気がつけば我が家には普段からよく使うワイヤレススピーカーが3台あります。それ以外にも10台近く。これ、ちょっとおかしい。余程のオーディオマニアかガジェット好きでもなければこんなことしません。そして、もしオーディオ好きなら、これだけ台数あるなら、もっと価格も高く、それなりに拘ったスピーカー類を買っている気もします。そうした点ではちょっと特殊。
これらはありがたいことに製品提供レビューの依頼を多く頂いているからなのですが、折角こうして手頃な価格のワイヤレススピーカーを色々と試せる環境にあるのですから、そうした中で気づいたここの価格帯のモノを選ぶ上でのコツのようなものも挙げていけたら良いなぁ、と最近感じています。
今回はアロマディフューザーはじめ、様々なジャンルで意外とかゆいところに手が届く製品展開をされているAnypro社より、IP67(防塵等級6級、防水等級7級)のワイヤレススピーカーのレビュー依頼を頂きました。
スピーカーといえば大切な音に関しては、過度に残念な音出ないかぎりは敢えて触れることはないのですが、今回は個人的にも大変満足。更に、同価格帯のスピーカーにおいては頭一つ抜け出ている魅力を持っていると思います。その理由と合わせてレビューしてみたいと思います。
Anypro ポータブル Bluetooth スピーカー IP67防塵&防水認証 【全音域が自然のバランスで長時間持続再生】 低音強化 内蔵高質マイク搭載 NFC、Siri対応 デュアルドライバー臨場感 HFD-895
今回提供いただいた製品はこちら。
世の中にはワイヤレススピーカーは多々あり、更にIP67防塵・防水も決して珍しいものではなくなってきました。実際に私自身も防塵・防水といったスピーカーは既に幾つか所有しています。ただ、その中でも今回のこのスピーカーは頭一つ抜け出ているな、と感じる点が幾つかありましたので、挙げてみたいと思います。
IP67(防塵等級6級・防水等級7級)ながら、外観はそれ程アウトドアっぽくない印象。
付属品等については、一般的なこの価格帯のワイヤレススピーカーと大きく違いはありません。
説明書やレビューお願いのカード、充電用のMicroUSBケーブルとカラビナ。この文章を書くにあたって改めて確認するまでもなく、既にスラスラと思い浮かぶ定番のセットです。
防塵防水性能はIP67。これは防塵等級6級、防水等級7級になります。防水等級7級は「防侵形:30分間水深1mの条件で水没しても内部に浸水しない」ということで、一般的な用途においてはほぼ安心して使える設計です。私の手元のモデルの中ではOMAKER社のM5が同じ。
OMAKER M5は現在我が家では妻のお風呂スピーカーとして大活躍中ですが、同じ等級ながら今回のAnyproのスピーカーは(配色が落ち着いているためか)そこまでアウトドア的雰囲気が濃くはありません。
水が侵入しないように端子部分はラバーキャップで覆われています。
キャップ部分を開けると、端子が並んでいますが、他のスピーカーと比べて特殊なものは(MicroSDスロットは一部でありますが)、通常のUSB端子があるということ。
このスピーカー、4400mAhのリチウム充電池を内蔵していて、簡易のモバイルバッテリー代わりとしても使えるようになっています。これは面白い発想。重さと大きさがそこそこありますので、モバイルバッテリーメインとして持ち歩くのは少々難しいですが、普段からワイヤレススピーカーとして持ち歩くのであれば、イザという時に充電が出来るのは便利だな、と思います。
私がこのスピーカーで気に入った点:1.操作ボタンが独立している。
冒頭でも触れましたが、現在ワイヤレススピーカー市場はある程度飽和状態になってきているかな、と感じています。出力量や防塵防水などの機能面などのスペックを前面に押し出しても、実際には似たような商品は多々あります。
また、音が良い、デザインが良い、というのは感覚と好みの部分。特に音は実際に聴いてみないと分かりませんし、まして多少音を出した程度で良いか、気にいるか、なんて分かるはずもありません。
にも関わらず、私がなぜこのスピーカーを「頭一つ抜け出ている」と書いたのか。それは、非常に単純なことながら、意外と忘れられがちな、操作ボタンの使い勝手が良好だという点があるからです。
このスピーカー、各種ボタンがそれぞれ独立しているのです。えっ?それだけ?と思われた方もいると思いますが、この価格帯のスピーカー(及びワイヤレスイヤホンも同じですが)の場合、音量と曲送り、曲戻しが同じボタンで、長押しか1回押しかで区別されることが多いのです。
先日取り上げたQtopが取り扱うRoyaler Wireless Speaker。10W x2のデュアルドライバーで音も気に入っているのですが、こちらも曲送り、曲戻しは右側の音量ボタンの長押しです。
先ほど挙げたOMAKERのM5。防塵防水を考えるとこちらが競合モデルになりそうですが、惜しいことに同じく音量ボタンと曲送り、曲戻しボタンが併用。
なぜ併用が困るかといえば、音量を上げよう(下げよう)と思ったのに、次の曲になってしまったり、その逆で、次の曲を聴こうと思ったらボリュームが上がってしまう、ということが良くあるのです。これが意外と小さなストレスに繋がります。ボタンが増えるとデザイン上シンプルでは無くなりますが、使い勝手に影響するのであれば、むしろこうして綺麗にボタンを並べてくれたほうが使いやすいし好印象です。
また、写真では分かりにくいのですが、この各種操作ボタンは手を近づけるとそれぞれ光ります。暗いところでも操作を間違えることがありません。かゆいところに手が届く、こうした使い勝手の良さは、大きな魅力だと思っています。
私がこのスピーカーで気に入った点:2.電源ONとOFFの時の音量が小さい。
これまたマニアックな点かもしれませんが、これまで当ブログでも数々のワイヤレススピーカーを使ってきて感じた個人的な重要事項。音の好みは勿論最優先事項だと思いますが、ネットでスピーカーを買う際に、レビューなどを参考にされるのであれば是非こうした点もチェックして欲しいな、と感じる大切な点です。
どういうことかというと、この価格帯のワイヤレススピーカー、外装は異なれど、中の操作系等はだいたい似通っています。そして、共通して困る点が、電源ONやOFF、更にペアリングやモード切り替え時のナビ音声の音量が無駄に大きいのです。
静かな夜に音楽を聴こうと電源を入れる。→「Power On !!」・・一瞬ドキッとする・・「Connected !!」我が家においては妻が結構音(音楽ではなく)にうるさいので、よく「うるさい」と文句を言われます。正直雑音です。
この辺り、中国製ということもあり、あの広大な中国大陸において、広大な家や平原で少し離れたところでもPower Onが分かるように敢えてボリューム5割増にしているのかもしれませんが、狭い日本のアパート&マンション暮らしには非常に耳障りで、ご近所にご迷惑をおかけしないか心配です(少し大げさ)
その点、今回のAnypro社製のスピーカーは素晴らしい。電源ONとOFFの音量が大変小さく、更に音声ではなく音。この音が意外と可愛くて、全く気になりません。もうこれだけで好感度急上昇です。
ただ、唯一残念なことは、ペアリングモードだけ何故か音声で、定番のそれなりに大きい音量だということです。なぜここに手を抜いた・・そりゃペアリングされたかどうかは大切だけれど、きちんとライトも点灯するんだから、音量上げる必要ないと思うのですが。
かなり低音も出ていて、嫌らしくなく、個人的には持っているスピーカーの中で一番好みの音です。
ということで、気に入った点を2つ挙げましたが、ここまで音については触れませんでした。実際に音はどうなのでしょうか。好みがあると思うので、過度に残念な音出ないかぎりは敢えて触れることが少ないのですが、今回のこのスピーカー、5W x2の出力ながら、前述の10W x2のRoyalerの音と同等か、低音に関してはそれ以上に個人的には気に入りました。
これ、良いよ。無駄に低音だけ強調させているわけではなく、けれど置いている机などが少しビリビリ震えるほどに低音が出ています。それが嫌らしくない。いいなぁ、これ。
ということは、それだけ低音が出てしまうと、狭い我が家のお風呂で夜に響かせると、近隣のご家庭にご迷惑をおかけしそうなので、お風呂スピーカーは引き続きOMAKER社のM5でいきたいと思います。お風呂で音楽聴くの妻だけだし。
大変気に入っている今回のこのスピーカー。緊急用のモバイルバッテリー代わりにもなりますし、小旅行や短期出張時の宿泊先で使うのにも良さそうです。うん、オススメです。