今回の内容に関しては、エビデンス等がある訳ではないので、「こんなこともあるのかぁ」程度に読んで頂きたいのですが、ちょっと気になる点でもあったので、(普段ならこの段階では文章にはしないのですが)触れておきたいと思います。
それが、「Chrome OS端末における、Bluetooth機器の接続」に関する問題です。
以前から一部では「ChromebookとBluetooth機器との接続の相性が悪い」と言われてきました。
古くはスマホと連携出来るSmartLockもそうですし、またワイヤレスキーボードやマウス、ワイヤレスイヤホンなどと接続した際にも、思ったよりも「切れる」「接続が不安定」といった声が出ていました。私自身もあくまで体感ではあるのですが、やはり相性があまり良くないな、と感じていたこともあって、ChromebookではなるべくBluetooth機器は接続せずに使っています。
ただ、今回はそういうわけにもいかない状況でもあったんですね。それが、現在、日本HPよりお借りしている、据え置き型のChrome OS端末であるHP Chromebase All-in-One Desktopです。
既に2回に分けてレビューしていますが、その中でも(2回目)で触れている内容があります。
今回私の手元では、ワイヤレスマウスは全く問題無かったものの、ワイヤレスキーボードのほうが、この上記の検出画面でまったく認識されず、先に進むことが出来ませんでした。
仕方なく、手元にあった別のWindows PC用の有線のキーボードを繋いでひとまずセットアップを終えたのですが、その後も一応設定画面からBluetoothペアリング設定で追加は出来るものの、スリープからの復帰時や電源を入れ直した際には必ず接続が切れていて復帰されない(結果として、毎回一旦リストから削除した上で、再度ペアリングし直す必要がある)という不具合が出ていました。
これ、当初は単純に付属のワイヤレスキーボードの個体不良だと考えていました。ただ、実際にはその他のBluetoothキーボードを繋げたり、専用レシーバー(USBドングル)付属のワイヤレスキーボードを繋げたときでも、機器によって意外と相性が出やすいのです。
あるBluetoothキーボードはスリープからの復帰時も電源ON時でもサインイン前から普通に接続されている場合もありますし、専用ドングルを使ったキーボードでも、復帰時、接続の度にペアリングし直す必要があったり、接続自体出来ないモノもありました。
ただ、私の手元では今のところ(Chromebaseに限らず)ワイヤレスマウスではほぼそうした不具合はないので、主にキーボードで起きている、といった状況です。なので安定して使うにはどうしても有線のものを使った方が安心ではあります。
さて、この問題については前述の通り、Chromebookユーザーの間でも「うちでも○○のキーボードで起きるんだよね。気に入っているんだけど、毎回スリープからの復帰時に反応するまでが遅いのが悩み。」といった話を時々目にします。また、最近学校でもChromebookが導入されるようになってきて、こうした話は今まで以上に目にするようになってきました。
これは単純にハードウェアの問題、キーボード自体の問題、OSとの相性自体がシビア、など色々な考え方が出来るのですが、もう一つ、最近聞いたある話が「あ、それも影響しているのかな」と感じたので、今回敢えて文章にしてみました。それが、
「全てのChromebook Devicesは、電源入れてログインしてから(紐付けされている)ユーザーが過去にペアリングしてたデバイスを認識する仕様。そのため、電源を落としてから起動する場合はBluetoothキーボードやマウスも認識しないので、タッチスクリーン上のソフトウェアキーボードでログインする必要がある。
デバイスとBluetoothでペアリングしてはいるものの、ユーザーが「鍵」になっているため、該当のユーザーのログインが成功しない限り決して信用しない。と言うSecurity、並びにSharableを想定したChromebookならではの仕様である。」
というものです。実際にはサインイン前から接続出来ているモノもそれなりに存在しますので、完全に当てはまる、というわけではないのですが、Chrome OSのセキュリティの考え方、ポリシーの中に、こうした部分が含まれているとすれば、従来のPC以上にBluetoothを含め、無線接続に関しては相性等がシビアになってくるのかもしれないな、と感じました。
Chrome OS端末は今までは基本的にChromebookというノートPC、特にキーボードと一体型のラップトップタイプが主流でした。一応以前からChromebaseやChromeboxといった機器も存在はしていましたが、数自体も少なく、また専用のレシーバー付きキーボード&マウスや有線のものが付属してきたので、あまりこうした問題が出てこなかったのもあると思います。
ただ、最近になって、キーボード分離型の2-in-1 Detachableや今回のChromebaseのような据え置き型All-in-One Desktopのようなモデルも一般に出てきています。また先日はそうした需要に応えるように、エレコムが国内で“Work with Chromebook”認定を取得したキーボードを発売しました。
ただ、こちらも一部では「スリープからの復帰時は大丈夫だったけど、再起動時はダメだった」といった声も聞いていますので、その辺りとても気になっているところです。
これらが単純に「単純にハードウェア的な問題で、Bluetooth接続がダメ」というだけの問題であれば、メーカーに頑張って貰うしかないのですが、OSのシステム的な部分が関係しているのであれば、なるべく早く対応して欲しいところです。(もう数年前からこの問題は一部では話題になっていますので。)
なお、冒頭でも触れましたが、今回の話はエビデンスがある訳ではなく、ここまで6年以上使ってきた中での体感、感覚的な部分も大きいですし、またそうした中で日々情報を追っている中で、そうした話もそこそこ目にすることから、一度文章にしてみました。
もしこの辺り、専門的な知識、ハッキリした原因が分かる方がいらっしゃいましたら、教えていただけたらと思っています。その際にはまたこちらのブログでも紹介できたら、と思っています。