebookを使っている」という話をしてみようと思います。
ブログ更新時々ネット散策。あとはゲーム。以上。
このブログの更新は、基本的にはChromebookを使っています。
元々それが理由(「出先でも更新出来たら良いよね」)で6年前に購入したのが最初です。
ということで、私にとってのChromebookは元々出先でのブログ更新用PCでした。
で、自宅にはハイスペックのデスクトップPCもあるのですが、起動が面倒なので、自宅でも結構Chromebookで更新してます。
ということで、まぁ巷でも「初心者ブロガーと繋がりたい」「副業ブロガー」「○ヶ月で月収○桁超え達成」といった方々が「投資として」Chromebookをブログ更新用のオススメPCとしてオススメすることもあるように、ブログ更新用PCとしてオススメしたい点はあるのですが、これに関しては個人的には二点、予め気を付けた方が良いかな、と思っています。
それが、
・日本語入力に意外と癖があるので、ある程度キーボードやタッチパッド、日本語入力の設定やユーザー辞書のカスタマイズは必要。
・画像の加工や編集をどの程度行うのか、また普段何で行っているかの確認は必要。
ということです。それぞれ触れていきます。
日本語入力に意外と癖があるので、ある程度キーボードやタッチパッド、日本語入力の設定やユーザー辞書のカスタマイズは必要。
ネットを眺めていても「文章作成に最適」「小説を書くのにオススメ」といった文章入力中心の作業をされる方へオススメする声もよく目にします。
「ネットに繋がるポメラ」みたいな表現がされることもあります。
ただ、基本的に「Google日本語入力」しか使えない上に、ユーザー辞書は予め他のPCで自分専用のモノを作っておく(一応他OSのPCに入れたATOKなどのユーザー辞書を変換してインポートすることも可能)か、
一から登録して自分色に染めていかない限り、基本的にはそこまで賢くはありません。
馬鹿でもないけど。
その点では辞書の容量の問題はあっても、人によってはATOKが使えるポメラや、当然自分の好みの日本語入力が使える他OSのPCの方が使い勝手は良い可能性は十分にあります。
また、Chromebookを文章入力用と考えている方でも結構コスパというか価格を重視して、古くて安いモデル等を選ぶ方も多いのですが、安ければ当然他OSのPCと同じく、液晶もキーボードもタッチパッドも「それなり」です。
もちろんその辺りにこだわりのない方、むしろそうしたキーボードのほうが慣れている、という方であれば全然OKだと思うのですが、普段からキーボードにこだわって3万円とかするメカニカル使ってる方や、ある程度高めのWindows PCやMacBook等を使っている方は、この辺り勝手が違ってきますので、注意しましょう。
ちなみにキーボード設定に関しては細かい部分まで微調整、というのは難しいですが、キー配列などであれば(タッチパッドのスクロールも含めて)設定から変更が可能です。
そうしたカスタマイズである程度使い勝手が変わりますので、そこは予めチェックしておきましょう。
画像の加工や編集をどの程度行うのか、また普段何で行っているかの確認は必要。
もう一点、これは個人差があるので、その分ご自身の普段の状況を一度振り返ってみて頂きたい点です。
ブログ更新において、画像の加工や編集、管理をどの程度行うのか。
ちなみに私は6年前はスマホで撮った写真をGoogleフォトにアップロード、それをChromebook上のGoogleフォトからダウンロードして、リサイズとリネームだけして投稿していました。
ただ、最近はスマホだけでなくカメラで撮るときもありますし、管理もLightroomで行っていることもあって、状況が変わっています。
といっても私の場合、別に大した加工、編集は行っていなくて、単純に前述の6年前の時点で「手動で1枚ずつ行っていた」リサイズとリネーム、更にその時には出来なかったウォーターマークを入れるのを、Lightroomだと一括で行える、というだけの理由です。
で、ここがポイントだと思うのですが、ということは私の場合、Chromebookで出来る方法を探せば、見つければ、十分に代用自体はできてしまう、ということです。
ただ、単にそれを敢えてしていない、というだけです。何故なら、
現時点でLightroomのほうが慣れているのと、楽だから
です。なので、画像に関しては、自宅のデスクトップPCやMacBook等で行っています。
もしかしたら多くの方がここで躓いてしまいがちなのかな、と思いました。
つまり、ここを「すべて多少無理してでもChromebookのみで完結させようとして」面倒くさくなって、止めてしまう、というパターンです。
もちろん今手元にChromebookの1台しかない、絶対に1台しか使わない、というのであれば別ですが、でなければ併用で良いと思うんです。
というと反対に私のように自宅デスクトップPCだけでなくMacBookも持っているのであれば「ならMacBook一台でやれば良くない?」と思われるかもしれません。
確かにそうとも言えるのですが、ただ、見方を変えれば、先ほどの「併用で良いと思うんです」の通り、別にChromebookを併用しても良いと思うんです。
ここ、「MacBookのほうが出来ることも多いし、完成度も満足度も値段も高い」ので優れている、勝っている、と思っている方には理解しづらいかもしれませんが、優劣って意外と付けられないんですね。
もうここは感覚の部分になってしまうのですが、Chromebookを持ち出してしまったほうが、使った方が捗る、使いやすい「時もある」んです。
要はどちらか、みたいな優劣を付ける必要なんてないんです。縛りがあるわけでもないんですから、自分が使いたいときに使いたい方を使えば良いんです。
ちなみに、私はまだあまり使えていなくて使い慣れていないのですが、最近はCanvaなど、スマホからPCまでアプリ版もWeb版もある素晴らしい編集、加工サービスを提供しているところもあります。
無料デザインツール:プレゼンテーション、動画、SNS | Canva
で、実際にそうしたWebアプリを使ってChromebookで完結も十分に出来ると思っています。この辺りはなので私的には、ちょっと早く使えるようになって試してみたいな、と思っているのですが、なかなか時間が取れずにいます。
ゲームはクラウドゲームサービスを時々。
「時々ウェブ閲覧」は普通のこと、特に説明する部分もないので省くとして、あとはゲームです。これ、Android版のゲームではなくて、GeForce NOWとXbox Game PassのCloud Gamingです。これ、意外と重宝してます。
前述のように私は自宅にはハイスペックのWindowsデスクトップPCがあり、GPUも十分な性能のものを使っているので、単純なベンチマークでは圧倒的に自宅PCです。普通にハイスペックが必要なゲームも遊べます。スピーカーも良いのを使っていますし、画面も大きいので十分。
でも、Chromebookでクラウドゲームサービスのほうが気軽に出来る、というのは確かにあります。
確かにデスクトップのゲーミングPCはハイパワーですが、ゲームをするためだけにPCの前に行って、電源を入れて、場合によってはゲームをインストールして・・という一連の流れって意外と面倒に感じてしまって、積みゲーになってしまうことが多かった、というのがあります。
まぁ年齢の問題、というかやる気の問題なのかもしれませんが、子どもの頃や若い頃ほど、何時間も時間を忘れて無心でゲームを出来なくなった、親の目を盗んででも幾らでもゲームをしたい、と思える、行動に移せるほどのパワーがなくなってしまった、というのがあります。
意外とゲームってパワーいるんです。
で、私自身、ゲームはしたくて色々買うんですが、前ほど集中力が続かないんですね。となると、じっくり腰を落ち着けて自宅のハイスペックPCの前に座らないとゲームが出来ない、というと意外とやらなく(やれなく)なってしまうんです。
あと、ハイスペックPCって確かに快適なんですが、その分高画質にするとGPUのファンが高速回転してうるさくて耳障りだったり、ゲーム中の音楽が楽しめない、浸れなかったりします。あと、大量にゲームが積まれた状態なので、無駄に本体ストレージを圧迫している割には遊んでいないゲームも多い。
それに対してクラウドゲームサービスってインストールも不要。遊ぼうと思えば、その場でいつでもどこでもすぐ遊べます(もちろんある程度快適な通信環境は必要ですが)。この気軽さが良いんですね。
例えば旅行先、出張先のホテルなどで夜に少し息抜きにゲーム、みたいなことが簡単に出来てしまう。
そして、そういう気楽さで始めると、意外とハマってしまって、先ほどまでパワーがなくなった、とか言っておきながら、気がつけば夜遅くなっていた、ということもあります。
当然本体のファンも回りませんし、本体自体も熱くならない。なのでChromebookでも快適です。
まぁ出先にもゲーミングノートPCを持っていけば良い、と思うかもしれませんが、そうなると結局インストールしたくなりますし、無駄に遊んでないゲームが・・更に遊び始めるとファンがそれなりに回ってうるさい、結局遊ばない、みたいな自宅PCと同じことが起こりがちなんですね。
これ、普段息をするようにゲームを自然に遊べている方には「そこまでして無理して、頑張ってゲームをしようとするのが意味が分からない」と思うかもしれませんが、意外と共感して貰える方もいるんじゃないかな、と思っています。
少なくとも、私は結構この「時々クラウドゲーム」においてChromebookが結構重宝しています。というか、そのおかげで最近は結構細切れの時間でゲームを楽しめるようになりました。
Chromebookのマニア、オタクって、案外「頑張っ」たり、Chromebookを「無理して」使おうとしていない。
以上です。
って、多分ここまで読まれた方の多くは、あなたも含めてかもしれませんが、「えっ?それ、Chromebookじゃなくても良くない?」と思われるかもしれないな、と思っています。
で、結局「それだったら出来ることが多いWindows PCやMacBook買った方が良くない?」といういつもの印象を受ける気もするんです。
その辺りが、前回の文章でも冒頭で触れた、
「Macのオタクと比べて、Chromebookのオタクは具体的な活用のビジョンみたいなのが見えなくて嫌い」
「Chromebookについてのブログ記事執筆!とかさ、Chromebookを使いたいがためにわざわざ作業してる感」
といった感想に繋がるのかもしれないな、と思っています。
つまり、無理してChromebookを使おうとしている、頑張ってる感。
でも考えてみて欲しいんですが、そんな無理、6年も続きますか?
多分、普通の趣味だったとしても、また仕事でも余程必要に迫られてでもいない限り、6年も気負わず使い続けるのって、意外と難しいと思うんですね。
周りからは無理して、無理矢理使っているように見えるかもしれませんが、多分多くの「長く使っている」ユーザーって、実は意外と無理していません。
だって、頑張ってないから。
だから私は先ほども触れたように、「最初の内は、あまり気負って、何から何までChromebook一台で完結させようとしないで」と思っているんです。
ネットを眺めていると、私のようなマニアよりも、むしろChromebookに興味を持ち始めたばかりの人の方が、「今までの環境をすべてを置き換えようとして」無理矢理代替方法を探そうとして、結局使いづらくて、使わなくなってしまう、失敗してしまうことが多い気がしています。
私から見れば、マニア、オタクよりも、むしろ使い始めたばかりの人や、その頃の自分のほうが、むしろ「頑張って」「無理して」使おうとしているように見えます。
ここまで読まれて感じられたように、つまり「大したことに使っていない」ことが、意外と逆説的かもしれませんが「何だかんだと気軽で気持ち良い距離感で程良く長く楽しく使い続けられている」ことに繋がっている気がしています。で、自分の中でも重宝しています。
多分これ、「他のPCで完結させられるじゃん」と言われてChromebookを取り上げられたとしたら、確かに「他のPCでも使える」かもしれませんが、私としては意外と窮屈で息苦しく感じてしまう気がしています。
私の場合は、確かに「Chromebookでやるには面倒なことは別に敢えてChromebookでやろうとは思っていない」んです。そういうのは普通に他のOSのPCのほうが楽ならそちらを使ってます。
でも、それは逆も同じことが言えて、
「他OSのPCでやるよりもChromebookでやったほうが楽だと感じること」は、特に他OSに無理にこだわらずに、普通にChromebookを使ってるんですね。
ということで、何かもの凄い活用法を期待してここまで読まれた方にとっては期待外れだったかもしれません。それは申し訳ないのですが、ただ、私自身ここまで書いてきて、ふと感じたのは、
でも、実は結構これって派手さはないけど、意外と深いかもしれない。
ということです。
本当の「活用法」って実は意外と地味で、何も映えない、SNS映えもしないものなのかも。
多くの人にとっては「Chromebookで便利なオススメ拡張機能○選」とか「Chromebookを使うなら必須のWebアプリ○選」みたいな情報のほうが、面白いし、何となくそういうのを参考にすれば自分も今までとは違う何か凄い使いこなしが出来るんじゃないか、という気分になれるかもしれません。
まぁ他人の使い方やデスク周り環境って楽しいじゃないですか。実際ニーズもあるから、世の中そうした情報で溢れてる。私も好きです。
でも、実際にこの数年、何度もオンオフ問わずたくさんのユーザーとお会いして、実際に話していく中で感じたのは、大体最初は皆さん(私も含めて)そうしたインパクトのある情報を求めたり、他人の使い方を知りたがる、真似したがって、色々取り入れようとするんですが、合わないんです。
無理があるから。
ただ、ではその使い方を教えてくれた人がそれを無理して使っているか、というと、全然そんなことはなくて、単に自分にとって気負わず使っている、日常に過ぎないんですね。
何でも実は「地味なことを継続している人が実は意外と強い」のと同じで、人ってどうしても何となくインパクトのある、印象に残る何か明確な答のようなものを求めたくなってしまうのですが、実は「6年以上、何だかんだと使い続けているようなユーザーの活用法って意外と地味で面白みのないもの」なのかもしれないな、とも思いました。
期待外れだったらごめんなさい。
もちろん私自身、これ以外には全く使っていない、という訳ではないのですが、振り返ってみると、意外とこれだけなんですね。
でもそれでは無理して頑張って使おうとしているのか、というとそんなこともなく、それでも、じゃあ一番日常で使ってるPCって何だろう?と考えると結局Chromebookで、何だかんだと楽で気楽で手軽で楽しいなぁ、と思っている、というのが、現時点での私の1つの答かな、と思ってます。