先週のとんでもない台風2連発で初めて低気圧による頭痛に苦しめられました。もう何もする気が起きません。頭痛ってホント凄いですね。台風が過ぎて雨が止んだら途端に頭痛が収まりました。
そんな中、数日晴れた日が続いたものの、またこの週末は雨とのこと。けれど雨が降ろうが台風が幾つ来ようが浸水しようが、連絡がなければ基本的に通勤通学するのが日本人です。革靴にとってももしかしたら梅雨以来の厳しい日々になるかもしれません。
そんな秋雨前線到来のこの時期に一手間加えたい革靴のお手入れについて提案してみたいと思います。
合間の晴れた一日には是非酷使してしまった革靴を天日干ししましょう。
最近私がオススメしている天日干し。革を直射日光に当てるのは良くないのではないか、と思いがちですが、そもそも夏の暑い日差しの中、普通に一日革靴履いて歩き回っている訳で、それを言ったら外を歩けなくなってしまいます。
気をつけたいのはまだ充分に乾ききっていない革靴や革製品を乾かそうとして直射日光に当てること。
これは急速に革に含んだ水分が奪い取られてしまいますし、革にとっても負担が大きくなります。充分に表面は乾いた状態で。天日干しで何となく残ってしまった鬱陶しい湿気とともにスッキリさせてしまいましょう。
[0890-201507] 梅雨の合間の晴れた日に私がする革靴の簡単なケア。天日干しはカビ予防にもオススメです。
天日干しはカビにも有効です。靴、バッグなどの革製品や布団といったカビが生えやすい物は週に1回程度、天日干しをすることでカビの発生を予防することができます。
雨に濡れた後や天日干し後に保革に必要な油分を補うなら。
クリーム塗って出る艶はワックスの艶であって一時的、革の艶ではありません。革本来の艶を育てるには、日々のブラッシング、保革に必要なだけの油分と、丁寧な乾拭き。コレしかない
— ZinRyu (@Zin_Ryu) 2015, 8月 2
雨に濡れてしまった革靴。ダメージも大きい気がして、色々とクリームを足したくなってしまいます。その気持はとても大切です。既にご自身の中で確立したお手入れがあるのであれば、雨の昼下がりに部屋でのんびり靴のお手入れも良いものですが、もし何かこれからお手入れのために探したい、というのであれば、オススメしたいのがTAPIRのレーダーオイルです。
これ、即効性はないので(というか、結果を焦ると意外と面倒。)いまいち使いにくさが感じられるかもしれません。なにせ「オイル」です。下手に塗ってすぐにブラシしたり磨こうとしても、ベトつくんです。
ただ、これは汚れ落としにも有効なので、下手なクリーナーを日々多用するくらいなら、普段はブラシをこまめにかけて、ごくたまに保革と兼ねてこのオイル、という選択肢は非常に有力です。
このオイルは「焦らない」「じっくり待つ」ことの大切さと、念入りに、またこまめな「乾拭き」と「ブラシ」の大切さを教えてくれます。
この台風の時期にも安心して履いていた三交製靴ラギッドシューズ。もちろん防水靴ではありませんが、きちんとお手入れしているのであれば、非常に安心して履ける靴の一つです。
こちらに今回は他にクリーム等を加えずに、このレーダーオイルだけを先日加えてみました。(上の写真は既に補った後。)
もちろん補う前にはきちんとブラシで表面の目立つ汚れは落としました。また表面の水滴も拭きとっています。
TAPIR(タピール)の製品のコツは、結果を焦らず、使った後にじっくりと待つ時間を作る、ということです。一般的なケア用品以上に、「浸透させる時間」というものを意識させてくれるのがTAPIRです。
[0713-201503] 革がホッとして、自然な優しい笑顔が出てくるような感覚。型押し革の魅力をタピールで引き立たせてみる。
表面の汚れと水分を取り除いた後は、TAPIRを使った後には一晩くらい放置するくらいの気持ちが必要です。それくらいゆったり構えられるのであれば、TAPIRはしっかり期待に応えてくれます。
ここに挙げた写真は一晩置いた後に丁寧にブラシと乾拭きをしただけの状態です。今回久しぶりにこのオイルを使ってみよう、と思ったのですが、予想以上に応えてくれて驚きました。それが今回の文章を書こうと思ったきっかけです。
もちろん普段からブラシと乾拭きだけはマメにしましょう。
あとはいつもの定番。このブログの決めセリフのようなものですが。
「ブラシと乾拭き(磨き)はマメにしましょう」
靴を常に自分の目と意識の届く範囲(手元)に持ってくること。ブラシと乾拭きはその実際の効果以上に、持ち主の気持ちに大きな影響を与えてくれます。これが一番大切かな、といつも思っています。
靴のお手入れに関しては、既に記事数が50を超えてしまいました。もしお時間のある方はのんびりとつまみ読みして頂けると嬉しいな、と思います。→ 靴のお手入れ