ASUSの新作スマートフォン、ZenFone Go(ZB551KL)のサンプルレビューの8回目、また購入後のレビュー全体としては12回目になります。
ZenFone Go (ZB551KL) | スマートフォン | ASUS 日本
これまでに幾つかの使い方や、スマホ初心者に薦める時に忘れがちなこと、更にアクセサリー類のレビューなど色々書いてきました。
ZenFone Goは税込2万円強で手に入るSIMフリースマートフォンとしては充分に日常使いにおいては特に不満を感じない、それ以上の可能性を見せてくれる端末です。とともに、ここしばらく色々な使い方をしてみて思ったことは、やはりこの端末はシンプルに、(自分の用途に合わせて)必要最低限に削ぎ落とした時に輝く端末ではないか、という気もしています。
そこで今回は、敢えて特殊なことをせず、スタンダードに、また端末代2万円、MVNOと組み合わせて運用するSIMフリーのスマホとしてシンプルに使う場合を考えてみたいと思います。
何でも何となく漠然と出来るスマホも良いけれど、スッキリ素直なスマホも時には気持ち良い。
スマホって何でも入れられて、自分好みにカスタマイズも出来るような気がしてしまいます。結果として次から次へと求めてしまい、求めれば求めるほどハイスペックが必要になる。そんな繰り返しだったりもします。私もiPhoneを使い続ける中で、しばらくそういう状態が続いていました(今も大して変わりませんが)
そんな中で出会ったのがMVNOと、SIMフリースマホZenFone 5でした。18年SoftBankひとすじ、iPhoneのような高価なスマホを2年毎に買い換える。月々のコストは1万円前後。常に色々なアプリを試してみる。それが当たり前だったのですが、ZenFone 5との出会いはとても新鮮でした。
単に月々のコストだけでなく、アプリも何となく入れていたものが多かったことに気付く。
勿論MVNOとZenFone 5との組み合わせは月々のコストも安くはなりますが、それ以上に新鮮だったのが、Androidが思った以上に実用的だったことと、特に使わないけれど「念のため」「あると便利だから」「これも折角だから」といった理由で入れていたアプリの多さでした。それらを一度取り払ってみると、思った以上に軽快で、また自分の用途もスッキリする気持ち良いスマホがありました。
こうした新鮮な気持ちは、けれどまた次々と出る新しいスマホの中で、また次々と出会うAndroid版アプリとの出会いの中で、またiPhoneを使っていた頃と同じような状態に近づいて来てしまいました。
そんな時に、今回のZenFone Goを手にすることになりました。
シンプルな方が、安定もすれば、動作も軽い。自分の思考も整理される。
ということで、先月は色々な使い方を試してみましたが、まだサンプルレビューの期間はありますので、この辺りで一度シンプルに戻ってみようかな、と思いました。あまり好きな言葉ではありませんが、断捨離のようなものです。削りつつ、非表示にしつつ、けれど必要な部分は押さえておく。これは改めて自分の最低限必要な用途を見直す必要がありますが、今回はこんな具合になりました。
上は通話SIMを入れている場合の組み合わせです。念のため「電話」アプリを加えていますが、もしデータ通信専用SIMであれば、SMS付きであれば「メール」はそのまま、「電話」を入れ替えることで、ほぼ使い勝手は変わりません。090や080、070といった番号に拘らなければ、このほうがスッキリしています。
変わったのは左下の通話アプリのみ。050の番号が入る「050 Plus」を入れたのが左のパターン。また、もしMicrosoftのOffice 365 Solo等を契約しているのであれば、毎月60分まで固定電話や携帯電話への通話が無料になるSkypeを使う、という方法もあります(右)
050 Plusは以前はかなり音質も悪い印象がありましたが、ここ最近それ程高速ではないと言われているOCNモバイルONEでも夕方などの一部の時間帯を除きかなり安定した通話が出来ることに気付きました。メインの番号をmnpしてからは専らこればかり使っています。MVNOとしてOCNモバイルONEを契約していると、支払いをまとめることで月の使用料が半額(データ通信専用SIMの場合)、もしくは無料(音声SIM契約の場合)になります。
スマートフォンからおトクに話せるIP電話アプリ「050 plus」 | NTTコミュニケーションズ個人のお客さま向けサイト
Office 365 SoloはOfficeが2台まで使えることに加え、クラウドのOneDriveが1TBになりますし、Skypeが月60分無料になります。これはかなり便利です。
あとは私にとっては「Googleハングアウト」と「Gmail(Inbox)」がほぼメインで必須ですので、これだけあればほぼ充分です。こうなると安定しますし、何より用途がハッキリしているので動作も軽く、スッキリします。
ASUSのスマホはテーマも気軽に変えられるので、その時の気分に合わせて。
テーマも気分を変えて無料の中から「Squirrel Adventure」を今回は選んでみました。
何か機能が欲しい時はそのまま加えても良いけれど、例えばこんな方法も。
先ほどの画像でTwitterが入っていましたが、その時によって欠かせないアプリというのは人それぞれにあると思います。また、折角だから入れてみたい、というものもあるでしょう。それらを欲張らず入れる分にはZenFone Goは至って快適に動きます。
ただ、例えばKindleなどであれば、意外とその部分だけタブレットに任せてしまう、というのも一つの手かな、と思っています。
先ほど書いた文章ですが、例えばKindleや映画などであれば、何もZenFone Goに無理矢理入れなくても、いっそFireタブレットなどを加えてしまう、というのも一つの手です。用途を分けてしまえば、身軽に出かけたい時はタブレットを持ち歩かなければ良いだけですし、普段もZenFone Go自体のバッテリーの消耗を抑えられます。
2台持ちってそれだけでマニアや物好き、ちょっと特殊な印象もまだまだあることは確かですが、スマホとタブレットで用途を明確に分けることで、ついつい常にスマホを触ってしまう、ということも防げます。
Fireタブレットはプライム会員であれば購入時にクーポンコード「PRIMEFIRE」を入力することで4,000円OFFになるので、かなりコストも抑えられますし、Amazon関連のサービスに絞る限り非常に快適な使い勝手を得られます。私の常用タブレットです。
金額と性能が上がればそれだけ欲張りたくなる。少しシンプルに戻りたい方にはうってつけです。
まだこの形にして数日ですが、至って快適です。そして、電池の持ちも良い。まぁ私の場合はスマホ2台持ちをしてしまっているのであまりこの感想に説得力はありませんが、こうしたシンプルな構成って、もう少し価格が上がると途端に出来なくなってしまうのです。
何故なら、折角それなりにお金を出したのだから、常用、メインスマホとして色々なことをやりたい、と思ってしまうからです。本当は価格が上がろうが性能が上がろうが用途が変わらないことが理想なのですが、意外とそれが難しい。まだまだ無駄が多く出てしまいます。
そうした中で改めてシンプルな構成にしてみると、これがまた気持ち良い。ZenFone Goってこういう使い方にとても向いています。適度にスマホの能力的にも余裕を(無駄にならない程度に)残してあるような使い方。シンプルと可能性のさじ加減が丁度良い按配。
音声SIMでなくても、データ通信専用SIMで充分に実用的になる。それは今までも何度も触れていますが、そんな真新しさも何も無さそうな構成で意識せずに使えるようになると、もっとシンプルに気軽に付き合えるのかなぁ、とふと思ってしまいました。
スマホに限らず、自分の趣味になってしまった時点でたどり着けない場所。そんなことを改めて思います。