最近使用頻度の高いLenovo ThinkPad X280。今まで食わず嫌いだったトラックポイントもある程度慣れてきまして「これはこれで案外良いかも」と思い始めているのですが、細かい操作が必要な時にはやはりマウスを使いたくなってしまいます。そんな時に今まで使っていたのがLogicoolのMX Masterです。同社のVertical共々大変気に入っているマウスです。
ただ、使い勝手が良い分欠点もありまして、それが大きくて嵩張るということ。
普段持ち歩いているケースだと、ちょうどギリギリ入る感じなんですね。そして、私自身入出力デバイスに関してはBluetoothをあまり信用していなくて、専用ドングルのあるLogicoolはその点でも助かるのですが、もう一つの悩みがドングルが別途若干邪魔なこと。
PC本体に挿しっぱなしにすれば良いだけのことなのですが、鞄に気軽に放り込むことも多いX280。挿さったままだと若干気を使ってしまうのです。ということで、コンパクトで、ドングルが収納も出来て何となく気分が上がるモノ、となると、ここはやはりLenovo純正商品です。
ということで前置きが長くなりましたが、今回同社のThinkPad X1 ワイヤレスタッチマウスを購入しました。
本日到着しまして、早速半日使ってみての印象は、長所と短所をそれぞれ上げると、長所は
- X1 Carbonとはいえ、同じThinkPadロゴ入り、色も雰囲気も揃って気分は上がります。
- 非常に薄くて軽くてコンパクト。冒頭のケースからLogicoolのマウスを取り出さなくても追加でも楽に入ります(充電ケーブルも一緒に)。
- ドングルが収納できて、Bluetoothとドングルの両方が使えるのは○。また充電しながらも使えるのはありがたいです。
- トラックパッドとタッチボタンでプレゼンテーションにも使えるというのは嬉しいかも。まだ機会はないけど使ってみたいと思います。
結構良い感じなんです。この後写真も交えながら書いていきますが、軽すぎ、小さすぎ、薄すぎでLogicoolのマウス入れたまま、このマウスも一緒に持ち歩こうかと思っているくらいです(慣れもあるので)。またやはりThinkPadロゴと一体感は素敵です。これだけのために持っていたいくらいです。
ただ、使用初日の印象としては短所も大きく、
- 握るというより軽く上から摘まむ感じで持たないと、持った瞬間に誤クリックしてしまうことも。
- 細かい操作をするには慣れるまでは結構神経を使うくらいにクリックの反応が良すぎる。
- 中央の赤いバーでのスクロールが反応がいまいちでちょっと常用には指が疲れそう。
と主に、というよりも大切な操作性の部分で現時点ではなかなかこれ一つにするのは難しいな、と感じます。この感覚に慣れれば、ほんと先ほどの長所が活きてくるので、これだけで充分、ポケットにも入る薄さと軽さ(58.5g)とコンパクトさは素晴らしいんですが。ということで、ちょっと見ていきたいと思います。
非常にコンパクト。細かいところに凝ってます。
58.5gという軽さと薄さとコンパクトさ。この中に機能を詰め込む、ということで、デザイン的には結構細部でコダワリが見られます。例えば前述のドングルの収納。
底面部分が上にスライドするんです。
このスライドすると色々隠れてる感じは好き。ただ、動画中も裏返した瞬間にちょっと力加わっただけでカチッと鳴るのはご愛嬌。結構軽快なクリック感です。 pic.twitter.com/08rOn5EHoO
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) 2019年4月24日
中に充電用のmicro USB端子(左)、ドングルの収納部分(中央。磁石で付きます。)、Bluetoothとドングルの切り替えスイッチ(右)があります。充電に関しては付属のL字型のUSBケーブルを使うと、繋いで充電したまま使うことが出来ます。これはよく考えられているな、と思います。
ただ、ケーブルが右側から伸びてしまうので、例えばPC本体に繋いで充電しながら使うにはちょっとケーブルが邪魔です。また、元々コンパクトなので、充電しながらはありがたいのですが、普段から充電しながら使うかは別。ちなみにUSBで繋ぎますが、USBマウスとして使える訳ではありません。
ちなみにスライドさせた状態で各種認証マーク等々が出てくるのは面白いかな、と。左上の4つの○はバッテリー残量を表示しています。
また電源スイッチ部分はレーザーセンサー部分と一体になっています。
オフの時には隠れていて、
オンになるとセンサー部分が出てくる仕組み。こうした細かい部分、個人的には結構好きです。
雰囲気も良いですし、繰り返しますが、これで操作感さえ慣れることが出来るのであれば、何も言うことはありません。
クリックすると本体上面が動くのではなく、底面が動く。
ちょっと文章だと分かりにくいので、あとで動画でも上げようと思うのですが、クリック感が特殊です。クリックすると表面(上面)が沈む、というよりも底面がカチカチっと一気に沈むんです。ちょうど一般的なマウスの上下を逆にしたような感じです。しかも薄いので、前述の欠点でも挙げましたが、
握るというより軽く上から摘まむ感じで持たないと、持った瞬間に誤クリック
してしまうんです。これが結構手強い。
左右(底面?)のクリック感はこんな感じです。一体型で底面がカチカチ動くので、慣れるまで少し時間がかかりそう。 pic.twitter.com/FFeNoJmuM9
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) 2019年4月24日
実際レビューなどを眺めていてもこの誤クリック、反応が無意味に良すぎる割に思った反応をしてくれないことにストレスを感じる(肩が凝った、ストレスが溜まった、疲れた)という感想を持たれている方が結構いました。そのこと自体は購入前に予めレビュー等を読んでいて「慣れれば」という記述もあったので、ある程度は覚悟した上だったのですが、普段冒頭のようなMX MasterやMX Verticalのようなしっかり握る、包み込む形でマウスを使っている人には、この種の薄型の、指を添える、ちょっと摘まむような持ち方はやはり手強いな、と思いました。(私自身も薄型のマウスとしてMicrosoftのDesigner Bluetooth® Mouseも持ってますし、その摘まむ感じの使い勝手はある程度は慣れているつもりでいたのですが、今回のLenovoのマウス、そのDesigner Bluetooth Mouseを上下逆に置いて使っているような感覚です。なので、
マウスを置いた状態で上の部分の左右を指で掴んだまま左右に揺らすとカチカチカチとそれだけで反応する
んですね。
文中でも触れた、左右の端を摘まんで少し揺らすとカチカチ鳴ってくれます。 pic.twitter.com/p0zx8sR4fh
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) 2019年4月24日
ちょっと触れた時に力が加わっただけでカチッと反応してしまいます。優しく触れましょう。ということで、右と左が一体型(底面なので)なので、右クリックしたつもりが左クリックしてたり、その逆も起こります。これは優しい力加減に慣れてくると少し変わってくるのかな。もしくはドライバーやソフト等の設定で調整?この辺り、まだ初日なので、もう少し使って改善されれば追記したいと思います。
もう少し普通に作ってくれれば私の中でお気に入りになり得た、現時点では非常に惜しいマウス。
きっと何か、想定している使い方があると思うんです。トラックポイントを今も残してくれているLenovoだからこそ、ThinkPadにおけるマウスというのは先ほど少し触れたような「プレゼンテーションの時に胸ポケットからさり気なく出して」みたいな時のみを考えているのかもしれませんが、でも他にも普通のマウス販売してるしな、となると、このマウスがそういう特殊な使い方用のマウスだってことなのでしょうか。
まだ購入初日なので、結論を出すには早すぎると思っています。なので、もう少し色々とやることが詰まっていなくて、心に余裕があるときに、広い心でじっくり改めて使ってみたいと思います。単に食わず嫌い(慣れず嫌い)なだけかもしれませんので。大きさも色合いも雰囲気も最高なんだけどなぁ。