このブログでは今まで、妻の海外の医療支援活動について度々触れてきましたが、国内においては「牛久にある東日本入国管理センターでの面会ボランティア」と「新宿での路上生活者の訪問活動」をここ10年近く続けてきています。
先日、妻が「必要としている方に届けたい」という想いで作成したAmazonのほしい物リストについて書かせて頂きました。
早速このブログを読んで下さっている方からも様々なご支援を頂きました。ありがとうございます。まだ全てを渡すことが出来ている訳ではないのですが、ここで一度経過のご報告をさせて頂きます。
Akinori MIZUMOTO(@letticia)さんからカップスープとお粥が届きました。
普段からこのブログやChromebook会報誌を何かと支えて下さっているAkinori MIZUMOTO(@letticia)さんからカップスープとお粥を頂きました。
お知らせいただきありがとうございます。
幾許かのものですが、奥様の活動のお手伝いになれば幸いです。— Akinori MIZUMOTO (@letticia) 2019年2月10日
ごめんなさい、ツイート、お粥とカップスープが逆です(汗)お粥は毎週行っている路上生活者の方々への訪問の際に持って行ったようです(お粥については後述)。
入国管理局に収容されている方の中にはストレスによる食欲低下から固形物が食べられなくなってしまっている方々もいらっしゃいます。そこで今回頂いたカップスープは2月20日に牛久入管に訪れた際に差し入れをしてきたそうです。以下、妻の20日の牛久入管での面会についてのFacebookの投稿を引用します。
昼間は牛久入管に行って来ました!今日は4名の方々とお会いしてきましたよ!
最初の受け付けをすると職員から、「手紙を預かっていますよ」と、手渡されたのは、収容されているOさんから。私を『お姉ちゃん』と慕ってくれて、「今日会いましょう」と。結局、今日も面会が混んでいて、会えず。Oさんは入管のご飯が食べられないので(心因性だと思います)、水元さんとタイガーマスクさんからいただいたカップスープを差し入れましたよ☆彡あと、スリッパが欲しいと言っていたので、それは私から。
体調がとても気になっていたDさんは、職員から「入院しました」と言われました。オペのためか、体調不良が理由なのか、入管から説明はないので、心配です。
SさんとUさんは、ともに同じ疾患で同じ症状。いつ悪化してもおかしくない状態で、突然死もありうる。投薬コントロールが難しいので、専門医に診てもらうためにも仮放免が必要だと思う。Sさんは支援者が金銭的サポートをしてくれるけど、Uさんにはそれがない。仮放免で地域に戻ったとしても、保険がないから治療は自費。ただ仮放免を要望するだけでなく、その先の事も考えないと、、、とりあえず、Uさんの担当弁護士さんに明日電話で聞いてみよう、っと。
Mさんもねー、重い慢性疾患があって、症状のコントロールが難しいの。住所がないから、仮放免も却下されてしまい(あくまで推測)、そこが解決されないと、前に進めないのです。うーん、このケースも弁護士さんに確認しながらだなあ~
Yさんはメンタル低下により、面会もキャンセル続きでしたが、私とは初対面だったせいか、『国井って、ダレ!?』って興味を持ってくれたのか、面会室に出てきてくれました。鬱気味なようですが、面会室に手ぶらで来たため内服状況の把握ができず、主訴だけ聞いて時間終了。ひとまず、Yさんの面会は他の方でもOKそうなので、私の面会は今日が最初で最後かな。
来月は2回牛久に行かないと、面会がまわらなさそうな予感。
この日は面会は出来なかったようですが、収容されているOさんに差し入れをさせて頂きました。文中でAkinori MIZUMOTOさんと並んで触れられている「タイガーマスク」さんは、どなたから送られたのか分からないものがひと箱あったため、そう呼ばせて頂いています(もしこれを読まれている方で「私だ」と思われた方がいらっしゃいましたら、お知らせ下さい)。
通常ほしい物リストに関しては外箱の「お届け先」の下の「贈り主」の部分に「このお届けものはギフト(贈物)です」として「贈り主:○○様」と書かれているのですが、これが何故か無く、中の納品書にも記載がなく、普通のAmazonの注文品として届いてしまったんですね(最初「あなたが送ったんじゃないの?」と妻にツッコまれてしまいましたが、私ではありません)。
よいことなさいましたね。
素晴らしいことです。
僕もタイガーマスクと名前を並べてもらえて光栄の至りです。— Akinori MIZUMOTO (@letticia) 2019年2月21日
カップスープは幾らあっても助かるようです(他にも必要とされている方がいらっしゃるのと、牛久入管は1ヶ月に1回のペースでしか訪問できていないので)。
僕も Bruce Wayne (Batman) の名で贈ればよかったw
— Akinori MIZUMOTO (@letticia) 2019年2月22日
バットマンになりたい浄土宗僧侶でもあるAkinori MIZUMOTOさん。妻にとってはバットマンです。
?????™ ?(@wolfysway)さんからカイロとカップスープが届きました。
続いて?????™ ?(@wolfysway)さんからカイロとカップスープを頂きました。
先日まで雪が降ったりと寒い時期が続きました。ほしい物リストに載せていたタイツなどもとても重宝するのですが、カイロはやはり必需品です。路上生活者の方々には「貼らない」「大判」のカイロが好まれるそうです。
タイツや靴下は、基本的に初めてお会いするかたにはお渡ししません。何故なら、どんな方か分からないし、本当に必要としているか分からないからです。本当は充分持っているのに、「くれるならもらう」というスタンスの方々もいて、場合によっては売ってお金にしてしまう人もいます。
タイツを持ってない方。夜間頻尿でタイツを頻繁に汚してしまい、替えがない方。同じ靴下をはき続けて、穴が空いていたり、洗うと固まってしまって(脂で!?)なかなか乾かない方。くるぶしまでの靴下しか持ってない方、等々。
そんな方々に昨日は渡してきました。
タイツや靴下も大変重宝していまして、頂いたものはほぼお渡ししたようなのですが、最近は暖かくなってきたこともあり、カイロのほうが優先順位が高くなってきました。
新宿の路上生活者の方々は貼らない大判カイロがご希望で、寝袋の中に4~5枚置いて一晩過ごす方もいます。
ひと箱30個入とはいえ、毎週10名~20名近くの方々とお会いしていることもあって、カイロはとても助かるようです。実際4月くらいまではまだまだ夜は冷え込みますし、とても喜ばれるそうです。
また、カップスープはちょうど頂いたのが牛久入管訪問の翌日ということもあって今月は差し入れができなかったのですが、来月の訪問時に差し入れをさせて頂きます。
個人的には外国籍の方が入管でおかれている問題には、懸念を持っていて、かつ日本の司法制度・速度が海外から見ると非常に前近代的なものであるために、不利益を受ける方がいらっしゃることを懸念しています。
すこしでも気づいてくださる方が増えるよう、このコメントを書きました。 https://t.co/6ktavZggMg— ?????™ ? (@wolfysway) 2019年2月21日
最近は月一回の牛久入管だけでなく、更に品川の東京入管でも面会ボランティアをしています。品川はまだ品川駅からバス、学生も乗りますし、普通に外国の方がビザ等の申請でも訪れることもあって、見た目は綺麗で整備されたところのようです。そうしたこともあって、ご存じの方もいらっしゃると思います。
ただ、牛久入管に関しては牛久大仏は知っていてもそこに入管がある、ということ自体知らない方も多いのではないか、と思います。
よく刑務所や、最近では児童相談所が近所に出来る、というだけで地元住民の反対の声が上がる、と言われるように、こうしたものはあまり普段意識されないようにひっそりと存在して(存在させられて)います。その中で何が起こっているのか、どんな状況なのか、というのはほとんど知る機会はありませんし、たまにニュースなどで流れてきても、あまりに情報も少ないため、どうしても理解が得られにくい、想像で切り捨てられてしまう、関心が少ない、といった悩みもあります。
私自身が積極的に関われている訳ではないのですが、妻の活動を10年近く見続けてきて、また牛久入管にも何度も一緒に訪れている者として、これからも少しでも私に出来る形で発信などをしていけたら、と思っています。
goodegg0843(@goodegg0843)さんからお粥が届きました。
Chromebookユーザーにはお馴染み「Chromebook徹底活用ガイド」の著者でもあるgoodegg0843(@goodegg0843)さんからはお粥を頂きました。
本当に助かります。ありがとうございます。お粥に関しては以前から妻も時々購入して持って行ってはいるようなのですが、なかなか追いつかない状況だったようです。
新宿の路上には、消化器系の疾患のため、普通の食事ができない方がいらっしゃいます。普通の食事をすると水様の血便が出てしまうんです。なので支援団体が渡すおにぎりは、お湯で数時間ふやかさないと食べられないし、炊き出しにはほとんで行かないのです。
私は毎週お粥を持参しているのですが、毎週のこととなると持参できるのは1回2袋程度。そのため絶食状態の時もあるようです。
いただいたお粥は、大事に使わせていただきます。ありがとうございます(≧∀≦)!!
妻と知人たちが立ち上げた団体では(もちろん団体によって考え方ややり方は異なりますが)、毎週新宿の路上生活者の方々の訪問を行う中で自分たちが決めたルールのようなものに則っていただいたものはお渡ししています。ただモノを配っている訳ではありません。また、中には薬(風邪薬など)を配る団体もあるのですが、看護師として、また妻の団体の考え方ではありますが、薬の配布は行っていません。
そしてもちろんモノを配ることが目的ではありません。前回も触れましたが、
2008年から新宿で路上生活者の訪問活動を始め、2016年に仲間たちと「つながるねっと」という団体を立ち上げました。
毎週水曜日の19:00から新宿駅周辺で、路上生活者の方々の訪問を行っています。
「つながるねっと」の活動目的は、物を配ったり強制的に福祉につなげることではありません。信頼関係を構築し、いざという時にサポートできる体制を作ることです。とはいえ、夏の暑い中・冬の寒い中、最低限必要な物が手に入らず、体調を崩す方も多くいます。その為訪問する時に、必要としている方に必要としているものを届けることもあります。
私が物を渡す時は、基本的に初めてお会いする方には渡しません。
何故ならどんな方か判断ができないのと、本当に必要としているのか分からないからです。その為、本当に必要としている方たちにだけにきちんと手渡ししています。
「路上生活者の方々」と言っても、もちろん様々な方がいらっしゃいます。全ての人が善人であるわけでも悪人であるわけでもありません。ただ、それぞれにそれぞれの事情があって路上での生活を選択された(せざるを得なかった)方々です。それを「自己責任」「自業自得」という言葉で片づけてしまうことは簡単です。ただ、もちろん積極的には関わらないとしても、もし関心がないのであれば、余計にそういう言葉は使えないと思うのです。
って、やっぱりなんか説教臭くなるな。説教臭くなるのは大抵腰を据えて関わっていない私のような人間の特徴です。
「物を配ったり強制的に福祉につなげることではありません。信頼関係を構築し、いざという時にサポートできる体制を作る」ために、今回頂いた物を使わせて頂きます。本当にありがとうございます。
最後に。誤解してほしくないこと。
私はある意味では部外者です。妻が活動しているだけに過ぎませんし、妻も自分の考えで行っているに過ぎません。だから人によってはこうした一つ一つの活動に疑問を感じたり、「けしからん」とか様々なご意見をお持ちの方もいらっしゃると思います。
それで構わないと思っています。
私は妻の活動を広げたいわけでも、他の人にも同じことをして欲しいわけでもありません。ただ、もし共感や賛同頂けて、何か出来ることがあれば、と思っていただけたのであれば、支えていただけたら嬉しいな、と思っています。
そして、勿論だからと言って、送られない方を責めたい訳でも、冷たいと思っているわけでもありません。
貴重なお金と気持ちの一部をこうした形で提供いただいた以上(このブログでも様々な形でご支援頂いていますが)、きちんと「提供頂いたものがその後どうなったのか」は報告する必要がある、と思って発信しているだけであり(もちろん感謝の気持ちを伝えたい、というのも大きいですが)、今回の文章もそうした想いで書いているに過ぎません。
あなたはあなたの信念や考えに基づいて、あなたの関わりのある世界で、あなたなりの関わり方や行動をされてください(もちろん何もしない、というのも立派な一つの考え方です)。
その中で、もし何かが私の妻の行っていることと触れることがあるようであれば嬉しいな、と思っています。
こうしたことを文章にするのはとても難しいな、といつも感じています。
今回も色々な声やサポートを頂いています。本当にありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。