本日(文章作成時点の2019年12月6日 9:00〜)国内Amazonでもサイバーマンデーセールが開催されています。このセールに合わせて今回も幾つかのChromebookが安くなっています。中でも注目はASUSの14インチ耐衝撃のクラムシェルタイプのモデル、C403SAではないか、と思います。
国内正規代理店品ではありながら、英語キーボードという特殊性もあり、商品ページでも型番が2種類併記されていまして(C403SAとC403NA)、国内モデルであることを考えるとC403NA、ただし英語キーボードモデルをそのまま持ってきた、と考えると海外表記のC403SAが正しくなります。なお、403ということで、4(14”液晶)0(耐衝撃耐水性のあるクラムシェルタイプ)3(Celeron N3350世代)という分類になります。端末ごとのサポート期限である自動更新ポリシーは2024年6月。まだ4年半と充分に残っています。
国内正規代理店品ということで、国内サポートも受けられますし、国内Amazonで購入できる国内現行モデルが2万円というのはなかなか貴重です。従来「国内はボッタクリ」「国内は数が少ない」と言われ続けたことを考えると、ここ最近のラインナップの充実度は素晴らしいな、と思います。
ではこのモデルはオススメなのでしょうか。
Chromebookは難しいなぁ。やっぱり21,800円のASUS C403SAが目玉にはなるんだろうけど、WXGA(1,366×768)と英語キーボードをどう見るか。あと気になるとしたら液晶の質。この辺り「分かった上で」とは言えるけど、Chromebook初めての人に基準なしに薦められるか。https://t.co/LtFNPgQdAM
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) December 6, 2019
末尾SAが示すように、「良くも悪くもアメリカン」な別販路(量販)モデルのC403SA。
いや、単純に考えれば2万で国内で現行モデルが買える時点で(しかもCPUも昨年のスタンダードであるN3350、RAMも充分な4GBですし)価格も分かった上で買うのであれば全然問題ないですし、人によってはピッタリとハマります。そうした意味では良いモデル。ただ、これが何故2万円になったか、といえば、もちろんAmazonのサイバーマンデーセールに目玉が欲しかったのもあるとは思うのですが、型番(C403SA)が示すように、良くも悪くもアメリカンなんです。アメリカンそのまま持ってきちゃった感じです。
そう思わせる部分が、結構指摘されている方も多い、液晶の質と14”という液晶サイズにしては惜しいWXGA(1,366×768)という解像度。ここが人によっては残念、になってしまうんですね。日本だと特にこの辺厳しくて、それは1つには全角半角にもあるような漢字やかな(2バイト文字)の国だから。アルファベットだけじゃなくて、特に漢字もあるから文字が細かいんです。低解像度だとちょっとこの辺荒いのが目立っちゃうんです。あとは単純に画面内をより広く使えない(高解像度のように複数のウィンドウを同時に展開させて作業、といったこともしづらく、一画面に表示できる情報量が減る)のもあるのかな、と思います。なので、11.6”という液晶サイズのモデルでもFHD(1,920×1,080)以上を求める方が多いのも分からなくはありません。
ということで、Chromebookでも結構国内で展開させる際には14”モデル以上だとFHDモデルのみの展開、といったパターンが多いんです(以前はWXGAもありましたが)。けれど、世界同時発売されたモデルでも、米国だと当初はWXGAのみの展開だったりしました。最近だと同じASUSのC423NAが日本発売モデルはFHDだったのに、北米モデルはWXGA(HD)のみだった(のちにFHDモデルも展開開始)というのがあります。15.6”のC523NAですら、北米市場だと当初WXGA(HD)でしたし(日本は今年になって遅れて発売したものの、当初からFHD)。
で、今回のモデル、C403SAはSA、そしてASUS公式オンラインショップであるASUS Store専売品ではなく、幅広く家電量販店やAmazonなどでも販売できるように想定された別販路モデルです。なので、SAである北米市場モデルをそのまま持ってきたようなイメージを持っていただけると分かりやすいかと。そのまま持ってきたのでASUS公式や文教法人の顔色伺わなくても、Amazonなどの独断で価格を下げられる。ちょうど北米市場でAmazonが大型セールをするのと同じです。それもあって、北米でも比較的需要のあるWXGA(HD)のままで持ってきた。だからアメリカンなんです。
シンプルクラムシェルの15.6”、C523NAがセールでも倍以上の価格の理由。
実は今回、地味に同社の15.6”液晶FHD解像度のモデルであるC523NAも特選タイムセールとなっています。
先程のC403SAの例に倣えば523ということで、5(15.6”液晶)2(耐衝撃耐水性はないシンプルなクラムシェルタイプ)3(Celeron N3350世代)となりますね。
- ASUS ノートパソコン ChromeBook C523NA (Celeron N3350/8GB・eMMC 64GB/15.6インチ/シルバー)【日本正規代理店品】C523NA-EJ0130:44,800円
こちら、8GB RAMであるとはいえ、セール価格同士でも前述のC403SAの倍以上の金額です。その理由は何か、と考えると、このC523NA、ASUS Storeでも販売されている通常のASUS JAPANモデル(C403SAがJAPANモデルではない、という意味ではありません。この辺のニュアンス難しい。)だからなんです。キーボードも日本語配列、更に解像度も海外だとWXGA(HD)もまだまだある中、国内向けにFHDで展開しています。そして、あくまでメインの販路はChromebookの主要市場である文教法人市場です。サイバーマンデーだ!半額だ!みたいなことは勝手にはやれません。だから、耐衝撃や耐水性のある作りをしていない(その分薄く軽くなりますが)シンプルなクラムシェルタイプにも関わらず、耐衝撃モデルであるC403SAよりも高くなるんです。
ちなみにこのC523NAは先日、メーカーの貸出機を試用しましたが、なかなかの良モデルです。で、通常販売価格は「59,800円(税別)」なんですよ。それを考えると、ASUS Store専売モデルが最近は減ってきてますし、やはり価格的には今回44,800円(税込)と魅力的になってきていることに変わりはありません。
何はともあれ、私達国内ユーザーに幅広い価格帯とスペック、構成の選択肢が増えたことはありがたいことです。
これを以て「ほら、やっぱり国内モデルはボッタクリじゃん」と思われるのは自由です。今回はC403SAも国内販売モデルですから保証は同じです。だからそう感じられる方もいらっしゃるでしょうし、実際文教法人市場への配慮もあったでしょう。ただ、裏を返せばこうしたアメリカンな感覚をそのまま日本市場に形を変えずに上陸させてきた(並行輸入的な)国内正規代理店品だと思ってもらえたら、と思います。
アメリカンなモデルなので、日本の需要に合わせてFHDにしよう、とかありませんし、キーボードも英語配列のまま。その代わりユーザーにもそんな気を使う必要がないので、Amazonなどでガツーンと大幅値下げで売り切っちゃうこともアリ。その分価格は変動しやすいので、少し前に29,800円で買った方も結構いらっしゃると思うんです。それが今回21,800円ですから。こうした影響を受けやすいところもアメリカンです。
この期間、実際に使われて、お二人分購入?されて、じっくり使われ魅力を感じられた。その貴重な時間はプライスレス。
8,000円分の時間使い込めた、と思えば悪くはありません。興味を持ったときが買い時。
(私もよくやるので) https://t.co/48r06j9Orx— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) December 6, 2019
ということで、別にこんな由縁やウンチクというかこじつけのようなものは気にする必要はないのですが、もし今回のサイバーマンデーセールでこのモデルに興味を持たれて、「むちゃくちゃ安いから無条件で買い!」「何でこんなに安いの?」「他の国内モデルぼったくり?」みたいな想いが心をよぎったものの、ちょっとだけ何か心残りがある方は、
フランクなアメリカンひげおやじがウィンクしながらサムズアップしてる姿
を思い浮かべてもらえれば分かりやすいかと思います。多分そんなモデル。