2022年2月10日、ASUS JAPANは数週間前から告知していた、新しいモデルであるASUS Chromebook C425TAを発売しました。
価格は44,800円。現在ASUS公式オンラインショップであるASUS Store及びAmazon.co.jpで販売が開始されています。
尚、2月16日迄はキャンペーン価格と言うことで、それぞれ36,800円となるようなのですが、現時点(文章作成時点の2月10日12時時点)で確認した限りでは、まだASUS Storeのほうは反映されていないようです(Amazonは8,000円オフのクーポンを適用する形)。
発売前から「引用RTされた方の中から抽選で1名様にプレゼント」キャンペーンをTwitterで行っていたこともあり、普段Chromebookに全く興味の無い方も含めて「タダで貰える」ということでかなりの方が群がっていたようですが、果たして「本当にChromebookを興味を持っていて、最近調べていて、じっくり使ってみたい」と思っている方の元に当選されることを願っています。
大抵、こうしたキャンペーンが終わった数週間後(ちょうど当選賞品が届いた頃)には対象商品がメル○リ等に大量出品される姿を見かけて複雑な心境になることも多いので、って愚痴っぽくなってきたので、これは回を改めます。
さて、今回のモデル、先日文章にしましたが、本日2022年2月10日発売ではありますが、国内においては2020年10月にAmazon.co.jp限定で既に発売されているモデルです。
ただ、「新登場」は嘘ではなく、当時Amazonで販売されていたのはメモリ容量が4GB RAMのもの、今回発売されたものは8GB RAMのものです。それ以外は違いはありません。なので、確かにこの8GB RAMモデルは「新登場」「新発売」にはなります。
この価格帯で液晶も見やすく、14″という液晶サイズで解像度もFHD(1,920×1,080)と充分、またプロセッサーも4年ほど前のものではあるものの、実用性で言えば現行の普及価格帯スタンダードのモデルに搭載されているプロセッサーとそこまで大きな体感上の違いはありませんので、そうした意味では派手さはないものの、人によっては刺さるのではないか、と思っています。何より、今回一部界隈では望む人の多い、国内販売モデルながら「英語キーボード」というのも、大きなポイントかと思います。
そして、気になる点としては、やはり4年近く前に開発されたモデルであるため、例え発売が本日2022年2月10日であったとしても、実質2018〜19年モデルの扱いになります。そのため端末毎に決められている、OSのアップデート、更新が行われる期限である「自動更新ポリシー」も最新モデルは約8年であるのに対して、このモデルは約4年(2026年6月)と約半分となっています。この点も注意が必要です。
4年も使い続けないから、なるべくその辺りは割り切ってでも、それ以外の部分で(自分にとっての)コストパフォーマンスの高いモデルを選ぶ、割り切って使う、というのも一つの選択肢だと思いますが、出来れば購入検討前にはこうした重要な情報はメーカーの公式サイトでもきちんと明記して欲しいところです。
数年前に比べると国内のChromebook市場も各メーカー幅広いラインナップを揃えるようになってきました。その中で旧モデルが続々とアウトレット価格や大幅値下げで市場に出回ることも多く、全体的な価格の基準が分かりにくくなっているのも現状だと思います。その中で考えれば、最近ASUS JAPANが行っている、
3〜4年前のモデルを、外側だけ変えて「新作モデル」として販売したり、今回のように数年前に一部で販売していたモデル(が在庫が余ったのかもしれませんが)を再活用して改めて市場に出す、という戦略も、案外ありなのかなぁ、と思っています。
(とはいえ、前述の文章でも触れたように、当然最新モデルか、というと違いますし、4年前のモデルではあるわけですから、メーカーにはせめて公式の製品ページでは最低限の情報として、この自動更新ポリシーについては記載して欲しいと思っています。)
8年間使い続けるユーザーばかりでもないと思いますし(実際8年バッテリーや液晶その他の部分が持つか、という問題もありますし)ある程度割り切った、もしくは分かった上でのこうしたモデル、という選択肢がメーカーから幅広く提案されている、というのは、それだけ国内市場が充実してきた一つの表れだと思うからです。
ということで、本日「新登場」のASUS Chromebook C425TAに関してですが、
- 4年ほど前のモデルながら、Core mプロセッサー搭載ということで、現行普及価格帯スタンダードモデルに近い性能は今も発揮できる。
- 更に8GB RAMとなったことで、ある程度使い勝手にも安心感が出てきている。
- 実売(発売記念キャンペーン期間中とはいえ)36,800円は、14″ IPS FHD液晶モデルとしてはアリ。
- 国内販売モデルで「英語キーボード」モデルを探されている方には数少ない選択肢。
この辺りに当たる方は、検討の価値はあるかと思います。ただ、同時に心に留めておきたい点として、
- 端末のサポート期間である自動更新ポリシーは「2026年6月」と、あと4年強でOSのアップデートが行われなくなる。
- 余程の決定打がこのモデルに感じられないのであれば、比較的近い価格帯でも同等のスペックの最新モデルがチラホラと存在している。(これらは当然自動更新ポリシーは6〜7年はある)
という点が挙げられると思います。これらの特長とデメリットをしっかり頭に入れた上で、是非検討してみて欲しいな、と思っています。
つまり、自動更新ポリシーの期限以降は、OSのアップデートによる機能の追加や変更、セキュリティの修正やアップデート等は一切行われなくなります。
ただ、自動更新ポリシーの切れたChromebook自体が、その期限以降は突然まったく使えなくなる、ということではありません。あくまで上記のようなアップデートが適用されなくなるので、色々と使っている上で不便やリスクが残ってしまう、ということですね。
また、自動更新ポリシーが切れる、ということは既にその頃にはGoogleの想定する「Chromebookでの用途に必要な最低限のスペックを満たしていない」という可能性も出てきます。
実際に、以前はChromebookではメモリ容量は2GB RAMが主流でした。それが5〜6年くらい前から4GB RAMが標準になり、Google自体も「2GB RAMは推奨しない」と言っています。そして今では今回のC425TAのように8GB RAMモデルも、高価格帯モデルだけで無く、普及価格帯スタンダードモデルでも少しずつ採用されてきていますので、今後は徐々に8GB RAMに移行していくものと考えられます。
そうなったときに、当然自動更新ポリシーが切れる頃、果たして「低スペック低価格でもサクサク」といった印象を変わらず感じられるか、というと、保証は出来ない、とも言えます。
その意味でも「自動更新ポリシー」は、単純にOSのアップデート、つまりGoogleのサポートが行われる期限、というだけでなく、「そのモデルがその時期にChromebookとして想定されている要件を満たす可能性の高い」期限という見方も出来るかな、と思っています。