引き続き、現在ASUS JAPANよりお借りしているChromebook Flip C213NA-BW0045(法人モデル)のレビューをいろいろな角度からしていきたいと思います。なにせ2週間しかありません。この限られた時間でどれだけ使い込んで、このモデルの魅力を発見できるのか。既に3日目ということで、意外と残りは限られているかもしれません。ちょっと頑張る。前回のレビューはこちらから。
なお、レンタル期間中は特別な状況を除きまして、ほぼこのモデルを使っております(確定申告の時期なのでe-TaxはWindows PCでやりました)。ここ最近はChromebookではPixelbookばかり使ってきましたので、多少その使い勝手の違いに戸惑う部分もありますが、現時点では特に不便は感じておりません。むしろ、まったく違った方向性、可能性を感じていまして、そのあたりもこの期間中に触れられたらいいな、と思っています。
Chromebookの「手軽さ」「気軽さ」を感じさせてくれる魅力的なモデル。
昨日は今年6回目のChromebookオフ会に参加してきました。今回と次回はこのC213NAを持っていこうと思っていますが、このモデル、決して「軽い」モデルではありません。特に法人モデルはEMRペン対応ということで液晶もグレアのガラスパネルになっていまして、更に100g程度重い「約1.36kg」です。ラップトップとしては極端に重いわけではありませんが、11.6インチと考えるとそれなりに重いモデルだと思います。
にも関わらず、私はほぼ同時期に発売された同社の10.1インチChromebookであるC101PAと同様に、このモデルに「手軽さ」と「気軽さ」を感じました。ちょっとこの辺り、今回は書いてみたいと思います。
米国国防総省の軍用規格 MIL-STD-810Gの10項目に準拠した筐体の持つ安心感と気軽さ。
このモデルに限らず、またChromebookに限らず、様々な商品で謳われるこの米国国防総省の軍用規格「MIL-STD-810G」。何となく米国の軍用規格と聞いた時点で勝手に「すごいもの」だと思ってしまうのですが、実際どんなものなのかはよく分かりません。ちなみに私、この規格、この名前が付けばほぼ同じものだとばかり思っていたのですが、中身は様々な耐久テストにより多くの項目に分かれているようで、その中から必要だと思われる項目のテストに通過している、ということのようです。
ちなみにこのC213NAでは
- 「気圧耐久」において(Method 500.5)で2項目
- 「高温耐久」において(Method 501.5)
- 「低温耐久」において(Method 502.5)
- 「振動テスト」において(Method 514.6)
- 「耐衝撃・落下」において(Method 516.5)で1項目、(Method 516.6)で3項目
- 「防湿」において(Method 507.5)
の計10項目に準拠しているとのこと。細かい内容は分かりませんが、単純にミルスペックといっても、その幅広い項目の何において準拠しているのかが分かるだけでも、何となく思い入れも変わってくるものです。そうか、単純に耐衝撃・落下だけじゃなかったんだな。
で、まぁそんな薀蓄は良い。何が私に安心感と気軽さを感じさせてくれたのか、というと、単純なことなんです。
今回、過去6回の参加の中で唯一積極的にChromebookを広げて、画面を見せたり、その場で動かしたりしながら会話を楽しめた。
ということです。えっ?その程度?と思われるかもしれませんが、元々それほど広いスペースがあるわけではありません。
オフ会ということでSNS等にもChromebookだらけの写真を上げることもありますので、さぞかしChromebookだらけなのだろう、と思われるかもしれません。ただ、実際には既に参加された方はお分かりかと思うのですが、あまりスペースに余裕ないんです。
もちろんドリンクだけでなく、デザートや、お昼時でもあるのでカレー等の食事もトレイに載せたままで、その残りの限られたスペースで各自Chromebookを広げることになるので、私、過去あまり自分のChromebookを積極的に広げて、会話の中で出てきたアプリや情報などをその場でメモしたりブックマークしたり、といったことをしてきませんでした。単に話に夢中になっていることもあるのですが、とともに、そう広々としてはいないので、何となくぶつけたり、傷が付いてしまうのも心配だったり、そもそも置きにくい場合もあるのでそこまで積極的に広げられなかったんですね。
ところが今回はまったく気にせずに、使い方やアプリを紹介するために、360度フル活用させていただきました。
突然撮影場所が変わりますが、例えば今回であればEMRペンの書き心地や使い勝手を実演してみせたり、ちょっとしたサイトを紹介するときにはその場で360度回転させて「タブレットモード」に。
置くスペースが限られた中で、他の方全員に何かの画面や動画をお見せするときには接地面の少ない(狭い)「テントモード」で。
これって別に最近のコンバーチブルタイプのモデルであればどれでも出来るんです。ただ、私は今までPixelbookもC101PAも持っていきましたが、ほとんどやりませんでした。やりたくなかったのではなく「やろうと思ったときに一瞬躊躇してしまってタイミングを逸してしまっていた」んですね。
「回転させた時」に「タブレットモードでテーブルに置いた時」に、思わず雑に置いてしまってどこか傷つけてしまうのではないか、衝撃を与えてしまうのではないか、といった他のモデルであればごく僅かに生じる躊躇が全くないのが私にとってはとても楽でした。
これ、自分のじゃなくて借り物だからでしょ、と思う方いると思うのですが、私、借り物だと余計に慎重になるタイプの人間です。でもごめんなさい、今回まったく慎重になっておりません。だってよほどのことがない限りこのモデル何も起きない気がするからです。
基本的にはどのモデルでも大抵「何も起きない」と思うんです。でも、モデルそのものの持つ安心感は気持ちも軽くしてくれます。
正直考え過ぎ・気にしすぎです。そして、実際私も普段からPixelbookだなんだでそこまで慎重に気を使って扱っている訳ではありません。いきなり開腹してますし。だから、日常においてはどのモデルであっても、おそらく意識することってほとんどないのだと思います。傷ついてなんぼ。使い倒すもの。安いんだし。どれもその通りです。乱暴に扱わないのであれば、モノは基本的にはそれに応えてくれます。
でも、無意識ながら、でも何となく外観や価格などでほんの一瞬躊躇してしまう時ってありませんか?躊躇しないまでも、無意識に扱いに気をつけている感覚です。
これは積み重なってもストレスにはならないかもしれませんが、けれど反対にほとんど無意識にすら気を使わなくて良いという安心感があると、気持ちも軽くしてくれます。ふとした時でもどんどん使っていこう、という気にさせてくれます。そうして使用頻度が上がっていくと、ますます愛着が増してくる。これはPCに限らずで、一生モノだと思って大切に大切に傷一つ付かないように保管しているものよりも、普段から愛用品として道具の一つとして使い込んできたモノのほうが結果として一生モノに近い存在になることが多い。PCだと流石に一生モノは厳しいとは思いますが、使い込む、という点では他の道具と同じです。
これは4万回に及ぶ回転テストにクリアした、亜鉛合金を用いた非常に頑丈なヒンジ部分の安心感に依る部分も大きいと思います。
本体そのものの軽さではなく、まさに道具・日用品として使い込んで良いんだ、と思わせてくれる安心感がもたらす気軽さがこのモデルの魅力。
元々Chrome OS自体はメンテナンスの容易さなど、「余計なことを一切考えなくて良い気軽さと身軽さ」が大きな魅力の一つです。これってスペックやベンチマークなど数値では出てこない部分なのでなかなか表現しにくいのですが、そうした程よい感じに惹かれて愛用している方も多いと思います。
そして、Googleアカウントさえあれば、あとは箱物(仮の箱)としてのモデルをその都度、自由に気軽に選ぶことが出来るのも大きな魅力です。
処理速度を優先させる、Androidアプリを色々試す、持ち歩きのしやすさを重視する、など自分の好みに合わせて幅広い選択肢の中から選べます。
その中で、多少手荒に扱ってもビクともしない、出かける時、また席を立つときにカバンに無造作に放り込んで行く。いつでもどこでも広げて、無造作に本体を回転させて、落とすんじゃないか、とかぶつけるんじゃないか、といった心配を一切せずに状況に合わせて形を変える。まさに現場のための道具です。
そしてこの「現場のための道具」という箱が、EMRペンに対応することで、更に大きく形を変えることになる。今回ペンを使ってみて、そのことに気が付きました。だからこそ、このモデル(も含めたEMRペン対応のコンバーチブルモデル)は今、日本に限らず、世界のChromebook市場においても、文教・法人向け市場でもっとも受け入れられている、現時点でのスタンダードとなっているのかもしれないな、と思っています。
少し大げさかもしれませんが、「たかがペン」「そもそも絵とか描かないし‥」くらいに考えている方にこそ是非知っていただきたいな、と思っています。ということで、次回はそのあたりについて書いてみたいと思います。
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追記:2018年3月17日 17:00 更新」
「そりゃ、良いかもしれないけど、でもASUSのこのモデルは法人モデルだから個人ユーザーは買えないじゃん。」と思われる方も多いと思いますが、このモデル、個人でも普通に買うことができます。
量販店の店頭等では販売していないものの、ASUSの法人向けのサイトから10台未満であれば個人でも買えるようです。
興味のある方は是非ご検討下さい。