[0762-201505] イラクやチェルノブイリで活動する妻の腕にはいつもSEIKO SBCM023がある。

[0762-201505] イラクやチェルノブイリで活動する妻の腕にはいつもSEIKO SBCM023がある。

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昨夜、珍しく妻と腕時計の話になりまして、その時にふと思い出したので妻の腕時計の外装の細かい部分の掃除をしました。

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妻が毎日使っている腕時計はSEIKOのダイバーズ。SBCM023。既に廃番になってだいぶ経つ、クォーツのダイバーです。

クォーツダイバーって結構少ない。

クォーツのダイバーって探してみると意外と少ない気がしませんか?時間の正確性、ということを考えると機械式よりも安心なような気もするのですが。

その理由の一つに、クォーツは大きな針を動かせない、というのがあるのではないかと思います。視認性は非常に大切ですから。

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クォーツ時計って、一部を除いて針細いですよね。

大きな針を動かすにはそれだけのパワーが要ります。それがクォーツには難しい。以前そんなことを聞きました。確かに一部のモデルを除いて針が細い。それを解消するために、例えばグランドセイコーのクォーツであったり、新しい動力源だったりといろいろと工夫がされてきました。

ただ、どうしてもその分電池寿命も短くなってしまう。

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SBCM023は電池寿命約8年。

今では珍しくなった長寿命タイプのクォーツです。ただ、元々この時計に使われている8Fという機械自体は約10年の電池寿命を持つことができるタイプです。大きな針を動かす分、短くなった、とも言えます。そして、同じく今では珍しい、年差時計(±20秒)です。

時間の正確性を考えるなら、電波時計やGPS時計だよね?

これは良く言われることです。時間の正確性を考えるなら電波時計でしょ。これは半分は正しいけれど半分は正しくない。何故なら、電波が届かないところではこれらの時計は(元々毎日電波で修正されることが前提のため)月差時計のことが多い。どうせ毎日修正されるわけで、一日の中で何分も狂わなければ極端な話、1分や2分ズレようが問題ないわけです。

そして、電波を毎日受信するためには、内部電池ではすぐに消耗してしまう。そのため、ソーラーとセットになっていることが多い。さて、となると、そうした時計に本当に自分を任せられるでしょうか。

先日の311では福島局が停波。

日本には電波を送っている基地局が東西2局あります。この狭い日本に2局というのは凄いことです。何故なら世界で合計6局が使われているからです。その内の2局。つまり世界に出れば、電波なんて受け取れるかどうか怪しいもの。アフリカなんて例外です。

さらに、先日の311ではその内の1局、福島局がしばらくの間停波しました。復旧までしばらくかかりました。その間は修正されません。日本には幸いにももう1局あったためそちらを受信することは可能でしたが、ここで更に問題。

電波時計って場所によって受信状況に波があるんですね。

覚えがありませんか?家の中に置いてあった電波時計が何十秒どころか何分かズレていたこと。これ、電波を受信できていないんです。家に限らず、時計店でも並んでいる電波時計やGPS時計が軒並みズレていることが多々あると思います。GPSなんてなるべく空が見えていないと受信に失敗する上、電池消耗が激しいので、基本的に0時ではなく、毎日最初に外に出た際に自動で受信する様になっています。

この時計は妻とイラクやチェルノブイリを廻ってきた。

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思い切り脱線しましたが、時計好きで元々そうした仕事にも就いていた私としては、妻が海外で活動するにあたって、何を腕にして欲しいか。

その一つは大抵思いつくのはカシオのG-SHOCKだと思います。安心。実際学生の頃からG-SHOCKは愛用してきました。ただ、看護師という仕事上、脈を診たりなど、なるべくデジタルよりもアナログのほうが良いそうです。

そこで今まではルミノックスを使っていたのですが、個人的には耐久性の面で少し不安を感じていました。そしてある時妻はこの時計を紛失してしまいます。

その時に贈ったのが、ちょうど廃番になる直前で買ったばかりのこの時計でした。

SEIKOのダイバーズウォッチって凄い。

これについては今までも散々熱く語ってきましたので、今更なところがありますが、まさにプロのために長年研究され作られてきた名作ばかりだと思います。

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それでいて、値段が手頃です。丁寧に、真面目に、素直に作られている。だから、別に高い時計には見えません。勿論それが海外で腕にするには一番の条件ですが。

耐久性や安心面を優先するなら電池寿命は8年不要。

ただ、安心面を考えるのであれば、電池寿命8年は弱点でもあります。何故なら、8年と聞くと人はメンテナンスを怠るようになるから。電池寿命が幾ら長くなっても、水の侵入を防ぐためのパッキンなどの劣化は避けられません。その為にはやはり2年前後でパッキンの交換は必要だし、もしプロとしてそうした現場で使うのであれば活動前にメンテナンスに出す必要があります。命に関わりますから。

その辺りが、この長寿命タイプのクォーツが姿を消した一番の理由かな、とも思います。実際お店で以前訊いたところ、このメンテナンス関連のクレームが結構多かったそうです。皆さん電池交換の時以外にはメンテナンスなんてしませんから、8年近く放置されボロボロになった状態で、水が入った、と怒鳴り込んでくるお客さんが結構いたそうです。

あとは、クォーツだと、電池交換も近くの時計屋さんでやっちゃうから、お店によってはパッキンの替えまであるとは限らずその場でササッとやってしまう。それで水が入った、錆びた、と怒鳴り込んでくるんです。

この怒鳴り込んでくるところもポイントです。

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基本メンテフリーって怖い。

妻の時計は私が小まめに拭いたりリューズの動きを確認したりしていますし、気になる時には早めにメンテナンスに出してしまいますが、なかなか誰でもそうはいかないですよね。

電波ソーラーも電池交換不要、時刻調整不要って別にメンテナンス不要な訳では無いのですが、ボロボロになって今までのクォーツ時計と同じく3年前後で飽きて捨てられてしまうのは哀しいところです。

まぁソーラーといっても二次電池には寿命はあるわけで、一生電池交換が不要なわけではなく、メンテナンスの際にはその分それなりにお金がかかるわけですが。

それを電池交換要りません!しか言わないお店の人が多いから、交換になった時に大クレームになる訳ですが。

ツールとしての腕時計だけは規格を統一させてでも細く長く作り続けてほしい。

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長くなりましたが、今日も妻の腕にはこのSBCM023が巻かれています。流石に5年以上経っていますので、そろそろ電池交換も必要になってくるのですが、時計嫌いの妻もこの時計だけは気に入って腕にしてくれているので、夫としても嬉しい限りです。

こうした普通に真面目に作られた、飾りのない時計がなくなっていってしまうのは、本当に寂しいところです。スマホで充分、は日本にいて日常生活において、であって、世界では、そして現場では当然のように腕時計が必須です。

そしてそうした腕時計に必要なことは、襲われて腕ごと切られて持って行かれてしまうような高額の宝飾品でも、たくさんの機能が付いていることでもなく、ちょっとしたことではビクともせず、黙々と時を刻み続ける(クォーツなので「刻む」)道具としての腕時計だと思います。

散々に傷も付いています。そろそろ防水性能も怪しくなってきたかもしれません。セイコーは生産終了から10年以上経つとメンテナンス不可になることも多いのが残念ですが、数多くの異なるパーツを使う時計をファッションとして出し続けるのも必要かもしれませんが、こうしたツールとしての腕時計だけは規格を統一させてでも細く長く作り続けてほしいものです。

あ、なんとか最後うまくまとまったかな(苦笑)