この10年あまり、まったく時間が取れない時も多々ありましたが、細く長く続いているのが英語の洋書を読むことです。
大学生の頃に初期のSSS多読法に出会ってから、本当に一冊に10語も入っていないような絵本からちまちま楽しみながら読んできました。
時折ブランクがあるので、その都度復帰する時にはリハビリがてらレベルを下げて読まないとなかなか厳しいこともありますが、これだけ洋書に抵抗なく入れるようになったのはこの多読法が大きいです。
今回母の相談を受けて改めてSSS多読法を振り返ったこともあり、折角なのでこの10年の中で印象に残った作品をこれから少しずつ(思い出す度に)挙げていきたいと思います。
[0562-201501] 61歳の母が娘と孫の渡米に向けて英会話に興味を持ったので、母に合う学習法を考えてみた。
今回は、とりあえず興味を持ったあなたへ買っておいて損はない作品を挙げてみる。
まだ洋書を読むことに馴染んでいないあなたがこの多読に興味を持たれた時、やってしまうことがあります。
変なプライドが邪魔して、簡単な英語の絵本を端折ってしまうこと。
私はそれなりに英語をやってきたから、この程度のレベルの本を読む必要はない。というやつですね。
ちょうど絵本って文字数少ないのですぐ読み終えてしまうこともあって、初期入門としてはC.P.が悪い。時間に直すとかなり金かかります。
その気持ちは分かるんです。私も時々やりますから。未だに。リハビリがてらレベルを下げることすら躊躇する。特に1年近く間が空いてしまうと。
なので、最初の費用がかかる分、なかなか入りにくいと思うんですよ。腑に落ちる前に児童書に入るのに戸惑いがある。
そこで今回はそんなあなたに向けた最初に入ってみて欲しい作品を幾つか挙げてみます。
セレクトの理由は、そこそこプライドも満たされること。
結論から言うと、この辺すらすら読めるなら、何も絵本から入る必要はありません。勿論絵本に戻れば、思わぬ莫大なお宝が手に入りますが。それは間違いない。
けれど、きっとすらすら読めません。引っかかるか、かなりスピードが遅くなるかで、なかなか作品を楽しめないと思います。
そんな試金石になる作品でもあるのですが、理由はもう一つあります。
とりあえず買っておいても損はないんです。作品として人気もありますし、その内力を付けてきたら必ず通る道なので。その時に改めて読んでみて、あ、私結構読めるようになったんだな、と嬉しくなる。
結局読む本なので、買っておいて損した、という気も起きないと思いますので、とりあえず買って読んでみてください。
Kindle版のあるものを挙げました。
もう一つ。この辺りのレベルになると、ようやくKindle版もほぼ揃ってくるんですね。この前のレベルのGRとかになると、どうしてもネイティブ向けではないからなのか何なのか、所々Kindle版に欠けが出ます。
別にKindle版でなくても良いではないか、と言う人もいると思いますが、何冊も持ち歩いてどこでも開くとなると、こういう本は重かったり嵩張ったりしないほうが良いんです。
重くなればつい持ち歩くの止めちゃいますし、嵩張れば開くのが面倒になっちゃうので。今回KindleはPC版もようやく出ましたので、まさに何処でも開けるようになりました。
Amazon、「Kindle for PC」公開 Windows向け閲覧アプリ 和書も対応 – ITmedia ニュース
ただ、折角なのでKindleをこの機会に専用端末で買ってしまうのが一番だと思います。で、それを洋書専用にしてしまうんです。Amazonは洋書が膨大ですし、まさに洋書のためにあるようなものですから。最初からvoyageとか買う必要はないので、安い端末で良いのではないかと思います。
ということで、本題の作品に入ります。
Cirque Du Freak (The Saga of Darren Shan, Book 1)
安!今調べたら188円になってますよ(以下、価格のあるものは2015年1月21日現在)。
洋書は時々もの凄く下がるので困ったものです。私はKindle版は2013年7月19日に購入済みです。
翻訳版も出ているので、どこかで読まれているかもしれませんが、これ児童書だと思ったら痛い目見ますよ。甘く見ない方がいいです。
決して難しい英語ではないのですが、読み慣れていないと最初の数ページで力尽きます。
で、この話、良いんですよ。泣ける。特にこの1巻の後半で私は冗談でなく大粒の涙を一人部屋で流しました。切なくなりました。目頭が熱くなりました。
ちなみに私と同様に最後のほうで涙を流した同じ感覚をお持ちの方にはこちらもお薦め。私はKindle版を2013年1月4日に購入済み。懐かしい。
これも585円って、普通に書籍版買うのが切なくなる値段です。
Magic Tree House: Books 1-4 Ebook Collection: Mystery of the Tree House
これもKindle版の恩恵受けてますねぇ。4冊セット版で1022円。これも今、絵で馬鹿にしたでしょ。子どもの読む本だと思ったでしょ。安心してください。あなたの英語での読書年齢は子ども以下ですから。
専門書と違って読みにくいですよ、この種の本は。読み慣れていないと。
これの何が好きかって、冊数が多い上に、毎回子どもの頃に帰ったように知的好奇心をくすぐられるからです。Magic Tree Houseを通して様々な時代の様々な文化と世界に冒険するわけですが、こういう本を日本語で読むとなかなか照れがあってお外で読めないのが私たち大人の悲しいところです。それが洋書だと読めてしまうんです。万歳。
私、このシリーズ、夢中になって読みました。長すぎず、けれど適度な達成感もあって、素晴らしい。でも、最初に調子に乗って読み慣れない内に読んだ時は最初のページで挫折しました。
Holes: Adult Edition
知らない間にAdult Editionなんてあったんですね。こちらも428円。もう、書籍版買うのが切なくなります。映画にもなりましたしね。
これ買ったのいつだったかなぁ、Kindle版は恐らく上二冊と同じく2013年(この時期にKindle版を大人買いした)だと思うのですが、書籍版も5年以上前に買ってます。
いいですよ、今回これを書いたので改めて読み直してみようかと思うくらい。当時の英語力だとどの程度読めていたのか、端折っていたのか覚えがありませんので。
とともに、これくらいが読めると小さな自信になります。いきなり読むと出だしで躓きますが。
Stormbreaker (Alex Rider)
これもペーパーバック版1332円に対して、Kindle版704円。もう、Kindleは洋書を読むためにありますね。こう考えると日本の書籍が切なくなります。
私はこれも2013年7月19日に購入済み。
なかなか生意気なガキですが、それは仕方ない。14歳でこの状況は誰でもなりますって。そんな中で逞しく生きてますよ、彼は。アクションファンタジーですが、007が好きな人にはまさにうってつけ。
Lighten Up!: A Complete Handbook for Light and Ultralight Backpacking (Falcon Guide)
いきなり山系、アウトドア系のULの本でごめんなさい。好きな方にはこの辺も良いです。読めるでしょ、これくらいなら。平易な英語です。更に興味のある分野なら尚更です。ちょっと折角なので最後に挙げてみました。
これも2013年8月23日購入済み。この年、だいぶ買ってますね、私。
あまり新鮮みのないリストですが。
この辺は英語の多読云々以前に、ちょっと子どもの頃の気持ちに戻れる、けれど外で読んでいても照れのない、非常に面白い作品です。
大人になると、つい照れとプライドが邪魔して、それが習得、上達の一番の妨げになるんですが、洋書、さらに児童書というのはそうした抵抗なく入っていけるのが魅力だと思います。
とりあえず今回は洋書読む人にはド定番の作品ばかりで新鮮みがなかったかもしれませんが、これからも少しずつ紹介していこうと思います。