以前、購入された方のレビューを取り上げさせて頂いたこともある、東立製靴のオリジナルブランド「ショーンハイト」。販売がオンラインショップか特別販売会に限られるため、入手が若干しづらいことが欠点ではありますが、リーガルの靴の一部の生産を支えている実力あるメーカーだけあって、作りその他注目しているブランドです。
[0797-201505] made in Japanの誇り。東立製靴が立ち上げた、ドイツ語で「美しさ」を表すブランド、ショーンハイトを考える。
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マナック株式会社の抗菌・抗ウイルス剤「E-tak(イータック)」を靴の抗菌防臭加工として採用。
今日の東立製靴のFacebookページに出ていたのですが、
ショーンハイトの抗菌防臭加工が化学工業日報に掲載されました。6月の特別販売会の受注靴より採用している抗菌防臭加工「Etak(イータック)」。マナック株式会社の抗菌・抗ウイルス剤Etakの特集記事が2015年7月21日の化学工業日報 5…
Posted by 東立製靴株式会社 on 2015年7月20日
東立製靴のニュースリリースでは6月の時点でこの名前が出ていました。マナック株式会社のE-takは新型インフルエンザにも有効で、長期間、物体に固定化できるエトキシシラン系の消毒薬成分として2010年頃から広島大学大学院医歯薬学総合研究科 二川浩樹教授との間で共同開発されたもの。空気清浄機など様々な分野への採用が広がる中、今回の靴での採用に至ったようです。
マナック 抗菌・抗ウイルス剤の採用拡大 空気清浄器フィルターにも | 化学工業日報
マナック 抗菌・抗ウイルス剤の採用拡大 空気清浄器フィルターにも
マナックの抗菌・抗ウイルス剤「E―tak(イータック)」の採用が拡大している。同社では現在、機械メーカーと共同で同剤をフィルターに塗布した空気清浄器の商品化に取り組んでおり、10月にも中国でサンプル販売を開始する予定。また革靴の抗菌コーティング剤としても採用され、先月下旬から適用製品の販売が始まった。採用の拡大にともない生産能力を増強、東西での供給体制を整えた。事業規模は現在年間数千万円だが、さらなる用途開拓に努め、早期に億単位の事業へ育成していく。
人によっては切実な臭いの悩みにどれだけ効果を発揮するか。
靴の中の汗と臭いの問題が切実なことは私も大変分かります。特にこの時期と真冬の女性のロングブーツの時期ですね。お店にいた頃もこの相談はやはり多かったです。
最近時々TVCMで見かけるようになったEtak。
抗菌・抗ウイルス効果の高いコーティング剤で、その高い防臭効果はゴルフグローブにも活用されています。効果的な使用法について、提供元であるマナック株式会社の大阪営業所長佐伯様に、技術的な指導をして頂きました。
Etakは特に繊維との相性が良いそうで、靴の製造工程においても工夫次第でさらに効果を高めることができるそうです。
ゴルフグローブにも活用されているくらいですから、余程強力なコーティングなのでしょうが、私としてはこれを採用した靴を購入したから、これで臭いは安心、で終了してほしくないな、と思うのです。
もちろん体質や仕事の内容によっては足が常々強烈な臭いになってしまう方もいらっしゃると思います。ただ、それ以上に私はサイズが合わない靴を履いていることで勝手に自分の足を臭くさせてしまっている方があまりに多いことを強く伝えたい。などと力まなくてもここで散々書いていますが。
[0211-201405] 暑くなってきたので、革靴の中の汗とムレと不快について考えてみる。
[0525-201501] 「汗かきだから大きめのサイズで中敷き」なんて考えるから益々汗かくんです。靴選びでやってしまいがちな勘違い。
人は汗をかく、蒸れる、臭う、となると、靴を緩めに履けばいいと考える。
これ多いんです。
俺、汗っかきだからさ、大きめの靴履かないと。
靴の中が蒸れやすいので、なるべく中に余裕のある大きめのサイズが。
最近足が臭いので、少し緩めの靴を。
全部逆効果です。そういうことをしてるから汗かいて、蒸れて、臭いんです。
なので、せっかくE-takがこうした抗菌や防臭に効果の強い加工に向くのであれば、なるべく足にしっかりフィットさせて、その本領を発揮させてあげて欲しいと思います。ブカブカで履いている限り、何入れてもどんな加工しても無意味ですから。
本来は次から次へと新しい消臭効果の新素材やスプレー、中敷きを加えていけば解決する問題ではない。
先日、腰痛と椅子の選び方の際にご紹介した書籍ですが、「はじめに」の部分に、結構これに当てはまるな、と感じる文章がありましたので、引用します。
現代の医療は「差し引く」という謙虚な考え方が足りない気がする。症状を根本から改善し、再発を防止するには、何かを足す必要も、始める必要もない。患部にストレスを与えている要因を減らすか、止めればよいのである。
本来であれば足の臭いは食生活、食習慣もありますし、簡単に改善するものではないのですが、かと言って次から次へと新しい消臭効果の新素材やスプレー、中敷きを加えていけば解決する問題ではないんです。例えば中途半端な消臭効果の中敷きを入れるためにいつもより大きめのサイズの靴を選ぶくらいなら中敷き捨ててジャストサイズで靴を選んだほうがお金にも足にも良いです。
これ、別に今回のE-takが不要と言いたいわけではなく、せっかくこうした素晴らしい素材を加工できるわけですから、それを履く側が最大限に活かして欲しいと思うのです。
きっと、この素材も素晴らしいと思います。機能性素材の凄さは、私毎日愛用しているOutlastを採用した腹巻きで実感しています。真夏でも快適ですから。
臭わない靴がきっかけで足の悩みが一つでも少なくなれば嬉しいな、と思います。
なんか表面だけサラリと追うと恐らく東立製靴とマナックを叩いているだけの記事と誤解されそうな気がしますが、私としては全くそういう気持ちはなく、それだけ世の中には足の臭いに悩み、そしてこうした企業の隠れた努力が裏にあるんだな、というのを改めて感じたのが一番大きいです。
もし臭わない靴がきっかけで、少しでもストレスがなくなればそれは嬉しいことですし、余計な悩みが一つ減ります。ストレスがなくなれば益々臭わなくなってきます。ストレスも臭いには大きく影響しますから。
誰もが足のことを常に眉間にしわ寄せて悩み考える必要はないと思います。それよりもこうした新素材が出てくることで、足元が快適になるのであれば、それが一番です。気がついたら、足の臭いのコンプレックスがなくなる人も出てくるかもしれません。
そんな未来って、ちょっと嬉しいじゃないですか。
ということで、「9月末までのショーンハイト受注・出荷分については、修理靴、既製靴、受注靴すべて、Etak加工を、無料で加工」してくれるようですので、気になる方はこの機会に是非試してみてほしいなぁ、と思います。
私もどんな加工なのか、見てみたいし、ちょっと履いてみたいです。