ここ最近、私自身に耐性がなくなってきたり、閾値が低くなってきたこともあるのかもしれませんが、ネット上のある特定のニュース記事やトレンドワードを目にするのが辛く(精神的に堪えるように)なってきました。
もちろんネットニュースを追うのが生活において必須というわけではないのですが、日々Twitterで情報を発信していたり、仕事や日常で情報収集もある程度必要ではあるので、それなりに自分から情報を取りに行くことになるのですが、当然そうすれば自分の意図しない類の情報も、望んでもいないのに目に飛び込んでくることになります。
実生活はもちろんですが、ネット社会においてもスルー力は大切です。私もネット自体はパソコン通信の頃からなので、何だかんだと間もなく30年近くになりますが、ネット上に日々増えていく情報量は30年前とは比にならなくなってきていますし、そこに広告やPVを稼ぐためだけに刺激的、挑発的な釣りタイトルを使ったり、敢えて炎上を狙うような記事も増えてきて、そこに更にネット民が、放置しておけば良いのに見事に釣られたり、といったこともあって、益々そうした記事ばかりが増えてきています。
で、正直辛いんです。望んでないのに、そうした記事が目に飛び込んでくるのが。勝手に割り込んでくるわけで、「嫌なら見るな。見なければ良い」で済むような簡単な話じゃなくなってるんですね。
まぁある程度は私の加齢(といってもまだ43歳ですが)からくる、心に余裕がなくなってきてしまったこともあるのかもしれませんが、とはいえ気軽に「嫌なら見るな」で済む話でも無くなってきてる気はしています。
そんなこともあり、先程「特定のワードをミュート」する(要は私の前から消し去りたい)方法がないか、とダメ元で調べてみたら、やっぱり同じことを考えている方はいらっしゃるんですね。そんな一つに、Google拡張機能のものがありましたので、今回ご紹介したいと思います。
Chrome拡張機能「CustomBlocker」
今回取り上げるのはChrome拡張機能の「CustomBlocker」です。
決して新しいものではなく、元々私がこの拡張機能を見つけたのも、以下の記事からなので、少なくとも2017年にはあったようです。
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/serial/dekiwazapc/1061942.html
まだ使い始めたばかりで、すべての機能を把握できているわけではないのですが、私が惹かれたのは
もし、ニュースサイトや商品の一覧ページのように、リスト形式でずらりと並んだ項目の中から、条件に当てはまる項目だけを非表示にしたい場合は、同じくChromeの拡張機能「CustomBlocker」がお勧めです。この拡張機能であれば、あらかじめ登録したキーワードが指定の範囲に存在した場合のみ、その見出しを非表示にできますので、例えばタイトルに特定の単語を含むニュースだけを非表示にしたり、製品一覧の中から特定のタグがついているものだけを見えないようにできます。
希望としては、「そのブラウザを使っている限り、その指定したキーワードを含む記事はすべて見えなくしてくれる」のがありがたいのですが、流石にそれは難しいのかな、と。ただ、大体望んでもいないのに目に飛び込んでくることが多いのって、ニュースサイトなんです。
ずらっと並んだ記事一覧の中に、その手の記事も入り込んでくる、というか。それらを予めキーワードとして登録しておくと、当てはまる記事をリストごとゴッソリ消し去ってくれる、というもの。
ということで、とりあえず上記のページからインストールして、設定してみました。私はあまりWebの知識があるわけではないので最初戸惑ったのですが、手探りで試してみたところ、とりあえず当初の目的は達せられたので、そこまでを順を追ってみたいと思います。
とりあえずYahoo!JAPANで試してみます。とりあえずここでは私の趣味嗜好とは関係ないですが、この話のためにちょっと犠牲になってもらいます。
例えば私が、「今年の原巨人にはウンザリだ。巨人の出てくる記事は一切目にもしたくない」と思ったとします。
ここで「+このサイト用のルールを新規作成」を選びます(私の場合は既にその上にYahoo!JAPANで5と表示されているように、キーワードを幾つか登録してあるのですが、今回は別でルールを作成します)
設定するのは画像の赤枠で囲った3箇所です。
まずは一番上の「隠す要素」から。こちらで「XPath」を選択、「候補を表示」を押します。
その後で、左の記事一覧から、隠したい範囲を指定してクリックすると、その下に「外側の要素を選択」という画面が出ます。
この隠したい範囲を指定する際に、記事タイトルのみ、写真も含めたこの記事の部分全体、などをマウスカーソルを合わせてクリックしていくと選択が出来ます。今回であれば、タイトルとか細かい部分ではなく、もう消す時にはこの記事の枠全体を消し去りたいので、この範囲で指定すると、すぐ横に「外側の要素を選択」という画面が出ます。そこの、(今回であれば)51と書かれた構文の部分をクリックすると、それが先程の右上のXPathの部分にコピーされます。これが最初のステップ。
すると、先程の記事一覧の範囲がグレー表示に変わります。この変わった部分が、この後追加する「キーワード」が含まれていた場合にはまるごとゴッソリ隠してくれる範囲になります。
続いて右側の「キーワード」に目にしたくないワードを追加します(今回であれば、「巨人」で追加)。
最後に、先程指定したキーワード(今回であれば「巨人」)が、どの部分に含まれていた場合に、最初にしていた要素(範囲)で隠すかを指定します。今回であれば、記事の見出しで良いので、リンクをクリックすると、横に今まで同様に要素が出てきます。それを選択すると、自動で右の検索範囲のXPathの中にコピーされます。
これで完了です。「保存」してみます。
すると、先程まで「才賀紀左衛門~」と「田原俊彦の長女~」の間にあった、「【江川卓解説】巨人連敗脱出のカギは~」の記事が消えました。もちろん、隠されるのはこの記事だけではなく、このページに今まで表示されていた「巨人」を含む記事が全て隠されているのに気づきます。
なお、今回設定したルールは、状況に応じてCustomBlockerの画面からONとOFFを個別に切り替えたり、追加、編集や、ルール自体の削除も可能です。
世の中には無関心では済まされない大切なことも確かに存在するが、大半の情報はむしろ多くの人にとっては無関心な方が幸せなこともある。
最近は政治や世の中のことに対して無関心であることが問題視されています。それは確かに問題かもしれません。自分たちの未来や生活に関わること、また差別や理不尽な問題など、無関心では済まされないことも勿論あります。
ただ、考えてみると、今世の中で日々溢れかえって、浪費されている情報の大半は、正直どーでも良いことなんですね。無関心であろうと何ら問題はありません。賛成だろうが反対だろうが、良かろうが悪かろうが、関係ありません。むしろその都度激しく反応すること自体が(例えばPV稼ぎが目的で炎上を狙う記事だったり)却って逆効果になることも多いんじゃないかな、と思います。
実際、自分とはまったく縁もゆかりもない、関係もない出来事にいちいち目くじら立ててケシカランだなんだと叩き、時に自殺にまで追い込み、数日後には浪費し尽くしてすっかり忘れて次のネタを探す、というのが、決して健全なことだとは思えないんです。それだったら、むしろ無関心であるほうが幸せなこともあります。
「ネットの世界では自分にとって都合の良い情報しか見ようとしない」ということも問題視されることもあります。都合の良い情報ばかり無意識に探してしまう、ということが、大切な物事を見る目を曇らせてしまうこともある。
でも、今回の話は、そういうことではないと思うんですね。
むしろ、今回消し去る情報に関しては、それに釣られる人や、興味を示す人がいるから、そうした記事が出来ていくわけです。そしてバッシングや炎上を餌に、糧に、益々そうした記事が乱造されていきます。
無視しましょう。見えないほうが、余程心身ともに健康でいられます。
世の中にはたくさんの広告ブロッカー的なアドオンは存在します。確かに鬱陶しくもありますが、悪質なものでない限り、私は広告というのはあって良いものだと思っています。広告があることで継続できているメディアやブログも存在するのですから。それと今回の話は別だと思っています。
ということで、今回のようなツールを使うことで、ネット世界がもう少し心安らぐ、楽しく過ごせる場所になればいいな、と思っています。
スマホにもこうしたツールがあると良いのにね‥。
今回は主にPC版Chrome、もしくはChromebookで使えるChrome拡張機能をご紹介しました。私の場合はほぼPCやChromebookを使うので、こうした機能は非常にありがたいのですが、現実問題としてみると、むしろスマホの方がこの辺り深刻かな、と思いました。
例えば私はGoogleニュースアプリ等を普通に使っていますが、今回消し去ったようなキーワードの記事が、興味もないのに時々目に飛び込んできます。アプリによっては特定のワードで「興味がない」を選択できれば表示されなくなる場合もありますが、そういう機能がなかったり、不十分なことも多いです。
また、今回のChrome拡張機能も、スマホ版のChromeでは使うことが出来ません。
私が冒頭で触れたようなTwitterでは、幾らミュートワードに設定したり、検索時に表示されないように設定しても、トレンド画面には大きなお世話にもしっかりそうした話題を写真入りで表示してきたりします。私としては広告以上に、もしこうした部分を自由にミュート出来る機能があったら、月額有料サブスクリプションでも登録したいくらいです(要らない機能を増やされるより)。
今はスマホで情報をに触れる人が多いと思いますが、こういう部分、もう少し簡単に、自由にコントロールできるようになれば良いのにな、と思っています。