[かぶ] Lenovoの新作Chromebook、IdeaPad Flex 360とSlim 360と現行のSlim 350iの違いについて見ていきます。

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[かぶ] Lenovoの新作Chromebook、IdeaPad Flex 360とSlim 360と現行のSlim 350iの違いについて見ていきます。

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前回、レノボ・ジャパンが国内向けにThinkPad C13 Yoga Chromebookの販売を開始したことに触れましたが、それ以外にも2つのモデルの販売を開始しています。それが、11.6″ HD IPS液晶搭載のコンバーチブルモデル、IdeaPad Flex 360 Chromebookと、14″ HD TN/FHD IPS液晶搭載のクラムシェルモデル、IdeaPad Slim 360 Chromebookです。

IdeaPad Slimシリーズというと、最近大幅に値下げされたり、大幅ポイント還元の対象となったことで闇雲にオススメされることも多いSlim 350i Chromebookがありますが、

こちらは11.6″ HD TN液晶搭載のモデルということで、普段からLenovo製品に慣れ親しんでいる方でも無ければますます分かりにくくなっていますが、今回少しだけまとめてみようと思います。

まずはこの3つのモデルを表にまとめます。

IdeaPad Slim350i IdeaPad Flex 360 IdeaPad Slim 360
プロセッサー Intel Celeron N4020 MediaTek MT8183 MediaTek MT8183
Octane 2.0スコア 16,850 9,700 9,700
ディスプレイ 11.6″ 非光沢 タッチ非対応
HD(1366×768) TN液晶
11.6″ 光沢 タッチ対応
HD(1366×768) IPS液晶
14.0″ 非光沢 タッチ非対応
FHD(1920×1080) TN液晶
/ 14.0″ 光沢 タッチ対応
FHD(1920×1080) IPS液晶
タイプ クラムシェル コンバーチブル クラムシェル
RAM / eMMC 4GB / 32GB 4GB / 32GB
4GB / 64GB
4GB / 64GB
インターフェース USB3.0 Type-A x2
USB3.0 Type-C x2
microSDリーダー
USB2.0 Type-A x1
USB2.0 Type-C x1
microSDリーダー
USB2.0 Type-A x1
USB2.0 Type-C x1
microSDリーダー
寸法・質量 286.7 x 205.5 x 18.1mm
1.12kg
285 x 202.7 x 17.45mm
1.2kg
326.6 x 221.8 x 18.6mm
1.4kg
販売価格
(eクーポン適用後)
33,000円(25,190円) 49,280円(34,424円)
52,580円(42,590円)
47,580円(37,664円)
52,580円(42,590円)
自動更新ポリシー 2026年6月 2028年6月 2028年6月

モデル名が非常に似ている、同じシリーズのように見えることから、単純な後継モデルのように一瞬見えてしまうのですが、こうして並べてみるとかなり違うことがわかります。

  • 350iではIntel製プロセッサー(x86)だったのが360ではMediaTek製プロセッサー(ARM)に。
  • Slim 350iは11.5″ HD TN液晶だが、Slim 360は14.0″ FHD TN/IPS液晶。
  • ではSlim 350iの後継が同じ11.6″のFlex 360か、と言われると、クラムシェルとコンバーチブルの違いなど結構違いがある。

まずはプロセッサーについて。

従来の350iではChromebookでも主流となるx86系のIntel Celeron N4020が使われています。これはその下のブラウザーベンチマークとしてお馴染みのOctane 2.0スコアでも17,000弱と現行普及価格帯モデルの中でも決して悪い方ではありません(最近18,000~20,000程度が目安になってきましたが)。

それに対して360では最近のコンパクトタイプのChromebookで非常に多く採用されているARM系のMediaTek MT8183Cが使われています。こちら、ARM系ということでAndroidアプリとの相性がIntel製x86系プロセッサーに比べて良い、と言われていますが、現時点では劇的な相性の違いはそれほど見られません。むしろ省電力性であったり、コア数の多さによる複数タスクの同時処理時のモタツキなどに効果があると思われます。

ただ、その分従来のARM系プロセッサーの例にもれず、やはり単純なパワーではどうしても劣る部分があり、前述のOctane 2.0スコアも350iの17,000弱に比べて9,700程度と半分まではいきませんが、体感差で分かるくらいには性能が抑えめになっています。

また、これは既にこのMediaTek製MT8183C搭載のモデルを使われた方であればご存知のように、インターフェース類が若干少なく、また弱い、という点があります。

350iではUSB3.0がType-A、Cともに2端子ずつありました。また映像出力はType-C側から行いますが、その際には4K(最大 4096×2160ドット、1677万色@60Hz(USB Type-C to DP接続時))までの出力が可能です。

それに対して360ではType-A、CともにUSBは2.0、さらに1端子ずつ、そして映像出力に癖があって、使う外部液晶モニターを選びます。リフレッシュレートが対応していないと、本体の解像度以下の解像度でしか出力できなかったり、最大でもFHD 30Hz程度となっていますので、例えばプレゼンなどで外部モニターやプロジェクター等に出力して使うことを考える場合には注意が必要です。

ただ、液晶パネルについてはタッチ対応であったり、IPS液晶(パネル)が選択肢にあったり、と従来の350iに比べると視認性の面でも改善されていますし、またそうした点ではARM系プロセッサーの強みを活かした動画や電子書籍、アプリ等を楽しむ、といった用途においては向いていると思います。

ということで、簡単に挙げただけでもこれだけの違いが(単純な後継と呼ぶには少々難しい部分で)出ていますので、個人的には名前は似ていても全くの別モデルとして考えたほうが良いかな、と思っています。むしろ、比較対象としてはAcerが昨年発表したSpin 311辺りになってくるかな、と思います(同じMediaTek製MT8183Cですし、基本的なハードウェア構成が非常に似ているため)。

2020年10月、日本エイサーは国内個人向けChromebook市場に5モデルを展開しました。その内の1つが今回紹介する11.6インチIPS液晶搭載、約1.05kgと軽量のコンバーチブルタイプのモデルであるSpin 311(CP311-3Hシリーズ)です。希少なARM系プロセッサーを搭載しAndroidアプリとも相性が良いと思われるこのモデルの魅力と特長をご紹介します。

また、Slim 360に関しては、現状でMT8183Cを搭載した14.0″ FHD TN/IPS液晶を搭載したモデルが他に存在しないことを考えると、選択肢としては面白いのではないか、と思っています。

とここまで書いてきて、Slim 360辺りは性格、方向性を考えると、むしろIntel製プロセッサーを搭載したほうが良かったのではないか、という気もしているのですが、ここ最近発表されているChromebookを眺めてみると、ハイスペックモデルは確かにIntel製Core iプロセッサー等を載せたモデルがまだまだ主流ですが、Celeronに関しては実はそこまで多く出ているわけではないな、という気もしています。この辺り、世界的な供給の関係なのか、MediaTekが台頭してきているのかは分かりませんが、そうした中での今年の新作モデルとして、今後の動きに注目しています。

2021年6月11日1:59まで開催中の楽天スーパーSALEにて、現在楽天公式ショップ「スーパーDEAL SHOP」で今回取り上げたLenovo IdeaPad Slim350iがスーパーDEAL 40%ポイントバック対象商品となっています。

価格33,000円のところに、40%(13,200 pt)が還元、更にSPUと買いまわり(最大9倍)が加わりますので、普段から楽天関連のサービスをよく利用されている方には魅力的な還元率となっています。

モデルとしては液晶部分がTNパネルということが若干気になりますが、それ以外に関しては今回取り上げたように基本的なスペックは現行普及価格帯スタンダードモデルに近いものとなっていますので、検討してみても良いのではないでしょうか。