2019年4月19日、ASUS JAPANは同社の最新モデルであるC434TAを国内でも発売しました。その2日前、私は東京の赤坂にあるASUS Store Akasakaをたまたま訪れていて、その日午前と午後の2回行われた新作発表会の合間の時間に2時間近く触る幸運に恵まれました。それがそもそもの縁、すべての始まりだったのかもしれません。
1ヶ月弱が経ち、私はPixel Slate以来久しぶりにChromebookを購入することになります。今回はそんな不思議な縁のある、ASUS Chromebook Flip C434TA(AI0084)のレビューです。
ASUS Chromebook C434TA-AI0084
今回のモデルの主なスペックはこちらです。
Model | ASUS Chromebook Flip C434TA(AI0084) |
Type | Convertible(360度まで開く) |
Processor | Intel Core™ m3-8100Y (Amber Lake-Y世代 -2018.08.29発表) Octane 2.0:30742 / Speedometer 2.0:70.4 |
Memory | 8GB LPDDR3-1866 |
Display | 14.0” ワイドTFT 1,920 x 1,080(FHD) グレア |
タッチパネル | 搭載 |
Storage | 32GB eMMC |
Interface | USB3.1(Type-C/Gen1) x2、USB3.0(Type-A) x1、microSDスロット、 マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック |
Dimention / Weight | 320.9 x 202.3 x 15.7mm / 1.45kg |
Price | 84,800円(税込91,584円) |
Auto Update policy | 2024.6 |
国内発売は2019年4月19日(金)、端末の更新サポート期間である自動更新ポリシーは2024年6月迄となっています。
販売は公式オンラインストアであるASUS Store Onlineと直営店舗であるASUS Store Akasakaのみ。価格は84,800円(税込91,584円)です。
処理速度について。体感的にはほぼGoogle Pixel Slateと同じ。
従来ですと付属品等から入るのですが、シンプルにACアダプターと保証書等が入っているだけですし、また既に一度ハンズオンレビューを行っています。そこで今回はそれ以外の実際に使ってみての印象を中心に触れていきたいと思います。まずは処理速度(体感速度)について。非常に快適です。
これには色々な要因があるとは思うのですが、まずはCPUから触れていきます。CPUはPixel Slateと同じノートPC向け第8世代Core Y-Series(Amber Lake-Y)です。ちょうど$799のモデルと同じCore m3-8100Yとなります(Pixel Slateもm3版は8GB RAMでした)。
Chromebookではお馴染みのベンチマーク、Octane 2.0での数値を先程上げましたが、私が購入した最上位のCore i7(-8500Y)版のPixel Slateが手元での計測で33446に対してC434TAは30742。ただ、この数値は多少前後しますので、だいたい31,000前後と見て問題ないと思います。正直このあたりになると、一般的にイメージされているChromebookの用途においてはほぼ違いがありません。正直よく分からない。
前述のようにCore m3版($799)のPixel Slateと同じくRAMは8GB LPDDR3になります。ただ、Pixel Slateが12.3インチ液晶、Detachable(本体とキーボードが分離する)タイプの高解像度(最大3000×2000)のタブレット的なモデルであるのに対し、このC434TAは14インチ液晶、Convertible(本体が360度回転出来る)タイプのFHD解像度(1920×1080)の一般的なノートPC的なモデルです。
別に対抗モデルという訳では全くないのですが、同じエンジンを載せていても、傾向が違うと全く使い勝手も用途も異なってくるのが面白いな、と思いました。
そのPixel Slateと使い勝手や用途が異なってくることが、個人的には今回C434TAを実際に使ってみて、もっとも気に入っている点でもあり、Pixel Slateとはまた異なる種類の快適さでもある点だと思っています。それが次に挙げる適度な大きさの液晶サイズと程よい解像度です。ノートPCとして一般的にイメージするような用途を、高いバランスの良さでうまくまとめたのが今回のこのモデルだと思っています。
液晶サイズは14インチながら、狭縁ベゼルを採用していることもあり、全体的にワイド感はありながらもコンパクトな印象
先日、同社の同じ14インチ液晶の現行モデル、C423NAのレビューを行った際にも少し触れたのですが、最近私は12.5インチ前後の液晶サイズのノートPCを出先で使うことが増えたこともあってか(年齢もある)首や肩のコリからくる鈍い頭痛や軽度の吐き気などに悩まされるようになってきました。正直小さな液晶のモデルで外で作業をすることが辛くなってきてしまったのです。
とはいえ、出先で作業することも相変わらず多いため、以前よりも大きめの液晶を好むようになりました。上記のC423NAのレビューの際に最も好印象だった点も「液晶サイズ14インチ、解像度FHD(1,920×1,080)であること」でした。
もちろん12.5インチ前後の液晶でもFHD解像度(1920×1080)で使うことは出来るのですが、標準のフォントサイズだとどうしても文字の認識が非常に僅かにですが遅れます。かといって液晶に顔を近づければ近づけるほど首は前に出て真っ直ぐになります(俗に言うストレートネック的な状態ですね)。
それが14インチ前後になってくると、ある程度液晶から顔を離しても文字が読みやすい。従来よりも顎も引けたりと首や姿勢を意識しながらもストレス少なく作業が出来ます(集中し始めるとつい前のめりになりがちですが)。
膝の上に載せての作業もやろうと思えば出来ます。ただ、個人的にこの角度だと流石に首にくるのでなるべく控えるようにはしていますが。
とはいえ、ご存知のようにサイズが上がれば当然本体サイズや重量も上がります。持ち歩きが厳しくなってきます。昨年後半からChromebookでもハイスペック(このC434TAよりも処理速度の早いCPUを載せている)で液晶サイズも13.3インチから15.6インチのモデルが各メーカーから続々と出てきて惹かれてはいたのですが、どうしても重量が1.5kg超となってしまうため、購入に躊躇いがありました。また、15.6インチは流石に鞄に常に入れて持ち歩くには大きくて嵩張ると思っていたのです。
それに対して今回のC434TAは重量的には1.45kgと決して軽くはないのですが、C423NA同様に狭縁ベゼルを採用することで、全体的にコンパクトな印象を受けます。
Model | 液晶サイズ | 本体サイズ | 縁幅(上/左右/下) | 画面占有率 | 質量 |
C423NA | 14.0″ | 322.6 x 228 x 16.1mm | 14/7/29mm | 約78% | 1.25kg |
C434TA | 14.0″ | 320.9 x 202.3 x 15.7mm | 6/5/10mm | 約87% | 1.45kg |
先日挙げたC423NAとC434TAのサイズの比較表ですが、C423NAの液晶の縁(ベゼル部分)の幅が「上縁が14mm」、「左右縁が7mmずつ」、「下縁が29mm程度」であるのに対して、
このC434TAは「上縁が6〜7mm」「左右縁が5〜6mm」「下縁が10mm程度」と特に上下が小さくなっています。結果、全体としてC423NAと比べても縦が25.7mm小さくなっています(横幅も1.7mmと僅かに小さい)。画面占有率も更に上がって約87%になりました。
結果として液晶サイズは同じ14インチながら、上下のベゼルがごっそり削られたような、見た目的に横に長い印象になります。WindowsやMacでは既に馴染みのある形となってはきましたが、従来のChromebookに慣れていると、なんとなく縦が足りない(最近は3:2など縦に広がったモデルもありますし)不思議な印象を受けます。
液晶は広視野角(上下左右178°)で非常に鮮やか。グレア液晶は好みが分かれるかも。
C434TAでは液晶はタッチスクリーン対応、鮮やかなグレアパネルを採用しています。グレアパネルは映り込みを低減するアンチグレアパネルに比べると非常にくっきりハッキリした鮮やかな表示が特長ですが、その分照明や日光などでしっかり自分の顔や背景が映り込みます。正直レビュー用に正面から写真を撮ると必ず自分の撮っている姿が映ってしまうので、なかなか困ります。
また、前述の狭縁ベゼルの話とも重なるのですが、上縁が非常に狭いため、本体を開く際に縁部分からはみ出す感じで指紋が結構目立ちます。(上記の写真はASUS Store Akasakaでハンズオン時に撮ったのですが、この時はSpeedometer 2.0の数値が80を超えていたんですね。実際かなり快適な印象は変わりません。)
タッチスクリーン対応は人によっては非常に重宝するとは思うのですが、個人的には指紋や皮脂は目立つし、映り込みもあるので目に優しくないし、あまり好きではないんですね。なのですぐにアンチグレアフィルムを貼ってしまうのですが‥
貼った後でも液晶がくっきりはっきりで色も綺麗なんです。今回の液晶、グレアパネルである部分を除けば、質的には個人的にはかなり好きです。
いきなり液晶だけでかなりの文字数をとってしまいましたが、私は以前からPCに関しては最も接する頻度の高い部分にこそこだわった方が良いと思っています。つまり入出力部分、液晶の質と、キーボードやマウス(タッチパッド)部分です。
その点で今回のC434TAはまず出力の部分、液晶の質と、狭縁ベゼルをここまでしっかり採用した初めてのChromebookとして、非常に満足がいくものとなっています。
続いて入力の部分、キーボードについて触れたいと思います。
フルサイズのキーボードは本体の剛性と相まって、浅いながらもしっかりとした打ち心地。
今回は国内発売モデルを購入しましたので、キーボードは「78キー日本語キーボード」です。ASUSのChromebookの惜しい点として、主に11.6インチのモデルに言えるのですが、フルサイズのキーボードをなるべく実現させた結果、日本語キーボードでは両端のキーが若干狭苦しくなりがちです。特に右端、Enterキーが非常に横に細く詰まった感じになります。その点は今回は流石にしっかりとすべてのキーが余裕を持って配置されています。
キーピッチは19mm程度しっかり取られていますし、キー同士の幅も2〜2.5mm程度あります。キーストローク、キータッチの深さはあまりありませんが(極端に薄型のモデルではありませんが、それでも全体の厚みが15.7mmと比較的薄い)、サイズがコンパクトにまとまりながらも質量が1.45kgとそれなりにあるように、薄くても容易には曲がらないしっかりとした剛性感があり、それが結果としてキーボード側本体の安定感を生んで、深くはないもののそれなりに良好なキータッチを生んでいると思います。
キーの深さは好みがありますので、デスクトップPC等のしっかりした深さと押し心地のあるキーが好みの方には物足りなさはあると思いますが、そうしたキーボードに慣れている私でも、Pixel SlateやPixelbookと同じように、このC434TAのキーボードは個人的には結構好きです。
またこのモデルはキーボードバックライトが搭載されていますが、ASUSの従来のChromebook同様、電源を入れて(スリープを解除して)最初にキーを押した瞬間にフワッとバックライトが点灯するのが個人的にとても好きです。他メーカーのモデルでもバックライト付きのモデルは色々あるのですが、この敢えて毎回ONにしなくても自然にフワッと点灯するのが印象に残っているのは、このC434TAと2年前に発売されて以来名モデルの1つだと思っているC302CAくらいです。
ということで、部屋で作業をしているうちに気がつけば日が暮れてきて少し室内が暗くなってきたとき(日中は我が家は日当たりが良いので電気を消しています)に、さり気なくフォント自体が光ってくれるこのキーボードは非常に好きではあるのですが、反対に弱点もあります。各キーのフォント自体に色がついている訳ではないので、
バックライトをONにしたまま明るい部屋や外で使うと、反対に各キーのフォントが見えにくくなります。明るい場所ではむしろOFFにしておいたほうがキーは見やすいですね。
上の写真でも気づかれるように、今回は各キーが本体色と同じになっています。
視認性という点で使いにくくならないかな、と心配になったのですが、バックライトの点さえ除けばそこまで不便は感じませんでした。
度々C423NAを引き合いに出してしまうのですが、先程触れた「剛性」の点は結構重要で、C423NAはこの部分がコストを抑えているためか、若干たわんでしまう不安定さがありましたので、今回の液晶側もキーボード側も簡単には曲がらなそうなしっかりした作りは安心して使えますし、そうした意味での質量1.45kgということであれば、個人的には歓迎です。
続いて、インターフェース等を見ていきたいと思います。
左右にUSB3.1(Type-C/Gen1)が1つずつ。HDMIがないのは好みが分かれるがUSB3.0(Type-A)を1つ残したのは正解。
左右のインターフェース等について見ていきます。USB3.1(Type-C)が2つあり、充電や映像出力と兼ねているのは最近のモデルと同じです。HDMIによる映像出力がないのは人によっては好みが分かれるとは思いますが、側面を見ていくと奥から手前にかけて少しずつ細くなっていく、薄型のモデルであることを考えると仕方ないかな、と思います。映像出力に関してはType-C to HDMIなどの変換アダプターを使うか、Type-Cが2つありますので、外部モニターがType-C入力に対応していれば、そのまま使うことになります。
右側面インターフェースはシンプルで、奥(写真右)からUSB3.1(Type-C/Gen 1)、microSDカードリーダーのみです。
このカードリーダー部分にmicroSDを挿したときの状態がこちら。誤ってなにかに触れて外れてしまうほどには出っ張ってはおらず、かといって取り出しにくい訳でもありません。
上から見るとこんな具合ですね。内部ストレージ自体が今回法人向けモデルとして考えられていることもあり(その分RAMが8GBになっています)32GBと少ないため不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
先日C423NAでPowerDirectorを用いて動画編集を行いましたし、
そうした動画の編集などをしっかり行いたい方には、常時ストレージ内に保存しておく、となると多少不安はあるかもしれません。ただ、そうでもない限り、Chrome OSであることを考えると32GBも64GBも256GB(Pixel Slate)も512GB(Pixelbook)も大して違いはありません。
また、このスペックのモデルになってくると国内だともしかしたらそもそもChromebookとして使う気は全くなく、Linuxなどで開発のためのモデルとして考えられている方も結構いるのかな、と思います。そういう方には32GBは少し手強いかもしれませんね。
ちなみに、文章作成時点では前述のPowerDirectorやAmazonのKindleアプリがインストール不可となっています。今回のレビューもYouTubeチャンネル用に動画をC434TAで編集しようと思っていたので、この点はかなり痛いです。Kindleに関してもタッチスクリーン対応のモデルであればほぼ対応していると思っていただけにインストールできないのは予想外でした。Androidアプリに関しては、モデル毎だけでなくOSやアプリのバージョンによって突然インストールできなくなったり、その逆もありますので、どこかで一覧できるデータベースのようなものが作れたらいいな、と思っています。
続いて左側面。こちらも奥(写真左)からUSB3.1(Type-C/Gen 1)、USB3.0(Type-A)、マイクロホン/ヘッドホン・コンボジャック、ボリュームボタン、電源ボタンとなっています。
USB3.0(Type-A)が1つ残っているのは嬉しいですね。何かと未だにType−Aを使う機会はありますので。私は自宅で31.5インチの4Kモニターに繋いで(Type-C接続)作業するときには、普段デスクトップでも使っているマウスを使っています。Bluetooth接続も出来ますし最近は多少は安定はしてきているのですが、前述のように入出力部分には些細なストレスも感じたくないので、Logicoolということもあり、USBドングルを愛用しています。なのでType-Aが使えるのは本当に助かります。
ちなみにこちらは前述の31.5インチの4KモニターにUSB3.1(Type-C/Gen 1)で映像出力した時に使える解像度とリフレッシュレートです。なお、4Kで出力しても処理のもたつき等はまったくありません。本体も熱くなりませんし、このあたりはChrome OS端末の強みかもしれません。
夕方に撮ったので若干光が怪しいですが、こんな感じで自宅では気軽に繋いで使っています。なお、USB3.1(Type-C/Gen 1)接続の場合には(モニタ側やケーブルが対応している必要はありますが)USB-PDで本体を充電しながら作業することが出来ます。繋ぎながら長時間作業する際にも、本体付属のACアダプターを別途繋ぐ必要がないのはありがたいです。
本体底面には左右にスピーカーが付いています。音質に関しては判断は難しいですが、Pixel Slateなどの音に特化させたモデルを別とすれば、ノートPCと考えれば十分な音かな、と思っています。前回のC423NAも予想外に悪くなかったのですが、今回のC434TAも最初に鳴らした時に「おっ、結構良いじゃん」と思いましたので。
突出した「何か」があるわけではないが、高いレベルでまとめられた、惜しい点のない優等生モデル。C302CAに続くASUS Chromebookの名モデルの予感。
国内での発売が発表された当日、私は偶然ASUS Store Akasakaにいました。そしてその時に実際に触ってみて、一気に心動かされました。
海外での発表当初から、C302CAに続く優等生なモデルとして「悪くはない」とは思ってはいながらも、前半でも触れましたが昨年後半から各メーカーが13.3インチ〜15.6インチのハイスペックChromebookを続々と発表し、それぞれが3:2液晶やEMRペン対応、4K液晶など特長を出してきていた中では、後発としてはインパクトに欠けるかな、と感じていたのが正直なところです。実際それらのモデルは国内でも入手された方がいらして、それぞれに高評価をされていましたし、また半年が経ち、日本への直送が可になったり、価格も下がってきて入手もしやすくなっています(Acer、HP、Lenovo、DELLの各モデルに関しては既に技適認証済みであることを確認しています)。
今回のC434TAは確かにChromebookとしては初めての狭縁ベゼル(上下も含めて)を採用し、画面占有率が約87%と非常に広くなっていますが、これも今後出てくる新モデルでは少しずつ一般的になってくることでしょう。
そう考えると目立った特長がないのです。ないはずなのです。
にも関わらず、私はこのモデルに惹かれました。その証拠に今回、すんなりと国内発売モデルを購入しています。発表当時から「今回は国内モデルを購入したいと思っています。」と宣言し、その通りに購入しました。もちろん米国でも8GB RAMモデルが発売され、現時点では日本への直送が可になっているにも関わらず、です。
そして、先程の各メーカーの昨年後半のハイスペックモデルを実際に渡米の際に触っていながらも結局買わなかったにも関わらず、今回のC434TAは普通に買ってしまい、そして今、こうしてまた1万字近い文章を書いています(更に動画も編集しようと思っています)。
そして、先日のハンズオンの追記として貼ったこちらのツイートの言葉。
「危険だわ、このモデル。程良いバランスでまとまった上に、使っててワクワクする。」
今、何気なく発した言葉なのですが、これが本音かも。何だろう、C302CAもそうだけど、この本体の質感や重さ、キータッチなども含めてバランスが絶妙なんだよね。突出してないけど、弱点がない。で、美しい。
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) 2019年4月17日
あのとき私は「まだ購入して実際に使い込んでいる訳ではなく、単に店頭で2時間弱触ってみての感想なので、実際に使ってみたらまた変わるのかもしれません」と補足しました。けれど、購入してこうして使ってみて、改めて書きたいと思います。
「危険だわ、このモデル。程良いバランスでまとまった上に、使っててワクワクする。」
心を激しく揺さぶるような感覚ではなく、静かだけれど、ジワジワと染み込んでくるようなワクワク感。非常に良モデルです。
このモデルにEMRペンが必要か、と言われたら、「あれば便利なのは分かるけど、多分使わない。だってもし使うならPixel Slate(AESペン)やChromebook Tablet(EMRペン)があるから」と答えます。
同様にこのモデルに4Kが必要か、と言われたら、「あれば得した感はあるけれど、現状の私ではノートPCの液晶に極端な高解像度は求めてないし、それなら自宅のモニターに繋いで使うから」と答えます。
C434TAは現行Chromebookの中では非常に完成度の高い、しかもそれは他OSのノートPCと比べても(機能ではなく質感的なもの)決して見劣りしない上質感のあるモバイルノートPCです。そして無駄を省きながらも必要な部分には手を抜かない理由のある重さ。14インチ液晶をフルに活かした、持ち歩けるChromebook。前回ハンズオンをした時に、ある方が「ZenBookのChromebookが出たらこんな感じ」とふと言葉にされましたが、そんな印象も確かにあります。ASUSらしい、ようやくChromebookにも出てきた、ZenBook的な、確かな存在感のあるノートPCです。
このモデルが、日本でも発売されたことが嬉しい。国内では貴重な、というよりも唯一の現行ハイスペック、モバイルChromebookの一つの完成形です。この「国内で手に入る」というのが大きいかな。赤坂(ASUS Store Akasaka)だけとはいえ、実際に店頭で触れることが出来る訳ですし。そして実際に実物見た方は結構心動かされているようです。実物見ると危ないんですよね、これ。
ということで、今回も改めて長々と書きましたが、「このうまく言葉に出来ない感情」をもう少しシンプルに分かりやすく説明できるように、明日以降もこのモデルを自宅で、そして出先で、使っていきたいと思います。
前回ハンズオンの際に作った簡単な1分程度の動画です。今回結構色々と使いながら撮っているので、編集次第そちらも上げたいと思います。
販売は公式オンラインストアであるASUS Store Onlineと直営店舗であるASUS Store Akasakaのみ。価格は84,800円(税込91,584円)です。現在、米Amazonからも直送可で購入が出来ますが(4GB RAM版は在庫あり。8GB RAM版は入荷待ち。)、正直国内版でも海外版でも好きな方選べば良いと思います。なんだかんだ言っても価格は大切です。それが購入に至るきっかけになるなら、それもありかな、と思います。ただ、今回諸々計算してみると、それほど大きな価格差はないんですよね。(米Amazonから購入でTotal 8万円前後なので)
国内版は例えばASUS Store Akasakaで購入する場合には、保証期間がTotal2年に延長される延長保証サービスが付いてきます。ASUS JAPANの場合は海外で購入したモデルでも国際保証があれば国際保証の範囲内での修理は受付をしてくれるので大きな違いはなさそうに見えるのですが、海外モデルの場合には基本的にパーツは海外からの取り寄せの上での修理のみ(商品の交換等はなし)となるため、その辺り国内販売モデルと小さなところで安心感が違います(C223NAの時に実感しました)。安心感と普及への応援と想いを込めて国内販売モデルを買うも良し。価格を最優先させて米Amazonを選ぶも良し。
気軽に買うには少し躊躇してしまう価格ではありますが、それだけの満足感はあるモデルです。だから、個人的には多くの方にこのモデルに触れてほしいな、と願っています。