そこで、気がついた時にこちらで[かぶ雑感]という形で残しておきたいと思います。普段に比べて細かいスペックやリンクなどは調べずに書いていきたいと思いますので、Twitterされてない方や「ついでだから雑談にも付き合ってやるか」という方はお付き合い頂けたら、と思います。
今回はこれ。
HP Chromebook 14aのAmazonの話、いっそどちらかがUS配列だったら良かったのかもしれないなぁ。となると、Amazonか。青天板、N4000でUS配列。で、価格34,800円とか。N4000とN5000、Chromebookだとさほど実使用に差は無いので、それなら共存型出来たかもしれない。
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) July 11, 2020
まぁ外野(=私)は好き勝手言えますが、実際には色々な事情や実際の売れ行き見込みなど様々な要因が絡んでいるのだと思います。ただ、だからこそ、外野だから好き勝手書かせてもらうと、今回の2モデルの流れを眺めていると、これを強く感じるんですね。
昨日こんな文章を書いたわけですが、
今回、AmazonはLenovo、HPのそれぞれの新作モデルを、スペックを変えた上で「Amazon限定モデル」として販売しています。これ、普通にメーカーから卸すのとは違って、ある程度の数をコミットすることでAmazon用として販売するわけで、リスクもあるんですね。ただ、その分、本家サイトや家電量販店のキャンペーン価格や大幅ポイント還元の影響を受けなかったり、反対に独自のキャンペーン(プライムデーなど)を行っても他店に配慮する必要がないとも言えます。
AmazonのChromebook担当者の視点で選んだ、ユーザー目線に近いモデルを、より価格も下げた上で出せる可能性もある。そのあたり、恐らく最近Chromebookページも開設した上で、精力的に発信、商品も取り扱い始めているChromebook担当の方々の思惑もあったと思うのですが、
今回は見事に巨大メーカー2社にうまいことやられちゃった
感じです。
今回のことを簡単に触れると、
- Lenovo IdeaPad Duet Chromebookは発売日まで設定してたのに肝心の納品がなく、結局昨日まで発売が出来なかった。
- HP Chromebook 14aは発売翌日にメーカー自身が突然Amazonでのみ(直営サイトでは行っていない)上位スペックのモデルを、Amazon限定モデルよりも安い価格で販売し始めた。
まぁLenovoは直営及び量販店向けモデル自体未だに品薄、品切れ状態が続いていますし、海外もその前から同様なので、そもそも難しかった面もあるかもしれませんが、Amazonとしては結局全く売ることすらできなかった訳で(量販店は一応初回入荷分はそれなりに入ってきた)挙げ句スペック違いを「ストレージが64GBと半分なので、メーカー正規品ではなく、単に輸入してきただけの詐欺まがいの商品」とか言われてしまうくらいです。更にAmazonは入荷すらされず販売もできてない状態なのに、本家はアッサリと値段を下げてきてほとんど価格差がなくなってしまったり。初動としては散々でした。
HPに関しては、Amazon限定モデルが出た時点ではHPの公式リリースも何もなく、まさしくAmazon限定モデルだったわけです。それが翌日、さらりとHP Directplusモデルが出たわけですが、この際も特に公式リリースは出ていません。で、直販サイトでのみキャンペーン価格で少し値下げするなら分かるのですが、(限定モデルが既に販売されている)Amazonでのみ、限定モデルより安い価格設定でよりスペックの高いモデルを突っ込んできた。これ、Amazonとしても「訳が分からない」状態でしょうし、発売日にAmazonの限定モデルを購入した人も完全に置いてけぼりです。しかも一旦上位モデルをその価格で売ってしまえば、消費者心理としてはその価格が基準になります。当然Amazon限定モデルも今のままの価格では売りにくくなる。この辺、HPとAmazonの間に何があったのか分かりませんが、私がここ最近「複雑な心境」としている理由です。
で、今回の本題。これらのここ最近の流れを踏まえた上で、なのですが、冒頭のツイートになる訳です。
HP Chromebook 14aのAmazonの話、いっそどちらかがUS配列だったら良かったのかもしれないなぁ。となると、Amazonか。青天板、N4000でUS配列。で、価格34,800円とか。N4000とN5000、Chromebookだとさほど実使用に差は無いので、それなら共存型出来たかもしれない。
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) July 11, 2020
HP Chromebook 14aだけでなく、Lenovo IdeaPad Duet Chromebookでも、国内販売時にJIS配列(かな入力)を歓迎する声も多かったとは思いますが、反対にUS配列でなかったことで購入を躊躇した、使ってみたけどやっぱりUS配列だったらな、という方も意外といます。私自身、国内でPCを買う際にもなるべくUS配列キーボードを選択する人間なので、(JIS配列も嫌いではないですが)なるべくならUS配列を選びたいのです。
Chromebookも国内市場がだいぶ充実してきたのですが、反面基本的にJIS配列前提になってしまうので、US配列を望むユーザーは結局我慢して買うか、北米Amazonなどから輸入をせざるを得ません。もちろんその場合、日本でのサポートは基本期待出来ません。別にUS配列のままにして、その分安くして欲しい、という訳ではないんです。US配列のChromebookを日本でも普通に手に入れられるようになって欲しい、というだけなんですね。
日本市場向けに日本向け仕様のPCを売るのは全然構わないんだけど、海外仕様の製品を日本でも買えるようにして欲しいし、修理できるようにして欲しい。どうせ海の向こうから送ってくるんだから、注文システム以外に本質的な問題はないでしょ?
— Jiro@Jota+/AquaMozc開発 (@jiro_aqua) July 2, 2020
その分、海外仕様の商品が少しお高くなるぐらいは別に構わない。安心して購入して、安心して使いたいだけなんだよ。
— Jiro@Jota+/AquaMozc開発 (@jiro_aqua) July 2, 2020
で、今回であれば、もしAmazon限定モデルがUS配列モデルだったら、状況はまた変わってきたのではないか、と思うのです。何故なら競合のしようがないから。それぞれが幾らで価格設定してこようが、例えばHPがCPUが上位の直販モデルをAmazon限定モデルより(Amazonで)安く販売してこようが、US配列であることが既に唯一無二なんですよ。幾らだろうが、要はUS配列である時点で、多少のスペックの違いなんて関係なくなるんです。ここは前回の文章でも触れた、「実使用上で大きな影響が出る部分」だからです。
まぁUS配列にしたらしたで、価格設定によっては「海外では同じモデルが○○ドルなのにw」とか言う人間も出てくると思いますが、そういうのは完全無視です。だってそういう人、結局何やったって買わないんだから。それよりも、多少価格が上乗せされても、国内正規販売でサポート受けられてUS配列である、ということは大きいんですね。
正直、https://t.co/ipio9mXRs7やbangoodでリスキーな買い物するの嫌なんだよ。普通にUSキーボードのノートPCが買いたいだけなんだよ。
— Jiro@Jota+/AquaMozc開発 (@jiro_aqua) July 2, 2020
ちなみに1年以上前になりますが、Twitterで「US配列とJIS配列のどちらも同じ価格で買えるとしたらどっち?」といったアンケートを取ったことがあるのですが、半数以上の方がUS配列でした。
もちろんネットでの声なんてごくごく一部のマニアの声に過ぎず、市場規模的には小さいかもしれませんが、元々AmazonでChromebookを(実物を見ずに)買う層ってまだまだ非常に限定的だと思うんですね。で、実際に以前Amazonでも販売したLenovo S330などはUS配列のまま出しましたが、価格も控えめだったこともあって、結構売れていたはずです。
限定モデルを作る際に、それが単なるスペック違いで価格を抑えただけになってしまうと、今回のようにメーカーの動き次第ではあっという間に価格競争、消耗戦に持ち込まれてしまう。けれど、キー配列違いなどの替えの効かない部分であれば、価格で影響を受けようが、あまり関係がない。(もちろんメーカーが更に対応してキー配列違いまで出してきたらどうしようもありませんが)
ということで、個人的にはこれからもAmazonには頑張って欲しいと思っています。だからこそ、是非Amazon限定モデルを出すからには、単純な体力勝負、消耗戦に持ち込まれても関係ないような、まさに「限定」「オリジナル」な要素で私たちマニアの心をくすぐって欲しいと思います。