[かぶ] 最近のChromebookは迷走しているのか。ハイスペック化、高価格化の道を進んでいるのかについて改めて考えてみます。

[かぶ] 最近のChromebookは迷走しているのか。ハイスペック化、高価格化の道を進んでいるのかについて改めて考えてみます。

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エイサー日本は同社が米国市場で展開している15.6インチChromebook、C910を日本市場でも発売する。同モデルはCPUにIntel製 Core i3-5005Uを載せ、4GB RAM、32GB SSDを載せたハイスペックモデル。価格はオープン(市場想定価格は税込87,480円前後)。

上記の文章は実際にあった文章ではありません。私が今適当にリリース作りました。ただ、ここで取り上げているC910というモデルは現実に存在しています。その米国市場での想定価格に、日本上陸の場合の予想価格として$150を加え、キリの良い金額にしたのが上記の文章です。ちなみにいつ発売のモデルだと思われますか?

2015年2月です。

ちなみにこの翌年の2016年4月、続いてHPが海外で同様のモデルを発表します。日本でも当時少し話題になりました。これも似たような感じで作ってみると、

日本HPは同社が米国市場で展開している13.3インチChromebook、13 G1を日本市場でも発売する。同モデルはCPUにIntel製Core m7-6Y75を載せ、16GB RAM、32GB SSDを載せたハイスペックモデル。最大解像度は3200×1800。価格はオープン(市場想定価格は税込149,040円前後)。

こんな文章になるでしょうか。ちなみに上記のHP Chromebook 13 G1は私も購入しましたが、今でも評価される方の多い名モデル。

実際にはどちらも国内では発売されていませんが、想定価格は若干抑えめの金額にしています(実際日本のAmazonでは並行輸入品と称したこれらのモデルがこの1.3~1.5倍の価格で平然と売られていました)。

ちなみにGoogleは初代Chromebook Pixel(Intel Core i5 3427U、4GB RAM、32-64GB、12.8″、2560×1700)を2013年2月に出しています。

なぜ冒頭で突然こんな例を挙げたかというと、Chromebookは一般的には「3万円前後で買える安さが魅力なモデル」であり、ハイスペックモデルはそんなChromebookの魅力を台無しにしている、というイメージを持たれているからです。ここ最近日本国内でもC434TAが発売されたり、また海外のPixelbookやPixel Slate、Acer Spin 13など、ハイスペックのモデルが発表され、話題になる度に、こうした反応が出てきます。曰く「最近のChromebookはハイスペックモデルに舵を切った」「迷走している」と。

ただ、(既に終了してしまっているので探せないのが残念ですが)Google+で12万人以上のメンバーがいた海外のChromebooksコミュニティなどでも、数年前の投稿を少し眺めてみると、個人ユーザーの間でも、意外と評価が高かったのが、一般的な低価格のモデルではなくToshibaやDELLが当時一部出していた$500を超えたハイスペックモデルだったりしました。発売から数年経っても「Best Chromebooks」とかの記事が出ると、マメに出てくるのがこれらのモデルだったんです。

Chromebookは最近になってハイスペックモデルに舵を切ったのではなく、元々出していたし、それらが主流でもない。

最近は日本国内でも海外のChromebookの情報が気軽に手に入るようになってきました。また、国内メディアも少しずつChromebookの新作モデルが日本で発表されると取り上げてくれるようになりました。そのおかげもあってか、私たちがそうした情報に触れる機会も多くなりました。ただ、基本的にそこで取り上げられるモデルはごく一部です。だからどうしてもC434TAのようなモデルが目立ってしまうのですが、国内に限らず海外でも、今も昔も基本的に主流となっているのは教育現場で用いられている普及価格帯のモデルであり、それらのモデルは$100前後の変動はあっても(当時はなかったConvertibleやタッチスクリーン対応などが最近はされるようになってきましたので)そこは変わらないんです。

以前からChromebookにはハイスペックモデルは存在し、それもコンスタントに出ています。そしてそれらは開発者であったり、一部の個人ユーザーや一部企業で導入されてきました。またPixelbookやPixel Slateに関しても、2013年から2年毎にGoogleが出している「開発者の考えたさいつよ(最強)のChromebook」ではないですが、そこから先の方向性、可能性を全て想定した上で、色々試験的な機能を詰め込んで、やれることやってみた、という試験的なモデルであって、これがメインだと考えている訳ではありません。

これを開発者に向けて提供し(なので毎年開催されるGoogle I/OではPixelbookなどその時のこの種のモデルを7割引近い価格で買えるクーポンが参加者に配られる一通りの今後検討されている機能を載せ、またアップデートやベータなどで真っ先に対応させることで、このモデルで検証、開発して下さい、ということも考えているのだと思っています。なので、ちょっと特殊なモデルであり、そうした最新に触れたい方や、私のようなとにかく好きなユーザーが手を出すモデル、という位置づけです。それは2013年から変わってないんです。

ちなみに海外の主要動画レビュー(Chrome Unboxedはじめ)でこの辺りのモデルが取り上げられやすいのも、取り上げやすいからです。この辺りレビューした方が、みんな興味あるじゃないですか。実際Poin2とかCTLとか、大手でもASUSのC223NAとか昔ながらのスペックの、むしろ主流となっているけれど大きく変わり映えはしないモデルはそんなにレビューとして出てくることないですよね。話題になりにくいからです。というか、話題にしにくい、というのもあるか。私も最近YouTubeチャンネル開設しましたが、例えば今DELLの3180とASUSのC223NAを連続で動画レビューしてくれ、と言われたら非常に悩みます

Googleが売りたいのはChromebookではなくG Suite。想定しているのは個人ではなく文教法人。特に学校。

もう散々書いてきていますので今更感があるとは思うのですが、Googleが売りたいのはChromebookではなくG Suiteです(この後Chromebookの特長と魅力についても回を改めて書いてみたいと思っています)。ChromebookはG Suiteなどのサービスに最適化させたOSを載せていることで、コストを下げつつストレス無く使うことが出来る、という端末の選択肢の一つに過ぎませんし、極端な話、iPadやSurfaceでG Suiteを使ってくれても全然構わないんだと思うのです(実際海外では私の従兄弟の学校のように、iPadを導入しながら、G Suiteを使っている、という例も多い)。だからG Suiteを普及させるツールとして、低価格でもストレス無く動くChromebookはお金のない学校にとっては願ったり叶ったりだったと思います。

ただ、そうした中で、AppleやMicrosoftも巻き返しを図ってきて、そうなると従来の「G Suite普及のためにコストを下げて販売、展開してきた」モデルだけでは需要に応えきれなくなってきた。中にはタブレット的に使いたい学校や、ペンを使いたい、という学校もあるでしょう。保守運用を考えると耐衝撃性や耐水性といった部分ももう少し保たせたほうが良い、という事情も出てきた。また、2012年の登場から既に7年です。全く同じモデルをそのまま販売し続けることは出来ません。RAM容量も上がればCPU自体、傾向は何度も変わってきています。コンバーチブルやタブレットといったものも、個人の需要に応えたのでは無く、あくまで教育現場の需要に応えようとした(AndroidアプリやLinuxへの対応も)、ということに過ぎません。実際国内の教育関係のイベントに参加してみると、今教育市場向けのサービスやアプリがバブル状態のように乱立していて、それらは単なるWebサービスに限らず、Androidアプリ版も多いのです。

もし今後、ハイスペックモデルのみになるようであれば、それはその需要が高くなった、ということ。

以前から私はこう言い続けています。

もし、今まだあなたの好きな靴メーカーが残っているのであれば、常日頃から買いましょう。そのメーカーなりお店にお金を落としましょう。廃業、閉店してから幾ら悔やんでも手遅れです。

またそのメーカーがデザインや作りで方針転換してから「昔の○○は良かった」と言っても、自業自得です。あなたをはじめ、そういう昔の○○を好きな層が今も継続して買い続けなかったから悪いんです。

最近の○○は妙にデザインに走りすぎてる?高くなりすぎた?色気づきすぎた?
それはそうした靴が売れているからです。今、そのメーカーにお金を出している人がそういうモノが好きなんです。

広告や人件費などが上乗せされて一気に高級ブランド化してきた?日本だけ高い?仕方ないです。だって今そのブランドの靴をただ単に好きなだけではなく、実際にお金出して買っている人たちがそういうのを望んでいるんですから。

私たちユーザーは別に無理にメーカーに付き合う必要はありません。もし自分の好みに合わなければ買わない、離れる、というのも自由です。ただ、同様に、「Chromebookは終わった」と幾ら言ってたって何も変わらないのも確かです。

私は別にGoogleの人間ではありませんし、ある意味で信者みたいなものではありますが、だからといって今回私が書いたことが全て正しいとは思っていません。あくまで、現状と、ここ数年、更にその前からの流れをコミュニティやその他で眺め続けてきて、自分なりにそう解釈しているだけです。そして、まだまだ情報が少ない国内で、もし冒頭のように感じている方がいたら、「こんな流れがあって、だから私はこう考えてるよ」と伝えたい、というだけです。それを信じるも信じないもあなたの自由ですし、無理して買う必要もありません。「終わった」として少し遠くから離れて冷めた目でコメントするのも自由です。

でも、結局どうであれ、遠くで見てても分からないし、あまり楽しくないと思うんですよね。現場から離れると感覚も鈍ってきますし。よくいるじゃないですか、スポーツの世界でも。OBが昔の感覚でいつまでも外野から口出ししてくるの、って。

ということで、ちょっとまた私の主観に基づいたChromebookって何?どんなの?といった部分も発信していきたいな、と思っています。

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このブログの文章に興味を持たれたあなたへ。

当ブログで書いてきた文章をジャンル毎に分け、加筆・修正してまとめたものをAmazonのKindle書籍にて販売しています。

Kindle書籍、というと「Kindle端末」が無いと読めない、と思われている方も多いのですが、お使いのスマートフォンやタブレット端末でも「Kindleアプリ」を入れることでお読みいただけます。スマホに入れて、いつでも気が向いたときに目を通せる、いつも手元に置いておけるものを目指して書きました。

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現在発売している書籍は下記の4冊です。

「靴ブラシで歩き方が変わる。」

まずは「革靴のお手入れ」と「革靴の選び方」に関する内容に加筆、修正してまとめた、こちらの書籍。

「靴磨き」というと、革靴が好きな方が休日に趣味の一つとして時々気合いを入れて磨くモノだと思われがちです。けれど、私は実際には「靴磨き」と「靴のお手入れ」は別のものだと考えています。

革靴が趣味でない方は靴磨きは必要ありません。ただ、帰宅したら「毎日」、その日履いた靴を「1分間」、靴ブラシで埃を落して布や磨き用のグローブでから拭きしてあげてください。それが本書で伝えたい「毎日のお手入れ」です。毎日の歯磨きや洗顔と同じです。靴に余計なケアは不要です。けれど最低限のケアは必要です。

多くの方にとって「靴磨き(お手入れ)って何も特別なものじゃなくて、毎日の歯磨きや洗顔のような日常なんだな」と感じて頂き、より革靴を身近なモノに感じてもらえたら、と願っています。

「アカウントを持って街へ出よう Chromebookとの365日」

続いて、「Chromebook」に関する文章を一冊の本にまとめました。

Chromebookはまだまだ日本では馴染みが薄いですが、Googleが開発したOSであるChrome OSを搭載したPCです。

海外では特に米国の教育市場を中心に急速にシェアを伸ばしてきています。日本ではAppleやMicrosoftが教育市場向けのモデルを出すと、一般的に「iPad対抗」「Surface対抗」といった感じで一騎打ちのようなイメージを持たれがちですが、実際には海外では低価格で半分以上のシェアを獲得している「Chromebook(Google)対抗」を想定した三つ巴の状態となっています。

本書ではこのOSの特長でもあり魅力でもある、

Googleアカウントのみでどこでも身軽に移動、作業が出来るスタイルの提案であり、Chromebookはあくまでそれを実現するための仮の入れ物の内の一つ

という点をベースに、私が感じる魅力について暑苦しく書き綴っています。

「それぞれの365日 Chromebook会報誌」

「100人いれば100通りのChromebookとの付き合い方がある。それぞれの365日がある。いろいろな人の、いろいろな形の、いろいろな365日を眺めてみたい。」

そんな想いから2018年後半から季刊ペースで出しているのがこちらです。この本は「実際にChromebookを使っている(もしくは興味を持っている)ユーザーたちで作り上げる会報誌」です。

毎回事前に寄稿者やアンケートの回答を募り、それらをまとめて作っています。

是非あなたのスマートフォンやタブレット、Kindle端末などに入れて持ち歩き、気が向いた時に読み返して欲しいな、と思っています。

Chromebookは最近になってハイスペックモデルに舵を切ったのではなく、元々出していたし、それらが主流でもない。

Googleが売りたいのはChromebookではなくG Suite。想定しているのは個人ではなく文教法人。特に学校。

もし今後、ハイスペックモデルのみになるようであれば、それはその需要が高くなった、ということ。

  • Chromebookは最近になってハイスペックモデルに舵を切ったのではなく、元々出していたし、それらが主流でもない。
  • Googleが売りたいのはChromebookではなくG Suite。想定しているのは個人ではなく文教法人。特に学校。
  • もし今後、ハイスペックモデルのみになるようであれば、それはその需要が高くなった、ということ。