前回書いたこちらの文章が思っていた以上にお読みいただけているようで嬉しいです。
実際に、最近国内でもChromebookに対応したクラウドゲームサービス「GeForce NOW」を試してみると、普及価格帯スタンダード(現在の国内での実売3万円前後)のCeleron CPUを載せたChromebookでも、ある程度安定したネット回線があれば、最近のかなりのハードスペックを要求するPCゲーム(一部コンシューマー機でも販売)でも普通に動いてしまうんですね。もちろん液晶の質などによって「素晴らしいグラフィックガー」みたいな世界とは少し距離があるかもしれませんが、それでも動く、というのは一つの驚きです。
国内でもChromebookでGeForce NOWが使えるようになった、というので、早速CeleronのAcer Chromebook 712で試してみました。ゲームはKingdom Come Deliverance。スタート直後の移動画面ですが、通信環境良ければ普通に動きますね。 #かぶろぐ pic.twitter.com/w0pWpStTky
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) February 20, 2021
と同時に、これは何か新しい機能が対応されたりするたびに言われる「Chromebookは低スペックで安くてもサクサク動くシンプルさが魅力なのに本末転倒感・迷走している」といった貴重なご意見とも相性は悪くないと思うのです。
だって、低スペック機でも動いてしまうわけですし、Chromebook本体にPCゲームをインストールして本体パワーで力押しする訳ではなく、基本的にはクラウドで処理の大半を行うので、そうした方がイメージしているChromebookの本来の姿とも近いものがあります。なので「それならWindows PC買ったほうが良くね?w」とも違うんです。
ChromebookでAndroidゲームもありだけど、むしろ対応してるならPCゲームのほうが快適かも。
ちょっとこのかぶろぐでもコンスタントに整理できるようなものを作りたいなぁ、と思いながら後回しになっていることがあります。それが、
各Chromebook毎のAndroidアプリ(とゲーム)の対応状況と相性一覧(リスト)
について、です。どういうことか、というと、現在ChromebookはAndroidアプリ対応を謳っていますが、現実的には、大きく
- 動くし、それなりに使えるもの
- 動くけれど、一部動作が不安定なもの、機能が制限されているもの
- インストールは出来るけど、実際には使い物にならないもの
- インストールすら出来ないもの
といったものに分かれます。更に、これらはアプリ毎だけでなく、Chromebookのモデルによって変わってきます。あるChromebookでは使えるけど、別のChromebookではインストールすら出来ない、という場合も多々あるんですね。
で、結構ネットを眺めていても多いのかな、と感じるのが、最近のLenovo IdeaPad Duet Chromebookの人気からも見えるように、Androidタブレットの代わり的な使い方です。そこに合わせて、Androidで遊んでいたゲームをプレイしたい、という方も見かけます。ただ、これが結構手強い。
昨日からサービス開始のゲーム、NieR Reincarnation、Chromebook(712)で動くか試してみましたが、最初のユーザー規約は表示されるものの、それ以外に何も表示されず、先に進めませんでした。噂の綺麗な音楽は音飛びもなく流れてるんだけどね。残念。まぁスペック的に厳しそうだけど。 #かぶろぐ pic.twitter.com/jotHSMTimi
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) February 19, 2021
とりあえずHP Chromebook x360 12b(Pentium N5030)で原神は動きました。が、
・DL中に何度もフリーズ。再起動すれば途中から復活。最終的に7~8回再起動
・アプリ起動後、データロード準備に1~2分、その後の待ち時間に1分半程度かかる
・最低画質で動きがカクカク。体感的には30FPS以下 pic.twitter.com/L0u3OnQaie
— こまめブログ💻 (@littlebeansinfo) February 3, 2021
更に、タブレットスタイルでも動くモデルならよいですが、通常のラップトップ(ノートPCタイプ)のモデルの場合、その画面でタッチ操作前提のAndroidゲームをプレイするのはなかなか手ごわいこともあると思います。そこで、今回のGeForce NOWです。
もしこちらが普通に動くのであれば、あとはSteamなどでゲーム自体を購入してしまえば、あとはGeForce NOWの月額料金だけでいつでもPCゲームが出来るんです。
https://cloudgaming.mb.softbank.jp/title/
ただ、最近PS5やXboxなどでも話題のサイバーパンク2077やDEATH STRANDING、お馴染みフォートナイトや、最近売上300万本、同時接続48万人を記録して話題になった北欧神話オープンワールドサバイバル「Valheim」などは既にGeForce NOWに対応しています。
これらが遊べるだけでも、中途半端にスマホゲームで「ガチャ課金売上至上主義、商業主義に嫌悪感」とか感じてるよりも余程安上がりで精神的にも穏やかに、かつ重厚で壮大なゲームを楽しめると思いませんか?
最近私は幾つかスマホゲームもプレイしているのですが、国内で人気のあるのは大半が所謂ガチャ課金ゲーです。ちなみに私はガチャ課金システムは問題がないとは思いませんが、現時点でのビジネスモデルにおいては仕方のないものだと思っています。なぜならゲーム開発には本来非常にお金がかかるものですし、継続して安定したサービスを提供するのであれば、日々多大なコストが発生するからです。
ただ、どうも実際にその世界に足を踏み入れてみると、そう素直なものではないようで、緊急メンテナンスなど何かにつけて出てくる「詫ジェム大量に配れ」乞食、「またガチャかよ。儲け至上主義に嫌悪感」「無課金ユーザーのことを考えてない」「でもどんどん追加コンテンツやシナリオは増やせ(もちろん無料で)」「貧乏人はゲームをするな、というのか」という、
ゲームにお金を払うことに対する嫌悪感
のようなものが見えてしまうんですね。なんとなく「友達価格」といってプロの友人に無料や格安で仕事を頼んだり、何かにつけてお互いに相手にはボランティア(無償奉仕)を尊ぶ(求める)ような、ゲーム業界に限らない、国内の空気と似ているのかもしれません。
プレーヤー誰もがお金を払わないのであれば、開発をしている人たちにお金が回らないわけで、そこにブラックな環境が生まれます。要は「お前ら、俺は貧乏で金ないんだから、タダで働いてゲーム作って楽しませろ。」と言ってるようなものです。
もちろんすべてのユーザーがこういう意見というわけではないと思いますが、ゲームの世界自体が最近はスマホゲームを中心に、何となくこうした流れに向かってしまっているのは(結果として一部の重課金者が大量の無課金者を支えるという課金ビジネス前提になりたったゲームシステム)個人的には寂しいなぁ、と思っています。
月2千円前後で最新のゲーミングPCの性能を「必要なときだけ借りる」世の中。
普段無料でゲームをすることに慣れている方にとっては、月2千円、という利用料(+ゲーム毎に買い切りの価格)が発生する、というのは、まさに前述のように「金のないやつはゲームをするなというのか」と思われるかもしれませんが、長い目で見れば決して無駄にはならないと思うんです。
最近のコンシューマー機は安くなりましたし(PS5もXboxも最新モデルは入手は難しいですが、価格自体はスマホと比べればかなり安いですよね)、それらを買ってしまったほうが楽とも言えます。
ただ、買えるようになるまで待つ、お金があったら買う、といっていつまでも買わずにいるのであれば、そして、時には忙しい日々が続き、部屋で置物状態になってしまっているこれらのコンシューマー機や大枚はたいて買ったゲーミングPCが活かしきれていないのであれば、むしろ
必要な月だけ2千円前後の月額料金を払って、最新のゲーミングPCの性能を借りる
というスタイルも今後ありなんじゃないかな、と思っています。それが現行普及価格帯のChromebookでも出来る、ということが個人的には新鮮であり、こうしたクラウドコンピューターの世界が広がっていけば、本当に実用的なレベルで、動画編集や画像編集、その他パワーの要る作業環境を、自分でその都度(数年ごとに)用意するのではなく、必要なときだけ借りて使う、そんな端末フリーな世界もそう遠くないのではないか、と期待しています。
ということで、ちょっとこのかぶろぐでも、これから色々なゲームも遊んでみたいと思います。
DEATH STRANDINGはばっちり動きました😄
コントローラーもいけて、セーブデータの同期も問題なかったです!
— タケイマコト (@pcefancom) February 23, 2021