[かぶ] 日本のChromebookの価格は本当にボッタクリなのか。海外に比べて高いと言われている状況について考えてみます。

[かぶ] 日本のChromebookの価格は本当にボッタクリなのか。海外に比べて高いと言われている状況について考えてみます。

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「Chromebookは日本では高い」「Chromebookは高くなった」といった声を目にします。時には「日本のChromebookの価格はボッタクリ」といった過激な言葉も目にするようになりました。

本当にそうなのでしょうか?

今回は少し挑発しているように感じる方もいるかもしれませんが、敢えて少し小難しく、Chromebookの価格というものについて考えてみたいと思います。

何と比べて高いのか。何と比べてボッタクリなのか、少し冷静に考えてみる。

確かに米AmazonでChromebookを検索すると大量に、非常に手頃なモデルがずらりと並びます。
でもそれぞれのモデル、いつ出たか分かりますか?

確かに海外(といっても基本的にその一番の市場である米国市場において、ですが)には100ドル前後のモデルも存在します。また頻繁にセールにもなるため、一般的には海外ではChromebookは安い、といったイメージが強いと思います。ただ、これらのセール価格を以て、またごく一部のモデルを以てChromebookの価格を考えるのは少し強引だと思うのです。

例えば、昨年までの情報ですが、こんなサイトがあります。

https://zipso.net/chromebook-specs-comparison-table/

毎年、海外ではこれだけの数のChromebookが発売されています。そしてその内の一部を私たちは米国のAmazonで見つけることが出来ます。ただ、例えばAcerやLenovoのように、同じ名前で毎年のように様々なスペックで展開しているメーカーもありますので、今目の前にあるモデルが今年のモデルなのか数年前のモデルでセールになっていて破格値になっているのか、一般的にはすぐに見分けるのは難しいと思います。

Chromebook specs & performance comparison chart (2017)

日本では昨年になり再び話題に上るようになりましたが、海外においてはモデルがかなり厳選されてきています。
実際、以前に比べると発売モデル数がだいぶ減り、1ページに収まるくらいです。
参考:Chromebook specs & performance comparison chart (2017)

また、市場規模も大きいため、低所得者層への普及を考えて最近でも非常にスペックを抑えた(数年前と同じような)格安Chromebookも出しており、これらが大々的に取り上げられることも多いため、情報の少ない日本においてはどうしても「海外のChromebookは安い」「海外では100ドル〜200ドルくらい」といったイメージが強いのかな、と思っています。

また、日本でChromebookを海外から購入された方は、どうしても価格を前面に押し出し気味です。「このモデル、幾らだと思いますか?200ドルなんです!たった200ドルでこの快適さ。もう◯◯には戻れません!」といった内容のものもどうしても多くなりがちです。

それは日本で前回上陸末期に在庫処分投げ売り価格で買われた方も同じ。「これで2万円切ってるんです!」「なんと1万円強!これなら割り切って使えますね。」こうした記事はインパクトも強く、またどうしても目立ってしまいます。

まず海外のChromebook、といった時に、私たちは何を基準にしているのか、一度考えてみる価値はあるのかなぁ、と思っています。

日本のChromebookの価格は本当に高いのか。それはボッタクリと言えるほどの差なのか。

日本はChromebookが高い、と言われます。この高いにはいろいろな意味が含まれているのですべてを誤解だと言うつもりはありませんが、一部は「本当にそうなのかなぁ」と思うものもあります。

例えば、昨年秋に日本でも発売されたChromebookの中からASUS JAPANが出した3モデルの価格を米国の価格と比較してみます(日本エイサーのものを挙げないのは、日本エイサーのモデルは「オープン価格」のためです)。

モデル名 日本価格 米国価格
C101PA 39,800円(税込 42,984円) $299.00(≒32,500円
C213NA 49,800円(税込 53,784円) $399.00(≒43,400円
C302CA 69,800円(税込 75,384円) $499.00(≒54,300円

ここでは比較となる価格を太字にしました。

ある程度Chromebookの情報を追っている方は「C101PAは$269で売っていた!」「C302CAは最近では$449だ!」などと思われるかもしれません。でも考えてほしいのです。セール価格やその後のその国での価格改定を考慮するのであれば、日本のポイント還元やその後の値下げなども考慮しなければならなくなります。そしてそれらはその国の市場の大きさなどにも大きく左右されます。であれば、発売時点での価格で比べるのが妥当ではありませんか?

また、人によってはなぜ日本の税抜価格と比べるのか、と思われる方もいるでしょう。ただ、これは結構忘れがちなのですが、米国にも州によっては州税が発生します。

例えば私の妹の暮らすユタ州の場合、$499のChromebookを購入すると一旦$34.25がデポジットとして取られます。

今回は米Amazonで簡単に算出しただけなので細かい税率等はここでは触れられないのですが、例えば私の妹が現在暮らすユタ州に送る場合、$499のChromebook(ここではC302CAを想定)であれば一旦$34.25が税などのデポジットとして取られます。この金額がそのまま発生するか、といえば多少調整は入るかもしれません。ただ、これに関しては以前私自身$1,400程のZenBook 3 UX390UAを直接日本に発送できなかったので一旦妹のところを経由しようとしたところ、しっかり$100近く取られたのを覚えています(しかもそこから更に日本に発送した際に、国内に入って消費税等が追加で発生したので、二重で税金が発生してしまったのは懐かしい思い出です)。だから転送業者などは州税の発生しない州に住所があったりするんですね。

もちろんこれでも日本での価格のほうが若干高くはなりますが、それでもボッタクリというほどの価格ですか?

確かに中にはAmazonにおける並行輸入業者(の一部)のように「並行輸入品」と称して自分では在庫リスクを抱えず、注文が入った時点で米Amazonに注文、それをそのまま横流しして利ざやを稼いでいるものもあり、そうした並行輸入品が日本価格の時には倍近くの価格設定になっていることもあります(もちろんすべての並行輸入業者が、ではなく、しっかり在庫として持っている、一応在庫リスクを持っている業者が大半だとは思います)。

何も日本向けにカスタマイズされているわけでもなく、単なる横流しで在庫リスクも抱えずサポートもせずにそうした価格になるのであれば、それはボッタクリです。

ただ、現在この3モデルに関しては、ただでさえ市場規模の小さい日本において、ASUS JAPANが日本語キーボードを載せ、技適マーク及びサポートも考えた上で販売しています。それを考えてもこの価格差はボッタクリや「高すぎる」と言えるのでしょうか。

(ASUS JAPANのサポートの質云々を時々出す方がいますが、それは無視します。それは日本での価格を考える上で日本だけの問題ではないからです。)

もし内外価格差を比べるのであれば、同一モデルの、それも元々の価格同士で比べるのがフェアではないのかな、と思います。

そもそも日本に入ってきているモデルは海外でも個人向けとして人気のあるモデルに限られている。

海外には$100〜$200のモデルも存在し、それらの市場は大きいのは確かです。元々の規模が違うのもありますが。ただ、ネットにおける売れ筋や話題に上るモデル、またSNS等で上がってくるモデルは基本的には日本も海外もさほど変わりません。私も購入し、このブログで紹介しているようなモデルです。確かに一部は$200前後で購入しましたが、それらは最新モデルではありませんし、ある程度発売から時間が経っているか、もしくは既にセールにかかっている場合がほとんどです。

日本においてChromebookが高い、と感じるのは、これらの海外でもある程度安定した人気がある、小さな市場規模でも需要が見込める(メーカーとしてもある程度安心して展開できる)主要モデルに限っているからです。

  • そもそも日本で展開しているモデル数自体が少ない。
  • それらがChromebookにおいては現在個人向けとしても人気のあるモデルに限られている。

という状況においては、同一モデルで比べるのであれば国内も海外も価格に大した差はありません。海外で$300を超えるのに日本に入ってきたら2万円、というはずがないのです。

何故か海外の同一モデルと比べずに印象に残りやすい既に価格も十分に下がった過去のモデルのセール価格の印象が残ってしまい、そちらと比べてしまうため、日本のChromebookの価格は高い、となってしまうのかな、と感じます。

もう一つ忘れがちな点。実は今も昔もChromebookの価格ってそれほど変わっていません。

「いや、昔はChromebookは安かった。」

そう思われる方もいるかもしれませんが、例えば日本に前回Chromebookが上陸してきた際の価格を思い出してみてください。

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約3年前の上陸時の価格です。その後あまり売れなかったためか価格がみるみる下がり最後は処分価格になったこともあって、どうも2万円を切った価格を思い浮かべている方も多いのですが、当時のモデルでもこの価格帯です。ちなみにこの辺りのモデル、今で言えば先程の低所得者向けまではいかなくとも、最低限のスペックを持った教育市場向けのモデルです。

こう書くと「いや、でもその頃の米Amazonは」と言われる方が出てきそうですが、既に2014年末です。海外では冒頭で挙げたリストのように、2011年から既にChromebookを発売しているんです。先程も触れたように、とっくに過去モデルも大量に出ていれば、セール価格になるモデルも多かった、ということです。元の販売価格が安かった訳ではないんです。

もちろん日本でももっと数多くの、そして幅広い価格帯のモデルを展開してほしいと私も思っています。

私も妻も大好きな天下のASUSが誇る名Chromebook、C202SA。
私もこうしたモデルが幅広く日本で展開されたらいいなぁ、といつも思っています。

とここまでの文章で不快に思われた方もいるかもしれませんが、私は別に「安くない」とか「高いとか言うな」と言いたい訳ではありません。あくまで冷静に現状を見た上で、その上で今後どうしたら日本でももっと幅広い価格帯のモデルが入ってくるのだろう、といつも思って(願って)います。

現状では一般的な(想定しているような)使い方においては、他OSでも同じような価格帯のモデルでも十分に実用的なレベルになってきています。型落ちモデルであれば十分に現行の日本で展開しているChromebookよりも安いかもしれません。

その中で、もっとインパクトのある、より低価格のモデルが出てくれば、もしかしたらもう少し入門として、間口が広がるのかもしれません。ただ、もしかしたらそうしたモデルは以前のネットブックの悪夢再びとなってしまうかもしれない。

私たちはつい、価格のインパクトを求めてしまいます。Chromebookは安い、というイメージを作ったのも、元々は私たち海外からの輸入及び在庫処分セールで購入した日本のChromebookユーザー(ブロガーなど)かもしれません。どうしても価格というのは「凄いでしょ。この価格でこれだけ快適なんだよ。」というアピールをしやすいからです。ChromeOS自体が元々そういう魅力くらいしか出してこれなかった、というのもあると思います。

もちろん私はもっと多くの方にChromebookの魅力を知ってもらいたいと思っています。何故なら自分が好きなモノだからです。より多くの方と「いいね」「便利だね」と話が出来たら嬉しいし、先月4回もオフ会を開催したように、そうした交流が生まれるといいなぁ、と思っています。

ただ、そのためには、果たして価格の魅力だけで本当に良いのか。その「安い」「日本は高い」というイメージだけが先行してしまっている現状が本当に良いのか。そんなことを時々思うことがあります。

何か他の魅力を、Chromebookを日々愛用する一ユーザーとして、発信、共有していけたらいいな、と思っています。

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「アカウントを持って街へ出よう Chromebookとの365日」

続いて、「Chromebook」に関する文章を一冊の本にまとめました。

Chromebookはまだまだ日本では馴染みが薄いですが、Googleが開発したOSであるChrome OSを搭載したPCです。

海外では特に米国の教育市場を中心に急速にシェアを伸ばしてきています。日本ではAppleやMicrosoftが教育市場向けのモデルを出すと、一般的に「iPad対抗」「Surface対抗」といった感じで一騎打ちのようなイメージを持たれがちですが、実際には海外では低価格で半分以上のシェアを獲得している「Chromebook(Google)対抗」を想定した三つ巴の状態となっています。

本書ではこのOSの特長でもあり魅力でもある、

Googleアカウントのみでどこでも身軽に移動、作業が出来るスタイルの提案であり、Chromebookはあくまでそれを実現するための仮の入れ物の内の一つ

という点をベースに、私が感じる魅力について暑苦しく書き綴っています。

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