[かぶ] LTE対応USBドングル「FUJISOFT FS040U」が思った以上に使い勝手が良かった話。

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[かぶ] LTE対応USBドングル「FUJISOFT FS040U」が思った以上に使い勝手が良かった話。

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昨年末にLTE対応USBドングル「ピクセラ PIX-MT100」が気になる、といった文章を書きました。

まだ購入しておりませんので、画像は株式会社ピクセラの商品ページからお借りしました。 → 多くのChromebookユーザーにとって、以前から待ち望んでいる機能が一つあります。それが「SIMが使...

ChromebookがLTE対応(SIM対応)してくれたら‥と思っている方は多いと思います。現状LTE対応モデルが「ほぼない」状態ですし、そうした中でUSB端子に挿すことですぐに使うことが出来る(通信可能な状態になる)LTE対応USBドングルは非常に使い勝手が良いのではないか、と思っていました。ただ、私自身最近は自宅もしくは無料Wi-Fiが使えるカフェで使うことがほとんどなので、「あとで買う」リストに入れたまま、なかなか購入に踏み切れずにいました。

そうした中、以前からTwitter上でお話もさせて頂き、また実際にChromebookオフ会でお会いしたこともある伊藤崇(@outliner_jp)さんが、同種の製品である「+F FS040U」を購入されまして、

使い勝手をTwitter上やご自身のブログで書かれていましたので、色々と伺っている内に、

大変ありがたいお話を頂きまして、先日貸していただきました。直接お会いして受け取ったのですが、折角なので少しお時間頂いて色々お話したいな、と思ったところ、気がついたら10時半〜16時過ぎまで6時間近く色々とお話してしまったという‥。伊藤さん、本当にありがとうございます。

この文章も出先でFS040Uで繋いで書いているのですが、使い勝手を少し書いてみたいと思います。

富士ソフト株式会社 FS040U

細かい設定や使い方に関しては既に伊藤崇さんが動画付きでご自身のブログで詳しく挙げられていますので、そのあたりはそちらをお読みいただくことをオススメします。

ますは私自身が購入を検討している「ピクセラ PIX-MT100」との違いを少し見てみたいと思います(PIX-MT100はまだ使ったことがないので、こちらも近々使ってみたいな、と思っています)。

FUJISOFT FS040Uとピクセラ PIX-MT100の違い。

まずはいきなりですが、実売価格が違うんです。ほぼ倍

PIX-MT100はAmazonでも購入が出来、価格は約12,500円。それに対し、FS040Uは「法人向け製品でM2M/IoT機器向けの製品(伊藤さん)」ということもあってか、いざ買おうと思っても取扱店舗が非常に限られています。

NTT-Xとあとは楽天市場やYahooショッピングに出店しているお店が幾つかあるくらいです。

楽天市場やYahooショッピングですと価格に結構ばらつきがあり、3万円を超えるお店もあるので悩ましいところ。前述のNTT-Xでは私が見た時点では税込26,136円でした。

ただ、価格の差は実際に使い勝手、仕様の違いなどにもしっかり現れていまして、

FUJISOFT FS040U ピクセラ PIX-MT100
対応バンド(LTE) 1/3/19/11/18/26/41/8 1/3/19
対応バンド(3G) 1/6/19/5
本体色
USB端子の角度 270度 180度?
実売価格 26,000円前後 13,000円前後

例えば対応バンド(LTE)がピクセラ PIX-MT100が「ドコモ(1/3/19)のみ」であるのに対して、FUJISOFT FS040Uは「日本国内3キャリア NTT docomo/ KDDI(au) / softbankに対応」です。また、3Gではさり気なく「海外3G(5)」にも対応していたりします(実際に使うかどうかは分かりませんが)

ピクセラ PIX-MT100は3Gには対応していないものの、代わりに自身を「無線LANアクセスポイント」にすることが出来るので、自宅のコンセント等に繋いで自宅Wi-Fi代わりに使う、という使い方が出来るので、そのあたりは用途に合わせて、かなぁと思います。

通信速度的には両者ともLTEでは「受信時最大 150Mbps/送信時最大 50Mbps」ですので違いはありません。

本体色が黒と白で印象がかなり変わるので、対応バンドやこの後の「角度」、価格が気にならなければ、普段使うChromebookやPCの色との相性で選んでも良いのかな、と思いました。

ThinkPad 13とFS040U

Lenovo ThinkPad 13 ChromebookにはFS040Uの黒が相性が良さそうです。

PixelbookとFS040U

端子がUSB-Aのため変換アダプターが必要になりますが、PixelbookなどUSB-C端子のみのモデルでももちろん使えます。

どちらの製品も端子は「USB-A」なので、PixelbookやASUS C302CAのようにUSB-C端子のみのモデルで使う場合には変換アダプターを間に挟む必要があります。若干出っ張ってしまうのが悩みではありますが、問題なく使うことが出来ます。

ここで人によっては「対応バンド」とともに気になる部分かもしれないな、と感じたのが「本体の角度」です。って、ちょっと分かりにくいですね。

FUJISOFT FS040U

USB端子は回すことで本体側に収めることが出来ますが、この端子部分がどのくらいまで「回転」出来るのか、というのは意外と大きいかな、と思います。

USB部分はお馴染みのUSBメモリなどと同じで出っ張っているわけではなく、回転させることで本体側に畳むことが出来ます。

FUJISOFT FS040U

端子を180度倒した状態です。

細かい角度が付けられるわけではありませんが、この端子部分が動かせる(回転する)ので、ある程度角度を付けて本体に挿すことも出来ます。上記の写真は180度倒した状態ですね。ここまではどちらの製品も可能だと思います。

FS040U

これ、分かりにくいですが、収納側の窪みとは反対側(270度)まで角度を付けた状態です。

この写真、分かりにくいのですが、収納側とは反対(270度)まで端子を回転させた写真です。このFS040Uはこの部分が270度まで回転させることが出来ます。ただ、実物を見ていないので分かりませんが、ピクセラ PIX-MT100に関しては製品ページを見た限りでは反対側(270度)までは回転出来なそうな作り(本体構造)に見えるんです。180度くらいまでかな、と。(もし間違っていたら、ご指摘頂けたら、と思います。)

270度倒して使う機会というのはそれ程無いかもしれませんが、今回伊藤さんから教えていただいた時、伊藤さんはこの点を重視されていました。というのも、伊藤さんが愛用されているChromebookは360度回転出来るコンバーチブルタイプのAcer Spin 11だからです。USB-A端子は挿す向きが決まっているので、USB-Cのようにどちら向きに挿しても使える、という訳ではないため、例えば状況に応じてタブレットモードで使ったり、テントモードなど角度を変える際に、このドングルの向き(角度)というのは細かい点ではありますが意外と使い勝手に影響するかもしれません。

LTE対応USBドングルとしての使い勝手。

FS040のAPN設定画面

今回は「IIJmio」のSIMを使いましたが、docomoのSIMも普通に(spモードでも)使えました。

今回主に「IIJmio」のSIMを使いましたが、「NTT Docomo」のSIMではSPモードでも普通に使用できました。APN設定自体は挿して設定画面を開けばほぼ自動で判断してIIJmioを選んでくれました。間もなく発売予定の教育市場向けのLTE対応モデル、Acer Chromebook 11 C732LはドコモのSIMの場合「現時点ではSPモードは非対応」のようなので、専用でSIMを契約するなら問題ありませんが、人によっては若干不便を感じるかもしれないな、と思っていたのですが、このFS040Uに関しては問題なさそうです。

Chromebook上での認識

Ethernet接続として認識されます。

Chromebook上では「Ethernet接続」として認識されます。電源はChromebook本体から供給されるため、挿した時点で起動します。起動後使える状態(接続完了)まで20〜30秒かかるので、予め挿した状態でChromebookの電源を入れたほうがスムーズかもしれません。(本体起動中は一旦抜くとドングルの電源も落ちるので、再度挿した場合にはまた通信可能な状態まで20〜30秒かかります)。

この「通信可能になるまで20秒〜30秒」を早いとみるか遅いと見るかは分かれるかもしれませんが、個人的にはあまり気になりませんでした。Chromebookの電源入れて、サインインのためにパスワード入れて、画面が開いて、さて使うか、と思ってから一呼吸おいて「通信可能」といった感じです。自宅Wi-Fiは別としても、外で認証が必要な無料Wi-Fiなどに繋ぐ時とさほど変わらないかな、と感じています。

私はモバイルルーター(MR05LN)も持っているため、もしMR05LNを「常時電源ON」にして持ち歩いていれば、もちろんこちらのほうが接続完了までは早くなります。ただ、バッテリーの持ち等を考えると普段はスリープ状態にしているので、結局使う際に取り出してスリープ解除しないといけないんですね。電源OFFの状態からに比べればスリープからの復帰は早いとはいえ、待つことには変わりはありません。

FS040U

95mmx32mmで厚さが12mm、重さ約39gは持ち歩きが意外と楽です。何より「充電」や「手動での電源のON、OFF」が不要なことは思った以上に楽です。

そう考えると、USBドングルは重さも「約39g」と非常に軽量で、例えば胸ポケットなどに入れても気になりません。勿論Chromebook本体と一緒にケース等に入れて持ち歩いても良い。電源を入れる必要はなく、挿せば良いだけ。バッテリー等もないので、充電を考える必要もありません。

FS040U設定画面

設定はすべてChromebookなどPC上から行いますが、ほとんど変える必要もなく、情報も見やすいので、使い勝手は悪くありません。通信量等も分かるので便利です。

普段Wi-Fi環境がないところで使うことが多くなければ、内蔵されるより却って楽かも。

PixelbookとFS040U

とりあえず鞄なりポーチの中に普段から入れっぱなしにしておけば、肝心な時に手元にない、ということもありません。

ある程度予想はしていたものの、手元にあるChromebookのどれでも挿して使えるというのは助かります。もちろんChromebook自体にLTEモジュールが搭載されればこうしたドングル自体考える必要すらないのかもしれませんが、私のように複数台を気分で使い分けているユーザーにとっては、下手に幾つかのモデルだけLTE搭載という状態よりも「余計なことを考えなくて良い」ので楽かな、と。

SIMを複数枚持っているとか、例えば私の場合であれば、もし「Pixelbookしか使わないからこれだけLTE内蔵してくれていればいい」というのであれば別ですが、むしろ下手に搭載して対応バンドが、とか価格が上乗せ、とか出てくるよりもは割り切ってUSBドングルのほうが良いかもしれません。

また、前述のモバイルルーターと違って充電が不要なので、例えば出先で急に必要になった時、「あ、しまった‥昨日の夜に充電したまま家に置いてきた」とか、反対に「充電すっかり忘れてて使おうと思ったら使えなかった」ということもありません。普段から鞄の中に入れっぱなしでも問題ありません。

「普段Wi-Fi環境の無い状況で使う頻度が高い」のであれば、LTE対応モデルのほうが便利かもしれません。ただ、そうでなければ、普段は自宅や出先のWi-Fi環境で使うことが多く、ただ時々急にそれ以外でも使う必要がある、使いたい、というくらいであれば、LTEモジュールを搭載することでのコストを考えると、端末を選ばない分、こうしたUSBドングルというのは選択肢としてありなんじゃないかなぁ、と思います。というか、個人的にはこれで充分です。

今回お借りしている状態なので、「挿して使うことでの本体のバッテリーの減り具合」についてはまだなんとも言えないのですが、急激にバッテリーが減った、という感じではないので、十分実用的なのではないか、と思います。ここはもう少し使ってみないと分からないかも。

ということで、個人的な印象は非常に良好。このUSBドングルで「いつでもどこでも常用」という使い方ももちろん出来ますが、普段は自宅Wi-Fiやカフェ等のWi-Fiを使いつつ、それ以外の場所でもサッと鞄の中から取り出して使うことが出来る。そういった使い方をするのにも向いているな、と思いました。

価格面でPIX-MT100にするかFS040Uにするかは悩みどころですが(あとは使いそうなChromebookの色との相性かな)、手元に一つ、持っておきたいアクセサリです。伊藤さん、今回は本当にありがとうございます。

富士ソフト株式会社 FS040U

FUJISOFT FS040Uとピクセラ PIX-MT100の違い。

LTE対応USBドングルとしての使い勝手。

普段Wi-Fi環境がないところで使うことが多くなければ、内蔵されるより却って楽かも。

  • 富士ソフト株式会社 FS040U
  • FUJISOFT FS040Uとピクセラ PIX-MT100の違い。
  • LTE対応USBドングルとしての使い勝手。
  • 普段Wi-Fi環境がないところで使うことが多くなければ、内蔵されるより却って楽かも。