本日、渋谷ヒカリエ Hikarie Hallで開催中の「SYNNEX ICT Conference 2018」に参加してきました。昨年Google Cloud Next Tokyoに参加した際に名刺交換させて頂いた方々からメールで「Chromebookも展示有り」という情報を頂いておりましたので、Chromebook目当てで行ってきました。他にもね、面白そうな出展はあったのですが、そこまで気が回らなかったのは残念です。
会場には(私の目にはChromebookメーカーとして映る)ASUS JAPAN、日本エイサー、日本HP、Lenovo、Samsungが出展しておりました。DELLが出展していなかったのは残念です。
個人的にはASUS JAPANは「現行モデルの展示」と聞いていたので、日本エイサーがどんな具合かなぁ、くらいの「それほど展示ないでしょ、Chromebookだし」という気持ちでいたのですが、思った以上に色々と実のあるお話も伺えて満足でした。各メーカーの担当者様、貴重な営業の時間のたとえ一部であっても、私のような人間に割いてくださりありがとうございます。
ということで、各メーカーの傾向と伺った話について(話せる範囲内で)記しておきたいと思います。担当者様、もしちょっと表記まずい点がありましたら、ご遠慮無くご指摘下さい。また、この情報に関しては、あくまで私が「聞いて勝手にそう思い込んだ」だけで誤解している可能性もありますので、基本話半分の暇つぶし程度の軽い気持ちでサラリと読み流していただけると嬉しいです。
ASUS JAPAN株式会社
基本的に現行ラインのChromebook 3モデル、あとは少し離れたところにChromebox for Meetingが動いておりました。別にChromebookのイベントではないので、他にも現行のASUS JAPANが押し出したいZenBookやZenFone 4などの展示がありました。
ASUS JAPANの担当の方とは時々お話をさせて頂いておりましたので、むしろ今日はこうした商談とも言える場所で私が邪魔をしてしまったのではないか、と少し心配(他社も同じですが)。他にもA部 For ASUS Mobile Productsの話に少しなったりと。ごめんなさい、ほぼ参加出来ておりません。ただ、その話の中で出てきた「A部では以前のようにメーカー主体でイベントやります、これどうですか、と提案していく形よりも、むしろ部員同士で、また部員の中からASUS JAPANに「こんなことやりたいんですが?」といった声が積極的に上がってくることを望んでいる。むしろそうしたコミュニティ。」という言葉がとても残りました。
ユーザー提案型でメーカーを動かしていく。今の現役A部員の皆さまには、是非そうした主体的な働きかけをどんどんしていってほしいな、と思いました。
とともに、私としては、ASUS JAPANがむしろそうした空気やユーザー側からの働きかけを歓迎するメーカーなのであれば、Chromebookに関してもむしろ私たちユーザー側主体でいろいろイベントなどを考えて、ASUS JAPANを巻き込んでしまえば面白いかもしれないなと思いました。私としては、A部では既に部長や常駐部員の皆さんが築き上げられた、ある程度の部の空気や暗黙の了解のようなものもあると思いますので、あまり出しゃばらずに、むしろChromebookおじさんとして「A部部員に望んでいるようなこと」でASUS JAPANに絡んでいきたいな、と改めて思っています。
ということで、空いている内にさっさと雰囲気だけでも写真撮っておけば良かったのに、夕方になったら会場内がかなり混み合ってしまってとても近寄れる状況ではなかったので、写真はなし。
日本エイサー株式会社
ASUS JAPANの担当の方も意識されていた日本エイサー。
特に注目は先日発表されたAcer Chromebook 11 LTEです。
発売時期に関しては未だ発表は出来ないものの、ひとまず明日からの旧正月が終わった後の工場の稼動状態等々も考慮に入れて、なるべく早めに出したい、とのことでした。また、特に文教法人向けオンリー、といった認識はなく、現時点では一応個人向けにも一般の量販店等での扱いを考えられてはいるとのこと。その場合の想定価格はオープン価格ながら、量販店等での予想販売価格は結構手強かったです。
一番の理由はGoogle側からの指定があった「LTE通信モジュール」。こちらを一般的なモジュールにすればそこそこ価格も下げられたのですが、どうやらそのモジュール自体がかなり高品質なもののようでして。スマホでもハイエンドに近いモデルで採用されているような(まだモジュール名は伏せられていましたが)。そうしたこともあって、担当者も「正直かなり快適です」と言われていました。通信モジュールに関してはかなりの自信がある、というか、これ積んでるんだから、普通のドコモ回線ならサクサクでしょ、といったことなのかもしれません。
想定が出先で営業が使う、もしくは学校でもこれから大規模なWi-Fi環境を構築するよりもは1台毎にSIM契約をしてしまったほうが安くあがる、また常時接続環境が構築出来る、という状況を考えているので、中途半端な通信状況では快適には使えない、と踏んだのでしょう。となると、MVNOだと勿体無いかな。
ここでふと思ったのが、Googleが指定してきた、という点。ということは、Googleは今後こうしたLTE通信モジュールを載せたモデルをやはり検討(計画)しているのかな、と。それもあって、妥協しないモジュールを指定してきた、と。
ちなみに、通信に関してはPixelbookでもあったような、「Wi-Fi」と「モバイルデータ」が同時に表示される形かな、と思います(Wi-Fiが優先される)。
ちなみに、液晶に関しては11.6インチの非光沢パネル。IPSではなく、TN辺りでしょうか(液晶に関しては詳しくないのですが、少なくともIPSではないそうです)。タッチスクリーン非対応でガラスではない分、コストも、また重さも抑えられるそうです(重量は約1.26kg)。
あとは、Spin 11のホワイトモデルはやはり目を惹くかな、と。意外と白いモデルってAcer以外だと最近はあまりないんですよね。
ブースにはR11の白も展示されていましたが、やっぱり良いですね。
レノボ・ジャパン株式会社
今回予想外だったのが、レノボです。会場についてASUS JAPANの方や、SYNNEXの方とお話する中で出てきたのが「レノボが今回参考出展をしてますよ」ということでした。
参考出展なので、写真撮影はNGでしたが、展示されているのは事実なので発信して良い、とのことでしたので、少し触れてみたいと思います。モデルは既に海外で発表、発売されている
Lenovo 500e Chromebookの2モデルです。ただし、繰り返しますが、あくまで現時点では参考出展であり、検討中とのことでした。ある程度数が出ることが見込めないと販売には踏み切れないとも思いますし、出たとしても教育市場、法人市場かな、と思いますが、期待したいと思います。Lenovoがついに上陸、となると、それはそれで展開のよってはかなり魅力的ではないですか(実際、担当の方は私が愛用しているLenovo ThinkPad 13 Chromebookも当然のようにご存知でした。同じメーカー内でも結構Chromebookって担当部署外の人ってまったく知らない、という場合も多いので。)。
300eはコストを抑えた「MediaTek製」のCPUを載せたタイプ。ARM系ということもあって、タッチスクリーンと合わせてAndroidアプリの使用もある程度想定しているのかな、と。
また、500eはEMR、デジタイザースタイラスペン付属のモデル。ペンはSamsung Chromebook Pro/Plusシリーズのように収納が可能(右側面手前)です。実際に少し書かせてもらいましたが、かき心地は悪くないですね。しっかり筆圧も感知してくれますし。
私、今回日本未発売モデルの参考出展がある、と知った時、恐らく日本エイサーだと思っていたんです。前述の11 LTEですね。ところが思わぬところから出てきて、驚くとともにThinkPad Chromebook愛用者としては大変に嬉しかったです。是非日本上陸が実現してほしいところです。
サムスン電子ジャパン株式会社・株式会社日本HP
この2社はまとめて。今回はどちらもChromebookに関しては出展はありませんでした。
ただ、Chromebookの今後の展開に関しては、ある程度展開の際には担当に近いであろう方にそれぞれ話を伺うことが出来たので、載せておきたいと思います。
まずはサムスン電子ジャパン株式会社。サムスンは日本においてはモバイル事業部しかないため、PC事業部に属するChromebookの展開の予定は今のところないとのこと。一昨年から昨年にかけて米国だけでなく世界的にも話題になったSamsung Chromebook PlusとSamsung Chromebook Proに関しては、米国のPC事業部が精力的に米国オンリーで想定していたため、あくまで米国PC事業部の扱い、動きに過ぎないそうです。そのため今もその他の地域では販売がないとのこと。
今後日本にもPC事業部が作られるようなことがあれば可能性としては0ではありませんが、今のところはなんとも言えない(もしPC事業部が出来る場合には、その他のOSのPCも展開の必要が出てくるため)とのことでした。Samsungに関しては今年も魅力的な新モデルが噂されていたりと他のメーカーとはかなり立ち位置、姿勢が違うだけに、いつか「米国市場の次は日本でも」と思ってもらえるような成熟した市場が出来ることを願っています。
続いて、個人的には日本エイサー同様、今回参考出展がある確率がかなり高い、と読んでいた日本HP。実際昨年のGoogle Cloud Next Tokyoでは幾つかのモデルが展示され、また私の好きなHP Chromebook 13 G1が至る所に置かれていたため、個人的には大変期待していたのですが、こちらは残念な結果でした。
どうやら、現時点では日本展開の予定はないそうです。
何度か社内では上からもChromebookの話は出ていたり、またSYNNEXからの声掛けもあったりしたようなのですが、市場規模と数売れる根拠が薄い現状ではなかなか展開には踏み切れない状況とのこと。実際に販売するとすればそれなりのリスクも伴います。そして、現時点では日本の文教・法人向け市場はASUS JAPANと日本エイサーが精力的に動いている状況では、日本HPとしては非常に動きにくい状況のようです。
ただ、可能性は非常に感じている市場ではあるので、今後Chromebookがより大きく伸びるようであれば、日本でも展開していきたい、また、そうした声は社内でも常に出てはいる、という言葉に期待したいと思います。