[かぶ] 国内でも普及し始めてきた今だから、Chromebookについて改めて考えてみよう(9)お馴染みの「起動が爆速」について考える。

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[かぶ] 国内でも普及し始めてきた今だから、Chromebookについて改めて考えてみよう(9)お馴染みの「起動が爆速」について考える。

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Chromebookの特長というと、よく言われるのが「起動が爆速」「サクサクで快適」というものです。

実際Google自身も、またモデルを出しているメーカーも、「Chromebookとは?」といった説明ページを作る際には必ずと言って良いほどこの文言が登場します。また、巷のChromebookを紹介しているブログを眺めていても、やはりこうした「爆速」といった表現はほぼ出てきます。

まぁ基本的に「神端末」とか「ぶっ壊れ」とか「超絶」とか「爆速」といった極端な表現が出てきたときには疑ってかかったほうが良いのですが、今回はGoogle自身も謳っている訳ですから仕方ありません。ただ、これについては、特にPCにある程度触れている方からは疑問の声やツッコミがよくされています。

にも関わらず、この「起動が爆速」はここ数年、一向に消えていく気配はありません。やはりChromebookに初めて触れる方から「Chromebookオススメ30選」といった記事を作成される方まで、基本第一声はやはりこの評価なんですね。何故でしょうか?

ということで、今回はこのChromebookの代名詞とも言える「起動が爆速」について考えてみたいと思います。

なぜここまで「起動が爆速」と言われるのか。少し掘り下げて考えてみる。

まずはじめに断っておくと、この「起動が爆速」という評価、決して間違っている訳ではありません。何より快適さや速さといったものの感じ方には個人差があります。なので、同じPCを触ってもある人にとってはサクサクですが、別の人にとっては普通だったりするわけです。

ただ、そんな「人それぞれ」な話をするのであれば、敢えて今回文章にする必要はありません。そこで今回はもう少し掘り下げて考えてみたいと思います。

まずは冒頭でも挙げましたが、この「起動が爆速」「サクサクで快適」についてですが、PCにある程度触れている方からは疑問の声やツッコミがよくされています。ここがポイントだと思っています。

そうしたツッコミの声で多いのが

「別に最近のPCならどれも起動は速いんだけど」「HDDでなくてSSDに変えれば済むだけ」

といったものです。これは確かにそうなんです。そして、これらについてはPCにある程度触れている方にとっては日常である、ということです。なので、こういう方がChromebookを使い始めても「凄い!起動が爆速だ!」とは感じにくいのです。(中にはChromebookは使ったことはないけど、頭で考えて「爆速なわけないだろw」と言ってるだけの人もいる気もしますが)

ここがポイント、と書きましたが、その通りなんですね。つまり、最近Chromebookに触れた人の多くは、そんなPCに詳しいあなたのように、

PCを頻繁に買い換えたり、常日頃からそれなりに新しいPCを使ってきている訳ではない

ということなんです。そして、Chromebookというのは、そうした

8年や10年、下手すると今使っているPCが壊れでもしない限り買い換えずに使い続けているような人にとっての買い換えの選択肢の一つになっている。また、買い換えようと思うきっかけになっている(購入のハードルが低い)。

ということなのだと思うのです。

実際以前の回でも触れましたが、私の父は10年近く前のWindows 7の一体型のデスクトップPCを今も使っています。また、母は最近買い換えましたが、同じく7~8年前のWindows 8搭載のデスクトップPCを使っていました。それらはストレージにHDDを搭載しています。そして、(多少不満はあるかもしれませんが)比較対象もないので、それらの速さに慣れていますし、そういうものだと思って使っています。処理速度とか起動速度なんて、結局は慣れだからです。そして、余程壊れて修理にお金がかかる、ということでもない限り、恐らくこのまま使い続けると思うんですね。また、パソコン自体、高いモノだと思っています。

そういう人がChromebookを触ったらどう感じるでしょうか?

起動、爆速ですよね?サクサクで快適ですよね?

それに対して、PCに詳しい人たちがケチをつけても仕方ないんです。そこで「いや、今のPCならどれ使っても爆速でサクサクだから」と言っても野暮な話です。また、そういう人に幾らハイスペックの他OSのPCを薦めても、予算的にかなりハードルが高いと思うのです。

もちろん今なら比較的手頃な価格でもSSDが搭載されていたり、充分にスペックの高いPCを購入することは出来ます。ただ、それらは私たちのようにPCに詳しい人間だから出来ることであって、そうした区別をすることも、その中から選ぶと言うことも、普通の人にとっては面倒くさいしハードルも高いと思っています。

つまり、それくらい、一般的にはPCは頻繁に買い換えるものではないし、一度買ったら壊れるまで買い換えないし、使う用途なんてそこまで多様でもない、ということです。

そういう人たちがChromebookを触れば「起動が爆速」だと感じるし「サクサクで快適」だと感じます。それも、3万円前後でそう感じることが出来るのです。

となれば、Googleやメーカーも、このブログで10回近く、また800記事以上も書いてきたような「Chromebookとは」「Chrome OSの特長や強みとは」みたいな分かりにくい漠然とした話をするよりも、ひと言で「起動が爆速」と書いてしまった方が伝わりやすい。

「それがこの価格で手に入るんですよ」というのが、そうした人たちにとっては刺さりやすい、と考えている、ということだと思っています。

PCに詳しい人間同士が熱く語っているようなマニアックな蘊蓄なんて、何も刺さらないんです。それより「起動が爆速」のほうがシンプルだし、恐らく多くの人にとっては実際に使ってみると、そう感じやすいのだと思います。

「サクサクで快適」には、単純なスペックやベンチマークでは測れない要素もある。

さて。ここまでの話、少し極端だったかもしれません。また「起動が爆速」と言っている人たちを馬鹿にしているように感じられたかもしれません。ただ、決してそういう意図はありません。何故なら、私自身もChromebookに起動や動作に対して軽さ(快適さ)を感じている人間だからです。

[かぶ] Chromebookの一番の魅力は安さでも速さでもありません。6年使い続けて感じてきた魅力について語ります。

ちなみに私は自宅ではもう4年近く前に組んだものではあるのですが、当時合計で40~50万円かけて作ったWindowsデスクトップPCがあります。YouTubeの動画編集もゲームも基本的にはこのPCで行っています。

ただ、このPCに比べても、私のChromebook、別にハイスペックのモデルでなくても、起動も速いし、快適に感じることもあるんです。

その辺りについては、上の動画でも話しているので、お時間があれば流し見で構わないのでサラッとご覧下さい。

Windows PC、出来ることも多いのですが、その分私の場合、Windowsをクリーンインストールした直後は早くても、半年、一年と経つにつれて、徐々に起動もそこまで速くなくなってきますし、普段使いもそこまで快適、サクサクとは感じなくなってくるのです。

これは「起動」というのがどこからどこまでの時間を指すのか、にも拠りますが、私にとっての起動時間で考えれば、このハイスペックのWindows PC、決して起動時間は速くはありません。

また「サクサクで快適」という指標も、単純なベンチマークの数値や、搭載されているプロセッサーなどのスペックの数値で測れるものでもないんですね。そこに感覚的な「軽さ」という要因も加わってきます。「気軽さ」「手軽さ」「身軽さ」といったものです。

そして私はChromebookにおいては、この「軽さ」という漠然とした部分に大きな魅力を感じています

幾つか書きたいことがあるのですが、一つ一つ書いていきたいと思います。後日いつも通りLife Style Imageのほうでまとめたいと思いますが、最近はChromebook関連の文章はこちらのおふぃす...

これ、説明するのが難しいんですね。なので、結局この6年間、これがうまく言葉に出来ず、感覚的な話になってしまう。ただ、Chromebookに魅力を感じている方は、表現は違っても、何となくこの感覚、分かって頂けるのではないか、と思っています。

日本でもChromebookのTV CMが始まり、駅や電車内でもChromebookの広告を見かけるようになりました。ただ、今回初めてChromebookというものを知った方にとっては「Chromebookって何?」「他のPCと何が違うの?」「何が出来るの?」といった疑問も多いのではないか、と思います。一般的に「起動が速い」「低スペックでもサクサク」といった言葉でお茶を濁しがちになってしまうのですが、ここで改めて別の視点からChromebookの特長について考えてみたいと思います。

今回のまとめ:まだまだ特長や強みを活かせるような場面が限られている中で、もっともシンプルで多くの人に分かりやすいのが、こうした表現なのだと思います。

Chromebookユーザーの話って、いまいちピンとこないこと、多くないですか?

その結果、今回の一連の話でも挙げたような疑問を皆さん感じられると思うのです。

  • Chromebookで出来ることは基本的にWindows PCやMacBook等でも出来る。
  • Chromebookは出来ることが限られているが、その分低価格低スペックでもサクサク動くのが魅力。
  • なので、予算があるなら、また高いモデルを考えるなら、普通にそれらを買った方が良い。

その疑問は確かに分かります。そして、それらに明快な説明が出来ないのは、確かに私たちChromebookユーザーの力不足かもしれません。実際に私もある方から「あなたのChromebookについての説明は論理的ではない。私は会社経営者だが、そんな非論理的なプレゼンをされても、現代社会では通用しないよ。」とTwitterでありがたいお言葉を頂戴したこともあります。

ただ、それはここまで何度も触れてきたように、現時点ではまだ

Chromebookならではの特長、強みを活かせるような場面が日常生活や普段使いにおいては限られている

のが大きいのではないか、と思っています。

前回に続いて、「この6年近くChromebookを使ってきた私なりの、このPC、OSについての考え、捉え方」について書いていきたいと思います。 前回の文章でも5,000字近くになってしまいました...

そして、何より普通に考えてみれば、別に

Chromebookの魅力とは?強みとは?特長とは?

みたいな小難しい話は、多くの人にとってはどうでも良いと思うのです。それよりも「で、何が出来るの?」「何が良いの?」みたいなシンプルで分かりやすい説明で十分なのです。

だからGoogleもメーカーも、私たちユーザーも、初めて触れる方や「Chromebookオススメ30選」といった記事を作成される方も、基本的には一番分かりやすい「起動が爆速」「サクサクで快適」といった言葉を使っているのかな、と思っています。

実際、こういう小難しい話は、そのPCに慣れ親しんだ方が「あーでもないこーでもない」と楽しむような趣味的な部分も大きいと思っています。

ただ、Chromebookはそうしたことをよくツッコまれますが、考えてみると他OSのPCも同じですよね?

○○って何が出来るの?特長は?強みって何?

これに対して、誰もが納得出来る、論理的でプレゼンとして社会に通用するような明快な答をあなたは出来ますか?

意外とこれらも難しいんじゃないかなぁ、と思っています。何故なら、他OSでも、結局は同じようなツッコミが入るからです。「それって別に○○じゃなくても出来るよね?」と。

ということで、あなたもこの機会に、是非自分なりの魅力や特長について、ちょっと考えてみて下さい。もし良い答が見つかったら、是非共有、発信して欲しいな、と思っています。

なぜここまで「起動が爆速」と言われるのか。少し掘り下げて考えてみる。

「サクサクで快適」には、単純なスペックやベンチマークでは測れない要素もある。

今回のまとめ:まだまだ特長や強みを活かせるような場面が限られている中で、もっともシンプルで多くの人に分かりやすいのが、こうした表現なのだと思います。

  • なぜここまで「起動が爆速」と言われるのか。少し掘り下げて考えてみる。
  • 「サクサクで快適」には、単純なスペックやベンチマークでは測れない要素もある。
  • 今回のまとめ:まだまだ特長や強みを活かせるような場面が限られている中で、もっともシンプルで多くの人に分かりやすいのが、こうした表現なのだと思います。