[かぶ] 初のTiger LakeなChromebook、ASUS Flip CX5(CX5500)を1週間触って感じた魅力と若干の物足りなさ。[PR]

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[かぶ] 初のTiger LakeなChromebook、ASUS Flip CX5(CX5500)を1週間触って感じた魅力と若干の物足りなさ。[PR]

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2021年6月24日(木)、ASUS JAPANは先月末に続き、今年のCES2021で発表された新作Chromebookを国内でも発表、発売を開始しました。その一つが、Chromebookとしては初のIntel製、第11世代(Tiger Lake)Coreプロセッサー搭載の15.6インチモデルである、Flip CX5(CX5500)です。

このモデルについては、発表前に予めASUS JAPANの担当の方よりサンプル機をお借りしていたこともあり、リリース解禁とともに一週間程度使ってみての印象をYouTubeチャンネルにて話させていただきました。

[かぶ] ASUS Chromebook Flip CX5(CX5500)レビュー。とにかく速い。とにかく余裕。Tiger Lakeがやってきた。

そこで今回こちらのブログでは、同様のレビューではなく、今回の動画で話したことを踏まえつつ、私が今回のモデルに感じていることについて、幾つか触れてみたいと思います。

Chromebookとしては初のTiger Lake世代のCoreプロセッサーのパワー。

速いですよね。ただ、各種ベンチマークの数値を見るとそういう印象になると思うのですが、ここ数年、ほぼ最上位のChromebookばかりを使ってきた私からすると、劇的な速さ、という訳ではありませんでした。

ただ、実際いつもならやらないような、動画編集Webアプリ(近々レビューします)やYouTube動画を複数再生させつつ、WebサイトやTwitterで情報を集めつつ、Googleドキュメントで文章をひたすら打ち込むといった作業を、仮想デスクトップを切り替えて自由に動き回りながら作業していても、まったくモタツキがありませんし、快適に、かつ余裕を持って画面も切り替われば、ストレスなく入力に画面や描画が付いていってくれます。

もちろんある程度負荷がかかると、ファンレスのモデルではないのでファンが回り続けますが、極端にうるさい、ということもない。ある程度余裕がありつつ、複数タクスを顔色一つ変えずに行うこのモデル、確かにベンチマークなりのインパクトはありました(従来のハイエンドであった第10世代のCoreプロセッサー搭載モデルと比べても5割増のスコア)。

その意味でも、従来の第8世代→第10世代やその後のRyzenプロセッサーモデルを使った時のような、緩やかなスペックアップ、という印象ではなく、ちょうど普及価格帯のスタンダードモデルのプロセッサーがN3350からN4000台に上がった時に、体感差で分かるくらいに快適になった時と同じような印象を受けます。

この点は非常に好印象、また、現時点で使っているモデルの処理速度に特に不満を感じていない方にとっても、より長く愛用できる(自動更新ポリシーも2029年6月)ことを考えても、十分に検討する価値のあるモデルだと思います。

ただ、若干気になったのがバッテリーの持ち。

標準で付属する充電器が、ASUS JAPANお馴染みのコンパクトな一体型の45Wのアダプターです。これは他社に比べてのアドバンテージだと言っても良い。結構他社製だとこの辺り嵩張る充電器を無造作に入れていることも多いので、普段だと使わないんですよね(私もたいてい箱に眠ったまま)。でもこれなら持ち運びも気にならないし、何なら普段から使っている45W出力等のサードパーティ製の充電器を併用しても良い。この点は高評価です

ただ、今回動画でも触れていますが、バッテリーの持ちが少し気になりました。私の手元でいつもどおりの(そこまでハードな使い方をしているわけでもない)使い方をしてみても「6時間弱」でした。

これは同じく本日レビューを公開されたHelenTechのへれん(@HelenTech)さんのレビューによると、

https://www.helentech.net/review-asus-chromebook-flip-cx5-cx5500-c536/

私はあえて外に持ち出して使いましたが、持ち運びは苦労するもののバッテリー駆動時間の長さもあって使い勝手自体は悪くありません。

バッテリーの消費は1時間あたり15%程度でしたので、うまく使えば6〜7時間以上は外でも使うことができます。

とのことですので、単純に私の使い方では6時間弱だっただけ、とも言えますが、折角のバッテリーの持ちが魅力の一つでもあるChromebook、もう少し持ってくれてほしかったな、というのが正直なところです。

というのも、やっぱり前述のようにこれだけハイパワーだと、折角ならこれを活かしたいろいろなことをしてみたくなってしまうと思うんですね。でも、実際にしてしまえば、当然更にバッテリーでの使用可能時間は減るわけで、その辺りは気になっています。(私の中ではTiger Lake世代になってバッテリーの持ちが改善された、という印象を持っていたので)。

キーボードについて「少し」気になったこと。

これ、最初は動画でも撮ったのですが、尺が長くなるかな、と思ってバッサリカットした部分です。上のキーボードの全体画像を見て、何となく気づかれる部分、ないですか?大したことではないのですが。

これ、穴のくり抜き方が、US配列キーボード版と恐らく同一パーツを流用しているのです。

それが分かるのが、左下「altキーと英数キー」、その右横の「Spaceキーとかなキー」、あとは「Enterキーと]、むのキー」、その上の「¥キーとBackspaceキー」です。これら、ひとくくりに穴が開いていて、その上に2つのキーを載せています。この辺り、海外のCX5のレビュー動画でキーボードの画面を見てみると気づかれると思います。

別に入力上、そこまで不便ではないのですが、やはり元がUS配列キーボードのところにJISかな配列のキーを埋め込んでいるため、せっかくのフルサイズキーボード、15.6インチという大きさ(キーボード側の面積も)がありながら、一部のキーがやっぱり打ちづらくなっているんです。

例えば左上「かな←→英数」、あとは先程のBackspaceキー横の「¥キー」。私の場合、特にこの「Backspaceキーを押そうとして、度々間違えて「¥キー」を押してしまう」というミスをしてしまっています。まぁ元々US配列キーボードに慣れている、というのもあるのですが、そのため全くキーの位置が同じなので、US配列の感覚で押してしまうんですね。

今回のモデル、予想よりは価格は頑張った感(公式で税込み109,800円)はあるのですが、やはりこの価格帯になると買う人も限られてきますし、価格が価格だけに求めているレベルも高いと思うのです。まぁこの辺りを日本オリジナルにしてしまうとコストが更に上がってしまう、ということなのかもしれませんが、ちょっと惜しいな、と感じました。

なぜ私がレビュー動画中で「荒削り」「今後の第11世代プロセッサー搭載モデルに期待」と評したのか。

もちろん良いモデルなんですよ。基本的な部分はしっかり押さえてますし、15.6インチという大きさも活かしてフルサイズのキーボードと、その横にテンキー(さらに言えば、通常のChromebookには付いていないDeleteキーもテンキー側に付いています)まであります。普段デスクトップPCも愛用している私のようなユーザーにとっては、やっぱり11.6インチや13.3インチくらいのモデルを使うよりも、より長時間、目や首、肩はどへの負担も少なく作業に没頭できるところはありがたいです。液晶も綺麗ですし、音も思った以上に良い。

要は平均点はしっかり取ってきているモデルなんです。USIスタイラスペンも別売りながら対応してますしね。

ただ、それだけ、とも言えるんです。際立った何か、というのがない。あくまで大きな欠点はないものの、無難にまとまっている、という感じで尖った部分がない。あくまで、

15.6インチ、テンキー付きのコンバーチブルモデルに、最新のTiger Lakeプロセッサーを搭載しました

という範囲に収まってしまっているんですね。それ以上でもそれ未満でもない。そこが勿体ないのです。

もちろんそれだけで十分じゃないか、何をそれ以上欲張ったことを望む必要がある?シンプルなのがChromebookの魅力じゃないか。余計な機能やギミック、何か特長を出したことで、価格が上がっては本末転倒ではないか。

その気持ちは分かるんです。なので、このモデル、そうしたことが不要だけれど、これから6年とか長く安定して使える馬力のあるモデルが欲しい方には、価格面も含めて比較的オススメは出来るモデルなんです。

ただ、この価格帯、この辺りのモデルを期待しているユーザーって、ここに+αの何か、を求めているんです。

それは時としては諸刃の刃で見方によっては欠点に繋がるかもしれない。でも、だからこそ、刺さる人には刺さりまくるようなモデル、というのが、ある程度その世代のプロセッサーを搭載したモデルのラインナップが充実してきて、他と差別化を図るようになってくると、出てくるんです。

Samsung Galaxy Chromebookしかり、HP Chromebook x360 13cしかり、Pixelbook Goしかり。Acer Chromebook Spin 713あたりもそうですよね。私が今も愛用しているDellの法人向けモデル、Latitude 5400 Chromebook Enterpriseなんて第8世代のCoreプロセッサーですよ。でも私の中ではこれが刺さっているし、今も愛用しています。

そういう手強い競合が多々ある中で、それでもこのモデルをつい手にとってしまう。出かける時にこのモデルを無意識に選んでしまう、みたいな何かを、この辺りで魅力的だと言われているモデルは、それぞれ何かしら持っていると思うんです。

その部分が、まだ第11世代Intel Coreプロセッサー搭載の最初のモデル、ということもあってか、若干弱いんですよね。(もちろんこれが刺さる、という人もいて良いと思っています。)

私はハイスペックのChromebookも複数台持っていますし、併用していますが、ハイスペックであれば何でも良い、というわけではありません。やっぱりこれだけの価格のモデルを入手する、というのはかなり悩むし、いまいち自分の中でしっくりこないモデルでも手当たりしだいに買える、という訳でもありません。こう見えても、私、意外とその辺は慎重だったりします。

ということで、今回のCX5、悪くはない。むしろ良い面も多いとは思うのですが、私にとっては「刺さりに刺さる」というところまではいかなかった、というのが正直なところです。

ただ、では誰に対してもオススメ出来ないか、と言われれば、そんなことは全くありません。実際、このモデル、待ってた人もいるだろうなぁ、とは思います。Tiger Lake、やっぱり快適、というか、速いですから。この安心感はやっぱり大きいし、Linuxとか色々考えている方にはかなり頼もしい、今までとは違ったレベルのモデルではあると思っています。

Chromebookとしては初のTiger Lake世代のCoreプロセッサーのパワー。

ただ、若干気になったのがバッテリーの持ち。

キーボードについて「少し」気になったこと。

なぜ私がレビュー動画中で「荒削り」「今後の第11世代プロセッサー搭載モデルに期待」と評したのか。

  • Chromebookとしては初のTiger Lake世代のCoreプロセッサーのパワー。
  • ただ、若干気になったのがバッテリーの持ち。
  • キーボードについて「少し」気になったこと。
  • なぜ私がレビュー動画中で「荒削り」「今後の第11世代プロセッサー搭載モデルに期待」と評したのか。