[かぶ雑感] Chromebookが「2万円台で買える」ことと「2万円で快適に使える」ことは必ずしもイコールにはならない話(2020.6.16)

[かぶ雑感] Chromebookが「2万円台で買える」ことと「2万円で快適に使える」ことは必ずしもイコールにはならない話(2020.6.16)

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「Chromebookは2万円台から」「$200台で買える」といった言葉を時々見かけます。確かに買えなくはありません。ただ、ちょっと気になっている部分もあるので、今回少し触れてみたいと思います。それは、

「2万円台で買える」ことと「2万円で快適に使える」ことは必ずしもイコールにはならない

ということです。更に加えるなら、

「2万円台で買える」からといって、「基本的にChromebookは2万円台である」ということではない

とも言えます。

ここ数年、ほぼ毎日Chromebookの情報を追いかけ続けてきて、こうして情報を発信してきている中で、感じていることがあります。それは

「Chromebookは安さこそが魅力」「Chromebookは元々安さが売りだったのに」という意識を意外と多くの人が持っている

ということです。もちろんそれも魅力の1つであり、また売りの1つでもあるので、すべてが間違っている、という訳ではありません。ただ、それらが強調され過ぎていて、何故か「安くなければならない」という空気になっているのを感じるのです。2万円台、$200台が基準になってしまっている。

けれど、この2万円台、$200台のモデル、というのは今も昔も(後述)Chromebookの一部に過ぎません。あくまで幅広い価格帯の中の1つに過ぎない。それは、他OSのPC(例えばWindows PCなど)と同じです。

但し、2~3万円台のChromebookが「Chromebookを選ぶ際の基準」にしやすい、という側面はあります。この辺りの価格帯のモデルをベースに考えながら、自分に必要な要素を加えていく、という選び方が出来るのはChromebookの1つの魅力だと思います。

そして、そうした選び方をする際に比較的適したモデルが国内でも発売されています。このモデルについてはまた回を改めて文章にしたいと思います(既に1年半前に何度か文章にしていますが)。

Windows PCでも2~3万円から買うことは可能です。でも、それが基準にはなりませんよね?2~3万円台のPCであれば、快適に出来ることが限られていたり、処理速度や液晶の質や本体の重さ、質感、使い勝手などに色々と制約が出てきます。自分の用途や目的に応じてスペックを上げていけば、当然それなりの価格にはなります。

Chromebookも同じです。2万円台のモデルには何かしら理由がある。何かを削っている、何かを妥協しているから、その価格で出せるんです。それは処理速度かもしれません。液晶の質かもしれません。解像度もあるでしょう。そして残りのサポート期間かもしれません。あなたが考えている用途で使ったとき、当然処理にモタツキが出てくるかもしれません。

当たり前のことです。どのOSのPCでもそこは基本的には変わりません。でも何故か

2~3万円台のWindows PCを買ったら思ったほど快適じゃなかった=Windowsは使えない

とはならないのに、

2~3万円台のChromebookを買ったら思ったほど快適じゃなかった=Chromebookは使えない

となりがちなんですね。何故なら、Chromebookとは元々2~3万円台のモノ、だと思われているからです。

価格が手頃なモデルは、どのOSでも何かしらコスト削減の影響があります。
Chromebookだから例外、ということはありません。

ここまで読んで、あなたは「考えすぎ」と思われるかもしれません。でも冒頭で触れたことを思い出して欲しいのです。

「Chromebookは2万円台から」「$200台で買える」

ネット上の記事を見ていると、Chromebookの魅力は「安いこと」「2万円台で買えること」という内容の文章を結構見かけます。また、新作が出た時に話題になりやすいのも(国内外問わず)2~3万円台、$200台のモデルが発表された時です。

でもここまで書いてきたように、それならWindows PCだって

「Windowsは2万円台から」「$200台で買える」

って言っても良いと思いませんか?それを前提に「Windows PCは2万円台から買えるのが魅力!」となっても間違ってはいない筈なんです。

Windows PCでも知識と情報収集力と手間をかければ低価格でもそれなりに快適なPCを入手することは可能です。
でもそれを以て「Windows PCは安いモノ」とはならない筈です。(写真は4万円前後で購入したThinkPad E495)

Chromebookは発売された当初(2011年頃)は確かに快適に出来ることもまだまだ非常に限られていて、その分低スペック、低コストでも、まずは普及させることを目的に安いモデルが出されました(それでも多くの方が想像されているような、$100、$200がメインだったわけではありません)。

一般的に「安さが売り」「安さで勝負した」と思われているChromebookですが、米国で初期の頃に発売されたChromebookは「Wi-Fiと3Gに対応したモデルが549.99ドル」「Wi-Fiのみ対応したモデルが449.99ドル」(どちらもSamsungのモデルの例)でした。

米Googleと韓国Samsung Electronicsは現地時間2012年5月29日、Webアプリケーションに特化したGoogleのOS「Chrome OS」を搭載するノートパソコン「Chromebook」の新製品を発表した。

(中略)

Series 5 Chromebookは12.1インチのディスプレイを搭載し、重量が3ポンド(約1.4kg)で厚さが1インチ(約25mm)未満。7秒未満で起動し、スリープからの復帰は瞬時だとしている。価格は、Wi-Fiと第3世代(3G)ネットワーク接続に対応したモデルが549.99ドル、Wi-Fiのみ対応したモデルが449.99ドル。

登場から1年、シェアが0.1%以下と苦戦したこともあり、その後価格を下げた戦略的なモデルも出していきます。続いて2012年11月の記事。

最新世代のChromebookは、CPUがARMベース(従来はIntelベース)になるなどの変更があり、サイズも小型化・軽量化が図られている。その数ある特徴の中でも、メディアの見出しを飾ったのは価格だ。SamsungのXE303C12は249ドル、AcerのA7は200ドルを切り199ドルとなった。Samsungの初代機種「Series 5」が約429ドル、Acerの初代機種「AC700」が349ドルだったので、ざっと3分の2程度まで下がったことになる。

ただ、全てのモデルを安くしたわけではありません。安さで売れたのは確かですが、その後も300ドル以上のモデルや、700ドル前後のハイスペックモデルなども継続して出し続けてきました。「安さが魅力」というのはあくまで一面だけを切り取ったイメージに過ぎない、ということですね。

それから既に10年弱、今ではネット上で出来ることがとても増えてきました。またリモートワークやテレワーク、Webミーティングといったことが一般の人たちに下りてきたのも今年に入ってからだと思います。そして

恐らく私も含めて多くの方が想像していることよりも実はもっと多くのことがWebアプリやWebサービスで快適に出来るようになってきています。

同時に、私たちの多くは気付いていないかもしれませんが、この10年弱、PCの進化は非常に緩やかなものになってきているとしても、インターネット環境、そしてそこで求められるサービスや、回線速度というのは劇的に変わっています。

ウェブ閲覧程度なら

と簡単に言いますが、ウェブ閲覧、ネット利用についても多種多様になってきています。月に100GBどころか1日10GB以上使う方も普通にいる時代です。

Chromebookもそれに合わせて性能が上がってきています。と同時に、価格も今回取り上げた2万円台から10万円超えまで多種多様になってきました。求める用途に応じて幅広い価格帯の中から選ぶ(選べる)ようになってきました。

よく「その価格を出すなら他OSを買う」という意見を目にします。その人の用途においてはその通りなのでしょう。
ただ、世の中にはその方の想像する以上に幅広いPCの使い方があり、求める快適さが全く異なるのも事実です。

ここで冒頭に戻ります。

「2万円台で買える」ことと「2万円で快適に使える」ことは必ずしもイコールにはならない

そして、

「2万円台でも買える」からといって、「基本的にChromebookは2万円台である」ということではない

だから、あまり価格に固執しないで欲しいのです。Chromebookは安いモノ。安くないと意味がない、なんて思わないで欲しい。その方が、きっと自分に合うモデルに出逢えるから。

快適さを求めれば、用途によっては勿論、他OS同様それなりに上乗せする必要があるかもしれないのは変わらないのですから。(朝乃みちる🍪百合と朝ドラとピザ(トースト)の(まだ)Duetしないやつ (@sugapiyo)さん、今回もツイートを使わせて頂きました。)

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多くの方にとって「靴磨き(お手入れ)って何も特別なものじゃなくて、毎日の歯磨きや洗顔のような日常なんだな」と感じて頂き、より革靴を身近なモノに感じてもらえたら、と願っています。

「アカウントを持って街へ出よう Chromebookとの365日」

続いて、「Chromebook」に関する文章を一冊の本にまとめました。

Chromebookはまだまだ日本では馴染みが薄いですが、Googleが開発したOSであるChrome OSを搭載したPCです。

海外では特に米国の教育市場を中心に急速にシェアを伸ばしてきています。日本ではAppleやMicrosoftが教育市場向けのモデルを出すと、一般的に「iPad対抗」「Surface対抗」といった感じで一騎打ちのようなイメージを持たれがちですが、実際には海外では低価格で半分以上のシェアを獲得している「Chromebook(Google)対抗」を想定した三つ巴の状態となっています。

本書ではこのOSの特長でもあり魅力でもある、

Googleアカウントのみでどこでも身軽に移動、作業が出来るスタイルの提案であり、Chromebookはあくまでそれを実現するための仮の入れ物の内の一つ

という点をベースに、私が感じる魅力について暑苦しく書き綴っています。

「それぞれの365日 Chromebook会報誌」

「100人いれば100通りのChromebookとの付き合い方がある。それぞれの365日がある。いろいろな人の、いろいろな形の、いろいろな365日を眺めてみたい。」

そんな想いから2018年後半から季刊ペースで出しているのがこちらです。この本は「実際にChromebookを使っている(もしくは興味を持っている)ユーザーたちで作り上げる会報誌」です。

毎回事前に寄稿者やアンケートの回答を募り、それらをまとめて作っています。

是非あなたのスマートフォンやタブレット、Kindle端末などに入れて持ち歩き、気が向いた時に読み返して欲しいな、と思っています。