私はMS-DOS時代からのATOK&一太郎ユーザーです。と書くとなんか本格的に執筆に使ってたり、プロ仕様だったり、使いこなしているかのように聞こえますが、単純に日本語入力システムとしてなんとなくそのままATOKをこの20年以上使い続けてしまった、というだけです。なので、正直私の場合猫に小判状態です。
ただ、ATOK、やっぱり安心感があるんです。スマホ(Android)もATOKだしWindowsもATOKです。なので、欲を言えばChromebookでもATOKが使えれば非常に嬉しいです。一太郎の方は‥そもそもWordも一太郎もろくに使ってこなかったし今も使っていないのですが、最近電子書籍を出すようになって、そのときだけはかなりお世話になっています。
さて、前置きが長くなりましたが、本日2020年2月7日、ジャストシステム社は、一太郎の最新版「一太郎2020」の発売に合わせて
新たにスマートフォン&タブレット用アプリとして「一太郎Pad」というメモツールを公開しました。
https://japanese.engadget.com/2019/12/04/pad-ocr/
こちら昨年12月の記事ですが、なんか読んだような覚えもなくはないですが、ほぼ忘れていました。それが今日、
スマホ・タブレット専用メモアプリ
「一太郎Pad」✨
公開しました!?Androidhttps://t.co/pLldIxBqHu
?どなたでも無料でお使いいただけます。#一太郎 #一太郎Pad pic.twitter.com/wMzR4ITkJi
— 一太郎@2020/2/7「一太郎2020」発売 (@ichitaro_js) February 7, 2020
こんなツイートを見かけまして、思わず反応してしまったわけです。やっぱりATOK&一太郎ユーザーですから。
そしてAndroidアプリということは、Chromebookでも使えるかもしれない。もしかして昔出て、後半はほとんどサポートも放置されていたATOK PadやTweet ATOKのように、強制的にATOKが使えるような素晴らしいアプリなのではないか、と。
「初出時、「一太郎Pad」にATOKの文字入力機能を搭載しているという記述がありましたが、これは誤りです。読者の皆様にご迷惑をかけたことをお詫びし、記述を訂正いたします。
なお、一太郎PadではiPhone/Androidで設定した文字入力エンジンと併用するメモアプリとなっており、ATOK for iOS/Androidを別途インストールして使うこともできます。」
とのことで、ATOKは非搭載のようです。まぁ無料アプリですしね。最近の一太郎買うと付いてくるメモアプリみたいなものでしょうか。その点では少しアテが外れましたが、考えてみたらATOK下手に強制的に動かされてもChromebookだと却って使いづらいかもしれません。
で、早速我が家のChromebookに入れてみました。
上記画像はGoogle Pixel Slateに入れたときの起動画面なのですが、一太郎の一のロゴがまた一太郎です(よくわからない説明)。で、今回少し話題になったこともあって、Chromebookユーザーがそれぞれ自分の環境で試してみたようなのですが、インストールできるモデルが結構限られている様子。
ひとまず起動して使ってみて気づいた点としては、
- ウィンドウサイズは可変。
最大化も出来るし、自由に移動、ウィンドウサイズの変更も可能。タブレット時は最大化。 - 改行が「Enter」ではなく「Shift+Enter」。
Enterだとカーソルがどこかに消える。ただ、Enterでも改行できた、という報告もあり。 - 日本語入力システムはChromebookに準拠なのでChrome日本語入力。
タブレットモード時のソフトウェアキーボードも同じ。 - エディタとしては必要最低限なので、あくまでメモツール。
ただ、スマホやタブレットで使うとまた印象は変わるかも。 - カメラを使ったOCR機能は結構優秀。
気軽に使えるので、気軽に取り込んでPC版一太郎への橋渡し役として使うのにも良いかも。
まだ使い込んでいるわけではないのですが、それなりに面白いツールかな、と思いました。実際Twitterで軽く検索してみた限りではスマホやタブレットで使っている人の反応は総じて悪くない(むしろ好印象が多い)様子。ただ、Android版はOCR機能を使おうとしてカメラを起動するとエラーが出て終了する、というような報告も出ているので、このあたりは今後のアップデートに期待か。どうも従来からiOS版ベースに開発されているような印象がJustsystemsのこの手のアプリには見られるので、この辺気になるところではあります。
設定ボタンはあるのですが、現時点では設定できる項目が一つもありません。まぁメモパッドだと思えば仕方ない部分もありますが、冒頭の発表が12月、公開が2月です。それ以前から開発していたわけですし、もう少しカスタマイズが出来る状態で出してほしかったかな、という気もします。
で、結構評価が高いのがこのカメラを用いたOCR機能。
試しに今回、新宿タカシマヤの地下1階、銘菓百選コーナーのチラシ(今月分)をスキャンしてみました。毎月結構上品で一般的な市販の和菓子に比べてより一段階上の素敵な和菓子を予約販売等しているのが魅力です。我が家も毎月結構お世話になっています。
ちょっと掲載画像が見づらいですが、思ったよりも優秀にスキャンできています。これだけ出来れば、あとは細かい部分を多少手直ししつつ、整形加工して、その上でPC版の一太郎(ただし連携できるのは最新版の2020のみ)で作業の続きが出来そうです。これは面白い。
また、PCとの連携自体は一太郎2020のみですが、既に試された方によると、
#Chromebook で #一太郎Pad
作成したメモをデバイスの中でどう使えばいいんだ?と思ったけど、普通に『共有ボタン』でクリップボードへのコピーや、Androidアプリへの転送が出来ました。
今のところ確認できたのは、Jota+、Outlook(メール作成画面になります)の2つだけですが……— 椎出啓 (@siidekei) February 7, 2020
結構使い方によっては色々と楽しめそうな気がしています。
あと、改行についてもこんなリプライを頂きました。
ChromebookのAndroidバージョンの差かなと思って確認したのですが
500e(2018)も問題が出るとされる9ですね…ますます謎。
Shift+Enter問題の対策に関してはコードの軽微な修正で可能なので
下記記事をジャストシステムさんに教えてあげると対応してくれるかも?https://t.co/qjpa0mBcGb— feez / Emilia (@feez) February 7, 2020
https://qiita.com/jiro-aqua/items/777efa2484daca7cd99e
早速ジャストシステムにもメールを投げてくださったようなので感謝。こうしたフィードバックがしっかり反映されてアップデートがマメに行われていくと、なかなか面白いアプリになるのではないか、と思います。
現時点ではまだリリース当初。また基本的には最新版「一太郎2020」の補助的なアプリのような立ち位置かもしれませんが、今後の展開に期待しています。放置状態だけはないように願いたいですね。