[かぶ] 米国の学生生活におけるPC、タブレット活用についてEl Segundo High Schoolに通う従兄弟に訊いてみた。

[かぶ] 米国の学生生活におけるPC、タブレット活用についてEl Segundo High Schoolに通う従兄弟に訊いてみた。

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2019年2月下旬から3月上旬にかけて、急遽LAに行っておりました。今回の主目的は以前からPolca等で触れていた「Chromebook事情を眺めてきたい」とは異なるため、Chromebookについてはあまり触れてくることは出来ませんでしたが、限られた時間の中で幾つかこのブログでも書けそうなものがありますので、これから複数回に分けて文章にしてみたいと思います。

今回は渡米中も少しTwitterでは触れておりました「従兄弟(16歳)の通う学校におけるタブレットの活用について」。いきなり少しパワーの要りそうな内容なので帰国から数日時間が空いてしまいましたが、少しまとめてみたいと思います。

学生生活におけるPC、タブレット活用についてEl Segundo High Schoolに通う従兄弟に訊いてみた。

右に一緒に写っている不惑の怪しい日本人のおっさんはスルーして下さい。左が私の従兄弟(16歳)です。

このブログでも時々触れていますが、私の叔父が20年ほど前からLAで生活をしております。彼(従兄弟)は日本人の父親(私の叔父)と米国人の母親を持ち、米国で生まれ米国で育ちました。叔父が日本人ということもあり、小さい頃から米国で暮らしながらも日常生活で普通に日本語も使っておりまして、漢字も小学校5年生くらいまでは書けますし、正直私たち日本の親戚ともとても自然な日本語で話します(当然日常生活は英語)。

空手が黒帯だったり、テニスも州のランキング(学生の)でもかなり良いところまでいっていたり、なんか飛び級してるとかしてないとか、学校の成績も良かったりと、正直従兄弟として(年齢は24歳離れていますが)悔しさも嫉妬もとっくに通り越して、もはや「凄えな、おい」と言うしかないくらいの好青年です。

現在ジャズにハマっておりまして、学校から帰ると課題を済ませた後は22時過ぎまでガレージで練習していたり、プロとセッションさせてもらったり、夕食の時に「ねぇ、音楽かけても良い?」というから何流すのかと思いきやスマホからジャズ流しながら飯食ってたり、ととても私の従兄弟とは思えません

どう育てばそんな青年に育つんだ。どっかで人生の挫折を味合わせてやりたい気分に時々なる性格の悪い日本の不惑のおっさん(従兄弟)です。

で、いきなり親戚自慢し始めたので、そろそろ読まれているあなたもウンザリしてきている頃だと思うのですが、ようやく本題に入ります。

彼は現在16歳。ただ今LAの空港の近くにあるEl Segundo High Schoolに通っています。

以前日本に来たとき(2年前くらい)にはPCもろくに使えなかった覚えがあります。一応当時もタブレット(iPad)持ってたんですが、ゲームしかしてませんでしたし、当時ちょっと私、勝った気分になっていたんですが(24歳下の若者と張り合うとは大人げないですが)、Chromebookの米国教育市場での普及っぷりに興味を持っていた私としては、当時色々訊けると思っていたのに、と少し予想外だったことを覚えています。

それから2年が経ち、叔父の家に訪れてみたら、彼が宿題をやっておりました。で、タブレットを前に立てながら取り組んでるんです。

ちょっと興味を持ちまして、夕食前のほんの一時、宿題をしようとしている彼の邪魔をして訊いてみたのですが、思った以上に普通に学校でも家でも使われておりまして素直に驚きました。

Middle Schoolの頃から1人1台iPadを貸与。利用しているのはG Suite for Education+α。

先ほど私、「以前日本に来たとき(2年前くらい)にはPCもろくに使えなかった」と書いたのですが、当時(Middle Schoolの頃)から既に1人1台iPadが貸与されていたそうです。El SegundoはMiddle SchoolからHigh Schoolにそのまま上がる(通う)人が大半のようで、日本でいう中高一貫のような感覚でしょうか。なので、Middle Schoolの頃に与えられたアカウントをそのまま今も使っているそうです。

当時からiPadを使っていましたが、組み合わせているのがG Suite for Educationで、そこに先生毎に授業に合わせて+αでその他のWebサービスやアプリを組み合わせているとのこと。学校のアカウントだけでなく、諸々の連絡事項もGmailを使っています。

ちなみに彼自身は学校でiPadを使うのもあり、プライベートのスマホはiPhone(叔父の家族全員iPhoneでした)を使っていました。iPadを持ち歩かない時でもiPhoneから学校のアカウントに繋いでいつでも授業内容や課題を確認出来るし、教師や同級生との連絡もしているようです。

学校の授業の時間割から内容、課題まで全てiPad上から確認が可能。

教師それぞれに別途Webサイトを持っていて、そこで授業の補足や参考文献、見ておいた方が良いサイトや資料なども発信、また課題の詳細についても当然毎回書かれているので「聞いていませんでした」「知りませんでした」という言い訳は当然通用しません。

見ておいた方が良い動画や参考資料もiPad上から確認が出来ます。

また、もちろん授業ごとの課題や小テストなどの評価も都度反映されてすぐに確認が出来る(またどういう理由でその評価になったのかも書き込まれている)ので、「自分がどの部分が足りなくて、何が良くなかったのか分かる」と言っておりました。

親専用のアカウントというものは特にはないそうなのですが、親も子どもの成績や授業内容についてはアクセス出来るようです。ただ、叔母曰く「見にいけば全部分かるけど面倒だから毎週メールで送ってもらうようにしてる。でもメールも最近は時々しか見てないかも」とのこと。

授業で使うテキストや資料、レポート等はすべてiPad上から確認出来ますし、課題はG SuiteでGoogle Docなどでオンラインで提出することもあれば、紙で提出する物もあります。

テキストはiPad版の「Notability」で開いていました。既に使われている方もいると思いますがマーカーから簡単な手書き、Apple Pencilとも相性が良いようで(彼の学校ではPencilは使っていないそうですが)、また目の前でこれらのアプリや画面をサクサクと切り替えながら説明してくれるんです。おい、いつの間にこんなに軽快にタブレットを扱う(駆使する)ようになったんだ、と。

ちなみにレポートなどの文字入力はどうするのかと思ったら、普通にソフトウェアキーボードでサクサクと入力しておりました。スペルの修正なども自動でしてくれますし、入力はさほど苦労していないそう。一応キーボードも学校で習ったそうですが、普段は持ち歩くのも嵩張るし重いし面倒だからこれで充分だよ、と言っていました。

ここまで書いていくと、すべての授業をタブレットを用いながら行っているように感じられるかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。彼曰く、あくまで補助的に使うだけだし、全く使わない授業も結構ある。むしろ最近は家での学習に使うことの方が多いかな、とのことでした。

使い始めの頃は先生も自分たちも戸惑いばかりだった。

ここまで読まれたあなたにとっては、もしかしたらここまで書いたような内容は別に真新しさもなければ、一般的に言われているような普通のタブレットを使った授業風景かもしれません。日本でも普通に行われている学校も当然あるでしょう。

ただ、普段教育現場とは無縁な私にとっては、頭では何となくイメージはしていても、実際に目の前で16歳の青年が軽快に画面を切り替えながら、当たり前のこととしてサラリと説明をしてくれる姿は非常に衝撃的でした。

ただ、そんな彼もMiddle Schoolで最初にタブレットを手に取った時には何をどうして良いのか分からなかったし、当時は教師の間でも戸惑いが多く、試行錯誤だらけだったそうです。それが、数年使っていく中で、自然になっていった、と。そして、気がつけば彼にとってはそれが当たり前になりました。これから大学でPCやタブレットを使うことになっても、多少の慣れは必要だとしても多分違和感なく使えると思うよ、とのこと。

ただ、彼は「ただ、僕はとても恵まれてるんだと思う」とも言っていました。

「El Segundoはお金があるからみんなに1台タブレットが配られてるけど、タブレットもPCも使ったことがない友だち(他の学校)も多いから」

とのこと。やはり学校によって差は大きいし、その中でたまたま自分の学校はこうした環境がMiddle Schoolの頃からあったから使うことができただけ。だから使えない(使わない)学生も多いと思うよ、とのことです。

PCやタブレットを導入すること自体が目的ではなく、むしろ単なる道具の一つとして自然に使われること。

彼は16歳。これからどんな道に進むのか分かりません。大好きなジャズに更に熱を入れながら、音楽の道を目指すかもしれませんし、米国の大学に進むのかもしれません。日本語も普通に話せますし、父親の生まれた、私や親戚のいる日本に来るかもしれません。もしくは全く違う道を歩むかもしれません。

ただ、今回限られた時間(夕食前に私が色々訊いてしまったので、彼はその日の宿題を夕食前に終えることが出来なかった)の中で、自分の考えも入れながら、日本から来た従兄弟の拙い質問に日本語で非常に分かりやすく、目の前で実演しながら答えてくれました。先ほどの親戚自慢の続きになってしまうかもしれませんが、「凄えな、こいつ」と素直に感心してしまったのが正直な感想です。確かに恵まれた環境ではあるかもしれませんが、その中でしっかりと自分の考えを持ちながら、日々精一杯生きている彼を素直に凄いな、と思いました。

私はこのブログでは主にChromebookについて発信してきましたが、以前にも書いた通り、教育現場においては別に何を使っても良いと思っています。

大切なのはPCやタブレットを導入することではなく、そうしたツールも自然に慣れ親しみながら、自分の知識や経験、考えを育てていく、深めていけることだと思うからです。ツールはあくまでその手助けに過ぎませんし、また学校という場において単なる教師や学生、家族にとって負担になるだけのものであってはならないと思っています(もちろん慣れる過程においては従兄弟の学校でもあったような導入による戸惑いなどは勿論あると思いますが)。

日本でも私立の一部の学校から、とはいえ、少しずつPCやタブレットを自然に使う学生も出てきています。この流れはこれからより大きくなっていくと思っていますし、それを期待しています。

様々な事情もあるでしょうし、すべての学生が等しく同じような教育を受けられるとは思いません。それでも、PCやタブレットを取り入れた学校生活が決して特殊なものではなく、従来の学校教材や筆記具と同じようなツールの一つとして普通なものとなっていく。その方向が良いものになっていくことを願っていますし、私自身、教育や学習については積極的に覗きながら、私なりの発信と関わりが出来たら、と思っています。

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「アカウントを持って街へ出よう Chromebookとの365日」

続いて、「Chromebook」に関する文章を一冊の本にまとめました。

Chromebookはまだまだ日本では馴染みが薄いですが、Googleが開発したOSであるChrome OSを搭載したPCです。

海外では特に米国の教育市場を中心に急速にシェアを伸ばしてきています。日本ではAppleやMicrosoftが教育市場向けのモデルを出すと、一般的に「iPad対抗」「Surface対抗」といった感じで一騎打ちのようなイメージを持たれがちですが、実際には海外では低価格で半分以上のシェアを獲得している「Chromebook(Google)対抗」を想定した三つ巴の状態となっています。

本書ではこのOSの特長でもあり魅力でもある、

Googleアカウントのみでどこでも身軽に移動、作業が出来るスタイルの提案であり、Chromebookはあくまでそれを実現するための仮の入れ物の内の一つ

という点をベースに、私が感じる魅力について暑苦しく書き綴っています。

「それぞれの365日 Chromebook会報誌」

「100人いれば100通りのChromebookとの付き合い方がある。それぞれの365日がある。いろいろな人の、いろいろな形の、いろいろな365日を眺めてみたい。」

そんな想いから2018年後半から季刊ペースで出しているのがこちらです。この本は「実際にChromebookを使っている(もしくは興味を持っている)ユーザーたちで作り上げる会報誌」です。

毎回事前に寄稿者やアンケートの回答を募り、それらをまとめて作っています。

是非あなたのスマートフォンやタブレット、Kindle端末などに入れて持ち歩き、気が向いた時に読み返して欲しいな、と思っています。

学生生活におけるPC、タブレット活用についてEl Segundo High Schoolに通う従兄弟に訊いてみた。

Middle Schoolの頃から1人1台iPadを貸与。利用しているのはG Suite for Education+α。

使い始めの頃は先生も自分たちも戸惑いばかりだった。

PCやタブレットを導入すること自体が目的ではなく、むしろ単なる道具の一つとして自然に使われること。

  • 学生生活におけるPC、タブレット活用についてEl Segundo High Schoolに通う従兄弟に訊いてみた。
  • Middle Schoolの頃から1人1台iPadを貸与。利用しているのはG Suite for Education+α。
  • 使い始めの頃は先生も自分たちも戸惑いばかりだった。
  • PCやタブレットを導入すること自体が目的ではなく、むしろ単なる道具の一つとして自然に使われること。