[日用品] カナル型だけど気分的にはオープンイヤー。リアルタイム翻訳機能の“夢”を載せたワイヤレスイヤフォン、Google Pixel Budsレビュー。

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[日用品] カナル型だけど気分的にはオープンイヤー。リアルタイム翻訳機能の“夢”を載せたワイヤレスイヤフォン、Google Pixel Budsレビュー。

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日本国内では未発売ながら、先日瞬間的に予約受付画面が現われた(現在再びウェイトリスト登録画面)Googleのワイヤレスイヤホン、Pixel Buds

発表当初から気になっていた私は、北米市場での発売後にeBayで購入し、2ヶ月弱使用しています。

そこで今回は、この製品の特長を中心に、使い勝手や気がついた点をまとめてみたいと思います。

Google Pixel Buds

細かい仕様などについては今回は触れません。気になる方はGoogleのサイトに詳細がありますので、そちらをご確認頂ければ、と思います。

結論から先に触れると、

音も悪くはないし、全体的に悪くはないんだよ・・悪くはないんだけど・・ね。
だから、Pixelスマホ持ってるなら、とりあえず買っとこう。
ただ、Pixelスマホに魅力を感じない人であれば、無理して買わなくても良いよ。

というところです。この結論を物語るように、私は冒頭で「2ヶ月弱使用しています。」と書いていますが、実際には、購入直後は物珍しさと新鮮さ、嬉しさから使っていたものの、その後1ヶ月程使わない期間がありました。最近になって(話題になったこともあって)折角持っているのだからレビューがてら改めて使ってみるか、と考えて使用を再開した、というような状態です。

つまり、自分の中でPixel補正がかかるのであれば、それなりに満足は出来ますし、面白いイヤホンだとは思います。使っている内に気付く魅力もある。ただ、ワイヤレスイヤホンの世界は日進月歩です。どんどん良い商品が出てきていて、2万円前後だとかなり良いイヤホン(4万円前後とも良い勝負をするような)もあります。なので、

Androidスマホを使っている人の決定版

みたいな話にはなりません。この辺り、このモデルの特長である「パッシブ ノイズ リダクションと空気孔」「アダプティブサウンド」「リアルタイム翻訳機能」について触れながら見ていきます。

フィット感とパッシブ ノイズ リダクションと空気孔

Pixel Budsにはノイズキャンセリング機能は付いていません。更に言えば、カナル型ながら、パッシブノイズキャンセリングでもありません。というのも、周囲の音が聞こえやすいように空気孔が付いているからです。レビューによってはこの空気孔のおかげで「耳の周りを密閉しないので気圧が変わらず、長時間快適」で「意図的に周囲の音を少し取り込むので音の広がりが生まれる」と表現しているところもあります。

Pixel Budsを着けて正面から撮ったところ。イヤホン自体はそれほど目立ちません。

横から見たところ。フィット感は「耳の穴と形が合えば」なかなか良好です。

イヤーチップはS、M、Lの3種類が付いています。私は普段他のイヤホンでもLを使うことが多いので、Lに付け替えました。ただ、右耳のフィット感は良好なのですが、左耳がチップが小さいのか私の耳の穴が大きいのか収まりが悪く、フィットしませんでした。そこで、最近話題のイヤーピース「AZLA SednaEarfit XELASTEC」を購入しまして、付け替えて使っています。

これ、Twitterで当初「これに換えると充電出来ない(充電ケースに入らない)」と書いてしまったのですが、一応一番大きいLサイズでも少し押し込めば入りますし、充電も出来ました(ただ、取り出す時に若干変形している)。

で、このSednaEarfit XELASTECにして10日程使っています。フィット感も音も悪くはありません。そして、空気孔のおかげか確かにカナル型で密閉した感じの遮音感も軽減されています。それくらい、外の音も聞こえます。イヤーピースは耳にしっかりフィットしているのに、外の音はあまり違和感なく聞こえてくる。なので、恐らくこれが空気孔の効果なのだと思います。

長々と書いた割に分かりづらくて申し訳ないのですが、(イヤホン的にアクティブノイズキャンセリング機能は付いてないだけでなく)空気孔があるのでカナル型ながらイヤーピースを耳に密着させても遮音性(パッシブノイズキャンセリング)も軽減され、外の音がそこそこ普通に聞こえる、という感じです。

良く言えば、

カナル型だけど、オープンイヤー型のように「完全に耳を塞がずに外の音も取り入れながら開放的に聴ける(けれど音漏れはカナル型なのでしにくい)」

という感じですね。私のようにオープンイヤー型がそもそも耳の形的に合わない(安定しない)けれど、遮音性は要らないから開放的に聴きたい、という人には良いのではないか、と思います。最近のカナル型ノイズキャンセリングイヤホンの逆をいく発想です。ここが好みは分かれるかな、と思いました。

周囲の音に基づいて「音量を最適化」する、アダプティブサウンド。

さて。カナル型なのに、外音も取り込み、音に広がり(私はあまり広がりは感じませんでしたが)を持たせる、となると、気になるのが周囲のノイズによっては音楽が聴きにくくなる、という点です。

カナル型ながら遮音性は控えめなので、例えば静かな郊外から、突然車道の横に入ったときに音楽が聴きにくくなる、ということが起きやすくなります。それを解消するのがアダプティブサウンド機能です。要は、

外のノイズの音量を検知して、周囲の騒がしさに合わせて自動でイヤホンの音量を上げ下げしてくれる

ということです。

これ、結構効果が分かりにくかったのです。私、普段イヤホンを耳にしたまま外を歩くことがほとんどないのですが、ちょっと意識して使ってみました。で、最初はよく分かりませんでした。というのも、元々遮音性も高めのカナル型ばかり使っているので、「カナル型だけど外音結構聞こえる」Pixel Budsの感覚ってあまり経験ないんです。ただ、オープンイヤー型を愛用している方だと、この辺り悩みなのかな、と思いました。

で、ここ10日程意識して使いながら、自宅と駅との往復で「途中で変化があるか」意識しながら聴いてみると、確かに結構うるさい車道の横を歩いていても、比較的静かな家のそばを歩いていても、一応音楽がそれなりに聞こえてくるんですね。あ、確かにボリューム少し上がったかも、というような感じです。

ということで、この機能、外音に合わせてノイズをキャンセルするのではなく、外音に合わせて自動でボリュームを上げ下げしてくれる機能です。

カナル型を愛用していると普段意外と悩ましいのが、遮音性が高いので、後ろからくる自転車の音など外音に気付きにくい、という点があります。それに比べると、このPixel Budsはカナル型ながら外音を普段から取り込みつつ、騒音レベルに応じてボリュームを上げ下げしてくれるので、そうした心配な少ないのかな、と。

ただ、他社のノイズキャンセリングイヤホンでも似たような機能あるんですよね。例えば状況や場所に応じてノイズキャンセリングの強弱を調整したり、外音を取り込んだりする機能なのですが。

Pixel Budsの場合はボリュームの上げ下げを自動ですることで調整する(アダプティブ)機能、と考えて問題ないかな、と思います。

スマートフォンのGoogle翻訳アプリをより使いやすくする「リアルタイム翻訳機能」

恐らくPixel Budsに興味を持たれている多くの方が期待されていると思う「リアルタイム翻訳機能」。

Meet the new Google Pixel Buds

これ、上の動画を見ても、なんか凄い機能のような気がしてワクワクしません?私自身、あまりしっかり調べてなかったので、てっきりPixel Buds単体でリアルタイム翻訳(通訳)をしてくれるものだと思っていました。もしくは、Pixel Budsを通して聞こえてくる言葉をリアルタイムで日本語に翻訳してくれるような・・。

実際には、この機能を使うには、Pixel Budsの他に、「Pixel Budsと接続されたAndroidスマートフォン」が必要で、中には「Googleアプリ」「Google翻訳アプリ」を入れておく必要があります。また会話中は相手に「Pixel Budsと接続されたAndroidスマートフォン」に向けて話しかけてもらう必要があります

要は、こんな感じですね。

How to translate with your earbuds | Google Pixel Buds

今回、Pixel Budsに搭載されたリアルタイム翻訳はこの技術を移植したもので、Pixel Budsのタッチセンサーをタップしたまま話すと、翻訳後の音声がスマートフォンから出力されます。また、相手がスマートフォンのボタンをタップして話した文章も自分の言語に翻訳され、Pixel Budsを通して音声が出力されます。

従来であれば、お互いにGoogle翻訳アプリを入れたスマートフォンを使って話すか、1つのスマートフォンで交互に音声入力をして、それをリアルタイムで翻訳してもらう(一般的な市販のリアルタイム翻訳機と同じ)必要があったのですが、

Pixel Budsがあると、自分はPixel Budsを長押ししながら(Googleアシスタントが起動する)例えば日本語で喋ると、接続されたスマートフォン上のGoogle翻訳アプリが翻訳して(例えば英語で)読み上げてくれます。

相手はPixel Budsと接続されているスマートフォンのGoogle翻訳アプリに(例えば英語で)話しかけると、翻訳して私のPixel Budsに(例えば日本語で)聞こえてくる、という仕組みです。

便利といえば便利です。

ただ、もちろん相手のスマートフォンで読み上げてくれる訳ではないので、相手にGoogle翻訳アプリを起動した状態の自分のスマートフォンを渡すか、もしくはスマートフォンに向けて話しかけてもらう必要があります。で、その間私はPixel Budsを耳にした状態で相手と話をするわけです。手間は減るけど・・どうなんだろう?意外とこのひと手間減ることがハードルを下げるのかな・・。

ちなみにiPhoneと接続した場合には、設定アプリがないので、細かい設定が出来ませんし、リアルタイム翻訳機能も使えませんでした。

“何か新しい未来を見せてくれそう”というPixel的思想に惹かれる人には無条件でお薦めです。

ということで、今回はこのイヤホンの特長を中心に見ていきましたが、まとめると、

ノイズキャンセリングは不要だし、オープンイヤー型の外音も取り込んだ音の広がりをカナル型に求めたい

Pixelスマホを愛用している方には非常にお薦め出来るイヤホンです。Pixelスマホもそうなのですが、“何か新しい未来を見せてくれそう”な魅力があるのは確かです。そして、イヤホンとしても音は悪くありません。ただ、期待しすぎるとちょっと難しい、というだけです。

Pixelシリーズは人によっては非常に期待値が高くなってしまうと思うんですね。AppleのiPhoneとAirPods Proの組み合わせのように、Pixelスマホと合わせるなら、やはりPixel Budsが一番似合うと思うんです。

そして、カナル型なのに外音取り込み感はオープンイヤー型的

だけど、

騒音レベルの高いところでは自動で音量を上げてくれる

といったところは面白いと思います。また、リアルタイム翻訳機能も何となく夢を感じさせてくれませんか?(例え使っているのが接続されたスマートフォン上のGoogle翻訳アプリだとしても)

ということで、褒めているのか良く分かりにくいレビューになってしまいましたが、普段からPixelスマホを愛用している私的にはなかなか気に入っています。やっぱりPixelブランドというのに私は弱い。そして、使ってみれば、これはこれで悪くはない。ただ、

2万円出すと、他にも選択肢は結構あるよ。だから、それらと比べて、この特長に魅力を感じたのであれば、使ってみて欲しい。

そんなイヤホンです。

Google Pixel Buds

フィット感とパッシブ ノイズ リダクションと空気孔

周囲の音に基づいて「音量を最適化」する、アダプティブサウンド。

スマートフォンのGoogle翻訳アプリをより使いやすくする「リアルタイム翻訳機能」

“何か新しい未来を見せてくれそう”というPixel的思想に惹かれる人には無条件でお薦めです。

  • Google Pixel Buds
  • フィット感とパッシブ ノイズ リダクションと空気孔
  • 周囲の音に基づいて「音量を最適化」する、アダプティブサウンド。
  • スマートフォンのGoogle翻訳アプリをより使いやすくする「リアルタイム翻訳機能」
  • “何か新しい未来を見せてくれそう”というPixel的思想に惹かれる人には無条件でお薦めです。