久しぶりの雑感です。
そういえばあまり考えてなかったんだけど。
「Chromebookは動画編集に不向き」は確かにそうだけど、そういう人たち、そもそも予算3〜5万円のノートPCで快適に動画編集しようと思ってるのかな。それ、Windowsでも厳しそうだけど。
私、20万のXPSでも動画編集に関してはやろうとは考えてなかったので…
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) April 4, 2021
今朝、全然関係ないツイートを眺めていて、ふと思ったこと。そういえば、これ、あまり考えたことなかったな、と。
Chromebookはアプリが限られているから、ネットに繋がないと何も出来ないから、あくまでネット閲覧専用端末だから‥。
色々な理由で、「クリエイティブな作業には不向き」と言われます(まぁそもそも何を以てクリエイティブな作業とするのか、の定義はここでは置いておきます。正直文章書くのだってクリエイティブではあるんだけど)
で、その中でよく言われるのが冒頭のツイートのような「動画編集には向かない」という論なのですが、これ、考えてみると結構不思議だなぁ、と。
だって、私、
そもそもChromebookに限らず、3-5万円のノートPCが動画編集に向くとは思わないから
です。
「それでもWindowsなら一応アプリ入れられるし動画編集しようと思えば出来るだろ」
と言われそうだけど「一応出来る」レベルで良いならChromebookでもWebサービスやAndroidアプリで一応出来るんだよな。(実際N3350のASUS C423NAで動画編集したことあるけど「悪くはなかった」)
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) April 4, 2021
いやそれでもWindowsなら動画編集ソフトが入れられるだろ、とか色々言いたい方もいるとは思いますが、「出来る」と「快適に出来る」「実用的である」が別なのはOS問わず。「出来る」で良いなら、ChromebookでもWebサービスやAndroidアプリ使えば出来るんです。実際に、
この動画は、2019年4月26日に、当時の普及価格帯スタンダードなChromebookの1つだった、ASUSのC423NA(Celeron N3350、4GB RAM)にAndroidアプリとして当時対応したばかりだったCyberLinkのPower Directorを入れて、実際に編集して公開した動画です。
これ、音声なしだったこともあると思うのですが、思った以上に低評価が付いてしまいました。(高評価36に対して低評価18)。海外の方からは「音がないし日本語は読めないから内容が分からない」「時間の無駄だった」と言われたくらいです。
ただ、音が入ってないのは、音が入れられなかったのではなく、私自身が当時は動画で顔出しも音声も入れたくなかっただけで、入れようと思えば普通に入れられます。で、これ、確かスマホ(Pixel)で撮ったものをそのままGoogleフォトにアップして、それをChromebook(C423NA)でダウンロード、Androidアプリで編集したので、ほぼChromebookのみでの編集です。
で、4分過ぎ(04:06)から実際に編集しているところを流しているのですが、個人的にはそれなりに「悪くない」使い勝手だったんですよね。(2年前なので、その後アップデートされて、更に改善されてるかも)
(4:06から始まります)
C423NAは今、既にAmazonでは2万円台前半になってますが、要はこの程度であれば、Chromebookでも動画編集普通に出来るんですよ。で、「いや、この程度(レベル)のは動画編集とは呼べない。全然快適じゃない。」というのであれば、そもそも他OSであってもこの価格帯のノートPCではそもそも無理なんじゃないか、と思うんです。
何となく最近は「出来る出来ない」論というよりも「快適に出来ない」論でChromebookが評価されてる気もしています。それも価格完全無視で。
でもこの「快適に出来る」や「実用的である」レベルって、ほんと人によって様々で、「出来る」としても、わざわざそれをこのPCではやろうとは思わない、という基準ってホント異なると思うんです。
例えば、私であれば、そもそもそれなりにちゃんと動画編集しようと思うなら、どのOSであれノートPCではやらないんです。大画面の液晶で作業したいし、であれば、価格対比を見てもデスクトップPCのほうがCPUやRAM容量、GPUのパワーやストレージ容量、排熱考えても良いからです。
となると私はそもそもChromebookだろうがWindowsノートPCだろうがMacBookだろうが、そもそもノートPCでは動画編集は「出来ない(快適ではない)」になっちゃうわけです。でも人によっては勿論MacBookで快適という方も多いでしょうし(最近のM1搭載モデルはかなり快適みたいですね)、ここで挙げたようなChromebook+Androidアプリの範囲で十分という方がいてもおかしくない。
そう考えると、そもそもそのPCで「何がしたいのか」、そしてそのために「幾らまでなら出せるのか」という話だと思うんです。用途と予算に応じて、最適なOSやPCというのは全然変わってくる。それぞれに得手不得手があると思います。どのOSなら幾らであろうと快適に出来る、という話ではありません。
ちなみに先日公開したこちらの動画でも話していますが、(6:01から始まります)
Chromebookの場合、端末本体だけですべてを完結させる、とそもそも考えていない(本体はネット上にある)ので、そうしたネットサービスやクラウドゲームサービスに任せてしまうことも考えれば、上記動画のように実売3万円強のChromebookでもGeForce NOWを使えばゲームが(私的には)「それなりに快適に」遊べます(上記動画の7:10辺りから)。
Chromebook本体にゲームを入れて遊ぶ、となるとAndroidアプリという選択肢になってしまい、それだとちょっとゲームによっては快適に遊べない、とか出てきちゃいますが、それは他OSのPCでもこの価格帯であればそれ程変わらない気がするんです。
で、GeForce NOWなら3~5万円のWindows PCでも出来るガーと言いたい方もいそうですが、そうなると、要は「もう、それってOS毎の出来る、出来ないの話からズレてくるよね?」と思ってます。
ということで、色々考えてみるとますます「Chromebookは何が出来るのか(何が出来ないのか)」という話って、あまり意味がなくなってきてしまうのかな、と感じました。だって、Windows PCだってハイエンドから2~3万円のノートPCまでを一緒くたにして「何が出来るのか(何が出来ないのか)」って話しても意味がないと思うんです。でも、何となく今、Chromebookだと、この辺りの話が他OSとの比較、という形でよくされがちだな、と感じています(まぁそのほうが分かりやすいんですけどね)。
正直、本格的にやるのであれば、それに特化したOSだったり、構成を持ったPCが必要になってきます。それにはそれなりの価格が必要です。それはどのOSでも同じだし、それでもアプリの好みがあって、例えば動画編集一つとっても、Windows版のほうが使い勝手が良い、という人もmacOS版でないと私は快適には使えない、という人もいます。
Chromebookといえば、現時点では3~5万円のモデルが主流です。なので、だいたい「快適に使える」「実用的に使える」かどうかに関しては、その価格帯の他OSのPC使った時とそれ程大差は無いし、あとは好みで選んでしまっても、そこまで極端に違いはないんじゃないかな、と思ってます。
予算3~5万円でノートPC探してて、Chromebook検討してる人に、
「動画編集やりたいの?ChromebookだとAndroidアプリでやることになるから快適じゃないよ。それなら10万円強のM1 MacBook買いなよ。」
って薦めるか、という話です。
ハイエンドChromebookの存在意義?その辺りの話になると面倒くさくなるから、その辺は好きにやってください。