[0545-201501] 米原万里「オリガ・モリソヴナの反語法」は知的好奇心を色々な方面へ広げてくれる。

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[0545-201501] 米原万里「オリガ・モリソヴナの反語法」は知的好奇心を色々な方面へ広げてくれる。

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ようやく半分くらいまで進みました。時間を作っては読み進めているのですが、なかなかにボリュームがありまして。

もう、本当に面白いです。知的好奇心をどんどん刺激してくれる。1960年当時の情勢なんて私は多少本でかじった程度でほとんど分かっていないにも関わらず、そんな私でさえ夢中にさせてくれる作品です。
これがまた背景の知識があれば更に楽しめるのだろうな、と思いつつ、何度も読む度に新たな発見があるのだろうと楽しみにしています。

[0534-201501] 米原万里「オリガ・モリソヴナの反語法」(集英社文庫)を読み始めたら止まらなくなった。

物語は主人公志摩がプラハのソビエト学校に入学した1960年代と1990年代を行きつ戻りつしながら。

当時の情勢を交えつつ、時として1930年代の激動の東欧+ソ連に飛ぶわけです。資料を、当時の話を聞きながら、どんどん進んでいく中で、謎が次々に生まれては解けていく。

もう、歴史ミステリーです。でありながら、決して堅苦しくなく、どんどん読み進めていける読みやすさ。

とともに、色々なことが出てくるわけです。志摩はダンス教師であったオリガ・モリソヴナの影響を受けてダンサーを志すわけで、ダンス、バレエ方面の話も出てきます。それがまた興味深い。

読み進んでいきたいのだけれど、立ち止まってじっくり味わいたい。

折角の知的好奇心をくすぐる話が散りばめられているわけです。例えばこちら。

「シーマチカ、ボリショイはもうダメよ、ダメ。めぼしい連中は皆外国に出稼ぎに行ってしまったし、残った人たちも金の亡者。芸は荒れすさんじゃって、行くのは、時間の無駄どころか、不快な思いをするだけ。あそこには、もう外人観光客とおのぼりさんしかいかないことになってるの」

これは1990年代の話。舞台の一つにボリショイが出てくるわけですが。ボリショイと言えば恥ずかしながら名前だけはよく聞くものの、私の今までの興味はそこで止まっているわけです。

恐らくボリショイについてガイドブックやその他で目にしたとしても、今までならそこでストップ、読んでもなる程と思って、恐らく忘れてしまう程度です。

ボリショイ劇場 – Wikipedia

ボリショイ・バレエに渦巻く陰謀の恐怖 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

けれど、小説の中でその空気とともに出てくると、もう気になって仕方がない。ボリショイについて知りたくなる。とともに、「もうダメ」じゃなかった頃のボリショイを見てみたくなる。

けれど、私はボリショイ・バレエについては全くの無知です。何が素晴らしいのか、何から入って良いのか全く分からなくなる。けれど、きっととても奥が深い世界。ハマったら抜け出せなくなるくらいの。

強制収容所の話が出てくれば。

オリガ・モリソヴナが突然、鍵盤の上の指の動きを止めて、声を荒げた。
「アルジェリアよ、間違いない。あの男はアルジェリアにいた」
そうだ。確かにオリガ・モリソヴナはそんなことを言った。アルジェリアなんて、あまりにも突飛で、志摩は自分のロシア語の聞き取りが間違ったのかと思ったほどだ。

例えば「カザフスタンのアルジェリア」。これだけだと今までならスルーです。何が何だかさっぱりです。興味も起きない。
けれど、このカザフスタンのアルジェリア(内務人民委員部直轄の在アクモラ・祖国に対する裏切り者の妻たちの収容所のイニシャルをとって通称アルジェリア)がこの小説では大きな舞台になる訳です。

となると、調べてみたくなる。何が起こったのか、どういうところなのか。

ALZHIR memorial, Kazakhstan – Dark Tourism – the guide to dark & weird places around the world

もう知的好奇心刺激されっぱなしです。ワクワクする文化的、芸術的なテーマから、気分が沈み、一言では表せない、頭の中をぐちゃぐちゃにされるような歴史的な話まで。

これを単なる小説、フィクションとして楽しむか、知的好奇心を満たす別のものと捉えるか。

もちろんどっちも正解なのですが、一回さらっと読んで楽しいミステリーだった、じゃあまりに勿体ないと思うのです。

いまさらっと二つだけ取り上げましたが、これすらかなり端折った上で、しかも私はまだ半分読んだか読んでいないか程度なわけです。

これからさらにどういう展開が待っているのか。

私の場合は妻の関係でウクライナだベラルーシだ、といった感じで多少は興味と聞いたことはあっても、それと自分の知的好奇心がなかなか結びつかなかったりします。

[0312-201408] 妻がチェルノブイリに関わりながら、ほとんど旧ソ連の国々について知らなかった私が最初に読み始めた本を挙げてみる。

もう、ロシア語までやりたくなってきてしまいましたよ、困ったもんです。

とりあえず、嘘つきアーニャは再読決定です。

プラハではないのだけれど、関連してこの辺りも以前から読みたいリストに入っています。

物語は主人公志摩がプラハのソビエト学校に入学した1960年代と1990年代を行きつ戻りつしながら。

読み進んでいきたいのだけれど、立ち止まってじっくり味わいたい。

強制収容所の話が出てくれば。

これを単なる小説、フィクションとして楽しむか、知的好奇心を満たす別のものと捉えるか。

物語は主人公志摩がプラハのソビエト学校に入学した1960年代と1990年代を行きつ戻りつしながら。

読み進んでいきたいのだけれど、立ち止まってじっくり味わいたい。

強制収容所の話が出てくれば。

これを単なる小説、フィクションとして楽しむか、知的好奇心を満たす別のものと捉えるか。

  • 物語は主人公志摩がプラハのソビエト学校に入学した1960年代と1990年代を行きつ戻りつしながら。
  • 読み進んでいきたいのだけれど、立ち止まってじっくり味わいたい。
  • 強制収容所の話が出てくれば。
  • これを単なる小説、フィクションとして楽しむか、知的好奇心を満たす別のものと捉えるか。
  • 物語は主人公志摩がプラハのソビエト学校に入学した1960年代と1990年代を行きつ戻りつしながら。
  • 読み進んでいきたいのだけれど、立ち止まってじっくり味わいたい。
  • 強制収容所の話が出てくれば。
  • これを単なる小説、フィクションとして楽しむか、知的好奇心を満たす別のものと捉えるか。