[1191-201603] 必要充分を目指すビジネスパーソンにとっての一つの目安「国産2万円前後」を真っ当な作りで実現する、東立製靴のショーンハイトを改めてご紹介。

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[1191-201603] 必要充分を目指すビジネスパーソンにとっての一つの目安「国産2万円前後」を真っ当な作りで実現する、東立製靴のショーンハイトを改めてご紹介。

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半世紀以上に渡り、日本人の足もとを陰で支え続けてきたメーカーの一つが東立製靴です。

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メーカーの靴を作り続け、ほとんど表に出ることはなかったという点では、長らく丸善の靴を作り続け、昨年惜しまれつつも90年あまりの歴史を閉じた三交製靴と似ているかもしれません。

[0794-201505] ありがとう三交製靴。私の最後の注文は旧MG73、牛革一文字親子穴タイプラギッドシューズ。

様々な靴ブランドや靴屋が静かに表舞台から姿を消していく中で、最近こうした今まで表に出ることのなかった靴メーカーが少しずつ表に出てきています。

これらのメーカーは確かな技術と経験を持ちながらも、今まで表に出なかったこともあり、知名度がありません。また、莫大な広告費を投じることもないため(今その手法が有効かどうかは難しいところですが)、一般的にはなかなか知られることがありません。

東立製靴のオリジナルブランドでもあるショーンハイトは少し前からネットを中心に地味に評価は高かったようですが、私も昨年まで存在すら知ることがありませんでした。

最近、Google+のコミュニティでもこのショーンハイトを購入される方が増えてきています。履き心地や実際に日々履いていく中で変わっていく靴の表情を写真と共に知ることが出来るのは大変嬉しいものです。

そこで今回、改めてこのショーンハイトについて取り上げてみたいと思います。

ドイツ語で「美しさ」を表すブランド、ショーンハイト。

ショーンハイトについては、昨年5月にこのブログでも紹介しました。

[0797-201505] made in Japanの誇り。東立製靴が立ち上げた、ドイツ語で「美しさ」を表すブランド、ショーンハイトを考える。

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ブログをご覧頂いていた、いえもんさんから「ポスト三交製靴」の一つとして教えて頂いたのがきっかけです。いえもんさんからは購入1週間の時点でのレビューを頂きました。

[0798-201505] いえもんさんから頂いた、東立製靴ショーンハイト、購入1週間のレビュー。

[0799-201505] 東立製靴ショーンハイト、購入から1週間経ち、いえもんさんが気になった部分。

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このレビューは好評で、この後当ブログ経由でショーンハイトのオンラインショッピングサイトから買われた方が毎月何名もいらっしゃいました。買われた方はその後履き心地は如何でしょうか。

税込18,360円から購入出来るグッドイヤーウェルト製法の革靴。

ショーンハイトでは通常販売されているモデルは税込18,360円(ラバー底)から購入が可能です。(革底は税込21,600円から)

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探せばこの価格で他のメーカーでも探すことは可能です。例えば3月と9月であれば、先日ご紹介したリーガルの直営アウトレット店舗で開催される決算セールなどを上手く利用すれば良い靴を見つけることも出来るでしょう。

[革靴] 予算2万円以下。初めて革靴を買う人に私が薦める「革靴メーカー直営のアウトレット」、「セール時期に買わない」理由。

ただ、一般的に2万円弱になってくると本当に玉石混交です。長く履けることよりもファッション性やデザイン性「のみ」を重視させた靴でも2万円だと混ざってくるからです。

それらを見分けるのは難しい。そして、困るのは、例えばそうしたデザインものの履き捨てタイプとこの東立製靴製のショーンハイトを並べたとき、ブランドの知名度としては前者のほうが上回る(何かで聞いたことがある、そのブランドの服が好き、など)ことが多いことです。

ビジネス靴において陥りやすい一つのパターン。それが服などで聞いたことがあるメーカーやブランドであれば靴も素晴らしい、と思ってしまうことです(中には非常に良い靴を良い工場に発注している場合もありますが)

意外と見過ごされがちですが、女性ものも販売しています。

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なかなか触れられることが少ないのですが、女性ものも既製からカスタムオーダーまで幅広く注文が可能です。

常々感じてきたのは、女性ものの革靴に良いモノがなかなかない、と言うことです。

大抵底を接着して履き潰せば終わり、セールで投げ売られるタイプの靴が多く、まるで女性は靴を長く履く習慣がない、と思われているようでもあります。女性を馬鹿にしています。

確かに市場規模は小さいかもしれませんが、女性も長くお手入れしながら気に入った革靴を長く履き続けたい、という方は多くいます。この層にとって、選択肢が英国等の高級ブランドに多少しかそうした革靴が存在しない、というのは不幸だと思います。

ちなみに国内ではこのショーンハイトだけでなく、リーガルでもBTOシステムでカスタムオーダーが可能ですし、このブログでもよく取り上げる宮城興業の和創良靴でも可能です。

ただ、そうした情報がなかなか出回らないのが惜しいな、と思います。

レディース ボックスキップ NEW! G.T.M. SHOES STORE – 通販

ショーンハイト レディース G.T.M. SHOES STORE – 通販

ショーンハイトの入手方法。

現時点では時々行われるオーダー会を除けば、方法は2つに限られています。

公式オンラインショップ「G.T.M. SHOES STORE」

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一つが公式のオンラインショッピングサイト、フィッティングに不安は残りますが、どういったモデルがあり、価格がどの程度かを知る上でも便利です。

リペアやカスタムオーダー、更にある程度のケア用品等も販売しています。一度買われた方や、なかなか千葉までは行けない方はこちらになると思います。

G.T.M. SHOES STORE – 通販 – Yahoo!ショッピング

東立製靴に直接伺う。

もう一つがショーンハイトを製作している東立製靴に直接伺う場合。

こちらについてはこのブログではお馴染み、Shoe*さんがご自身のブログで詳しく書かれています。

Shoe*: Schoenheit SH111-4 Plain Toe Leather Sole

東京在住の僕は常磐線で南柏駅まで行き、そこからバス。
南柏駅の西口(栄えていない方?)から流山ぐりーんバスに乗って20分弱くらい。野々下4号公園下車で歩いて数分。このバスは土日30分おきなので行きも帰りもタイミングを合わせないと結構待たされる。後から気づいたけどいまは東京駅からJRで乗り換え無しで柏駅まで行ける。柏駅からバスのほうが東立製靴の近くのバス停(笹原)が使える。

今回は土曜日訪問なので本社はひっそりしていた。販売店舗というわけではないので、予め電話で予約して行くと良いかも。土日は人も少ないし、その中で仕事を進めているのだからこちらもある程度の時間を決めていくほうが良かったなと。僕は朝に何時までやっているかだけを確認して適当に訪問したのでその点反省。

なかなか千葉までは難しい方も多いとは思いますが、こちらがお勧めです。フィッティングを詰められるだけではなく、実際に作られている方々とお会いでき、相談できること、更に思わぬ靴に出会える可能性もある(ネットでは商品リストに並んでいる商品しか無いので)ためです。

コバ仕上げをお選び頂けます。ショーンハイトの底仕上げは、生地仕上げ・ブラック・ブラウンと、お好みの色をお選び頂けます。当工場の仕上げの工程で一足づつ手仕上げで染め上げいきます。アッパーが同じ素材でも、コバの仕上げにより風合いが違ってきます。*対面販売のみご対応しております。

東立製靴株式会社さんの投稿 2015年12月7日

こうした足もとを支えるツールとしての役割に徹した、日本らしい靴が好きです。

私は革靴が好きです。趣味と言っても良い。こんなブログを書いているくらいですから。

もちろん世の中には非常に素晴らしい靴がたくさんあります。そうした靴を愛用する方から見れば東立製靴のショーンハイトは「作り手の顔が見えないから惹かれない」と検討の対象にすらされない場合もあるかもしれません。それが本当の靴好きかどうかは別ですが。

今年もショーンハイトの売上の一部を「あしなが育英会」に寄付致しました。これからも東立製靴は、少しでも子供達の未来を応援していきたいと思います。Merry Christmas!東日本大震災・津波遺児への支援活動に対する寄付http://www.ashinaga.org/support/entry-374.html

東立製靴株式会社さんの投稿 2015年12月24日

世の多くの人にとっては、靴は生活の一部です。興味があろうがなかろうが毎日履かなければならないものです。ただ、いつも書いてきていますが、「歩く」という行為は非常に大切なものです。いい加減なフィッティングで適当な靴を履き続けると、足だけで無く腰や背中、更に首や頭まで、全てに影響が出ます。大げさではなく様々な障害の元になります。

だからこそ、予算は仕方ないとしても、靴に関してはある程度真剣に選んで欲しいのです。

必要充分を目指すビジネスパーソンにとっての一つの目安は「国産2万円前後」

そうした方にとっての一つの目安となるのが「国産2万円前後」だと思っています。

この価格を超えてくるとある程度安定してきます。長く履け、単なる表革などに限らず、中身、更に木型製作にもコストをかけられるようになる分、足へのフィット感が変わってきます。良いか悪いかは抜きにして、現在の大量生産による靴の製作と販売のおかげでそうした靴がこの価格帯(2万円前後)でも可能になりました。

全敷・半敷がお選び頂けます。ショーンハイトの中底は革素材を仕様しておりますので、通気性と吸湿性に優れています。敷革は標準で、中底の良さを活かすために半敷(写真中央)を使用しておりますが、オプションとして、クッション性を高めた全敷(同左)もお選び頂けます。

東立製靴株式会社さんの投稿 2016年1月5日

ショーンハイトは履かれている方の写真などを見る限りでは、分かりやすい色気や格好良さがあるブランドではありません。ただ、靴というのは本来目立たせては野暮なものです。全身で眺めたとき、靴だけが目立つようなものはそもそもビジネスにおいては避けた方が良い。

ショーンハイトは面白みはないかもしれません。けれど、履き込んでいくにつれて恐らく欠かせないパートナーになるのだろうな、と思います。何故なら、靴が好きな人たちがこの靴を履いてみて、その派手さはないけれどジンワリくる魅力をとても評価しているからです。

派手さはないが、まっとうな作りと安心出来る修理体制のある日本の靴。

ショーンハイトの魅力は、その修理体制にもあると思っています。何故なら元々リーガルの靴を作り続け、その修理の一部も請け負っているメーカーでもあるからです。
その実力については以前触れましたが、たとえ近所の簡単修理にいつも出している人であっても、メーカーの修理体制がしっかりしていることは安心に繋がります。

ショーンハイトはベーシックな形、まっとうな素材ときちんとした作り、修理対応の安心感などふつうのサラリーマンにとってありがたい要素がたくさんある。
残念なのはためし履きをしての入手が困難なこと。国産靴の多くはいつもこれに直面してしまう。ペルフェットしかり、RENDOしかり、大塚のM-5しかり。通販主体の場合はサイズ選びと交換の手続きが面倒だなと二の足を踏んでしまうし、交換コスト(手間と金額)が気になってしまう。靴って、一度フィッティングがわかれば次からは同ラストを通販で買うこともできる。でも、その一度目に到達するまでが大変。

ショーンハイトの最大のデメリットはここにある。ホームページを見ると三越で試着できそうな雰囲気だけれど、実際には置いていない。(僕は日本橋と銀座の三越に試着したくて行ったけれど、扱っていなかった。ホームページが紛らわしい。)
百貨店に卸したりするといろいろ制約があったり、この価格では提供できないなどの事情があるかもしれない。
スコッチグレインのオデッサやライトカーフあたりと比べてどうかという情報があったら結構通販でも売れそう。リーガルとの比較は流石に問題が出そうにしても、それ以外のブランドなら出してしまっても良さそうだけれど、そういうのは業界的にダメなのかな。

Shoe*: Schoenheit SH111-4 Plain Toe Leather Sole

Shoe*さんの記事が秀逸なので、その魅力のほとんどは語られてしまっているのですが、私も同意見です。ショーンハイトの惜しい点はこれが店頭でほとんど手に取ることが出来ない、ということです。

だからこそこの価格で出来ている部分もあるでしょう。また東立製靴自体、ショーンハイトだけでは経営が成り立たないであろうことは想像も出来ます。あくまで親メーカーからのコンスタントな大量発注がなければ厳しいでしょうし、それを考えると大々的に展開できないのも分かります。

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それを考えると、これから先も地味に足もとを支え続けるメーカーの一つという立場は変わらないのだと思いますが、それはそれで良いのかもしれません。マスを相手にすれば色々なコストがかかります。無駄に流行に即した変則的なデザイン靴も作らなければならなくなります。

東立製靴は先日廃業した三交製靴とは規模が全く違いますが、こうしたネットで靴に興味を持たれた方の間でジワリジワリと広がり、大きく取り上げられないくらいがもしかしたら最もバランス良く、また良い靴を作り続けられるラインなのかな、と思っています。

今年は東立製靴のショーンハイトを実際に伺って一足、買ってみたいな、と思っています。

G.T.M. SHOES STORE – 通販 – Yahoo!ショッピング

ドイツ語で「美しさ」を表すブランド、ショーンハイト。

税込18,360円から購入出来るグッドイヤーウェルト製法の革靴。

意外と見過ごされがちですが、女性ものも販売しています。

ショーンハイトの入手方法。

公式オンラインショップ「G.T.M. SHOES STORE」

東立製靴に直接伺う。

こうした足もとを支えるツールとしての役割に徹した、日本らしい靴が好きです。

必要充分を目指すビジネスパーソンにとっての一つの目安は「国産2万円前後」

派手さはないが、まっとうな作りと安心出来る修理体制のある日本の靴。

  • ドイツ語で「美しさ」を表すブランド、ショーンハイト。
  • 税込18,360円から購入出来るグッドイヤーウェルト製法の革靴。
  • 意外と見過ごされがちですが、女性ものも販売しています。
  • ショーンハイトの入手方法。
  • 公式オンラインショップ「G.T.M. SHOES STORE」
  • 東立製靴に直接伺う。
  • こうした足もとを支えるツールとしての役割に徹した、日本らしい靴が好きです。
  • 必要充分を目指すビジネスパーソンにとっての一つの目安は「国産2万円前後」
  • 派手さはないが、まっとうな作りと安心出来る修理体制のある日本の靴。