[0465-201412] 中山康樹「超ジャズ入門」は、ジャズに限らず本選びや物選びにも通ずる、何かを身につける時の極意だと思います。

[0465-201412] 中山康樹「超ジャズ入門」は、ジャズに限らず本選びや物選びにも通ずる、何かを身につける時の極意だと思います。

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何かにつけて「マイルスを聴け!」とうるさい人です。私大好きです。

10年以上前、まったく関係ないきっかけでこの本に出会った。

この本に出会ったのはまだ大学の頃ですので、ホントこの本が出た2001年当時だったと思います。たまたま本屋で見つけたんだと思います。
ちょうど「超」整理法と「超」整理手帳にハマった頃ですね。今に至る全てのきっかけです。

「ジャズはこわい」をこれほどうまく表した本は無いと思います。好き嫌いはハッキリ分かれると思います。
ただ、最近になって改めて思うのですが、この本に書かれていることはジャズに限らず、趣味として何かのモノにハマる時のモノ選びやモノとの対峙の仕方の極意を表しているように思えてなりません。
一つの道でそれなりに極めた方には軸の部分で相通じる部分というのがあるのかもしれません。
勿論私はまだ何も極めてはいませんが、これは例えば本というものと向き合う時にもとても有効な手段だと思うのです。

例えば一生の内で出会って読める本の数ってたいしたことない。

最近、本屋に行くたびに思うんです。これだけ出版不況だと言われていても、毎日果たしてどれくらいの新刊が出続けているんでしょうか。
そして、国会図書館に行くたびに思うんです。この中の資料は、今日もますます増え続けていくんだろうな。

そんな中で、私たちが一生の中で出会える本というのは、果たして何冊になるんでしょうか。

例えば、私は今36歳ですが、これから86歳まで50年間、本を読み続けたとします。私のスピードだと、月2冊から3冊でしょうか。意外と少ないです。
となると、1年で24~36冊。10年で360冊。50年で1800冊です。これ、多いように見えますが、本屋で目の前の棚に並んでいる本、何冊あると思いますか?

そう思うと、私が一生の中で出会える本って、大した数にもならないんです。

もちろんハズレもある、いや、ハズレのほうが圧倒的に多いかもしれません。

そんな本をそれぞれ1回ずつしか読まなかったとして1800冊ですよ。ショボいもんです。

量も大切だけれど、それ以前にどれだけ身についているのか

ところで、音楽を聴く、あるいは読書をするといったことは、イメージとしては気楽で疲れない「遊び」の一種と思われがちですが、しかし、そこで表現されていることを「本気」で読み取ろうとした場合、これほど疲労感をともなうものはありません。

もちろん、その疲労感もまた快感につながるわけですが、最後の一音まで聴いたCD、最後の一語まで読んだ本が期待以下だった場合、その疲労感は決して快感に変わることなく、そのままからだの底に残ります。

それを解消するために、また新たなCDを聴き、本を読むわけですが、ぼく個人は、音楽を「聴く」ということは、それほど「真剣」で「疲れる」ことだというふうに捉えています。

次から次へと読んでいって、この36年間で出会った本の中で、果たして血肉になった、私の考え方に何らかの影響を及ぼした本って何冊あるでしょうか。

中には読んでいる時にはなるほど、と思っていても、それっきりですっかり忘れてしまった素晴らしい本もあったと思います。

あまりに勿体ない。量を求めるあまり、ほとんど身についていないかもしれません。

これだけ情報や知識や本が溢れていると、幾らでも読める、得られると思っているけれど、実際には大した量じゃないんですね。

そのかわりというわけではありませんが、仕事であれプライヴェートであれ、聴こうと決めたときは、かなり真剣に聴きます。「真剣に」というのは、その音楽の本質的なものが「からだのなかに入った」と実感できるまで、ということです。

そうして「からだのなかに入った」音楽がほんとうにすばらしいものであれば、今度はそれを、あくまでもイメージというか錯覚ではありますが、自分の血液として体内に流れることが実感できるようになるまで、何度も何度もくりかえし聴きます。

こうして体内に取り込んだ音楽は、細部はともかくとして、ほぼ絶対といっていいほど、からだの外に逃げていくことはありません。忘れることもありません。

読書に置き換えれば、精読か多読か、といった議論は平行線を辿りますが、そもそもそれ以前に量も質もたいしたことないのが一般的かもしれません。
読書が趣味にでもならない限り、いや、趣味であったとしても、なかなか血肉に変わるところまで読み込んだ本というものは少ないと思います。

本でもジャズでも、その他の趣味や生活に至るまで共通すること。

聴き飽きたもの、もうさんざん聴いたもの、やっぱりつかんでしまった「ハズレ」、最初は好きだったけれどいまはなんだかなあというもの、そういったCDを処分し、また新たな100枚をめざす、これがジャズを「集める」、そしてジャズを「聴く」最良の方法だと思います。

いいかえれば、真理とは、こういうことです。

100枚というのはCDの場合かもしれませんが、本でも似たような数かもしれませんね。靴は、、100足持っているのは大変ですが。例えそれだけの予算があったとしても。
靴で100足を一度に保有するというのは、私としてはお薦めは出来ませんが、履き潰している方なら毎年2足で50年で100足です。

ちなみに前回触れた、私がカメラに興味を持ってからお世話になっているstudio9でも、自分に写真のセンスがない、と悩んだ時に是非読んで欲しい、気をつけることが出来れば素敵な写真が撮れる3つのポイントを挙げられています。
その中で出ているのが、自分の写真を50枚、自分の好きな、他人の撮った写真を50枚、合計100枚集める、ということを薦められています。

絶対上達したい!写真が上手くなりたい時に試すと良い3つのこと。 | studio9

これはもともとフォトグラファーの黒川隆広さんが「美しい写真ライティング」という本のコラムで語られていたことだそうですが、どの世界でもまずは100枚選んでみることの大切さというのは変わらないのかもしれません。

絞り、ある程度割り切った上で、それを徹底的に繰り返すことの大切さ。

一生で出会える数が少ない以上、幾らでも聴ける、読める、と思うのではなく、ある程度の割り切りが必要だと思います。
そんな中で、CDであれ、本であれ、月2枚(2冊)と絞り、それを徹底的に聴き込む、読み込む。
本であれば読書ノートを取ることを薦める方も結構いらっしゃいます。それくらいパワーを使う行為だと思います。

たとえ一日にCDを何十枚、何百枚と買えるような身分の人であっても、本書では、ひと月に最低二枚、最高五枚と規定します。ジャズ以外のCDは、カウント外です。
というのも、二枚以下では少なすぎる、五枚以上では多すぎて結局は聴かない(聴けない)ことになるのが目にみえているからです。
これを一年間、つづけます。
雨の日もあるでしょう、嵐の夜だってあります、台風も、日本には三回しかこなかったとしても、あなたのところだけ三○回くらいくるかもしれません。
「なんでカスばっかりつかむのかなぁ」と、自分のことがいやになって眠れないこともあるでしょう。
でも一年間、つづけてください。

その結果見えてくるものがあるんですね。本であれば、そうして徹底的に読み込んだものは、実際に生きてくる。

なかなかストイックな読書術ではありますが、この「超ジャズ入門」と通ずる部分が多くあると思います。

誰でも最初の一歩は大変。

さて、いまあなたの目の前には、きのうまであなたの生活空間にカゲもカタチもなかった、ジャズのCDが二枚、あります。
さあ、聴いてください。
そんなこわい顔して真剣にならなくてもいいです。
ー約二時間経過。
どうです、つまらんでしょ。
長いだけでしょ。
これのどこをどう聴けというのかと、気の短い人なら怒りさえ覚えるでしょう。

最初の一歩が一番パワーが要るのはCDや本に限りませんが、ジャズは確かにつまらない。初めて1枚最後まで寝ずに聴けた時には、部屋で一人感動しました。
そのジャズにではなくて、寝なかった自分に対して。

あほですね。相当この本に当時ハマっていたんだと思いますが、しっかりその通りにやってみたんです。

それはクラシックでも同じで、第九も最初は寝ました。けれど、ここ数年、毎年楽しみで仕方がないんです。

[0454-201412] 年末のN響の第九を聴くと、BOSE Wave Music SystemでCDを聴きたくなる。今年は更にWave Sound Touch Music Systemが欲しくなりました。

ちなみにこうした聴く、という楽しみを実践するにあたって、環境から入るのもとても大切です。私が盛んにWave music system IIIを買い換えたり、Wave SoundTouch music systemを今欲しいと思っているのも、この辺りの影響が大きいです。

身銭を切ることの大切さ。

CDを毎月二枚ずつ買って聴いていく中で、レンタルしたほうがお金もかからず良いのでは無いか、という意見もあると思うのです。

だめです。
音楽にかぎらず、「自分のお金」で手に入れないかぎり、それは「自分のもの」になりません。
もちろん、そうして買ったものが「トホホ」で失望することもあるでしょう。感動することも怒りに震えることもあるでしょう。
しかし「音楽を聴く」ということは、そういったもろもろを「自分のお金」で体験するということでもあります。

ついつい最短ルートを通りたくなってしまうのですが、自分の趣味で最初から楽しようと思ってどうするんでしょう。
何買ったって、一生ものだと思ったって、数年も経てば飽きて無駄な買い物だった、と思うものがどんどん出てきてしまうんです。

[0224-201406] 一生もので買っても一生ものにはならないと思う。

今回、改めて読み返したくなり、何処に行ったのか見つからなかったので改めて買ってきてしまいました。
そして、読み直しながら、初めて読んだ10年以上前とはまた違った味わい深さがあると感じました。
また、ジャズが聴きたくなりました。結局クラシックも、ジャズも、私の中で、聴きたいと思う時にはこの本がベースになっているんですね。
当時何度も読み直しましたから。これもまた、CDとは違った意味で血肉になっているのかもしれません。

ということで、興味を持たれた方は、この記事の引用だけで満足して知った気にならず、自腹で買ってください。
エッセンスなんて人それぞれ感じるところは違いますし、そんな中で読まれたあなたの感覚でこの本を血肉に出来ると思います。

それだけの内容は詰まっていると思います。マイルスマイルスうるさい、癖のあるおじさんですが。

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「アカウントを持って街へ出よう Chromebookとの365日」

続いて、「Chromebook」に関する文章を一冊の本にまとめました。

Chromebookはまだまだ日本では馴染みが薄いですが、Googleが開発したOSであるChrome OSを搭載したPCです。

海外では特に米国の教育市場を中心に急速にシェアを伸ばしてきています。日本ではAppleやMicrosoftが教育市場向けのモデルを出すと、一般的に「iPad対抗」「Surface対抗」といった感じで一騎打ちのようなイメージを持たれがちですが、実際には海外では低価格で半分以上のシェアを獲得している「Chromebook(Google)対抗」を想定した三つ巴の状態となっています。

本書ではこのOSの特長でもあり魅力でもある、

Googleアカウントのみでどこでも身軽に移動、作業が出来るスタイルの提案であり、Chromebookはあくまでそれを実現するための仮の入れ物の内の一つ

という点をベースに、私が感じる魅力について暑苦しく書き綴っています。

「それぞれの365日 Chromebook会報誌」

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