何となく昨日書いた文章と似ていますが、今回はWindowsの話です。私も現在デスクトップPCとラップトップPCどちらもWindows 10を使っています(HomeとPro)。
Chromebook対抗とも言われているWindows 10 S、その特徴は幾つかありますが、その中で最も分かりやすいものがUWPアプリ(ユニバーサルWindowsプラットフォームアプリ)です。といっても私もいまいちまだその特徴が掴めていないので、ストアアプリのようなものかな、と考えています。
ストアアプリ自体はWindows 8の頃からあったので、現行のUWPアプリとは多少違うのかもしれませんが、私、このストアアプリ、今まで全くと言っていいほど使っておりませんでした。むしろ勝手にいろんなアプリが無駄に入っていて削除しても勝手に復活するし邪魔とまで思っていたくらいです。実際そこまで話題にならなかったようですし、その分アプリ自体もそこまで対応が進んでいたわけでもなさそうな印象があります。
それが今回のWindows 10 Sで復活です。というよりも、10 Sではむしろ前面に押し出している。当初個人的にはそんな本流とは少し違った10 Sの為だけに各社がUWP対応アプリを改めて作るとは思っていなかったのですが、iTunesがUWPアプリとして登場するようでして。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1059229.html
ストアアプリという形は決して新しいものではなく、スマホでは一般的ですし、何よりMacあたりはこの形のようですね。セキュリティ面を考えてもウィルスのことを考えても、管理のしやすさ、扱いやすさの面でUWPというのは悪くはないのかもしれません。
最近ではWindows 3.1の頃からお馴染みのアプリ「秀丸エディタ」もストアアプリ版が登場したようでして、こうした流れは加速していくのかもしれません。対応次第ではかなり充実してきて、Microsoftが当初ストアアプリを出し始めた頃に思い描いていた姿がようやく実現することになるのかもしれません。そのきっかけがChromebook対抗だった、というのも面白いところではあります。
ただ、ふと思うのは、果たしてストアアプリ、UWPアプリ、どの程度まで使えるモノなのか、ということです。従来通りフル機能で使えるのも理想かもしれませんが、それでしたら必要スペック的には従来のWindows PCと同じようなものになります。であれば、Windows 10 S、Chromebook対抗と考えると$189~の低価格帯のモデルは結構厳しいと思うのです。折角OS自体をライトにしてきたのに、肝心のアプリが従来通りであれば、結局快適さは得られないからです。あれもこれもと詰め込んでしまった挙げ句の、「何でも動くけど、何も使えない」あれもこれも詰め込まれた低価格PCになるのであれば、本末転倒です。
ここでUWPアプリが無駄をとことん省いて、従来の多機能ではない(一般層にとってはほぼ使うことのない機能を削った)軽快に動くアプリとなるのであれば、それは楽しみかな、とも思います。多くの層にとっては、現在の詰め込みすぎの多機能のアプリは用途を考えるとかなりの部分が無駄だと思われるからです。その無駄を省いて、低価格Windows 10 S PCで軽快に動くものになるのであれば、それはそれで面白いかな、と思います。使い勝手が良いので個人的には気に入っているものの、いまいち普及していないChromebookのChromeアプリに比べ、アプリ面で充実してくれば面白くはなります。
ただ、これもさじ加減を誤ると、中途半端に不便なアプリ(使えるようで使えない)ものになりかねない。
このUWPアプリの立ち位置がどの辺りになってくるかで、今後のWindows 10(HomeやPro)と競合してくる部分も出てくる場合もあるでしょうし、そのバランスは非常に難しくも、面白いものになるのではないかなぁ、と思っています。
GoogleとChromeOSにとっても正念場かな、という気もしています。Androidアプリ対応は確かに魅力的ですが、その使い勝手と対応状況に関しては中途半端な部分もまだ多く、またタブレットやスマホ前提で作られたこれらのアプリを10インチを超えるラップトップPCにおいて果たしてどの程度実用的に使えるようになるのか。そしてそれがChromeOSの良さと消してしまうことにはならないか。
今回のGoogle I/OにおけるChromebookとAndroidアプリに関するセッションはそうした点でも楽しみですし、Windows 10 Sの使い勝手も未知数です。個人的にはどちらも使ってみたいと思っているだけに、今月から来月(来月はSurface Laptopの発売もあります)の動きに注目しています。