クソ暑いですよね。
ってここ最近、この手の話題になる度に毎回同じような冒頭になってる気がするので、今回はサステナブルとか環境問題について感じていることは省いて本題に入ります。
先日、Gaston LugaとGlacialが限定コラボで出したボトル&ボトルホルダー。
その後あっさり売り切れてしまったようで、気に入ったので妻の分も追加で購入しようと思っていた私は無念な想いで一杯なのですが、このボトルを購入したことで、改めてマイボトルに興味を持ちました。
最近とんでもなく暑いので、その度に出先でペットボトルとか買ってしまうのですが、マイボトルにして自宅から麦茶とか持ち出せば(保冷だし)色々良いんじゃないか、と思ったんです。
で、そんなタイミングで、先日、日本エイサーの新製品の発表会に参加させて頂きました。
この発表会の招待状で、日本初の給水アプリである「mymizu」というサービス、というか活動があることを知りました(共同代表か何かの方がトークで登壇されて、海洋プラスチックとペットボトル問題について話されてた)。
別に狙っていたわけではないのですが、凄いタイミングではないですか。
ということで、折角発表会に参加して文章にまとめるなら、せめて最低限の知識は仕入れておきたいし、自分自身もちょうど手に入れたばかりのマイボトルで「mymizu」アプリ使って給水生活送りたいな、と思ったんです。
家から麦茶持ち歩いても良いんですが、途中で飲み終えちゃうかもしれませんし、その都度ペットボトル買い足さずに給水ポイントで給水出来たら、そんなスタイルもなかなか良いんじゃないかなぁ、と思いまして。
で、早速「mymizu」アプリを入れて登録しました。
ということで、既にmymizu給水生活送れてる私をご報告出来るかなぁ、と思っていたんですが、現時点での私、こんな感じです。
一度も給水出来てないんです。
で、結局マイボトルには自宅で入れた麦茶を入れて持ち歩いて、飲み終わると空のまま持ち帰るパターンになってしまっています。悔しい。
ということで、何故せっかく意識が高まっている状態にもかかわらず、私が未だに給水が出来ていないのか、という点について触れたいと思います。
ただ、誤解して欲しくないのは、私はこの「mymizu」という活動(アプリ)自体は使い方によっては非常に夢があるし、その目的自体にもとても共感しているのです。
実際、前述の発表会でのトークも非常に勉強になりましたし、改めて色々調べてみたいと思ったくらいです(だから使おうと思った)。
だから、引き続き使い続けていこうと思いますし、何とか給水回数を増やしたいと思っています。
ただ、そこに至る「道のりの険しさ」みたいなものも、こうした高尚な目的を持ったサービスにはどうしてもついて回るんだろうな、と感じたので、今回はそれに触れたい、ということです。
で、何故給水出来ていないか、というと、まずは私の先日のツイートから。
ちなみにこの日のために、事前にMymizuアプリを入れて当日はマイボトルを準備していた私ですが、会場に一番近い給水スポットが
「高橋是清翁記念公園内噴水」
だったのは少し寂しかったです(登録されてる給水スポット少ないんですよね。) pic.twitter.com/2N3a0TKVyl
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) August 3, 2022
まず最初の難関。それが、
「都内でも給水スポット自体を探すのがなかなか難しい」
んです。例えば、今日午前中に渋谷まで出たんですが、
こうして見ると案外多そうに見えるかもしれませんが、一応渋谷です。
しかもこの地図の範囲だと上は千代田線の代々木公園駅〜明治神宮前(原宿)駅まで、左は井の頭線の神泉駅まで、下は東横線の代官山駅までの範囲です。かなり広い。歩くとそこそこ距離あるよ。
一応マップ上だとポイントたくさんあるように見えるかもしれませんが、このグレーのマークは違うんですよ。単なるランドマーク的なカフェや美術館、お店などなので、給水スポットというわけではなく、給水スポットになるのはオレンジのマークです。
これ、ちょっと街歩いていて「給水したいな」と思っても、渋谷だと現在地からそこそこ地図を頼りに歩きまわらないといけません。猛暑の中だとそれだけで熱中症になりそうです。
しかも、この給水スポットなんですが、悩ましい点が幾つかあって、まず一つ目が先ほどのツイートにもあるように、
公園の水飲み場(水道)も結構含まれてるんです。
いや、確かに給水スポットですし、「東京都の水道水は美味しいんです!」って以前東京都水道局の方があるトークイベントで仰ってたんですが、わざわざこの地図頼りに歩いて行って公園で水道水を補給するのでも十分なら、その前に近くの商業施設(ビル等)に入れば、普通に水道水給水出来そうな気もするんですね。
そして次の悩み。それが、
お店をディスりたい訳では全くないので(実際多くの給水スポットがこのパターンですし)モザイクにさせて頂きますが、「給水方法」が「スタッフにお尋ねください」というお店が多いんです。
一応mymizuに登録されているお店って、無料で給水出来るスポット、ということではあるんですが、一度も訪れたことのない、どういう雰囲気か分からないカフェやお店に入っていって、店員さんに「すみません、水が欲しいんですが・・」って給水方法を訊くのってかなり勇気が要りませんか?
そのお店がmymizu自体非常に積極的に推進していて、実際に利用する人も多くて、全スタッフが把握していて、マイボトルがチラッと見えた人が店内に入ってきたら笑顔で「給水ですね。暑い中お疲れさまです。いま冷たいお水入れますね。」とまではする必要はありませんが、それなりに普通に対応してくれるかどうか、って全く分からない訳です。
もしかしたらスタッフが新人さんだったりして「えっ?」って怪訝な顔されて「いや、水は無いだろ、普通に注文しろよ」って思われたらどうしよう、とか。
いや、単に私が考えすぎなだけかもしれませんが、カフェ入って「注文はしません。タダで水ください。」は私には言う勇気がありません。
多分思い悩んで普通にアイスカフェオレとか頼んじゃう。
で、この「スタッフにお尋ねください」パターンが多いんですが、その中でようやく見つけました。
「給水スポットでご自由に給水してください」。
これなら私でも給水出来そうです。ただ、それでも何か遠慮してしまいそう。
だって、例えばこのお店、私普段だったら行かない(まったく興味のジャンルが違う)お店だからです。
まったく興味のないジャンルのお店に入って、キョロキョロと給水スポットを探して、流石に無言で水入れ始めるのはどうかと思うので、多分ひと言「すみません、給水スポットだと知ったんですが、給水しても良いですか?」って店員さんに訊くと思うんですね。
で、ただお水頂くだけじゃ申し訳ないので、一応社交辞令的にお店の商品眺める風を装うかもしれない。
ごめんなさい、何か思い切りコミュニケーション苦手なおっさんになってますが、知らないお店に入る(しかも全く別目的で)のって、結構尻込みしてしまう人間です。
例えるなら、このmymizuは給水スポットですが、「トイレが無料で借りれるスポット」で同じサービスがあったとして、道行く途中で急にポンポンペインでお腹下しちゃって危険になったとき、多分そんな考えてる余裕無いかもしれませんが、近くに「トイレスポット」のお店があっても「すいません!お手洗い貸して下さいぃい!」って言えない気がする。でもそれじゃ色々大惨事になっちゃうか。
ということで、結局この10日ほど、毎日マイボトルは持ち歩いてはいるものの、結局家から持ち出した麦茶で終わっています。
ちなみに渋谷でこの感じなんですが、地元だと近場で小学校の横の水飲み場と、少し歩いたところにある個人経営の小さなアパレルのお店(私とは傾向が違う)と、あとは駅の反対側に数カ所あっただけでした。(一応都内ではそれなりに若者に人気の街のはずです)
やっぱり賛同するのって比較的意識が高いお店の方が多いのか、そういうお洒落な感じか、もしくはそういう環境意識の高い商品を販売している小さなお店が多い印象でした。
まぁマクドナルドが給水スポットで「スタッフにお尋ねください」って言われても、私たぶんお店入ったら給水するより何か注文する誘惑に駆られる気もします。
これに関しては、先ほど触れた「そこに至る「道のりの険しさ」みたいなもの」という部分があるかな、と思いました。
どういう意味かというと、このmymizuも基本的には給水スポットが登録制なんです。
お店側や、そのお店のお客さんが「このお店でも給水して欲しいな。ね、店長さん、ここも給水スポットにしようよ。」みたいな話になって、そこでmymizuアプリから自分でお店を登録してマップに掲載されるような形です。
なので、まずは給水スポットもそうなんですが、このmymizuというサービスがそれなりにキャズムを超えないといけないんです。
キャズム理論とは、新たな製品が世に出た際に、その製品が市場に普及するために超える必要のある溝について説いた理論のことです。具体的にいうと、イノベーター理論におけるイノベーター・アーリーアダプターを「初期市場」、アーリーマジョリティからラガードまでを「メインストリーム市場」とし、これらの間にはキャズムと呼ばれる大きな溝(市場に製品を普及させる際に超えるべき障害)が存在しており、これを乗り超えることが市場を開拓するうえで重要だとする理論をさします。
って何か分かってないのにカタカナ使いたがってる人間みたいですが、ある程度のラインまで認知されないと、なかなか給水スポット自体が増えないんじゃないかと。
今、実際にかなりの数の給水スポットが登録されているそうなので、実際にはとっくに超えているのかもしれませんが、私的には今回挙げたようにまだまだ「ペットボトルの問題って深刻だし、これからは地球に優しいライフスタイルでいきたいんだ。」という環境への問題意識だけではスタイルを取り入れるにはまだまだ使い勝手が不便で悩ましいな、と。
もちろん環境問題やエコって大切なんですが、どれだけ高尚な目的であっても、やっぱりそれだけだと意識が高くなってる時期は良いですが、落ち着いてしまうと止めてしまうと思うんです。
マイボトルだけでなく、一時期流行ったマイ箸なんかもそうですよね。
でも、例えば前回ご紹介した傘のシェアリングサービスである「アイカサ」みたいに、環境問題だエコだ以前に、普通に「いや、これ傘のことで悩まなくて良いし、いざとなったら駅で借りれるから、登録しとこうかな」となって使うまでに至らないと思うんです。
ちなみに「アイカサ」も都内だとJR(山手線全駅)や私鉄の駅であればかなりの割合で改札近くにスポットが複数箇所あったりするので(あとは上野の国立博物館みたいな美術館、博物館など)便利ではあるものの、やはり一度東京から離れると一気にスポットが0になるので、使える地域が限られてはしまうのですが、少なくとも都内であれば登録しておくと便利だとは感じてます。
なので、この「mymizu」も、
「いや、給水スポット便利だよね。これならペットボトルなんて買わずにマイボトル持ち歩いて給水するよ。」とまではいかなくても「でもとりあえず意外と使えるから、ボトルは持ち歩きながらも給水スポット活用しようかな」と思えるくらいには普及して欲しいな、と願っています。
と、何か思い切りディスってしまっているようで申し訳ないのですが、繰り返します。
私、馬鹿にしたい、叩きたい訳では無くて、前半でも触れたように、これ、普及すれば便利だし、良い取り組みだし、面白いな、と思っているので、そういう意味ではとても応援しています。
なので、引き続き、どこかで初給水を達成できる日が来ることを楽しみにしつつ、スマホにはmymizuアプリを、そしてマイボトルを持ち歩きたいと思います。