[かぶ雑感] 話題の”ChromebookでWindowsアプリが動く”についてまとめます。個人ユーザーは全く関係ありませんし、そもそも使えません。

[かぶ雑感] 話題の”ChromebookでWindowsアプリが動く”についてまとめます。個人ユーザーは全く関係ありませんし、そもそも使えません。

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一昨日から話題になっている内容なのですが、眺めていると結構誤解というかよく分からないままにとりあえず記事のタイトルだけ見て判断されている方も見かけるので、ちょっと私なりにポイントをまとめてみたいと思います。

ちなみに思った以上に長くなりましたので、始めに結論から簡単にまとめると、

  • 個人ユーザーは全く関係ありません。そもそも使えません。
  • 私たちとは用途もスペックも全く違うChromebookを使う法人の話です。
  • 「それならWindows PCで良くね?w」が良くない一部の法人のニーズに応えたものです。
  • 最初からWindows PCで良いような運用をしている法人はそもそも考える必要はありません。
  • 今回のことで「Chromebookの迷走」を心配する必要はありませんのでご安心ください。
  • 繰り返しますが、個人ユーザーは全く関係ありません。そもそも使えません。

以下、お時間と興味のある方のみお読み下さい。

話題になっている記事の内の幾つかを挙げると、

この辺りでしょうか。どういうことかというと、

今秋から企業や法人、教育機関向けのChrome Enterpriseデバイスにて、フル機能の業務向けWindowsアプリケーションが利用可能になる

ということです。Macを使われている方の中には利用されている方も結構いると思われる、仮想化アプリである「Parallels Desktop」を提供しているParallelsがGoogleとの連携を発表したことが元になっています。

で、ネットでの反応を眺めていると、どうも

「低スペックでもサクサク」「安さが魅力」「海外では200ドル以下で買える」といったイメージの教育市場向けや個人向けの普及価格帯ChromebookでMicrosoft Officeやその他Windowsアプリケーションが動くようになる

と思われているようなんですね。で、

  • 低スペックでもサクサク動くのが特長なのに、Windowsアプリなんて入れても単に性能低いWindows PCと同じで無意味」
  • 「結局サクサク動かすためにはスペック上げなきゃいけないんだから、それなら最初からWindows PCで良くね?w
  • 安さが魅力なのに、WindowsやParallelsのライセンス料も別途発生するんじゃ意味ないじゃん」

という反応になっているようです。まぁ世間一般的にはそれ(=低価格、低スペックでもサクサクがウリ)こそがChromebookだ、というイメージだと思いますので、そういう印象を抱かれるのも無理はないかもしれません。と同時に、そもそも上で挙げたような記事の説明自体がイマイチ馴染みが薄くて分かりにくいのもあると思います。

国内でも昨年、DellがChromebook Enterpriseモデルを発表しました。

そもそもChrome Enterpriseって何?という方も多いでしょうし、法人向けと言われても、別に何向けだろうが「低価格、低スペックでもサクサクがウリ」であることには変わりない、と思われている方も多いと思います。だって上記の記事例えば読んでみても、

 Paralles側のリリースによれば、今秋にWindowsのアプリの全機能が使えるChrome Enterpriseを提供し、Microsoft Officeをはじめとしたデスクトップ版のWindowsアプリが利用可能になる。

多分書かれたライターの方もよく分かっていなさそうですし、だから読む側も良く分かりません。だって、これ、文章になってないんだもん。1番大事な部分なのに。

つまり、簡単に言うと、

元々Chromebook自体、文教法人向けをメインに出してきた背景がありますが、その中でも保守管理も含めた諸々の機能とサービスを一括でまとめたChrome Enterpriseというものがあります(G Suiteとは別)。これ、サイトもあるのですが、

読んでみても多分イマイチ良く分からない(この辺はGoogleにも問題あると思う)と思いますので(私もしっかり理解している訳ではない)特に深く考える必要はありません。

現時点だと基本的に法人や学校がある程度まとまった台数を導入する際にデバイス管理者が管理をしやすくするためのサービスだと考えてもらって間違いはないと思います。

企業で運用する際に、これを導入することで、保守管理、運用がしやすくなりますよ、というものです。ちなみに私たちが家電量販店やAmazonなどでChromebookを購入しても、このChrome Enterpriseは入っていません

で、GoogleではこのChrome Enterpriseを想定したデバイス、というものをサイトで公表しているのですが、

かなりハイスペックな(Windowsなど他OSを載せても使えそうな)モデルが並びます。

Dellに続いて、先日HPもChromebook Enterpriseモデルを発表しました。
その1つ、Elite c1030はプライバシースクリーンも備えたハイスペックモデルです。

これらに先ほどのChrome EnterpriseをUpgradeという形で購入して加えて運用するんですね。

Chrome Enterprise Upgrade を適用すると、Chrome OS と Chrome デバイスに組み込まれているビジネス機能が使用可能になり、IT 部門はクラウド ワーカーを保護し、オーケストレートして支援できます。

Chrome Enterprise デバイスでは、Chrome Enterprise Upgrade を個別に購入する必要はありません。

*Chrome Enterprise Upgrade のメーカー希望小売価格はデバイス 1 台につき年額 50 ドルです。ただし、価格は地域と販売パートナーによって異なる場合があります。お客様のエリアでの具体的な価格については、販売パートナーまでお問い合わせください。

ハイスペックなChromebook、という話になると、多くの方から「それなら最初からWindows PCで良くね?w」とか「Chromebookの本来の目的を見失っている」と言った声がよく聞かれます。ただ、5年前、10年前の話ならいざ知らず、現時点では「低スペックでもサクサク」「安さが魅力」「海外では200ドル以下で買える」といった特長はChromebookを表す一側面に過ぎません。そういう意味づけをしているのは、そういう使い方しか考えていない私たち一般ユーザーに過ぎないんです。

以前何度か文章にしましたが、既に国内でもデルが”Chromebook Enterprise”モデルを敢えて発表したように、そして既に現場における運用を考えた際に、似たようなスペック、価格帯でWindows PCやMacBookなどがある中で、敢えてハイスペックなChromebookを導入している企業があります。実際に私が聞いた中でも、かなり大手の企業がこのChromebook Enterpriseモデルを大量に導入した例もあります。

私たちPCマニアやユーザーがイメージするPCの使い方とは違った世界がある、ということですね。

ちなみに私は、デルがこのモデルを発表した際に、完全に興味のみでこのモデルにChrome Enterprise Upgradeから保守期間諸々全部載せで購入しています。

営業の方を通しての購入になりましたが、その際の見積金額は(定価ベースで)40万前後でした。

今回改めて確認してみて気付いたのですが、私、購入時にChrome Enterprise Upgradeも入れているのですが、元々私1人で使っているため、まったく意識したことがなかったのです(勿体ない)。

ただ、G SuiteもBusinessで契約しているので、この二つを企業として連結させて使うことが出来るようです。

今回の内容についてもChrome Enterpriseで提供、とありますので、具体的な話になった際には一応私のモデルでも使える可能性がありますので、試してみたいと思います。その際にはまた文章にしてみたいと思っています。

企業の場合にはこれをある程度まとまった台数で発注しますし、そこにこうしたUpgradeや保守期間、サポートのセットを前提とした価格設定となり、そこからメーカーと営業との間で価格が設定されるので、実際には定価ベースで販売されることはありません(教育現場も同じですね)。なので、私も定価ベースで購入した訳ではないのですが、要はそうした独自の価格設定の世界の中で動いているので、冒頭で触れたようなWindowsやParallelsのライセンス料なんぞ、数多あるオプションの内の一つに過ぎず、価格なんてあってないようなものなんですね(ちょっと誤解を生む表現かもしれませんが)。

この辺りの話についてはChromebookユーザーでもあり、企業の導入にも関わっているタケイマコト(@pcefancom)さんの記事が分かりやすいです。

3.ChromeEnterprise
WEBベースのChromeのデバイス管理システムです。

このツールは必須ではありませんが、従業員がつかう端末を管理する場合に必要です。

「Chromebookでアクセスできるサイトを制限したい」

「内部統制としてChromebookのインベントリを管理したい」

「端末を紛失してしまったときにはワイプアウトできるようにしておきたい」

といったときに導入します。

プランは買い切りと年額支払いの2つがあります。

買い切りは端末にひも付きくので、同じユーザが新しい端末を買ったら、もう1ライセンス必要になります。

ただし、端末を修理した、壊れたので別モデルに交換した場合は引き続き利用が可能です。

うわっ、ここまで散々Chrome Enterpriseについて分かりにくい文章書いてきたのに、このタケイマコトさんの説明で済んじゃったじゃん・・。

長々と書いてきましたが、要は今回の話題、単純にそうした業務用としてChromebookを導入する世界の話です。そして、そうした現場において

「あくまで管理や運用はChrome Enterprise(とG Suite)で行いたいし、基本的にはChromebookが相性が良い。ただ、業務上、部署によってはOfficeが必要な時がある。

といったニーズに応えるために、今回のParallelsとGoogleとの連携が行われることになった、ということです。だから、「それなら最初からWindows PCで良くね?w」にはならないんです。だって、元々Windows PCで良くね?と思っている企業の現場なら、最初からChromebook導入してないですから。あくまでオプションとして時々Windowsアプリも使えると助かるんだけど・・というニーズに応える、という話です。

ちなみにChromebook Enterpriseモデルの場合、通常のChromebookとは仕様が異なる(オリジナル)部分もあります。
例えばDell Latitudeであれば、キー配列が通常のChrome OS端末とは異なります。

ということで、改めてまとめると、

  • 個人ユーザーは全く関係ありません。そもそも使えません。
  • 私たちとは用途もスペックも全く違うChromebookを使う法人の話です。
  • 「それならWindows PCで良くね?w」が良くない一部の法人のニーズに応えたものです。
  • 最初からWindows PCで良いような運用をしている法人はそもそも考える必要はありません。
  • 今回のことで「Chromebookの迷走」を心配する必要はありませんのでご安心ください。
  • 繰り返しますが、個人ユーザーは全く関係ありません。そもそも使えません。

なので、私たち個人ユーザーとはまったく別の世界の話。そして、そこで想定されているChromebookも、Enterpriseモデル、比較的ハイスペックなモデルです。もちろん今後私たち個人ユーザーが使っているChromebook(Celeron、4GB RAMといった普及価格帯の)でもそうした可能性が0という訳ではありませんが、現時点ではまったく対象外と考えて問題ないと思います。

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「アカウントを持って街へ出よう Chromebookとの365日」

続いて、「Chromebook」に関する文章を一冊の本にまとめました。

Chromebookはまだまだ日本では馴染みが薄いですが、Googleが開発したOSであるChrome OSを搭載したPCです。

海外では特に米国の教育市場を中心に急速にシェアを伸ばしてきています。日本ではAppleやMicrosoftが教育市場向けのモデルを出すと、一般的に「iPad対抗」「Surface対抗」といった感じで一騎打ちのようなイメージを持たれがちですが、実際には海外では低価格で半分以上のシェアを獲得している「Chromebook(Google)対抗」を想定した三つ巴の状態となっています。

本書ではこのOSの特長でもあり魅力でもある、

Googleアカウントのみでどこでも身軽に移動、作業が出来るスタイルの提案であり、Chromebookはあくまでそれを実現するための仮の入れ物の内の一つ

という点をベースに、私が感じる魅力について暑苦しく書き綴っています。

「それぞれの365日 Chromebook会報誌」

「100人いれば100通りのChromebookとの付き合い方がある。それぞれの365日がある。いろいろな人の、いろいろな形の、いろいろな365日を眺めてみたい。」

そんな想いから2018年後半から季刊ペースで出しているのがこちらです。この本は「実際にChromebookを使っている(もしくは興味を持っている)ユーザーたちで作り上げる会報誌」です。

毎回事前に寄稿者やアンケートの回答を募り、それらをまとめて作っています。

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