Chromebookが国内でも普及し始めてきたことで、各メーカーも精力的に新作モデルの発表、発売や、それに合わせてのキャンペーン等を積極的に行っています。大切な時期(タイミング)でもあると思いますし、それ自体はとても嬉しいことです。
ただ、6年近く前からChromebookを使ってきたユーザーとしては、ちょっと気になる点というか、惜しいなぁ、と思う点もいくつかあります。そこで今回から、そうした要望を挙げていきたいと思います。
もちろんあくまで私個人の希望であって、こうでなければいけない、間違っている、という話ではありません。ただ、もし何か感じていただけたら、改善のきっかけにしてほしいな、と思います。またこれを読まれたあなたがユーザーでしたら、共感、反対意見やより良い改善案などもあると思いますので、そうした意見をどんどん発信していってほしいな、と思っています。
端末のサポート期限である「自動更新ポリシー」を公式の製品ページの分かるところに入れてほしい。
もしあなたが購入を検討されている方でしたら、「自動更新ポリシー」ってご存知ですか?
ここでは細かくは触れませんが、簡単にいうと「各モデルごとに決められている、OSのアップデートなどを保証する期限」です。ざっくり言うと「中身のハードウェア構成が発表されてから約8年間」というものです。なので、今年2022年に発売されたモデルであれば、基本的には「2030年6月」まで、となります。
ただ、これが少しややこしいんです。というのは、この計算の仕方、「発売日から8年」ではなく、前述のように「中身のハードウェア構成が発表されてから約8年間」なんですね。
つまり、今年発売されても、実際には中身のハードウェア的には数年前のモデルのため、既に残り4年程度しかない、というモデルも存在します。
ところが、現在国内で展開しているメーカーの中で、各製品ごとに、公式の製品ページきちんとこの「自動更新ポリシー」について書いてあるところがほとんどないのです。
例えば、今月2月10日に「新登場!」と謳われているASUS JAPANの新作?ChromebookであるC425TA。現在Twitter上で1名にプレゼントキャンペーンを行っていることもあり、かなり拡散されているようですが、
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2/10 新登場!
ASUS Chromebook C425TAが抽選で1名様に当たる🎁
発売記念キャンペーン!
\タッチ対応14型画面・英語キーボードで資料作成に◎
学生生活や仕事、趣味等で大活躍!条件は
① @ASUSJapan をフォロー
② #Chromebookでやりたいこと
をつけて、この投稿を引用RT〆切 :2/9
詳細👇
— ASUS JAPAN (@ASUSJapan) February 4, 2022
現時点でASUS JAPANの公式サイトにはComing Soonとなっているだけで、製品ページすらなく、上記のページでは、
ASUS Chromebook C425TAの新発売を記念して
としか書かれていません。ところが、このモデル、以前からChromebookに興味をお持ちの方ならご存知のように、国内では2020年にAmazon.co.jp限定で発売されています。しかも発売直後にキャンペーンやセールなどが行われ、価格も36,800円まで下がりました。更にいえば、その時点でも、私達ユーザーの間では購入時の注意として「最新モデルではないので、自動更新ポリシーには注意しましょう」と言われていたモデルです。
実際に、このモデルの自動更新ポリシーは「2026年6月」です。つまり、あと4年4ヶ月、単純計算であれば、4年前のモデルです。
国内でもChromebookが普及し始めてきたこともあり、この数年で一気に国内ラインナップが増えてきました。それに合わせて、1年前のモデルは次々と型落ちとなり、どんどん安くなってきています。
もちろんそれらを市場に出すな、というつもりはありません。むしろその辺りのモデルが低価格で出回ることで、購入のハードルが下がって、Chromebookに触れる人が増えることはとても喜ばしいことです。ただ、それはあくまでここ1〜2年のモデルだと思うのです。
それ以上前のモデルに関しては、価格とサポート期限とを天秤にかけた上で、わかった上で選んでほしいと思っています。そのための選択基準、必要な情報が「自動更新ポリシー」なんです。
ところが、先程も触れたように多くのメーカーのサイト、及びTwitter等では、この情報はどこにも書かれていません(もちろん全てではありませんが)。
そして、困るのは、そうした状況にも関わらず、前述のASUS JAPANのように、数年前、下手すると5年近く前のモデルを、外側だけ変えて「新登場!」「新発売!」として新モデルとして出す、ということが普通に行われている、ということなんですね。
繰り返しますが、私はこれらを「売るな」と言いたいのではありません。ただ、検討するために最低限必要な情報はきちんと明記して欲しい、というだけなのです。
Chromebookユーザーの間では、特に最近はASUS JAPANが最新のモデルを発表するたびに、まずは中身のハードウェア構成を調べて、自動更新ポリシーを推測する、ということが普通に行われています。もちろんそうしたユーザー間にはすぐにそうした情報は(ある程度推測の段階でも)共有はされているのですが、一般の、今Chromebookを検討している、という人には、そんな情報普通入ってきませんよね?
ちなみに先程のTwitterキャンペーンに応募されている沢山の「欲しい!」という方の内、果たしてどれだけの方が、このモデルが
2/10新登場!新発売だけど、2年前にAmazonで販売されて、実際には4年くらい前のモデルだよ
ということを知っているでしょうか?
もちろん、現実的な話として、「実際には4年使うかどうかも分からないし、お試しとして十分だよ」というのも一つの考え方です。ただ、それは先程も触れたように、必要な情報が提示された上で決めることです。
この数年、私もこのブログやTwitterで「購入の際には自動更新ポリシーを確認しましょう」としつこく発信してきました。別に私の発信力なんて、たかが知れていますが、多くのユーザーが自動更新ポリシーについて発信してきたことで、以前に比べるとこの言葉が知られるようになってきました。
けれど、肝心のメーカー側、販売店側には未だにこの認識は一般的ではないようです。
となると、これはユーザー側のリスク管理、情報収集能力だけの問題だけではないですよね?
そろそろ各メーカー、この点について、真剣に考えてほしいな、と思っています。