[かぶ雑感] よく言われる「ミルスペック」「MIL-STD 810」と、教育市場向けモデルにおける耐久試験の話(2020.3.21)。

[かぶ雑感] よく言われる「ミルスペック」「MIL-STD 810」と、教育市場向けモデルにおける耐久試験の話(2020.3.21)。

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私、普段Chromebookに関して感じたことはその場でTwitterでツイートしてしまいます。結構長文、何ツイートになることもあって、フォローいただいている方々には少々申し訳ないのですが、その過程である程度自分の中で考えがまとまってきてブログの文章になることもあります。ただ、反対にツイートしてスッキリしちゃって文章にまとめる気力なくなってそのまま消えていってしまうモノも多く、勿体ないなぁ、と思っていました。

そこで、気がついた時にこちらで[かぶ雑感]という形で残しておきたいと思います。普段に比べて細かいスペックやリンクなどは調べずに書いていきたいと思いますので、Twitterされてない方や「ついでだから雑談にも付き合ってやるか」という方はお付き合い頂けたら、と思います。

今回はこれ。

今巷で少し話題のGIGAスクール構想においても、学校に導入するPCの基準として耐衝撃性は重視されています。で、その際によく各メーカー謳っているのがミルスペック対応ということです。実際私たちが話題にするときにも

「ミルスペック対応なので安心」「壊れにくい」「軍用規格に通っているから」

など妙に絶大な信頼感を得ているのがこのミルスペック(一応ここではMIL-STD 810G)です。でもこのミルスペック、実際どんなものか知ってますか?そして、単にミルスペック対応といっても、どの項目をどの程度通しているかによって全く想定される状況が違う、ということも。

今回の文章ではMIL-STD 810について「810G」と表記しています。これは現行PCなどにおいて表記されているものがリビジョン「G」(2008年10月発行)に基づいているものが多いためです。ただ、後述するサイトによると、現在最新のリビジョンは2019年1月に発行された「H」のようです。

ちなみにMIL-STD 810Gで検索して最初に出てくるあるメーカーのサイトでの説明によると、

MIL-STD-810は、米国防衛装備品のための温度、湿度、高度、振動、衝撃、耐水などの過酷な環境条件に即した実験室による試験規格です。 すべての項目に対しての試験を実施する必要は無く、使用される製品に要求される環境仕様によって、試験項目/試験内容を選択できます。 製品の性能表記は、MIL-STD-810の試験をパスした項目のMethod番号、Procedure番号、簡単な試験数値をデータシートの環境性能欄へ記載するのが一般的です。

すべての項目に対しての試験を実施する必要は無く、使用される製品に要求される環境仕様によって、試験項目/試験内容を選択できます。

要は、メーカー側で要求される環境仕様において1項目のみ当てはまると思えば1項目だけ試験を実施してもMIL-STD 810準拠になるわけです。

実際にはそうした極端な例はないと思いますし、通す以上はそうした通し方はしない(出来ない)とは思うのですが、ここでは分かりやすくするため、例えとして挙げさせて頂きました。

さて、で、このブログではよく取り上げるChromebookの話です。まぁChromebookに限らず、ではあるのですが、PCにおけるミルスペック。これも教育現場においてはまた全く違った状況が想定されます。必ずしも軍用規格で想定されるような使い方をされるとは限りません。場合によっては軍用規格よりももっと厳しい環境に置かれることも多々あるでしょう。

さて、冒頭で貼った動画です。

デルが考えるGIGAスクールモデルのご紹介(2020年3月)

私も以前デルの今回のGIGAスクール構想で挙げられているモデルをお借りしたことがあり、その際に実際に落下させたり、天板側を掴んで振ってみたり、色々と試してみました。

詳しくはそちらのレビューをご覧頂きたいのですが、実際私たちが想像もしていないような使われ方もしていることでしょう。そうした状況も想定した上で耐久試験や設計を行っているかどうか、というのはとても大切なことだと思っています。と同時に、それをメーカー側も単に「MIL-STD 810G準拠」だけで済ませてしまうのではなく、どういった試験を行っているのかをある程度までは(試験内容によっては企業秘密にしたい試験もあるでしょうし)オープンにしてほしいな、と。そのほうが好印象だと思うんですね。

と同時に、もちろん私たちユーザーもそうした目を持って各メーカーのモデルを見ていけたら、評価していけたらいいな、と思うのです。

ちなみに今回のツイートにもあるように、ちょっと特定のメーカー(=デル)贔屓な書き方で申し訳ないのですが、私が昨年購入したEnterpriseモデルであるDell Latitude 5400も掲載されているDellのカタログには前述のGIGAスクール構想に向けたラインナップにもある教育市場向けのモデル3100、3100 2-in-1の検査項目についても丸々1ページ割いていまして、

それによるとMIL-STD 810Gに関しては17項目。更に教育現場で想定されるテストを6種類加えています。

教育向けシリーズへの追加テスト項目 試験パラメーター
スチール板への30インチ落下 クラムシェルモードでの 10 回の落下、およびタブレットモード(適用がある場合)での追加 10 回の落下に耐えうるかの試験。30 インチ(約 76 センチ)の高さからスチール板表面への 30 インチ(約 76 センチ)からの異なる角度での落下。
ベニヤ板への48インチ落下 ベニヤ板への 48 インチ(約 1.2 メートル)の異なる角度からの 26 回の落下に耐えうるかの試験。
12オンスの水滴 シャットダウンまたはドライアウト期間ではない際の、システムキーボードへの 12 オンス(約 340ml)の水滴への耐久試験。システムは試験中に機能および稼働。
40,000回のヒンジサイクル Chromebook 3100 は 180 度への 4 万回の開閉試験。 Chromebook 3100 2-in-1 へは 360 度への 2 万回の試験。
5,000回の少落下 5,000 回の 4 インチ(約 10 センチ)の落下への耐久試験を、6 つの平らな表面、および 4 つの角に対して。
IP5x 粉塵からの保護(IEC 60529) テスト時間:8 時間。粉塵室における微細タルカムパウダーが循環した中へさらす。端末は非稼働。粉塵は安全な使用が出来ないほど、または安全上のリスクが生じるほどの量や端末の場所には入ってこないものとする。稼働試験はテストの終わりに実施。

もちろん教育現場からのフィードバックにすべて応えられる訳ではありませんし、全ての試験を行うことが出来るわけではありません。

その中で取捨選択しながら、端末自体の使いやすさとのバランスを取っていくのはあとはメーカーのさじ加減次第だと思います。ただ、こうしたテストを実際に行っていて、それをしっかりオープンに出来る、というのはもっと評価しても良い部分なのではないのかな、と思っています。

今回は情報にアクセスしやすかったデルを例に出しましたが、他メーカーが一切こうした試験を行っていない・オープンにしていない、という意味ではありません。それぞれに恐らく教育現場の事情を想定した独自の試験を行っていることと思います。

そうした部分も含めてメーカーの謳う「ミルスペック対応」「MIL-STD 810G準拠」という部分を私たちユーザーも評価していけたら良いな、と思っています。

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「アカウントを持って街へ出よう Chromebookとの365日」

続いて、「Chromebook」に関する文章を一冊の本にまとめました。

Chromebookはまだまだ日本では馴染みが薄いですが、Googleが開発したOSであるChrome OSを搭載したPCです。

海外では特に米国の教育市場を中心に急速にシェアを伸ばしてきています。日本ではAppleやMicrosoftが教育市場向けのモデルを出すと、一般的に「iPad対抗」「Surface対抗」といった感じで一騎打ちのようなイメージを持たれがちですが、実際には海外では低価格で半分以上のシェアを獲得している「Chromebook(Google)対抗」を想定した三つ巴の状態となっています。

本書ではこのOSの特長でもあり魅力でもある、

Googleアカウントのみでどこでも身軽に移動、作業が出来るスタイルの提案であり、Chromebookはあくまでそれを実現するための仮の入れ物の内の一つ

という点をベースに、私が感じる魅力について暑苦しく書き綴っています。

「それぞれの365日 Chromebook会報誌」

「100人いれば100通りのChromebookとの付き合い方がある。それぞれの365日がある。いろいろな人の、いろいろな形の、いろいろな365日を眺めてみたい。」

そんな想いから2018年後半から季刊ペースで出しているのがこちらです。この本は「実際にChromebookを使っている(もしくは興味を持っている)ユーザーたちで作り上げる会報誌」です。

毎回事前に寄稿者やアンケートの回答を募り、それらをまとめて作っています。

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