私が昨年後半から今年初めにかけて、もっとも発売を楽しみにしていたモデルがようやく発売されました。
それが、HP Chromebase All-in-One Desktopです。
いや、ホントここまで長かった。
発表自体は、既に発売済の同社のSnapdragon搭載モデルであるChromebook x2 11と同日でありながら、このChromebaseはその後「予約受付」(という名の、実際は発売したらご連絡します的お知らせメール登録)のまま動きもなく、いや、ないどころか当初の「2021年12月末迄に発売予定」から「2022年3月末迄に発売予定」にヒッソリと変更になった挙げ句の、一時は発売予定時期自体が消える、という、もしかして「あまりに予約が少なかったので、国内での発売を中止したのではないか」と思わせてくれるくらいの状況でした。
この辺りの鬱屈とした想い、私のTwitterをご存じの方なら度々目にされているかもしれません。
ということで、ようやく発売となったわけですが、ご存じのようにHPのChromebookは発売直後のHP希望販売価格が数日から1~2週間経つと突然「○○記念キャンペーン」と称して3~4万円安くなる、という、まさに私のような発売数ヶ月前から期待して予約していたようなユーザーや、発売日前に注文していたユーザーを敵に回すような仕打ちをしてくれるメーカーです。なので私も今のところ購入に踏み切れていませんが、久しぶりに発表当時の熱い想いが蘇ってきました。
そこで今回は、発表当時にその想いのまま書き殴ったものの、画像を探したり、文章を整えたりするのを忘れて公開していなかった当時の文章をそのままお届けしたいと思います。以下、2021年11月の時点での文章となりますので、現在と多少状況が異なる箇所もあるかもしれませんが、文章自体はほぼ変えずに公開したいと思います。
この文章から約半月、発表からは・・まぁいいや。ようやく「お試しキャンペーン」が開催されて、私の中ではようやく販売開始、といった心境です。やはりHPのChromebookは発売前や発売直後に買ってはいけない、というセオリー通りの展開でした。
ということで、前半は愚痴っぽくなっていますが、それだけ愚痴りたくなるほどに悔しくもどかしかった、そんなこのモデルへの想いを後半でいつも通りダラダラと語っています。
2021年11月版「色々新作モデルが発表されている中で、私が一番欲しいのは、実はHP Chromebase All-in-One Desktopです。」
11月に入り、各メーカーから様々な魅力的な新作Chromebookが出ていますが、実は個人的に一番注目しているのは、HPのChromebase All-in-One Desktpopだったりします。
さて。私はこの年末、どのモデルを買おうかなぁ。
本命:HP Chromebase AiO
対抗:FMV Chromebook 14F
穴:HP Chromebook x2 11
大穴:Lenovo Duet 560 Chromebook辺りかな。
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) November 17, 2021
恐らく多くの方にとっては、選択肢に入らないどころか、そんなモデルが発表されたこと自体ご存知ない方もいるのではないか、と思うのですが、個人的には今、これが一番欲しい。
まぁ既に手元に十分に満足できているメインのChromebookがある、というのもある(それはもちろん大きい)のですが、それだけではない、私が感じている魅力について、今回は書いてみたいと思います。
何が私をそこまで惹きつけるのか。「自宅での利用に最も適したbaseとしてのChrome OS端末。」
この1〜2年ほどで在宅ワーク、在宅学習が増えてきた方も多いと思います。となると、多くの方が想定するPCというと、やはりノートPCだと思っています。私のように常日頃から自宅でPCを使うことが多い人であれば、専用のPCデスクがあり、またある程度高負荷な作業もすることから、デスクトップPCを持たれているかもしれませんが、多くの方にとっては、そんな贅沢なスペースは用意できない、と思うんです。
もちろんデスクトップPCには難しい「ノートPCのならではの利点」もあります。決まった場所が要らず、自宅でも出先でもどこでも広げて気軽に使うことが出来るのは大きいです。実際、かなりのヘビーユーザーでも最近は例えばMacBook ProやハイスペックのノートPCを一台だけ持って、自宅でも使われている、という方も増えてきました。
ただ、そういう方でも、よく見てみると意外と自宅では大型の外部液晶モニターに繋いで使っていたりします。
何故でしょうか。
もちろん大画面のほうが作業がしやすい、というのもあるのですが、個人的には、特に長時間作業する人にとっては、姿勢の問題が大きいと思うのです。
ノートPCはキーボードと液晶が一体になっている(繋がっている)ため、どうしても液晶の高さが低くなります。その分、視線が下に下がりやすく、首が前に落ちやすい、落ちた姿勢での作業が多くなります。これが意外とパフォーマンスに影響してきます。俗に言うストレートネックやスマホ首、と呼ばれているものです。
これ、結構個人差もあり、体格や骨格、日常生活も大きく影響するので、40歳を過ぎても全く何の影響も出ない方もたくさんいるようです。ただ、人によっては20代30代でも苦しむことがある。一度なってしまうと、自然に治る、というものではありません。
「私は大丈夫だから」と思う方も多いと思うんです。実際私も40手前まではまったく問題ありませんでした。頭痛も何も感じたことのない人間でしたので、6年前にChromebookに出会ってからは、特に自宅でのデスクトップPCでの作業が減って、Chromebookでの時間が増えましたが、まったく辛いと思ったことがありませんでした。
それが、1年半くらい前に急に起きたのです。それ以来、今も通院してリハビリと運動療法を続けていますが、結局生活習慣が変わらない上に自分が意識的に日々体作りをしていないこともあって、未だに現状維持に留まっています。
と、長くなりましたが、例え今特に体に異常がなかったとしても、やはり可能であれば、ノートPCがメインであっても、自宅でPCを使う時間が増えるのであれば、外部液晶モニターなどに出力して作業したほうが私は良いと思っています。
ノートPCが主流となった今だからこそ光ってくるAll-in-Oneタイプならではの魅力。
とはいえ、先程も触れたように、いきなり外部液晶モニターを用意したり、デスクトップPCを用意する、というのは難しいと思うんですね。であれば、一体型(All-in-Oneタイプ)のChrome OS端末、というのは有力な選択肢になると思っています。なぜなら、
これ一つ買えば他にPC本体もキーボードもマウスも要らない
からです。さらに言えば、スピーカーも要りません。
これ一つあれば、目線の高さに合った21インチの見やすい液晶モニターが付いたChrome OS端末が使えてしまうんです。他に何も買う必要がありません。
All-in-OneタイプのPCは10年くらい前に一度流行りましたよね。当時私の実家の父も、親戚の叔父もそうしたモデルを買いました。ただ、一体型であるために、楽ではあるのですが、何か起きたときにその部分だけ修理に出せない、という欠点がありました。また、買い替えがしづらい、というのもあります。(すべて買い換える必要が出てくるため)
それはもちろんこのChromebaseでも同じなのですが、ただその際のハードルに関しては当時のWindows PCなどに比べるとかなり低いと思っています。もちろん修理に出せば、その間本体まるごと使えなくなってしまう訳ですが、もともとデータや環境自体は本体に、ではなく、自分のGoogleアカウントとGoogleドライブの中に保存されているのがChrome OS端末です。
修理に出している感はスマートフォンや他のPCで作業していても、端末が修理から戻ってきても、アカウントでサインインすれば、環境は数分で戻りますし、その間に作成した書類やデータなどはその続きから再開できます。
と同時に、大きな魅力でもあるのが、Chrome OS端末は家族との共有がしやすい、ということです。
何故なら、複数人で使っていても、自分のアカウントからは、端末内の他の人のデータは一切触れることが出来ないからです。また、ちょっと何か環境を弄ってしまっても、影響を受けるのは自分のアカウントだけであり、それによって家族の環境にまで影響を及ぼさないからです(今、私はデスクトップPCを妻と共用にしていますが、こちらだともし私が何か新しいパーツを購入したり、アプリを入れたり、アップデートをすると、妻の環境にまで影響が出てきてしまいます)
つまり、複数人でシェアしやすい、My ComputerというよりOur ComputerなのがChrome OS端末。それを活かしやすいのが自宅に置くこうした一体型の端末なのではないか、と思っています。
私がChromebaseをオススメしたい2つのパターン。
そこで私がChromebaseをオススメしたい方は、2つのパターンがあります。
一つが「自宅での作業が多く、家族で共有して使いたい方」、もう一つが「既に別途Chromebookを持っている方」です。
前者は今お話したばかりですが、後者についてはもしかしたら「えっ?2台も併用したらデータの管理やメンテナンスが面倒くさいじゃん」と思われるかもしれません。でも、これが簡単なのは先程もお話したとおり。Chrome OS端末は、あくまでネット上にある自分の環境を一時的に下ろしてきて使うための仮の作業スペースに過ぎないので、交互に、もしくは同時に使っていても、まったく問題ないんですね。
あとは、自宅で使う際のメリットの一つ。それが、このモデルはそのままでも21インチの液晶を持った、タッチパネル付きのネット閲覧端末であるだけでなく、YouTubeなどをキレイな画質、高音質で見ることが出来る、視聴端末としても十分なモノを持っている、という点です。
家族で一台のノートPCの小さな液晶を囲んで、控えめなスピーカーで動画を見るよりは、目の前のスタンドにある、ある程度しっかりしたスピーカーも一体になった端末で見られたほうが、見やすさも楽しさも違ってくると思います。
とともに、最近は新たな魅力が増えました。それが、MicrosoftのXbox Cloud GamingやNvidiaのGeForce NOWなどのクラウドゲームサービスです。
これらはChromebookでも普通に遊べますし、ゲームパッドなども使えます。ただ、折角の魅力的なゲームであれば、大画面とまではいかないまでも、それなりに見やすい画面で、更に折角の音楽、音もなるべく迫力のあるもので楽しみたいものです。この点もChromebaseなら、一体型なので、背面のUSB-Aポートにゲームパッドを挿すだけ。しかも前半で触れたように、ノートPCの低くて小さい画面ではなく、目線の高さに合わせた液晶で楽しめます。
終わりに。そんな私はこのChromebase All-in-One Desktopをどう使いたいのか。
ということで、ここまで私なりのChromebaseの魅力について書いてきましたが、私はちなみにどう使いたいか、という点について触れてみたいと思います。
正直なところ、私は自宅にハイスペックのWindows PCがあります。GPUもそれなりに高いものを積んだゲーミングPCとしても十分なモデルですので、普通に考えればそれを使えばすべて済んでしまう、とも言えるのです。にも関わらず私が今もChrome OS端末をかなりの頻度で使っているのは、やはりその気軽さ、身軽さにあると思っています。
いくら起動が早くなっても、出来ることが多くても、私の中ではやはりWindows PCって使い始めるのに、時として重い腰を上げるような感覚があるんですね。けれどChrome OS端末にはそれがない。
ということで、デスクトップPCの入れ替え、というよりは、シンプルなテーブルか、もしくは妻も気軽に使える場所、リビングルームなどに置いておいて、ライトだけれど、でもゲームも動画視聴もできる、少し腰を落ち着けて、私のようにブログ更新や、Google Documentでの文章作成が主な者にとっては、思いついたときにすぐサインインして使える端末として、使えたらいいな、と思っています。
もちろん出先に持ち歩くことは出来ませんが、それは別途今使っているメインのChromebookを使えば良いだけですしね。いっそ実家にChromebaseというのもありかな、と思っているくらいです。
最後に。ここまで書いて、でもこのChromebaseの価格に「高過ぎ」と思われた方も結構いるのではないか、と思います。ここでいつものように「Chromebookの良さは低価格低スペックでも」云々の議論をする気は全くありませんので、単純に思っていることだけを書いておくと、これ、液晶、キーボード、マウスにスピーカーも含めた一体型の値段です。
こうした自宅での作業に適した環境を作る、となると、通常なら別途これらを買い揃えなければならないんです。もちろんChromebook+αでそうしたものを買い揃えるのもありですが、それぞれに自宅で使うならACアダプターが必要だったり置き場所もより広いスペースが必要になってきます。でもこれだと電源ケーブル一本でOKです。
キーボードもマウスもワイヤレスですが、もし自分の使いやすいモノを使いたければ(多少キーの印字は違っても)他OS用のワイヤレスや有線キーボードを使うことも出来ます。そう思うと、案外無駄もないし、この価格も意外とありなんじゃないかな、と感じる方もいるのではないでしょうか。
もちろん私ももう少し価格が下がってくれれば、よりハードルは下がるのにな、とは思っています。
ということで、今回は私がChromebaseに魅力を感じる理由について書いてみましたが、何か少しでも心に感じる部分があれば嬉しいな、と思います。
同じ日に発表された同社のSnapdragon搭載2-in-1モデルであるx2 11は先日発売されました。こちらのAll-in-One Desktopは未だに予約受付中のままですが、(あまり予約自体入っていないのかもしれませんが)私としては発売を非常に待ち望んでいます。実際、このモデルのために、専用の机を一つ新調したいな、とまで妄想してしまっているくらいです。
この感覚、少しでも共感してくれる方がいたら嬉しいな、と願いつつ、発売を楽しみに待ちたいと思います。