先日のSYNNEX ICT Conferenceでも参考出展されていたLenovoのChromebook 2モデルがようやく日本でも発表されたようです。現時点(2018.03.13 12:00)では発表会に参加された方のツイートからしか詳細がわからない状態ではありますが、「前向きに検討中」がようやく具体的な話になったようで大変嬉しいです。
Lenovo Chromebook(^^) pic.twitter.com/ctzepIU5vT
— レノボ・ジャパンThink製品担当者 (@LenovoJP_Think) March 13, 2018
ということで、間もなく大手ネットメディアでは続々と詳細等が出てくると思いますので、そのあたりはお任せするとして、おふぃすかぶ的にこの2モデルについて思うところを書いてみたいと思います。
海外で既に発売されている両モデルのスペックから考える。
国内に入ってくるモデルが若干の仕様の変更がある可能性も十分にありますが、ここでは海外で既に販売されている同モデルと、比較対象として既に日本で発売されているASUS JAPANの法人向け11.6インチモデルである「C213NA-BW0045」を並べて見てみたいと思います。なお、C213NA-BW0045に関しては既に複数回レビューをしておりますので興味のある方は合わせてご覧ください。→ASUS C213NA-BW0045
500e | 300e | C213NA-BW0045 | |
液晶サイズ | 11.6″ | 11.6″ | 11.6″ |
表面仕様 | グレア | アンチグレア | グレア |
Wacom feel EMR | Wacom feel EMR | ||
CPU | Intel Celeron N3450U | MediaTek 8173C | Intel Celeron N3350 |
RAM | 4GB LPDDR4-1600 | 4GB DDR3L-1600 | 4GB LPDDR4-2400 |
解像度 | 1,366×768 (WXGA) | 1,366×768 (WXGA) | 1,366×768 (WXGA) |
eMMC | 32GB | 32GB | 32GB |
インターフェース | USB-C x2,USB-A 3.0 x2 microSD Card Reader,Audio combo |
USB-C x1,USB-A 3.0 x1 HDMI,SD Card Reader,Audio combo |
USB-C x2,USB-A 3.0 x2 microSD Card Reader,Audio combo |
質量 | 約1.35kg | 約1.35kg | 約1.36kg |
駆動時間 | 約10時間 | 約10時間 | 約12時間 |
こうして眺めてみると、Lenovoの500eに関しては、ほぼ既に発売されているASUS C213NA、更にAcer Spin 11とスペック的には大きな違いはないことが分かります。
CPUが先行2モデルが「Intel Celeron N3350」であることに対して、今回の500eでは「Intel Celeron N3450U」をChromebookとしては初めて載せてきました。この差がどの程度出るかは分かりませんが、注目したいところではあります。
ここでは並べてみましたが、Lenovo 300eは少し方向性の違うモデルかな、と考えています。CPUには既にChromebookでもAcerの名モデル、R13で搭載されたことがある「MediaTek 8173C」を搭載。こちらはChromebookとしては数少ないARM系ということで、OP1(Rockchip RK3399)を載せたASUS Chromebook Flip C101PA同様にAndroidアプリとの相性の良さに期待したいところです。
液晶に関してはいずれも11.6インチ、解像度も1,366×768 (WXGA)と変わりませんが、500eは現在文教法人向けに増えてきているEMRペン対応です。ということで、グレア液晶を採用。更に、先日のSYNNEX ICTで見た限りではEMRペンを本体内に収納出来るというのが大きな魅力です。C213NA、Spin 11ともにEMRペンは別途持ち歩かなければならないことを考えると、この点は強みかな、と思います。300eはEMRペン対応ではなく、通常のタッチスクリーン。海外のスペックシートではアンチグレアとなっていますので、ペンを使わない分、鮮やかさや指すべりよりも反射や映り込みの軽減を重視したのかな、と思います。パネルはいずれもIPSです。
個人的に興味深かったのは「インターフェース」部分。これ、500eとC213NA、300eで大きく分かれたな、と思いました。
500e | 300e | C213NA-BW0045 | |
インターフェース | USB-C x2,USB-A 3.0 x2 microSD Card Reader,Audio combo |
USB-C x1,USB-A 3.0 x1 HDMI,SD Card Reader,Audio combo |
USB-C x2,USB-A 3.0 x2 microSD Card Reader,Audio combo |
300eはUSB-CとUSB-A 3.0がそれぞれ1つと少ない代わりにHDMIがあり、SDメモリに。500eはC213NAと同じくUSB-CとUSB-A 3.0がそれぞれ2つ、HDMIはなし、microSDです。
と書いている内に、エルミタージュ秋葉原が早速記事を上げられていまして、
http://www.gdm.or.jp/pressrelease/2018/0313/255662
それによると実売価格は、
発売は5月予定で、市場想定売価は税抜48,000円前後からと税抜58,000円前後から。
とのこと。ほぼ先行のモデルと近い価格帯に合わせてきましたね(合わせてきた、というより、だいたいその辺りになるのかもしれません)。
個人的には、先行2モデル(Acer Spin 11とASUS C213NA-BW0045)とほぼ変わらないので、あとは好みで選んでも良いかな、とは思います。ただ、後発LenovoはCPUが「N3450U」ですし、EMRペンが本体に収納できる、というのは大きな強み。あとはLenovoらしい本体デザインと、キーボードの使い勝手の良さに期待したいところです。
現時点では個人ユーザーにとっては国内におけるEMRペン対応Chromebookの選択肢がAcer Spin 11一択なので、ここはLenovoには個人向け、と銘打たなくてよいので、直販等で販売して欲しいな、と思っています。
文教市場向けですが、レノボ直販なども検討していきたい、とのことです。 https://t.co/cX66m240Vo
— Munechika Nishida (@mnishi41) March 13, 2018