現在Pixelbookを愛用している私ですが、Chromebookに興味を持ち始めた頃から別格だったモデルがあるんです。それがGoogle Chromebook Pixel 2015です。その気持ちは今も変わらず、Pixelbookが手元にあっても、このモデルはやっぱり気になる、手元に置いておきたい、と思ってしまうのですね。
そんなこのモデル、blancoo houseのタケナカナミ(@blancoo_house)さんが昨年一目惚れして買われまして。
https://house.blancoodesign.com/chromebook-pixel2015/
あのタケナカさんの「好きなもの」に選ばれた、というだけでもChromebook好きとしては大変嬉しい出来事でした。Chromebookオフ会@浜松で実物を触らせていただき勝手に震えてからもう1ヶ月半が経つんですね。あのときはありがとうございます。
そんなこのChromebook Pixel 2015ですが、この度事情によりタケナカさんが手放されるそうで、それでしたらこのモデルの魅力を知っている方のもとで愛用されてほしいなぁ、と思いまして。そこで今回タケナカさんにお願いしてこのブログでも紹介させて頂くことになりました。
希望価格は「6万円」とのこと。Chromebook Pixel 2015が6万かぁ‥。良い時代になったものだ(涙)だって、あのPixel 2015ですよ。私なんてずっとeBayで探し続けて、米Amazonで普通に高くて、なかなか購入に踏み切れなかっ‥あ、とりあえずその辺りのことはこの後じっくり書かせて頂くとして、ひとまず購入を希望される方はタケナカナミ(@blancoo_house)さんまでTwitterのDMでご連絡ください。
追記:2018年3月4日 11:00 更新
お譲り先が決まったようです。良かった良かった。非常に素晴らしいモデルなので、是非これからも末永く愛用されて欲しいなぁ、と思っています。タケナカナミ(@blancoo_house)さん、私にPixel 2015への想いを語らせてくれる機会を与えてくれてありがとうございます。これで私も安心してLSへと心が向けられます(分かっていながら実は今回のモデルに心がちょっと揺れてた)。
Google Chromebook Pixel 2015の魅力と私のこのモデルへの想いを聞いてください。
さて、単に「Chromebook Pixel 2015を6万円で」と言われてもピンとこない方もいらっしゃると思いますので、ちょっと折角なので個人的な思い入れたっぷりにこのモデルの魅力について語ってみたいと思います。
Pixelbookとはまったく別の方向性での高級感。そしてPixelbookにはない重厚感。
何から書こうかなぁ、と思ったのですが、まずはこれ。
「Pixelbook出たし、今更旧モデル買う必要ないでしょ?」と考えている方もいると思うんです。でも、まったく上質・高級感のベクトルが違うんです。これは「Chromebook Pixel」、Pixelbookとは別モノです。旧モデルとは少し違うと個人的には思っているくらいです。実際「Chromebook Pixel」の新しいモデルを待っている方もいるくらいなので。
同じアルミながら、最近こうしたズッシリとした、濃い質感を持ったモデルって出なくなっちゃいましたね。
もちろん私、Pixelbookの「Made by Google」として統一されたデザインは大変好きですし、また非常に薄く、Googleならではのアイデンティティを持ったこの雰囲気は気に入っています。
ただ、そうしたサラッとした透明感のある上品さや美しさとは違った、そのモノ自体が持つ重厚さ、品のようなものってあると思うんです。見ただけで少し圧倒されるような。Pixelbookが透き通っているとしたら、こちらは濃厚、濃密に凝縮されたようなもの。これって単に本体重くすれば良い、とか、色変えれば良い、とかいう話ではなくて、それなりに手間をかけて、デザインのバランスをしっかり考えながら、無駄を排除し、素材そのものの持つ豊かな表情を活かすことが出来ないとなかなか難しい。
正直、持ち運ぶことを考えたら、最近のコンバーチブルタイプのハイスペックChromebookと比べると少し重いです。ただ、この重さ、無駄な重さじゃなくて、意味のある重さなんです。このモデルで軽かったら、なんとなく「?」となってしまう。期待する、手に載せたときの重量感ってあると思うんです。あ、これは詰まってるな、というような、贅沢に設計し、贅沢に本体を仕上げた結果生まれる重さ。
実際、今見ても全く古さ(2年以上前のモデルですし)を感じさせないし、むしろ今発売されても違和感がない。いや、むしろ今こういうの作られないかもしれないなぁ。無駄に贅沢だもん。
売ること考えてない、単に「作ってみたかった」ChromeOS開発者の理想と妄想の産物の集大成。
当時は10万円を超えるChromebookなんて今以上に「変」で「ありえない」と思われていました。その中で、その前モデルであるPixel 2013に続いて「売ることなんて考えてないでしょ、実際」みたいな、その当時のGoogleの考えているChromebook、ChromeOSの理想、「ここまで出来るんだ」ということをそのまま実現させてみたかのような「ChromeOS開発者の理想と妄想の産物」がこの2015だと思っています。
もちろんちゃんと売ることは考えてはいるでしょうが、とりあえず「自分たちが作りたいモノ作った」ような勢いを感じるんです。
前モデル2013も無駄に贅沢ではあったんですが、そこから2年経って、「まだ懲りずに作るのか、お前」的に更に充実した仕様で大変無駄(褒め言葉)なChromebookを作っちゃった、というのがこのモデル。今ならある程度理解されるとも思うのですが、これ2015年の時点でやっちゃってる時点で楽しい。
「バカだよね、ほんと」と思いながらも、Chromebook好きとしてはこういうの、たまらないんです。たまらなく愛おしいモデル。惚れちゃった、とちょっと違う。
でも実際、無駄かと言えばそんなことはまったくなくて、今こうしてハイスペックのChromebookが評価されてきていることを考えると、やっぱり当時GoogleのChrome OSチームが考えていたことって凄いんだな、と。
実際Chromebook Pixel自体が「これからChromebookでやりたいこと、やろうと思っていることの方向性を示す」だけでなく「そうした可能性を詰め込んだ」モデルでもあるので、2年経った今使ってもまったく古さを感じないんですね。
もちろんCPUなどは当時から更に世代は変わっていますが、まったく今のPixelbookやCore mモデルと遜色なくて、RAMも8GBだったり、液晶の質なんて未だに非常に評価が高い。12.85インチで最大解像度2,560×1,700なんて、最近でこそChromebookでも少しずつ高解像度モデルは出てきてはいますが、今使っても十分に贅沢です。
そして、最近の薄型のChromebookでは「USB-C端子のみ」といったものも増えてきていますが、このモデル「USB-Cが2つ、USB-Aが2つで、更にSDカードスロットも付いている」というのがまたたまらないな、と。特にUSB-Aは意外と使いたいときがありますしSDカードそのまま使える、というのはデジカメ愛用者には非常に助かります。
Pixelbookとは違う将来のChromebookの形がChromebook Pixel。
このモデル、今話題のコンバーチブルタイプではありません。また、勿論Playストアには真っ先に対応したモデルではあるものの、2015年当時に思い描いていたChromebookの姿と今のChromebookの姿ってたぶん様々な要因が重なって(当たり前ですが)変化してきていると思うんです。当時はクラムシェル型、純粋なラップトップ型でAndroidアプリは補助的に用いるような将来を描いていたんだと思うんです。よりシンクライアント的な、あれこれ詰め込むのではなく、シンプルに、けれどその質を上げる(CPUやRAMなどの足回りをしっかりさせ、キーボードやタッチパッド、液晶などの入出力の快適さを上げる)ことで快適さを追求するような。先程まで「無駄」「贅沢」などと多用してきましたが、別に「豪華詰め合わせ」みたいなことではなくて、外観含めて至ってシンプルではあるんです。ギューっと削りに削って、その結果凝縮されて、その芯の分、核の部分がもの凄い(派手ではなく鈍い、ジンワリとした)輝きを持ち始めたような。
だって、上の画像見ても、派手とは違うでしょ?
Chromebookとしては普通に考えれば当時「無駄」で「贅沢」でバカなことやっているように見えるのですが、実際にやっていることは極力無駄を省いて、けれどその最後まで残った部分をとことん突き詰めた、磨き上げた一つのGoogleなりの答えだと思うんです。それをChromebookでやるから愛おしいんですね。
「そこまで愛おしいのになぜお前が買わないのだ」というあなたへ。
答えはシンプルです。愛おしいから、このモデル買えないんです。何故なら、この上に更にバカなLSっていうモデルがあるんですよ、このPixel 2015には。i7に16GB RAMというだけのモデルなんですが。
これでお分かりの方もいると思うのですが、私、惚れちゃったモノ、愛おしいモノって、2番じゃダメなんです。手に入れても、「i7モデルにしておけば良かった」とか結局最上位欲しくなっちゃうんです。
だから、これを買ってしまっても、私の心は晴れないんです。i7なLSを想い続けながらこのモデルを使うことは私には出来ないんです。そんな酷いこと出来ないじゃないですか。
でも、LSって意外と良品がまだなかなか出てこないんです。出てきても結構価格するので、ホイホイ行けない辛さがある。でもLSは人には薦めません。理由はPixelbookと同じです。
ということで、ちょっと屈折した気持ちではあるのですが、だからこそ、Chromebook Pixel 2015のこの一般的なモデルはそういう私のようなちょっと変な人でなければぜひ一度試して欲しい。これ、恐らく今年(2018年)が思う存分堪能できる、そして価格的にも満足できる最後の年かな、という気もするのです。理由は「Chromebookのサポート期間である自動更新ポリシー」です。2015は「2021年3月」です。今ならまだちょうど3年あるんです。
このバランスが難しくて、実際米Amazon含め以前から前モデル「Pixel 2013」は4万円強で出てはいるんですが、こちらは「2018年4月」ということで、来月で終了なんです。いくら素晴らしいモデルでも、私のような変な人が違った楽しみ方するのでもない限り、既に薦められなくなっています。
けれど2015は今ならまだ3年あるんです。来年になったら2年。幾ら価格が更に手頃になっても、ちょっと勧めづらい。けれど3年間、現時点でもほぼChromebookのハイエンドに近いスペックで、Google謹製のこのモデルを使い込めるのであれば、それって幸せじゃないですか。
ということで、私のChromebook Pixel 2015への想いを、まだ持っていないので控えめに5,000字程度でまとめてみました。
良いモデルですよ。Pixel 2015は使ってなくてもそう言える、私にとって特別なモデルの一つです。
で、本来の趣旨が分からなくなってしまったので。
いつもの暑苦しい文章のため、肝心の今回の趣旨がいつの間にか「私とChromebook Pixel 2015」みたいになってしまったので、改めて書くと、
blancoo houseのタケナカナミ(@blancoo_house)さんがこの度事情によりこのモデルを手放されるそうで、このブログでも紹介させて頂くことになりました。
https://house.blancoodesign.com/chromebook-pixel2015/
希望価格は「6万円」です。ひとまず購入を希望される方はタケナカナミ(@blancoo_house)さんまでTwitterのDMでご連絡ください。