昨日の文章が思った以上にお読み頂けているようで嬉しいです。はじめてChromebookを選ばれる時、他の趣味同様、選択肢があり過ぎてどれが良いのか分かりにくく感じてしまう方も多いと思います。前回はそんな広大な大海原で場所が分からなくなってしまった時の一つの目印のようなものになればいいな、と思って書きました。
さて。前回のタイトルに「2019年6月版」と書きました。これはSEO対策でも何でもなく、Chromebookにおいては非常に大切なことだからです。それについては文中で触れるとして、今回はもう一つの視点からあなたに合うChromebookについて書いてみたいと思います。とても簡単です。
もし買いたい、使ってみたい、と感じたモデルがあったら、理屈抜きでそのモデルを選びましょう。
ただし、その理由が価格でないのであれば。
- 今回の文章は4,000字程度です。
- この文章は 『Chromebook』の記事です。
- 主に【Chromebookを買おうと思ったものの、何を買ってよいか分からなくて悩んでいる方】向けに書かれています。
- 【ときめき系】が生理的に受け付けない方にはオススメしません。
オススメのモデルには2つの種類がある。一つは一般的、客観的なもの。そしてもう一つが主観的なもの。
責任放棄のような選び方と思われるかもしれませんが、これはとても大切です。前回の武器(コンパス)と同じくらい。いや、それ以上に。前回が私というChromebookユーザー、Chromebookブロガーが勧める「一通り眺めてきて、触ってきて、今安心して勧められる1台」にたどり着くためのコンパスだとすれば、今回は既にあなたの中にあるコンパスです。
もし他のブログやInstagram、TwitterやYouTubeなどで「わっ!これ欲しい!」と思ったモデルがあったら、その気持ちに従いましょう。それは客観的に見てあなたにフィットしているモデルではないかもしれません。けれど、それは確実にあなたの心にフィットしているからです。
心にフィットしたモデルは、Chromebookを取り巻く様々な障害を事情を乗り越えてくれる。
「欲しい」「使ってみたい」という気持ちは、多少の不自由さ、不便さを乗り越えてくれます。
Chromebookは何も特別なものではなく、たかがPCなんです。道具の一つなんです。けれど、時としてそれが「されど」になる時があります。それは理屈ではありません。そして、そういう想いは使用頻度を増やしてくれますし、愛着も増してくれます。使いこなすのにネットの情報は要りません。マニュアルも本も要りません。
あなたが何か分からないけど好きで毎日使っている。それを使いこなす、というのではないでしょうか。
ただ、それだけでは単なる精神論、スピ系の話になってしまうと思うので、少し理屈的なものを加えたいと想います。先程冒頭で、このことについて但し書きを加えました。「その理由が価格でないのであれば」です。
まだ使ってもいないのに、コスパも何も分かるわけがない。
また偉そうなことを言っているように思えるかもしれませんが、これはChromebookでは、少なくとも現時点でのChromebookでは結構重要です。何故なら、その価格が本当に安いのか、コスパが良いのかは、使ったことがない人には分からない大きな理由が幾つかあるからです。
前回私は文中でこう書きました。
あなたはもしかしたら海外のほうが安く手軽に手に入る、とか、Amazonなどで探せば格安のモデルが手に入る、といった知識を得ているかもしれません。それらの情報を忘れろとは言いません。(中略)もちろん海外に目を向けたり、国内でもAmazonなどを探せばいくらでも魅力的に見えるChromebookは出てくるでしょう。ただ、最終的にそれらを選ぶことに決めたとしても、今回のコンパスは決して無駄にはなりません。基準となるものが明確にある、というのは強いからです。(中略)あなたはもしかしたらASUS JAPAN以外のChromebookを選びたいかもしれません。
前回私は膨大な選択肢の中から敢えて「国内で発売されている、ASUS JAPANが出している現行のChromebook」に絞って選び方を書きました。
それに対して色々思われた方もいるでしょう。ただ、そうしたのにはちゃんとした理由があります。それは、
- ASUS JAPAN以外のメーカーは基本的には海外で購入したモデルは国内ではサポートはしない。
- もし何か起きた場合には、購入元(海外モデルなら海外と英語で)と直接交渉する必要がある。
- 安いモデルには安い理由がある。一番の理由はモデル毎に決められたサポート期間である「自動更新ポリシー」の残年数。
- そのモデルが技適マークを取得しているとは限らない。なければ基本的には国内での使用は不可。
最後の「技適マーク」について書き始めると色々な意見をお持ちの方がいてややこしくなるので今回は省きますが、上3つの理由は海外モデルに限りません。
例えば日本国内で大きなセールをしていて一見安そうに見えるモデルが果たしていつ発売されたモデルなのか、あなたはすぐに判断が出来ますか?
先程偉そうに「何故なら、その価格が本当に安いのか、コスパが良いのかは、使ったことがない人には分からない大きな理由が幾つかある」と書きましたが、これは上から目線で「使ったこともないのに良さが分かるかよ」と言いたいわけではありません。
今挙げた理由のうち、特に3番目の「モデル毎に決められたサポート期間である自動更新ポリシーの残年数」というのはChromebook特有のものです。買う前からあなたが選んだモデルの残りサポート期間は決められていて、その日数は今もそのモデルの期限に向けて日々減っていっているのです。
https://support.google.com/chrome/a/answer/6220366?hl=ja
冒頭で前回のタイトルに「2019年6月版」と書いた理由をはSEO対策でも何でもなく、Chromebookにおいては非常に大切なこと、と言いました。それはこうした事情があるからです。いつ書かれた文章でオススメされているモデルなのかがとても大切。何故なら2年前に書かれた文章でオススメしているモデルの寿命は、文章作成時点から既に2年減っているからです。
さて。先程私は「その理由が価格でないのであれば」と書きました。理由はもうお分かりですよね。価格というのはとても具体的な根拠のあるもののように見えて、実は根拠としては非常に不安定だからです。
その価格が安いのか、コスパが良いのか、の基準はこれらの条件で幾らでも後で変わってしまうからです。その時、「コスパ」を拠り所としていると、それだけでそのモデルへの印象だけでなく、使いたいという気持ちも揺らいでしまう可能性があるからです。
けれど、それが影響を受けにくい条件が一つだけあります。それが冒頭の「心のフィット」なんです。
「とにかくこのモデルが良い」「このモデルが好き」は他人の事情なんて吹き飛ばす。
だって、そのモデルを使ってみたくて買ったんです。もうそこは理屈じゃないんです。であれば、自動更新ポリシーが残り何年だろうと関係ないんです。もちろん後になって先程の理由(事情)を知れば少し落ち込むかもしれませんが、価格優先で選んだときとは違います。好きで、使いたくて買ったのであれば、残年数もサポートもコスパも関係ありません。どんな言い訳したって買っちゃうんです。だって欲しいんですから。
それは周りがとやかく言うことじゃない。周りがいくら「あなたには客観的に(冷静に)判断して、このモデルがオススメです」と言われようが、本人が気乗りしなければオススメでもなんでもないんです。その人にとっての心のオススメは別にあるんですから。
だから、もしあなたの中で既に使ってみたい、欲しいと思っているモデルがあるのなら、「Chromebookが自分に合うか試してから」とか「まずは無難なモデルから」なんて言ってないで、さっさとそれ買いましょう。他の何勧められて買っても、きっとあなたは心の何処かで「確かに良いけど、使いやすいけど、でもそれならあの〇〇だったらもっと良かったかもなぁ」と想い続けてしまうんです。二度手間になっちゃうんです。
なんかカッコいい。なんかカワイイ。なんか色々出来そう。
理由なんてそれで良いじゃないですか。使いこなせるか、なんて誰にも分かりません。そもそも何を以て「使いこなしている」かなんて人によって違うんです。でも毎日楽しく使えるならそれで良い。
もし買ってみて、思っていたようなモデルじゃなかったら、それも一つの出逢いであり、縁だったんです。人と人との出逢いと同じです。そのモデルと付き合い続けても良いですし、すっぱり別れてしまっても、それは悲しいけれど仕方がありません。けれどその出逢いはきっとあなたの中に何かを残してくれるはず。
ということで、今回のまとめです。もしあなたがChromebookを買おうと思っているのなら、確かに私はあなたに現時点での最適な武器(コンパス)をお渡しすることが出来ます。
もしこの文章を読まれたのが2019年6月からあまり時間が経っていないのであれば、是非活用してください。
ただ、もしその前に既にあなたの中でどうしても使ってみたい、買いたいモデルがあるのであれば、それを買いましょう。何故なら、
それがあなたにとって一番のオススメのモデルだからです。