紆余曲折ありましたが、ようやく本日Apple Watchを購入しました。大変お騒がせしました。38mmのミラネーゼです。
私はこれをスマートウォッチではなく時計として興味を持っています。
だって、iPhoneいまメインで使ってないんですよ。Zenfone 5です。もちろんiPhoneの5以降がないとペアリングが出来ないので、初期画面以降進むことが出来ず、使うことすら出来ないのは分かっております。その辺は抜け目なく、妻のiPhone 6 Plusとペアリングしました。
[0769-201505] 改めてApple Watchを腕にしてみたら、やっぱり良いね。iPhoneが欲しくなったよ。
普段は通知は一切使わず、時計としてのみ使います。それで何故こんな8万(ミラネーゼ)もする時計を買うのか。どうも文章では分かりづらい、感覚的な部分での時計としての魅力というものに興味を持ったからです。
[0750-2015] Apple Watchは色々言われているけれど、時計好きには充分に魅力的な「腕時計」だよね。私、単純な腕時計として買います。
時計メーカーではないAppleが左手を支配する。
以前、時計ジャーナリストの広田雅将さんがApple Watchをこう評していました。
時計業界の関係者がApple Watchに抱いた感情はさまざまだが、そのひとつには、間違いなく、敗北感がある。あの「時計」は、1990年代以降の時計メーカーが意図的に無視してきた「左手を支配する」という意思を明確に持っていたからだ
— HIROTA, Masayuki (@HIROTA_Masayuki) 2015, 5月 5
これ、私も以前時計関係のお仕事をさせて頂いておりましたし、決して時計マニアさんに比べれば専門的な知識はありませんが、一般的に普通に腕時計に興味を持ち、楽しんできたものとしては大変興味深い考察でした。
腕時計って家にいるときも、寝るときも腕にありますか?
腕にしていることを忘れてしまうという意味では、私がこよなく愛するCASIO STANDARD DIGITALなどは素晴らしいです。時々腕にしていることを忘れます。そうした面では実用的。忘れてお風呂入っちゃったり寝ちゃったりする度合いではA-158WよりはF-28Wなどのほうが更に危ないですが、その一体感は分かります。
また、そうした忘れ感とは別の面で、腕にしていたくなる、という感覚的な部分の魅力というのも大きなポイントだと思います。
これに関しては、最近時々触れさせて頂いている塩澤一洋さんがこうApple Watchを評価されています。
「腕時計は邪魔」と「身に付けていたい利便性」との葛藤に、Apple Watchは勝ったのです。
— 塩澤一洋, Kaz Shiozawa (@shiology) 2015, 5月 18
Apple Watchは着けていて不快でない。却って着けていたくなる。
これは面白いですね。私、ちょっと思うところありまして、今回Apple Watchは右手首にすることにしました。腕元の露出する夏場は恐らくこれ一本でいこうかな、と考えています。ということは、私にとっては利き腕に時計をすることになります。
これ、結構不便ですよね、普通ですと。いろいろな作業の時に気になる。ぶつかる。こすれないように思わず変な意識をしなければならない、など。マウス一つ動かすとき、キーボード入力をするとき、ぶつかるだけでストレスです。
ところが、今この文章も右腕にApple Watchしたまま入力していますが、一切当たらないんです。そして、腕に違和感がない。一体感を大変考えられて作られているんだな、と思います。
しかし本当に恐ろしいのは、腕から外されないためのさまざまな配慮かなあ
— HIROTA, Masayuki (@HIROTA_Masayuki) 2015, 5月 1
高級時計だから、必ずしも腕馴染みが良いわけではない。スマートウォッチもまた然り。
引き続き先ほども触れた広田さんの朝日新聞デジタルでの記事から。
一方のスマートウォッチは、着けやすそうに見える物でも、ほとんどが腕になじまない。理由は簡単だ。スマートウォッチを製作する人たちの多くは、普段時計を着けていないのである。そういう人たちが作った時計が、腕なじみに優れるはずはない。形だけまねても、腕時計になるとは限らないのである。
時計としてよくできている、Apple Watch – 時計のセカイ – 朝日新聞デジタル&M
そのスマートウォッチの将来性を見たければ、まずは腕から外されるか、されないかを見ればいいと思うよ。ソフトウェアがどうこうはそれからの話
— HIROTA, Masayuki (@HIROTA_Masayuki) 2015, 5月 6
スペック表だけいくら眺めて写真見てても分からない部分が最も影響する。
腕時計を普段することない人が腕時計を作ると、こういうことが起きるんです。単にデザインだけ良ければ良いわけではない、機能だけ詰め込めば良いというわけでもない。日常使いの腕時計というのは、広田さんが以前から何度か言われているのですが、こういうことだと確かに思うのです。
良くできた実用時計とは、消去法でも残る時計のこと、とは再三述べてきたとおりだ。
好きで買う時計は、加点で選べる。しかし普段使いには、減点の少ない物が「残る」。
— HIROTA, Masayuki (@HIROTA_Masayuki) 2015, 4月 27
この辺の感性とか感覚というのは、スペック表をいくら眺めて「バッテリー寿命が1日半?論外だね」とか「この画面で機能なんて」云々を語っている限り気付かない部分です。ありませんか?性能だけならもっと遙かに良いものがあるのに、自分にとって馴染んでしまった道具や端末をいつまでも使い続けてしまう、ということが。
ということで、人の言葉を借りて蘊蓄語っても説得力ないので。
ひとまずまだ到着して間もないので、今何を言っても人の言葉を借りて蘊蓄語っているだけに過ぎません。
これからしばらく右手首にしながら使い続けてみたいと思います。使いにくければまた正直にご報告します。ただ、私の報告とレポは当てにならないですよ。予め言っておきます。だって、妻のiPhone 6 Plusとペアリングさせて、ほぼ腕時計として使うんですから。ダメでしょ。
最後に。とりあえず必要だと思ったアクセサリ。
まずは充電用のケーブル。勿論聴診器の先みたいな感じの充電ケーブルは付属しているのですが、長いんです。家で使うには良いのですが、普段からモバイルバッテリーとともに持ち歩きたい、旅先や帰省時にも持っていきたい、となると少し嵩張るんですよね。
Apple Watchマグネット式充電ケーブル(1 m) – Apple Store(日本)
3,500円はなかなか痛いですが、Apple Storeでこの1mのタイプが販売されているので、これはとりあえず今月中に購入したいと思います。
また、そのままでも充電は勿論出来るのですが、ひとまずスタンドは欲しいと思いました。でないと直置き、またミラネーゼタイプは裏蓋を傷つけてしまうのではないか、と少し気になるくらいクシャっとなってしまうので。安定しないですしね。
スタンドの類いは大抵発売が今月末のものが多いようでだいたい予約受付中のようですが、このスタンドで1,399円。
こちらで9,504円。だいぶ差がありますね。質感の違いでしょうか。幾つかの中からデザインと価格とのバランスを考えつつどれか購入したいと思います。