私が普段メインで愛用しているChromebookはLenovo ThinkPad 13 Chromebook、+自宅では時々HP Chromebook 13 G1です。またこのブログでも人に薦めるのであれば自信を持って3855U版のLenovo ThinkPad 13 Chromebookを選びます。
にも関わらず、今回の文章ではSamsung Chromebook Plusを薦めたいと思います。それも今月発売もしくは発表されるのではないか、ということでそれを待っている方も多いと思われるProではなく、です。
ただし、これはタイトルにもあるように、「快適さはひとまず置いておいても、今Chromebookを「楽しむ」のであれば」という条件付きです。この条件においては、Samsung Chromebook Plusは今も、そしてこれからしばらくの間も、その他の新作モデル(ASUS C302CAやSamsung Pro、更に近々予定されているであろう新作も含め)以上に、色々な意味で「楽しめる」と思っています。もちろん私の愛用しているThinkPadやHP 13 G1以上に、です。その理由をつらつらと書いてみたいと思います。
理由その1:だってGoogle期待のSoC、OP1だもん。
Rockchip社製新型SoC、RK3399。これが今話題のSoC「OP1」と呼ばれています。Chromebookと今後のAndroidアプリ対応に向けて最適化することにより、今後恐らくこの種のSoCが連番で「OP1」「OP2」「OP3」となっていくと思われます。そんな期待の「明日から本気出すSoC」であるOP1をリアルタイムに酸いも甘いもかみ分けつつ楽しめます。
正直、従来通りのChromebookのシンクライアント的使い方を考えるなら、ASUS C302CAや今月予定のSamsung Proに載っているIntel製のCore m3などのほうが遙かに快適です。けれど、楽しむなら「OP1」なんです。何故か。そこにOP1があるからです。
OP1は今話題のGoogle Playストアにも対応、この点ではIntel製Core m3搭載のC302CAが何らかの理由でPlayストアに一旦対応しながら、急遽削除したり、現時点で4月になったにも関わらずその後のSamsung Proの動きが全くないことからも、「もしかしたらCore mとの相性がまだ良くないのではないか」といった勝手な憶測も成り立ちます。実際同じCore mのHP Chromebook 13 G1も未だにStableでは対応していないことからも、何か影響があってその対応に手間取っているのかもしれません。
それに引き換えOP1です。誰が何と言おうとOP1です。実際Core m3版のProのサンプルモデルが各方面に貸し出された際にも、Core mモデルのProよりも安定して動いていた、という話もあります。
現時点では実際意外と不具合や対応不十分な部分もあるものの、それはこのOP1に限ったことではありませんし、恐らく今後はOP1が真っ先に対応されることでしょう。何故ならGoogle期待の「明日から本気出す」SoC for Chromebookです。
そんな「何コレ使えない」「あれ、思った以上に今回のアップデートでサクサクしはじめた」といった、定期的に訪れるアップデートを他のどのモデルよりも楽しみに待つことが出来るでしょう。
また、日本では非常に人気が高く、教育機関でも積極的に導入されているChromebookの一つでもあるASUS Chromebook Flip C100PA。こちらの後継モデルとしてC101PAが噂されていますが、こちらに採用されると思われるSoCもOP1ではないか、と言われています。となると、コンバーチブル、タッチスクリーン対応、IPS液晶で小型のPlayストア対応モデルといえばOP1が代表的なSoCになると思われます。今後の改善も含めて可能性に満ちたモデルだと思っています。
理由その2:稀代のエンターテナーだから。
たぶん訳分からないと思いますが、私も書いていてイマイチよく分かりません。ただ、日本でも数少ないChromebookを愛する人たちが呟くことでお馴染みのTwitterでも悲喜こもごもの人間模様を垣間見ることが出来ます。阿鼻叫喚から絶賛まで。これほど意見が分かれ、愛憎入り乱れ、けれど結局は愛され楽しまれているChromebookは最近では他に見たことがありません。
恐らくSamsung Chromebook Plusは生まれながらにしてそうしたエンターテナーとしての役割を担う運命を持っていたのかもしれません。
実際わが家においてはハイスペックChromebookの影に隠れて、出番自体は少ないのですが、それでも何故か手放せない、何だかんだと理由をつけて枕元で、トイレで、と持ち歩きたくなる、触っていたくなる、不思議な魅力があります。液晶も綺麗ですしね。そして理由1でも挙げましたが、「明日から本気出す」この未知の可能性に満ちた未完の大器は、これから大きく化ける可能性が高いからです。その化け率はきっと無難で優等生なCore mモデルよりも大きいでしょう。そのワクワク感がたまらないのです。
理由3:でも意外と普通に使える憎い奴。
などと書きましたが、でも実は意外と使えるんですよ、このPlus。
お馴染みOctane 2.0スコア1万前後というのは悪くありません。今年出る新作モデルはIntel Celeron N3350やN3450なども積んでくるという噂もあり、そうなると現実的な処理速度の平均値は従来より底上げされる可能性は高いとは思います。
http://little-beans.net/exposition/apollo-lake/
それでも現状ではChromebookにおける平均値(8000前後)よりやや上です。RAMも4GBですし液晶も綺麗、最近では珍しいAspect Ratio 3:2のスクリーンは使い勝手も良好です。処理速度的に人によっては少し惜しい感はあるかもしれませんが、これももしかしたら前述のように今後のアップデートでOP1へのChromeOSの最適化が進むにつれて解消されてくるかもしれません。それを待つのも楽しいものです。
私の普段の使い方とは立ち位置が違うけれど、また違った「面白さ」と可能性があるのがこのモデルです。
茶化しているように思われる方もいるかもしれませんが、私、持ってるんです。そして、気に入っているんです。ただ、そのどこに惹かれているのか、それはCore i5やm5、m3を積んだ私のメインで使っているパワーモデルとは少し立ち位置が違うと感じています。
楽しさの種類が違うんですね。何というか、こういうのも楽しいなぁ、と。特にメインで常日頃安心してChromebookばかり使っている私としては、何かこうした方向性もあるChromebookって面白いな、と思ってしまうのです。
更に、最近になって価格も下がって$419になり、また現在単純に人気だからなのか、先日のGoogle Playストア削除などのように少々何かあって販売を一時的に縮小しているだけなのか、C302CAが入手しづらくなっている現時点においては、改めて選択肢の一つとして面白いのではないかなぁ、と本気で思っているところです。
一時期に比べると在庫も安定してきていますし、評価も上がってきているようなので、今後のアップデートにも期待しています。