ここ最近、三交製靴のラギッドシューズが少々話題です。私が勝手に盛り上がっているだけだと思う方もいらっしゃると思いますが、実際にちょっと話題です。「少々」か「ちょっと」かの違いは置いておいて。
とても嬉しい。私が何かしたわけではないのですが。
決して雑誌やテレビに取り上げられて欲しい訳ではないのだけれど、それでも靴に関心のある人の中で静かにでも広がっていってくれることは、やはり嬉しいのです。厳しい目を持った靴好きの人たちの中でもそれなりに評価されている、というのはそれなりに理由があると思うのです。
靴を一気に整理しました。
一部お気づきの方もいるかと思いますが、私は最近靴を一気に整理しました。手元の靴が減りました。まだ36歳なのだけれど、勿論これから50年どんな生活になるかは分からないけれど、とりあえず狭い我が家に何十足も靴があっても、それぞれを同じように履くことは出来ないし、いくら耐久性があると言っても、履かれず何年も、いや何十年も保管されてしまうのであれば、もっと別の活躍の場所があるのではないか、と思いまして。
まぁ、靴好きが良く使う言い訳ですね。
で、ある程度整理がついた時点で靴棚を眺めてみたら、三交製靴のラギッドシューズが5足ともしっかり残っておりました。当然といえば当然ですが。
5足あれば休日も含めてほぼ回せてしまいます。雪の日も雨の日も安心。冠婚葬祭?問題なしです。出張?数日くらいで駄目になるようなヤワな靴ではありません。5足あれば、順番に修理の時期に修理しても残りの4足でしっかりローテーションが組めます。
勿論他にも靴はありますよ。私、靴好きですから。大半(残りの9割方)はストチでした。その辺りはまた改めて。
スッキリした頭と気持ちでネットで三交製靴を眺めてみたら。
今日もラギッドシューズ(スノータイプ、型押し)を履いて近所のがやがや館まで妻と出てきた(妻はイベントに参加中)のですが、待っている間のんびりChromebookで三交製靴を検索して眺めていたんです。結構出てくるんですね。新しく。色々な方がご自身のブログで取り上げられています。また、今まで気付かなかっただけで、思わぬところで写真が出ていたり。「三交製靴」で画像検索すると私の顔写真が出てくるのは大変申し訳なく思っておりますが。ごめんなさい。
ということで、折角この広い世界で同じように三交製靴を履かれている方がいらっしゃるので、そんな記事をご紹介してみたいと思います。
帰ってきた「喫茶と軽食さくらい」
ライター さくらい伸さんのブログ帰ってきた「喫茶と軽食さくらい」。こちらでさくらいさんが見つけられた昔のマナスルシューズの切り抜きはとても興味深いものでした。当時は¥16,000-だったんですね。
なぜこのページを切り抜き、(おそらく20数年もの間)後生大事にとってあるのか。それは、自分にとってスターデザイナーであった奥村氏が愛用する「丸善のマナスルシューズ」に惹かれるものがあったからだと想像できる。ようするに、「いつかは僕も丸善で革靴を買うようなオトナの男になるのだ」と思っていたのだろう。
2015年1月31日 丸善のマナスルシューズ | 帰ってきた「喫茶と軽食さくらい」
いつかは丸善、いつかは三越。昔は靴はブランド以上に百貨店の格というものがあったと思っています。実際私が靴屋にいた頃にも、例えば同じブランドの靴を買う場合でも直営店で売っている靴よりも百貨店(三越など)で売っている靴(同じブランドの)のほうがより高級で良い靴なんだ、と思っているご年配の方が結構いました。それくらい、三越や丸善といった名前は大きかったんですね。
迷うのは、牛革のプレーンタイプか型押しにすべきかという点なのだが、おそらく履き続けた際の皺の出方などを考えると型押しのほうが良いはず。しかし、そもそもこの靴を買おうと思ったのは、デザイナー奥村氏の履いていた牛革のプレーンタイプに魅せられたからなのだから、最初の一足は(すでに次を買う気になっている)それと同じものにすべきだと考え直した。
2015年2月18日 MADE IN TOKYOの矜恃—三交製靴のラギッドシューズ | 帰ってきた「喫茶と軽食さくらい」
マナスルシューズは当時様々なデザインがあったのだと思います。軽くGoogleで検索してみただけでも何種類も知らない形が出てきます。そんな中、定番というか、代表的なモデルのようなものはあったのでしょうか。この辺りはまた松田さんに聞いてみたい気もしますが、よく売れたモデルとなるとやはりスタンダードなプレーンタイプだったようです。
さくらいさんのようにマナスルシューズを履きたい、と思ったきっかけとなったモデルがあると、それが何よりの定番です。私にとってのラギッドシューズの定番は何になるのか、これから長く付き合っていく中で自然と出てきそうな気もします。
浅草の三交製靴まで出向き購入したラギッドシューズ。購入して1週間が経とうとしているが、履き具合とビジュアルの面からも、もはやこれ以外は履く気が起きない。なんというか、実にしっくりくる。相棒と呼べる靴。とはいえ、連日履きつづけるのは靴への負担を大きくするので、なるべく他の靴と併用しようとはしているものの、もう一足同じものか色違いの茶を買うべきではないかなどと考えているところだ。
2015年2月24日 ラギッドシューズその後 | 帰ってきた「喫茶と軽食さくらい」
最初のペッカリー茶を買った後、いや、買うために三交製靴に伺った時点から既に私の中でも二足目を考えていました。同じものを買うのか色違いを買うのかは私も悩みました。方向性は2つありました。今5足ありますが、せっかくなのでそれぞれのデザイン、そしてそれぞれの革を一足ずつ持ってみる、というパターン。今、これに近い部分もあります。もう一つは自分の中に既にある定番に従って、同じものを複数足持つということ。これ、結構憧れるスタイルでもあります。今私の手元のストチはこれに近いですね。同じデザイン(私にとっての定番)だけを複数足揃えるというもの。ただ、モデルやブランドは違いますが。
Reboot
mcさんのブログReboot。今回スノータイプの型押しS-3を買われたようです。
靴好きで余程普段から靴関連のブログでもチェックしていないとなかなかたどり着かないあ「三交製靴」。ちなみに「さんこうせいか」で変換するとこのChromebookのGoogle日本語入力だと「三幸製菓」が毎回最初に出ます。
ラギッドシューズ。
名前からするとFreeでEasyな雑誌が絡んでいそうな感じだけど、まったく関係ない。
某掲示板でちらっと目にした「三交製靴」という名前。
初めて聞くなあと思いつつ、ヤホーで検索してみた。
2015年2月26日 BUY|三交製靴 ラギッドシューズS-3 | Reboot
ラギッドと言えば一定の読者層を開拓しているFreeでEasyな雑誌。私も時々愛読しています。この雑誌の影響を受けてたまたま検索してみたら見つかった、という人も意外といるのではないかなぁ、と思うのです。実際皆さんラギッドシューズと三交製靴はどんなきっかけで知ったのでしょうか。
FreeでEasyな雑誌には今後も載ることはなさそうですが、上でさくらい伸さんが
本来はビジネスマン向けの靴だとは思うが、普通にデニムや思い切って細身のスウェットパンツ+白ソックス、あるいはこれからの季節はホワイトデニムなんかに合せても案外しっくりとくる。ラギッドシューズの名からするとワイルド&タフなアメリカンカジュアルとの相性が良さそうな気がするが、そこまで無骨さもないのでフレンチトラッド的な上品路線のほうがしっくりくるような気がする。雑誌でいえば『Men’s FUDGE』的な。
と書かれているのですが、確かに上品な合わせ方も結構合う気がします。これを上品に履きこなせるようになるのもいいな、と思います。結構懐の深い靴だと思うんです。この靴自体が強烈に存在を主張しないので、色々な履きこなし方が出来そう。
このあと雨天という靴を履きおろすには最高に悪い天候だけど、ガマンできずに履いて仕事に行った。
いつものゴッチゴチのワークブーツに比べて、軽やか。
また、先端が長くないから歩きやすいし、車の運転もしやすい。
雨も問題なし。
この靴はその程度のことを気にする靴じゃない。
履いて手入れして履いて手入れして。
まさに靴の使い方をするとかっこよくなる気がする。
2015年2月27日 経年変靴レポ|三交製靴 ラギッドシューズS-3 -1 | Reboot
mcさんはここで、「汚れ落としと保革」には「サフィール ユニバーサルレザーローション」、「保護層」に「KIWI SHOEPOLISH」を使われているそうです。
皆さんそれぞれに色々なお手入れの方法があるのが面白いですね。絶対的な答えが一つではないところが靴磨きの楽しみでもあります。私もほぼ定番は決まっているのですが、それでも最近また改めて他の方のブログでお手入れの記事を調べるのがちょっとした息抜きと楽しみになっています。
Bespoke Shoeshine Salon Waltz
秋葉原のアトレ1の2階にある靴磨きのお店、Waltz。私も数年前から時々お世話になっています。
今回偶然見つけた2011年11月13日のブログに何と丸善時代のマナスルシューズが出ていました。外羽根パンチドキャップトゥタイプのモデルです。
このデザインは「マナスルシューズ」で画像検索するとすぐに出てくるのでご存知の方も多いと思うのですが、こちらのしっかり履きこんで自分と一体になった、馴染んだマナスルシューズはまた雰囲気が違います。格好いい。私は外羽根ストレートチップを最後にお願いして、それでひとまず打ち止めにしようかと思っていたのですが、親子穴が入るだけで全く雰囲気が変わります。そして、実際単純に穴飾りが付くか付かないかだけの違いではなくて、細かい部分が結構違うんですね。これは両方を見てみると気づくのですが。
それはちょうど私が最初に買った現行のラギッドシューズ、ペッカリーと2足目にオーダーしたショートブーツタイプが細かい雰囲気が違うことからもわかります。これも単純にショートブーツにしただけではありません。
[0206-201405] 私の二足のラギッドシューズ -三交製靴株式会社 ラギッドシューズ- | Life Style Image
ちょっとこの回の写真だと分かりづらいのですが、現行ラインナップのペッカリーと他のモデルを見比べていただくとより分かりやすいかもしれません。
私の靴も、お手入れをしながら、しっかり履きこんでいきたいと思います。
昨日メッセージも頂きました。
先ほどお返事させて頂きましたが、その方はブログをご覧頂き、先日三交製靴に行ってプレーンタイプを注文されたそうです。サイズがなかったため、今完成待ちのようですが、使っているシューツリーについてご質問頂きました。とても嬉しいです。
私が今ラギッドシューズに使っているシューツリーは数年前にポンド安だった際に大量に購入したChurch’sの純正シューツリーです。数個暇を持て余していたので。これが意外と相性が良かったです。
あとはディプロマットのシューツリーですが、こちらはシワを伸ばしたい時には結構しっかり伸ばしてくれます。唯一気になるのはカカト周りは若干太いので、最近購入したスノータイプのようにカカト周りを絞っているタイプだと伸ばして広げてしまうのではないか、と心配になることです。気になる場合はヨーロピアンタイプのほうが良いかもしれません。
あとはオールデンの純正シューツリーとしても採用されているコロニルのアロマティックシダーシューツリー。
サイズがSかMというシンプルなものですが、何より良いのは価格が手頃でありながら防虫と防湿効果のあるシダーを用いていること。定番中の定番なので比較的見つけやすいというのもあります。私はサイズはMを使っています。
探せばよりフィットするシューツリーもありそうですね。もしオススメがあったら、コメントやメッセージを頂けると嬉しいです。
少しずつ、靴が好きな人から興味を持った人まで、ラギッドシューズが静かに愛されるようになったら嬉しいなぁ、と思っています。