我が家にASUS Chromebook C202SAが届いて間もなく1ヶ月になります。この1ヶ月、実はほとんど使っていません。私は。HP Chromebook 13 G1があることが大きな理由ではあるのですが、それ以上に、妻が寝る時もかなりの頻度で愛用しているからです。Chromebook内にはもちろん複数アカウントを入れることが出来ますが、枕元でも使っている姿を見ると、なんとなく私が使うのは申し訳ないような気がしてしまうのです。なんとなく妻のPCという印象。
そんなC202SAですが、実は当ブログ経由で米Amazonで購入された台数が最も多いChromebookです。転送サービスを使わなくてもAmazonから直接購入できる数少ないモデルという点も大きいとは思うのですが、それ以外にも理由があるのではないか、と思います。実際私はとても好きです。
今日はHP 13 G1ではなくC202SAを持って出ました。この文章はC202SAから書いています。そこで今回は、私はこのモデルのどこが好きなのか、改めて考えてみたいと思います。
私はC202SAのこんなところが好き。
以下思いつくままに挙げていきますが、今回はいつも以上に感覚的な部分がかなり多くなりますので、あまり説得力はないかもしれません。
スペックや一通りの特徴については以前書いた上記の文章をお読みいただければと思います。
その1:なんとなくかわいい。
ほら、もう既に論理的ではありません。
かわいいんですよ。この外見からして。ライトグレーにネイビーがアクセントになっていますが、この丸みを帯びた良い意味でチープ感漂う雰囲気がたまりません。良い意味で、と書いたのは、安っぽさはないからです。チープと安っぽさって同じじゃないか、と言われそうですが、チープカシオに抱く感情と同じです。
デザインとしての方向性は違うとは思います。ChromeOS自体はシンプルですが、C202SAのデザインはシンプルではない。
無駄にWi-Fi接続中は光ってたり、キーボードの文字は大きめクッキリだったり、
落としにくいように底部に持ち手にもなる足部分が付いていたり。これは機能性を重視させた結果ですが、外見から受ける印象は最近の薄く、美しく、軽く、といった方向とは逆です。
ASUSのデザイン担当者がどういうイメージで作ったのか、意図していたのかは分かりませんが、子どもが使っても安心で、子どもが好きそうな雰囲気を持たせてみたら、結果としてバランス良くまとまった、という感じでしょうか。狙ったかどうかは分かりませんが、これ、子ども向け、なんて思ってしまうと勿体ないバランスの良さです。
と、何となくまとめてみようと思いましたが、まとまりません。要するに、かわいいんです。うん、それだ。外でMacBook広げている姿見ても最近は「ふーん・・」といった印象しか受けなくなりましたが、このC202SA広げてる人いたら何か素敵。どう考えてもいそうにはありませんが。
その2:使い勝手が良い。
これまた漠然としてるなぁ。でも頑張って書いてみよう。
今こうして外で使っていて気付いたのですが、これ地味に使い勝手良いです。何より感じたのは、タッチパッドの反応の良さ。画面サイズ(解像度 1366×768)が違うのも勿論あるのですが、メインPCでもあるHP Chromebook 13 G1よりもストレスなく使えます。スイスイ動く。二本指スクロールから三本指でのタブ切替まで、かなり反応が良いです。
思った場所にカーソルがスムーズに動いてくれ、タップもすぐ反応してくれる。私は基本的にはワイヤレスマウス常用なのですが、今日はタッチパッドを使っている頻度が多かった気がします。
もちろんキーボードも本体自体厚みがあるおかげで、軽快に叩き続けても(五月蠅いかもしれませんが)安心です。何でしょう、この安心感。
11.6インチという大きさは持ち歩くには手頃だな、とも思います。11.6インチで1.2kgは最近のラップトップPC、更に2in1なども合わせて考えると軽くはないのですが、大きさと重さのバランスが良いのか、本体自体の重量バランスが良いのか、それとも前述の底部に付いている足のおかげか、鷲掴みして手の上で安定していますし(落ちそうだという不安がない)厚さもちょうど良いのかもしれません。
滑りにくさはこの表面全体に施された(底面も同じ)梨地っぽい模様が一役買っているかな、とも思います。
何となく滑りそう、曲がってしまいそうといった心配がありません。子どもが学校で使う、ということは、大人が普段から使っても、ひとまず持ち運びに関しては良好だということだと思います。
その3:取扱いが楽。
それともう一点。「心配がありません」と書いたのは持ち運びだけでなく取扱いに関しても。耐水性や耐衝撃(落下)などは勿論ですが、ここで挙げたいのは端子周り。電源のDC端子やHDMI、SDメモリなど、どれも抜き差しの多い箇所であるだけに、下手にUSB Type―Cやmini HDMI、MicroSDメモリなどにしなくて正解です。
これも子どもが雑に扱うことを考えて、かもしれませんが、現状まだ外部出力としてはHDMIのほうが多いでしょうし、リーダー部分がSDメモリであれば、手持ちのMicroSDメモリも使えます。
DC端子も一度挿したら簡単には抜けません。端子に負荷がかかって折れる、曲がる、といったことも無さそうです。モバイルバッテリーなどで充電出来ることを考えればUSB Type-Cのほうが便利ですが、下手に多用すると端子が弱くなりそう。第一バッテリー自体半日くらい平気で持つので、普段から充電一式持ち歩く必要はないと思います。
Chromebookの「極上の普段着」感を感じやすい11.6インチお薦めのモデル。
液晶パネルがIPSだったらなぁ、ちょっと液晶の色味がなぁ、とか探せば思うことはもちろんあります。ただ、それは別にこのモデルに限った話ではなく、どのモデルであっても多かれ少なかれ「ここが~だったらなぁ」といった点は使っている内に出てくると思うのです。大切なことはそうした「~だったらなぁ」が無いことではなく、多少気になる点があろうが、それ以上に気に入ってしまう何かがあるかどうかだと思います。
「あばたもえくぼ」と言いますが、「あばたもえくぼ」になるためには「それだけの何か」がなければなりません。
価格も4GB RAMモデルで実売で$199。この価格面でのアドバンテージというのも大きいと思います。これで2万円強です。販売価格$200だとして、どの部分にどうコストをかけるか、という点は各メーカーの腕の見せ所ではあると思いますが、これは教育市場と考えれば絶妙ですし、この振り分けは素晴らしい。教育市場でなくてもこの組み合わせは隙がほとんどありません。
重いので海外に行くときくらいしか使わないかなぁ、と思っていたのですが、寝転がった状態でお腹の上にこのC202SAを載せて、床にワイヤレスマウスを置いた器用な体勢で妻はこのChromebookを使っています。(ちょっと首に負担がかからないか心配ですが。)
また、時々液晶部分を180度開閉させた状態でタブレットのように持ち上げて使っていることもあって、そうした使い方をするのであれば10.1インチのコンバーチブルタイプ、タッチスクリーン対応のFlipなどのほうが良さそうな気もするのですが、全く気にする様子も見せず使っています。
そう考えると、このモデルは私の中では靴で言えば10万超え、20万超えの一群ではなく、気がつけば小旅行も含めて普段から意識せずに履く機会の多い三交製靴ラギッドシューズのようなものかもしれません。
Chromebookの「極上の普段着」感はたぶん実際に使ってもらわないと伝わらないと思う。規格自体がじゅうぶんにローコストなので個々の製品の仕上がりはそこそこ「コストのかかった」作りになっていて、チープ感はまったくない。
— 檀弓まがり (@magali_mayumi) 2016年8月23日
まさにこの「極上の普段着」感が似合うモデルかな、と改めて思います。
最後に、今ご紹介したツイートをされている檀弓まがり(@magali_mayumi)さんがTwitterのモーメントでC202SA(とFlip)について呟かれていますが、秀逸です。私のような「もうっもうっ」と何となくの感覚で書いた文章とは違って、Chromebookの魅力も合わせてしっかり呟かれています。興味のある方は是非。
Chromebookを2台も買っちゃった話 | Twitterモーメント