[かぶ] 富士通FMV Chromebook 14Fレビュー。日本語を使う人に向けて作られた、あくまで「私にとってプレミアム」な普段遣いの道具。

[かぶ] 富士通FMV Chromebook 14Fレビュー。日本語を使う人に向けて作られた、あくまで「私にとってプレミアム」な普段遣いの道具。

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富士通クライアントコンピューティング株式会社が2021年11月16日に国内メーカーとしては初の、コンシューマ向けChromebook、FMV Chromebook 14Fを発表しました。同日から受注を開始していますが、発売は12月10日からとなっています。

これはなかなか面白いモデルだと思います。 国内メーカー初のコンシューマ向けChromebook 「FMV Chromebook 14F」「FMV Chromebook WM1/F3」を発売開始 ...

私はこのモデルが発表された日からずっと気になっていたのですが、今回ありがたいことに同社よりサンプルモデルをお借りすることが出来ました。そこで、この10日程、実際に使ってみての使用感についてまとめてみたいと思います。

なお、今回のレビューはメーカーより端末をお借りしてのレビュー(PR記事)となりますが、端末の貸出以外には金銭の授受等は一切発生しておりません。勿論私にとっては、このレビューをすることによって記事の閲覧数等は伸びるなどのメリットは勿論あるとは思いますが、その点はご理解の上、以下のレビューをお読み頂けますと助かります。

今回お借りしたモデルの主な仕様とラインナップについて。

既にリリース時にまとめた文章でも主な仕様とラインナップについては触れていますが、今回お借りしたのはその内の最上位モデルである14F(型名:FCB143FB)となります。

品名 FMV Chromebook
14F
FMV Chromebook
WM1/F3
FMV Chromebook
WM1/F3
FMV Chromebook
WM1/F3
型名 FCB143FB FCBWF3M13T FCBWF3M11T FCBWF3M111
Amazon.co.jp限定
CPU Core i3-1115G4 Celeron 6305
メモリ 8GB 4GB
ストレージ 128GB SSD 64GB eMMC
液晶 14″ 1920×1080 ノングレア
タッチ 対応 非対応
microSDカードリーダー
USB 3.2(Gen2) Type-C x2
USB 3.2(Gen2) Type-A x2
HDMI
ヘッドホン端子
自動更新ポリシー 2029年6月
価格 オープン価格 79,800円
→ 64,800円(12/1迄)
54,800円 49,800円
[WEB MARTicon]
[ビックカメラ.comicon]
[WEB MARTicon]
[Amazon.co.jp]
[Amazon.co.jp] [Amazon.co.jp]

主な特長としては、

  • 第11世代(開発コード名 Tiger Lake)のIntel製プロセッサーを搭載。
  • キーボードマイスターが監修し、打鍵感に定評ある富士通パソコンのキーボード
  • 現行Chromebookとしては貴重な、「非光沢」「タッチ対応」IPS液晶パネルを搭載。
  • インターフェース類が充実
    USB Type-C、Type-Aともに2ポートあるだけでなく、HDMI端子も備えている。
  • 富士通 WEB MARTで購入する場合、標準保証だけでなく、最大で5年のワイド保証も追加可能

この辺りになるかな、と思います。

以下、これらを踏まえた上で、実際に使ってみての気に入った点、惜しかった点について触れ、その後まとめたいと思います。

追記:2021年12月3日 17:00 更新

最上位モデルであるこちらの14Fに続いて、プロセッサー違いのAmazon限定モデルであるWM1/F3もお借りすることが出来ましたので、主にCPUのパフォーマンスとAndroidアプリの相性を中心に、どちらをよりオススメするか、などをまとめました。

富士通クライアントコンピューティング株式会社が2021年12月10日より発売する、国内メーカーとしては初の、コンシューマ向けChromebook、FMV Chromebook。現在、最上位モデルの14...

派手さはないけれど真面目に作られた、私が惹かれた、そんなこのモデルの気に入った点。

それでは細かく見ていきたいと思います。お時間のない方は、以下見出しだけサラリと追っていただいて、気になる部分をつまみ読みした上で、最後のまとめ部分を読んで頂くだけでも十分かと思います。

先程も触れましたが、今回は「メーカーからの端末貸出レビュー」となりますが、予想通り思い入れたっぷりの長文となっています。

正直に言います。

今回、メーカーから依頼を頂いた訳ではありません私から突撃してお願いして貸して頂きました

つまり、私、リリースが出た時点で使ってみたくて仕方なくなってしまって、発売が待ちきれず、とにかく早く触りたい、と思ってしまったんですね。

ということで、まぁその辺り、既に主観だらけのラブレターみたいになってますので、その辺御理解の上、以下の文章をお読み下さい。

第11世代Intel製Core iプロセッサーは、現時点では過剰にも見える速さが「長く使う上での安心感」に繋がる。

「Chromebookは低スペック、低価格でもサクサク動くのが魅力」と言われて久しいですが、実際にはその快適さはかなりモデルによって、スペックによって差が出てきます。その中でも、特にそうした快適さを左右する部分は幾つかあるのですが、Chromebookは他OSのPCに比べると比較的その基準は単純です。それが、

「CPU(プロセッサー)の性能」と「通信環境(通信速度)」です。

通信環境に関してはどうしても人によって差は出てきてしまうのですが、「速さ」「サクサク」という部分に関しては、メモリ容量やストレージの種類などのその他の要因は(誤解を恐れずにいえば)ほぼオマケのようなもので、基本的にはほぼ「CPU(プロセッサー)の性能」で決まってくるのがChromebook、とも言えます。

これはどうしても体感に依る部分が大きいので評価が難しいのですが、そこで一般的に用いられるのが、各種のベンチマークの結果の比較になります。要は数値で見える化して比較する、というものですね。

PCにあまり詳しくない方には分かりにくい数値ばかりで申し訳ないのですが、まずはChromebookでもお馴染みのベンチマークテストを幾つか行ってみました。

CrXPRT2などは比較的Chromebook上での作業に近いような場面を想定しての測定内容になっているとは感じるのですが、とはいえ、もちろんベンチマークスコアはあくまで性能の一つの見方に過ぎません。

ただ、数値は力と言えなくもない部分もあります。まずは参考程度に数値を眺めてみてください。

今回比較対象として、以下の2モデルを選びました。

  • HP Chromebook x360 13c(2021)
    ‥全部載せの現行ハイエンドモデル。CPUはひと世代前の第10世代Core i7プロセッサー。
  • HP Chromebook x360 14b(2021)
    ‥今年のミドルレンジ、普及価格帯スタンダードなモデルの一つ。
    現行の標準的(より若干上くらい)のモデルとして。
FMV Chromebook
14F(FCB143FB)
HP Chromebook
x360 13c(2021)
HP Chromebook
x360 14b(2021)
CPU Core i3-1115G4 Core i7-10510U Pentium Silver N6000
ブラウザーベンチマーク
Octane 2.0 57,855 49,503 22,533
Speedometer 2.0 174 134 74.5
CrXPRT2 146 133 83
Androidアプリ版ベンチマーク
Geekbench 5 single : 1,143
multi : 2,279
single : 1,031
multi : 3,212
single : 723
multi : 1,733
PCMark Work 3.0 11,277 10,553 10,632
3DMark – Sling Shot Maxed Out! 5,327 4,543
3DMark – Sling Shot Extreme not compatible not compatible

ChromebookではChromeブラウザー上で作業を行うことが多くなります。そのためベンチマークもブラウザーベンチマークを中心に評価されます。上記の表の内、最初の3つがそうしたブラウザーベンチマークです

1番めのOctane 2.0はChromebookではお馴染みのベンチマーク。既に古くなってしまっているのですが、今までずっと使われてきたこともあり、過去のモデルの測定結果なども蓄積されていますし、そうした点でもChromebookのパフォーマンスを比較するのに今でも重宝するベンチマークです。

2番めのSpeedometer 2.0はAppleのWebKit開発チームが公開している、モダンなWebアプリケーションのための応答性ベンチマークになります。

3番めのCrXPRT2は最近使われるようになりました。Chrome拡張機能として使うことが出来、Chrome OSの総合性能を計測できる、HTML 5ベースのベンチマークテストになります。

今年初めまでChromebookにおいて「最上位モデル」「ハイエンドモデル」と言われていた、第10世代Intel製Core i7プロセッサーを搭載したモデルでもある、HP Chromebook x360 13cと比較しても、一部の数値を除けばほぼ上回る結果となりました。

実際には数値ほどの差は体感上は感じられませんが、少なくとも現時点でのハイエンドクラスのChromebook並のパワーを持っている、とも言えます。

今年に入ってChromebookにも新しい世代のプロセッサーが搭載されるようになりました。今回の第11世代(Tiger Lake)プロセッサーも、国内では6月にASUS JAPANが先駆けてFlip CX5(CX5500)というモデルで採用しています。

[かぶ] ASUS Chromebook Flip CX5(CX5500)レビュー。とにかく速い。とにかく余裕。Tiger Lakeがやってきた。

その際のレビュー動画でも触れたのですが、ベンチマーク云々を抜きにしても、やはり使っていて非常に快適です。

2021年時点でのChromebookでの主な用途においては正直ここまでのハイパワーを活かしきれているか、というと難しい部分もあります。

とはいえ、例えブラウザーで出来ることがメインとなるChromebookであっても、ここ数年でブラウザーで出来ること、またそれ以外にもLinux等で出来ることが増えてきています。

例えば数年前のハイスペックモデルでも、当時は「正直過剰だな」「体感では分からないくらい快適」と言っていたのに、最近になって触れてみると「意外と所々でモタツクまではなくても、もう少し快適でも良いかも」と感覚が変わっていることもあります。

それくらい速さ、快適さ、というものは感覚的なものですし、慣れるものです。また一度速いモノに触れてしまうと、なかなか以前の環境には戻れない危うさもあります。

そうした視点で考えると、今回のこのモデルは、現時点で私たちが出来ること、実際に使う上では「過剰」「無駄」な部分もあるかもしれませんが、数年後、更にChromebookの可能性が広がった時にも安心して使っていける、その時にも現役最前線で十分に活躍していけるだけのパワーを秘めていると思います。

その意味では、端末のサポート期限でもある自動更新ポリシー(このモデルは2029年6月)まで、バッテリー等の劣化は別としても、十分に安心して、快適に使えるのではないか、と思わせてくれるものだと思いました。

と、これだけであれば、先程触れたASUSのCX5も同様なのですが、あの「初のTiger Lake搭載モデル」の時に感じられた「そこかしこに見られる、新世代プロセッサー搭載初期モデルならではの惜しさ」「詰めの甘さ」のようなモノがかなり無くなっているのではないか、と感じました。

2021年6月24日(木)、ASUS JAPANは先月末に続き、今年のCES2021で発表された新作Chromebookを国内でも発表、発売を開始しました。その一つが、Chromebookとしては初の...

それを最も感じたのが、やはりこのモデルの売りの一つでもある「キーボード」です。

最初から「日本語を使う人」を想定して作られた、富士通ならではのキーボード。

先程、

基本的にはほぼ「CPU(プロセッサー)の性能」で決まってくるのがChromebook

と書きました。確かにその通りではあるのですが、それでも私が同じ世代の高性能のプロセッサーを載せた前述のASUS製のモデルに対して物足りなさを感じてしまったのは、

パワーはあるけれど、それを快適な作業感に繋げるための「足回り」がまだまだツメが甘い、と感じた

からです。その足回り、色々な要因がありますが、ここで挙げたいのが、私たちがPCを使う時に最も触れている時間の長い「キーボード」の快適さ、です。

どんなにサクサク動いていても、長い文章を打ったり、資料を作成する時に、キーボードがイマイチだと、何となく気分が乗らない、作業が捗らない、といった経験はないでしょうか。もちろん全く気にならない方も多いとは思うのですが、世の中には何万円もする高価なキーボードを敢えて購入したり、そのキータッチにこだわる方も同様に多くいます。そうしたキータッチとともに、「JISかな配列(日本語キーボード)」「US配列(英語キーボード)」といった配列にこだわりのある方もいます。

富士通のキーボードにかける熱意やこだわりについてここでは詳しくは触れませんが、今回のFMV Chromebook 14Fの一番の魅力はこのキーボードと言っても良いかもしれません。

その一番の理由は、米国発のPCでもあるChromebookでは価格に関わらず、基本的に多くのモデルが、

「US配列(英語キーボード)のパーツをそのまま流用して、そもそもキーの数も違うJIS配列(日本語キーボード)にしている(キーを詰め込んでいる)」

というのがあります。日本語と英語では使うキーも、入力の仕方も違うのに、基本的に各キーの大きさや位置、バランスがあくまでUS仕様なんですね。

同じ14”サイズの他社製モデルのキーボード。
あくまでUS配列のキーのバランスに合わせて、JISかな配列キーを詰め込んでいるのが分かります。

また、「なるべく汎用パーツや仕様にすることで価格を抑える」ことも、実はChromebookの安さの理由の一つでもあります。現時点ではキーボードに拘っている、特に日本語配列キーボードに力を入れているメーカーはまだまだ少ないのが現状です。

同じパーツを流用したことで、ここ最近、Chromebookでは主流ともなってきた14”サイズのChromebookでも、他社製のモデルでは、US配列で考えれば問題なくても、JISかな配列で考えるとバランスが悪い、打ちにくいキーが出来てしまっていることがあります。

同じ14″ながら、US配列に倣ってしまったため、肝心のEnterキーなどが非常にバランスが悪くなってしまった例。
ダメなわけではありませんが、どうしても「惜しい」と感じてしまいます。

そうした中で、今回のこのモデルは、現時点では日本のみでの販売です。そして、あくまで日本語配列を前提として、キーのバランスや、それぞれのキーを押したときの硬さなどをしっかり変えています。

最初から日本語配列キーボードを想定してバランスを取っているので、どのキーも位置も大きさもバランスよく配置されています。そして、キー自体も軽く押しても、強く押しても(キータッチが弱い人でも強い人でも)しっかり入力した文字を認識して反応してくれる。

正直、私がChromebookのキーボード、それもJISかな配列のキーボードで褒めることって非常に珍しいです。

普段ならUS配列キーボードを推す私ですが、今回のモデルに関しては、むしろ最初からJISかな配列で開発したことが良い結果を生んだのではないか、と思います。

キー入力時に手の触れることの多いパームレスト部分の角(縁)も、掌の当たりを和らげるように
丸みを帯びていて(削られていて)手のあたりは柔らかい
です。

敢えて惜しい点を挙げるとすれば、「キーボードバックライトが非搭載」である、というくらいでしょうか。ただ、これも難しいですね。キーボードバックライトは確かに便利ではあるのですが、載せ方によっては使う時間と場所によっては却ってキーの文字が見えにくくなってしまうこともありますので。(実際ハイエンドモデルでも、そうした惜しいモデルが幾つかありました)

液晶が最近では珍しい、映り込みの少ない「非光沢」でありながら「タッチ対応」。特に文章や資料作成で長時間画面を見つめる人に。

見渡してみると意外と少ないんです。「非光沢」(ノングレア)の液晶。でありながら、「タッチ」対応。

鮮やかな「光沢」液晶も悪くはないのですが、長時間使うなら映り込みの少ない「非光沢」が好みです。

最近はタブレット的にも使えるコンバーチブルなタイプのモデルが増えてきた、というのもあるかもしれませんが、その分液晶パネルも「光沢」(グレア)のものばかりになってしまいました。これにはスタイラスペン対応、といった事情もあるのかもしれません。液晶自体の表面の滑りが違う、といった部分もあるのかな。

今回のモデル、コンバーチブルではなく従来のノートPCでお馴染みのクラムシェルタイプです。

ここは用途、好みにもよるとは思うのですが、私は個人的にはクラムシェルのほうが好きなんです。このくらいのサイズのモデルになってくると、タブレットとして使うことはほぼないですし、テントモードやスタンドモードにしてプレゼンする、といった用途も今のところ私はありません。であれば、その分構造がシンプルで、重さも控えめになるスタンダードなノートPC(クラムシェル)タイプのほうがありがたい。

最近はクラムシェル自体が非常に限られてきてはいるのですが、その分ありがたいことに、液晶パネルも「非光沢」(ノングレア)のものが幾つか存在しています。「非光沢」(ノングレア)だと映り込み、反射が非常に少ないので、場所を選ばず、周囲の光の強さを選ばず、画面が見やすいんですね。なので、長時間作業するのであれば、見やすさを重視して「非光沢」(ノングレア)を選びたいのです。

ただ、クラムシェルで「非光沢」(ノングレア)、となると、限られているだけでなく、安価なモデルが多くなってきてしまい、液晶パネル自体がIPSでなくて視野角が狭かったり、タッチ対応でないことも多い。タッチに関しては私は画面に触れることはほぼないのですが、Androidアプリに相性が出やすいのです。相性というよりも、インストール自体が出来ないこともあります。

これはAndroidアプリが(元々スマホやタブレットを想定しているため)「タッチ対応前提」で作られていることもあると思います。なのでChromebookにおいても、タッチ非対応だと、そもそもAndroid端末と判断してもらえないのかもしれません。

今回のモデルは「非光沢」「タッチ対応」でいて、パネル自体もIPSで視野角も十分です。明るさも十分ですし、その点でも前述のキーボードの打ちやすさと合わせて、まさに文章や資料の作成に適したモデルなのではないか、と思っています。

そして、このクラムシェルタイプであることも大きい気がするのですが、もう一点。地味にありがたい点があります。それが「重さ」です。

決して「軽量」ではない。けれど最近の14”モデルの中では持ち運びやすい、約1.29kgという重さ。

もちろん世の中には1kgを切るノートPCも多々あります。ただ、重さというのは非常に難しくて、持ち運びを最優先させるのであれば軽いに越したことはないのですが、その分耐久性や厚み、インターフェースの種類や数など、様々なバランスが影響してきます。そのすべてを満足させるモノを作ろうとすれば、当然コストも跳ね上がります。

Chromebookでも最近は14”のモデルが主流になってきましたが、その多くは液晶が360°回転して、タブレット的にも使えるコンバーチブルタイプのモデルになります。

ただ、この手のコンバーチブルモデルはタブレットとして使うことも考えて、全体的に可動部分をより頑丈にしたり、衝撃に強くするために素材を変えたり、と全体的に重くなる傾向がありました。そのため、Chromebookの現行モデルにおいてはどうしても1.6kgから、モデルによっては1.8kg近いモデルがほとんど、というのが現状です。

それが、今回のこのモデルは、決して軽量とはいえないものの、重さとしては14”ながら約1.29kgです。

これが普段から持ち歩く上では程よい重さだと感じました。というか、持ち歩くのであれば、この辺りの重さまでかな、と個人的には感じます。

もちろんこの辺りの重さの14”のモデルがないわけではないのですが、Chromebookにおいてはこの重さになると、コスト等も考えると、素材などの関係から(アルミ等ではなくプラスチックになりますし)どうしてもチープ感が出てしまいます。

このモデルも筐体自体はアルミではなくプラスチックなのですが、表面に蒸着箔コーティングなどの仕上げを施すことで、比較的チープ感は抑えられています。

ということで、高級感、と呼べるほどではないのですが、それなりに質感は悪くないな、と感じました。ただ、一点使っていて気になったのが「天板に触れた時に皮脂が残りやすい(目立ちやすい)」という点です。

ただ、天板などは触れた時に比較的皮脂が目立ちやすいのは惜しいですね。

まぁ「気にしない」「その都度拭き取れば良い」とも言えるのですが、結構目立つので、その辺りはもし次のモデルが出るのであれば、もう少し考えて欲しいな、と思いました。

惜しい点、というよりも、だからこそ「敢えて欲を言えば‥」と思ってしまう点。

さて、ここまでで既に8,000字近くなってしまいました。個人的には非常に満足度の高いモデルではあるのですが、当然完璧ではありません。良い部分も多いだけに、だからこそ「敢えて欲を言えば、ここはもっと‥」と思う点も幾つかあります。

要望に近くなってしまうのですが、一つ一つ項に分けていくとかなり長くなりますので、まとめて挙げていきたいと思います。

まずは「Webカメラにプライバシーシールドが欲しかった」

何それ、と思われる方もいると思うのですが、こんな感じの、です。

他メーカーのモデル。上のレバーを動かすことで、手動でWebカメラを隠す事ができます。

昨今のご時世で自宅やカフェ等でWebミーティングをされる方も増えてきたと思います。ただ、同時に気づかないところでプライバシーのリスクがあるかもしれない、と思われる方もいるのではないでしょうか。中にはWebカメラには普段は絆創膏を貼ったり、Amazonなどで販売している貼るタイプのシャッターのようなものを使っている方もいるかと思います。

Webカメラは最大720pまで。映りは至って普通です。
Chromebookで一般的なGoogle Meetの最大画質が720pなので、ここは仕方ないかな。

今回のこのモデル、製品ページでも「Web会議やオンライン授業などでも」と謳ってスピーカーの良さなども特長としているのですが、それくらい普段遣いの道具として特化させるのであれば、こうした細かい部分も折角なら手を加えてほしかったかな、と思います。

続いて、「液晶が180度まで開いてほしかった」。細かい部分なんですけどね。

ここまで開けば実用上問題は全く無いのですが、
ふとしたときに圧がかかってしまってヒンジに負担がかからないか心配です。

今回のこのモデルは、液晶の部分でも触れましたが、最近多い、コンバーチブルタイプではなく、一般的なノートPCと同じ、クラムシェルタイプです。なので、液晶は最大でも180度までしか開かないものではあるのですが、このモデルは構造上なのか、180度までは開きません。

ただ、実用上は全く問題ないどころか、恐らくここまで開いて使うことはないとは思います。ただ、細かいとは思うのですが、折角なら開いてほしかったかな、と。

例えば学校などでこの端末が使われる場合、(小学生などが使うことはないかもしれませんが)思い切り液晶を開いた場合に、180度まで倒れないので、無理して開いてふとしたときに圧がかかってしまってヒンジに負担がかからないかが少しだけ心配でした。実際使っていて不便は感じなかったのですが、若干気になったので挙げておきました。

最後に「指紋認証センサー」がほしかったかな、と。Chromebookにおいてはサインイン時には指紋認証は使えません(パスワードもしくはPINコードのみ)が、スリープからの復帰に指紋認証が使えます。私も実際に対応モデルを使うまではあまり必要性を感じていなかったのですが、一度使ってみると、それだけでも意外と便利なんですよね。

少し席を離れる、作業を中断して閉じてかばんの中に入れる、といったことは日常よくあると思うのですが、再度開いたときにPINコードを入力するか、指紋認証センサーに触れるか、というたったそれだけのことでも使い勝手が意外と違ってきます。

この価格での実現は難しかったのか、もしくは想定していなかったのかは分かりませんが、もし次のモデルが出る時には、この辺りも取り入れて頂けたら嬉しいな、と思いました。

プレミアムハイエンドモデルではない。けれど、過剰を削ぎ落として、道具として必要な部分のみに特化させた実用的なモデル。

今回のこのモデル、富士通のリリースによると、

当モデルはGoogleが「PREMIUM CHROMEBOOK」※2とするスペックを満たしており、安心の国内メーカー、FUJITSUブランドの Chromebookです。昨年からのwithコロナにより、パソコンの一人1台が定着し、最近では2台目のパソコン需要が増加しています。FCCLではこうしたニーズの高まりに対応、高機能・高付加価値で、快適な使い心地を実現します。

※2 「PREMIUM CHROMEBOOK」:マルチタスクや高度な処理もスムーズにこなせるトップクラスのスペックを持つChromebook シリーズ。

ということで、PREMIUM CHROMEBOOKというのが押し出されています。ただ、このプレミアム、という部分をどういう方向性、コンセプトで捉えるか、はなかなか難しいな、と思いました。

正直、質感であったり、先程惜しい点で揚げたような「指紋認証センサーがない」点だけでなく、「LTE対応ではない」点など、そうした部分にプレミアム感を求めるのであれば、正直満足感はあまりないかもしれません。

ただ、「高機能・高付加価値で、快適な使い心地」という部分、特にこの「付加価値」や「使い心地」にプレミアム感を求める、というのであれば、人によってはむしろ「あればもしかしたら便利」な機能を下手に色々加えられるよりも、むしろプレミアム感を感じられるかもしれません。

分かりにくいかもしれませんが、プレミアムの定義が恐らく少し従来のモデルと違うのかな、と感じました。

今回私がこのモデルに惹かれたのは、気に入った点でも挙げたように

  • Chromebookに自分が求める使い方では当面不満を感じないどころか安心できる、現行トップクラスのパワー(処理速度)を持ち、
  • 「14″と比較的広めの非光沢で視認性も十分な液晶(アウトプット)」と「非常に心地よい、コダワリのあるキーボード(インプット)」という、文章や資料の閲覧や作成といった、私にとって最も使用頻度の高い、けれど数値には現れにくい部分を妥協しない

という、道具として派手さはないし目立たないけれど、実はとても大切な部分に手を抜かずに作られている、という部分です。私にとってはもしかしたら、それこそがプレミアムかもしれません。

人によってはまったく刺さらない人もいて良いと思うし、むしろそうした部分を手を抜かず、それが価格に反映されていることを無駄だ、と感じる人もいて良いと思うのです。ただ、私はそんなところが、如何にも「国内メーカーとしては初の、コンシューマ向けChromebook」らしいな、とも感じています。

分かりにくいのですが、側面から見ると、ツヤのある部分とツヤ消しの部分が分かれていて、意外と凝ってるな、と感じました。

敢えて言うとすれば、今回のモデル、Amazon限定のCeleron 6305搭載のモデルとこの最上位のモデルの違いはCPUやメモリ、ストレージ容量の違いだけだったりします。つまり、今挙げたような液晶やキーボードと言った足回りの良さは、49,800円のCeleronモデルも8万円超えの最上位i3モデルも同じなんです。本体の質感も仕上げも同じです。

それが良さと言えなくもないのですが、ここをどう判断するか、は結構意見が分かれそうな気がしました。

ただ、私は今回(お借りする前から)この2種類(4モデル)が併売されることは好意的に受け止めています。何故なら、ハイスペックモデルを求めない、そこまでの金額を出せない、という方でも、5万円前後という価格で、こうした足回りのしっかりした国内メーカーの良モデルを使うことが出来るからです。なので、もし興味をもたれたのであれば、Celeronモデルも検討してみて欲しいと思っています。

そして、既にChromebookを使ってきて、Chrome OS端末の特長が掴めていて、自分の求めるもの、用途がある程度明確になっている方には、是非最上位のi3モデルも次の候補に入れて欲しいな、と思います。良いから。

今回のこのモデル、リリース当日から一部界隈とはいえ、思ったよりも好意的な反応が多かったな、と感じています。私はそれが嬉しいです。だって、普通に考えたら、今回のこのモデル、なかなか良さ、伝わらないと思うんですよね。

だからこそ、単に好意的に受け止められるだけでなく、ある程度コンシューマ市場でも売れて(数が出て)富士通がより拘った、少し変態な、けれど職人っぽいコダワリのある次のモデルの開発を検討してくれることを願っています。

価格と販売店

ベースモデルである14F(FCB143FB)はオープン価格ですが、富士通のWEB MARTでは82,800円、ビックカメラ.comでは文章作成時点で76,780円(7,678ポイント還元)となっています。

WM1/F3(FCBWF3M13T)は富士通のWEB MART及びAmazon.co.jpでも販売されている模様。現在キャンペーン価格となっており、12月1日14時までは15,000円OFFの64,800円となっています。

Amazon.co.jp限定モデルはCPUがCeleron 6305に、またタッチ対応モデルと非対応モデルの2モデルが販売されています。価格はそれぞれ、

タッチ非対応モデルが

タッチ対応モデルが

となっています。

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今回お借りしたモデルの主な仕様とラインナップについて。

派手さはないけれど真面目に作られた、私が惹かれた、そんなこのモデルの気に入った点。

第11世代Intel製Core iプロセッサーは、現時点では過剰にも見える速さが「長く使う上での安心感」に繋がる。

最初から「日本語を使う人」を想定して作られた、富士通ならではのキーボード。

液晶が最近では珍しい、映り込みの少ない「非光沢」でありながら「タッチ対応」。特に文章や資料作成で長時間画面を見つめる人に。

決して「軽量」ではない。けれど最近の14”モデルの中では持ち運びやすい、約1.29kgという重さ。

惜しい点、というよりも、だからこそ「敢えて欲を言えば‥」と思ってしまう点。

プレミアムハイエンドモデルではない。けれど、過剰を削ぎ落として、道具として必要な部分のみに特化させた実用的なモデル。

価格と販売店

  • 今回お借りしたモデルの主な仕様とラインナップについて。
  • 派手さはないけれど真面目に作られた、私が惹かれた、そんなこのモデルの気に入った点。
  • 第11世代Intel製Core iプロセッサーは、現時点では過剰にも見える速さが「長く使う上での安心感」に繋がる。
  • 最初から「日本語を使う人」を想定して作られた、富士通ならではのキーボード。
  • 液晶が最近では珍しい、映り込みの少ない「非光沢」でありながら「タッチ対応」。特に文章や資料作成で長時間画面を見つめる人に。
  • 決して「軽量」ではない。けれど最近の14”モデルの中では持ち運びやすい、約1.29kgという重さ。
  • 惜しい点、というよりも、だからこそ「敢えて欲を言えば‥」と思ってしまう点。
  • プレミアムハイエンドモデルではない。けれど、過剰を削ぎ落として、道具として必要な部分のみに特化させた実用的なモデル。
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