先日より愛用しているスマートフォン、Essential Phone。
本日、日本国内でもIIJmioと楽天モバイルで取扱いが始まりました。
例えばIIJmioの場合「Essential Phone PH-1 + 360°カメラセット」で54,640円(税抜)、24回分割払いだと2,310円(税抜)/月となります。個人的には国内取扱で端末補償も付けることが出来、更に今「発売記念キャンペーン」でAmazonギフト券10,000円分プレゼントなどのキャンペーンも合わせると、十分に魅力的だと思っています。(早速「米Amazonだと○○ドルなのに日本価格はボッタクリ」みたいな反応も出ているようですが、その辺りについては最後に少し触れます。)
このモデルに私が感じている魅力と、どんな風に使っているのかは以前一度文章にしています。
私にとってはこのモデルのおかげでハイレゾ音源の配信サービス(TIDALなど)に興味を持ち、今会員になっていますし、360 Cameraは毎日持ち歩いています(ポケットの中に入れている)。
先月から今月にかけて、またChromebookユーザーオフ会を何度か開催しています。そこでその場で360 Cameraを持っていき、ちょっと試しに使って、見てもらったのですが、やっぱり一般的には実際に見るまで「どんなものなのかよく分からなかった」という方が多い気がしています。実際私もそうでしたし。
どんな写真が撮れるのかイメージしづらいので、いまいち食わず嫌いされがちな360°カメラ。
なかなか公開されている画像自体が少ないですし(360°となると個人情報を考えるとモザイク諸々処理するのが意外と面倒)、何がどう楽しいのか分かりにくいのも確かです。また、魚眼レンズのようなイメージを持っている方も多いと思うんですね。「不思議写真を撮っても何が楽しいのか分からない」と。実際私もそうでした。多分、
こんな感じの写真や、
無駄に広角で歪んだ写真が撮れるだけなんじゃないか、と思う方も多いのではないかと。あ、この2つの写真、どちらも私以外はちゃんとモザイクかけてます。
確かにこんな写真が撮れるだけだったら、最初の内は珍しさから持ち歩いて使うかもしれませんが、すぐに飽きて、その内放置されること必至です。
でも、実際にはこんな感じで撮れるんです。
リンク部分をクリックすると自動で横に回転しながら再生されます。また、マウスを画像上で上下左右にドラッグすることで左右だけでなく上下360°自由な角度で見ることができます。
今回の写真を撮ったお店はこちら。
このお店のprana chaiがお気に入りです。chocolate Lamingtonも美味しいよ。
撮ってすぐに、スマホから自由に動かして見ることが出来ますし、Facebookでシェアすることも出来ます。また、保存形式はjpgですが、そのままGoogleフォトなどに上げて別の端末から上下左右360°眺めることも可能です。ちなみに今この文章はWindowsから書いていますが、Windows上でも普通に動かして見ることが出来ます。
これだと印象変わりません?
何となく色々使えそうな気がしませんか?従来の写真って風景のごく一部を切り取っただけになってしまうので、折角の感動した景色やその他たくさんの情報が除かれてしまいます。
撮った時には気付かなかった空の青さや撮っている私自身の表情、私の後ろの風景など今までの写真では分からなかった、収めることの出来なかった雑多である意味で無駄な360°のあらゆる情報が記録として残ります。その無駄こそが面白いんですね。
個人的にはSNS映えする写真を撮って公開するよりも、むしろクローズドな範囲で楽しむ記録的なものとして使う際に非常に便利だと思っています。
小さい頃の私を撮っていた時、親はどんな表情をしていたんだろう?
写真がある、ということは、その写真に写っている私の周りには、父や母、家族の姿があったはずです。そして、その頃の家や場所があったと思うのです。幼い私を撮っている父や母は、どんな表情で、どんな目で私を見ていてくれたのでしょうか?笑顔だったのでしょうか?そこには私の知らない若い頃(今の私より若い)の親になったばかりの父と母、そしてもしかしたら祖父や祖母の姿があったはずです。
運動会での私や妹を撮ってくれた父や母。確かに私は一生懸命走っている。でも、それを両親はどんな表情で見つめていたのでしょうか?一緒になって私以上に真剣に応援してくれていたのかもしれません。それとも笑顔だったのかも。もしかしたら転ばないかと不安になっていたのかもしれませんね。
子どもの成長の記録に、親やその他の家族、その時の景色もすべて含めて写真に残しておく。別に家族でなくても、
私自身、あったら面白かったなぁ、と思うのが、
大学に入って一人暮らしを始めた頃の部屋での自撮り
です。正直自分以外の誰にも見せられないし、見せても何の価値もないものではあるのですが、20年前の私の暮らした部屋の360度がすべて収められていたら、当時の恥ずかしい黒歴史も含めて鮮烈に蘇ってくるかもしれません。見たくもない気もしますが、ちょっと懐かしくもある。あの時のあの部屋ってどんな天井だったかな。部屋に何置いてたかな。どんな顔してたかな。
黒歴史かもしれないけど、こんなのもアリ。
子ども(U10の児童)と撮ると、自撮りと普通に撮るのは表情が違うのが面白いというのもある。あと、学生の頃の部屋での、のくだりは何となく、都築響一氏の写真集「Tokyo Style」を思い出した。私の場合自画じゃなくて、「自分の部屋」の写真撮っておけばよかったな(自分のために)、なんて思ったり。 https://t.co/Rqi6uUSX7L
— TSUMORI, Soto(ソト) (@t_soto) 2018年8月31日
こんな使い方も素敵だと思う。
こんな本があるのかぁ。ソト(@t_soto)さん、こうした世界が豊かで素敵です。
で、もちろん360° Cameraは何もEssential Phoneだけのものではなくて、他にもこうしたカメラが使えるスマホはありますし、より高性能、高機能を求めるならRICOHのTHETA(シータ)みたいなものも勿論あります。
だから楽しんでいる人は数年前からとっくに楽しんでいるのだとは思うのですが、前述の私のように何となく変わった写真が撮れるだけだと思って、それ以上調べもしなかったし、敢えて数万円出してまで買おうとは思わなかった方もいると思うんです。
そういう人にとっては、今回のEssential Phoneのような普段使いするにも「余計なアプリがほとんど入っていない」シンプルで、それでいて十分に快適なスペックを持ったスマホで気軽に楽しめるのは大きな魅力だと思うし、撮ってすぐにスマホに転送とか考えなくてもそのままアルバムに保存されて、加工したり、見て楽しんだり出来る手軽さは大きいと思っています。
ということで、興味を持たれた方はきっとそれなりに「こんな感じで使おう」というイメージは既にあるとは思うのですが、折角なので360 Cameraも一緒に買って楽しんで欲しいなぁ、と思っています。
現時点では国内ではIIJmioと楽天モバイルで取扱いが始まっています。
個人的には十分に魅力的だと思いますし、こうして手間やリスクを抑えて国内で入手出来るようになる、というのは素晴らしいことだと思っています。
ここからは今回のテーマから少しズレるので、無理に読まなくて良いよ。
どうしても価格を抑えたい、という方はある程度のリスクと手間を取った上で米Amazonなどで買うのもアリ。
カメラだけ後で単体で買いたくなった場合には米Amazonなどもあります。
ただ、冒頭でも触れたのですが、
Essential Phone、タイミングは悪いかもしれないけど「https://t.co/oeQ0s2S3Itのセール価格と比べて」日本価格はボッタクリ、は流石にどうかと思う。一応公式サイトは$399、諸々付で$499な訳で、一応取り扱う以上それなりの保証とコスト、IIJだと24回分割やキャンペーンも打ってる訳だし。
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) 2018年9月11日
久しぶりに荒ぶってしまいましたが、Chromebookでも時折見られる「米Amazonだと○○ドルなのに」を根拠とした「日本価格はボッタクリ」論。そろそろ止めにしません?
そもそもAmazonで安かろうが、公式が幾らだろうが個人輸入の手間とコスト、故障や不具合などのリスクも分かった上で買う人は買えば良いだけの話で、そういう人はそもそもターゲットにはなってないでしょ。代理店都合(圧力)で突然日本への個人輸入制限されたのなら気持ちは分からなくはないが。
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) 2018年9月11日
これについてはまた回を改めて、革靴や腕時計の例も挙げながら書いてみたいと思うのですが(元腕時計、革靴の販売員の視点で)、「海外の価格と比べて」日本が高いと何かマズいんでしょうか?そりゃもちろん安い方が買いやすいですし、安さがきっかけになることもあります。それは否定しません。
ただ、海外から個人輸入するにはそれなりのリスクとコストがかかるわけです。不具合が発生したときには当然自分で何とかしなければならないですし、それが面倒ならその安い国で生活するしかない。
で、もし例えばあなたが「米Amazonだと○○ドルなのに」と知っているなら、あなたが欲しいのであれば素直に黙って米Amazonで買えば良いだけだと思うんですね。それをわざわざ自分は結局買わないのに(だって買うならとっくにその米Amazonとやらで買ってるでしょ?)、「日本で発売したら買おう」と思っている人にわざわざお節介にも「いや、米Amazonだと○○ドルなのに5万で今更買うとか情弱でしょ」とかやっちゃうわけです。
余計なお世話です。
で、注文代行する時はもちろん無償でね。サポートも含めて。手数料取らなきゃやってられない、とか何で無料でそんな面倒なことやる必要あるんだよ、って思うなら、それが「現地価格と日本価格の差の理由」。
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) 2018年9月11日
何というか、気持ちは分からなくはないのですが、そのモノの評価基準がモノ自体ではなく「海外のセール価格」との比較になってしまうの、ってどうなのかな、と思うのです。
もちろん企業努力は大切だけど、本当にボッタクリなら一部のマニアックな層じゃなくて一般市場でそもそも受け入れられないから、マニアがいちいち余計なお世話して日本ダメ論ボッタクリ論や海外最高論を熱心に布教しなくても淘汰されると思ってます。
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) 2018年9月11日
こういうとすぐ「いや、我々ユーザーが厳しい指摘をすることで改善されるのだ」的違いが分かる俺がメーカーを育ててる人が出てくるのですが、大丈夫です。そんなことしなくても受け入れられなければ、本当に暴利を貪っているのであれば、私たちマニア以上に一般層はシビアですから。あっさりと淘汰されるので問題ありません。
第一、もし本当に俺が育てたいのであれば、周りに「ボッタクリ」だなんだと触れ回るよりメーカーに直接言っちゃったほうが余程届くのではないかと思います。
ということで、最初はChromebook絡みで改めてこのこと書こうと思っていたのですが、今日も案の定Essential Phoneに絡めて結構そうした反応が出てきているようなので、少し書いてみました。