ここ最近、大変ありがたいことにモバイルバッテリーのレビューの依頼を頂けるようになりました。既にレッドオーシャンになっているように見えるモバイルバッテリー市場。店頭で一見しただけでは同じに見えてしまう中で何で他社と違いを出すのか。それをどうユーザーに伝えるのか。
その一つが価格。分かりやすいですね。Amazonなどで度々行われる各社のタイムセール。ただ、これは体力勝負な部分もありますし、何より利益も下がってしまえばメーカー自体の体力を削ることにもなり、結果としてクオリティなど様々な面に影響してきます。
もう一つが私のようなブログで発信している者に提供してレビューを依頼すること。これは一歩間違うとどこも同じような賞賛記事になってしまうということ。また提灯記事だと思われてしまえば必ずしも良い影響ばかりではないかもしれません。ただ、使い勝手や印象を知るという意味では、提供先を選べば非常に有効かな、と思います。
今回、EasyAcc®のジン様からパワーバンク PC4000CBに続いてテスト&レビューの依頼を頂きました。ご提供頂いた商品はEasyAcc®の10,000mAhバッテリー、パワーバンク PC10000CSです。単なる提灯記事にならないよう意識しながら今回もレビューしてみたいと思います。
ここ数ヶ月で手元のモバイルバッテリーが5つになってしまった私にとって、このモバイルバッテリーはどういう魅力を持つのか。前回のPB4000CBと同様に幾つかの点に分けてご紹介します。
EasyAcc® パワーバンク PB10000CS
EasyAcc®の商品は2つめになります。今既に使っているPB4000CBの何よりの魅力は、その薄さとMicroUSBケーブルが一体になっている点でした。嵩張らない、薄い、軽い、持ちやすい。非常に好印象を持っています。
今回も前回と同様、届いてすぐの印象を書かせて頂き、これから使っていく中でコンスタントに使い勝手を(もしほとんど使わなくなってしまうようなことがあった場合はその理由も)ご報告していくという当ブログ「いつも通りの」形を取らせて頂きます。
結論から。複数台スマホ等を持っていて、常に持ち歩きたいのであれば私はこれを選びます。
いや、いきなり提灯か、と思われるかもしれませんが、私にとっては届いて手にとった時点で、これは私にとってはかなり絶妙なポイントを突いてきたな、と思いました。それは、先ほど挙げたPB4000CBで感じた魅力をほぼ失わずに、容量増、複数台充電などを実現してくれているからです。
その分MicroUSBケーブルが一体ではなく、別途ケーブルが必要になりますが、それは一般的なモバイルバッテリーと同様。そこでまずは気に入った点を3点挙げてみたいと思います。
私がこのバッテリーを気に入った3つの理由を挙げてみます。
「iPhone6とほぼ同じサイズで嵩張らない」
「軽くて薄いのに10,000mAh」
「柔らかいフォルムが好印象」
最後は感覚的な部分になりますが、基本的にはPB4000CBと理由は似ています。
理由1:iPhone6とほぼ同じサイズで嵩張らない
今回到着して最初に思ったのが、「お、10,000mAhの割に小さい」ということでした。それは外箱の時点で既に感じました。
実際に大きさは4,000mAhのPB4000CBとほぼ同じです。
厚さは14.8mmということで1.5倍程度はありますが、それでも2センチありません。私自身が普段iPhone 6やZenFone 2 Laserを使っていることもあり、適正サイズがちょうどこのあたりの大きさなんですね。
重ねて持つかどうかは別としても何よりも大きいのが他社で申し訳ないのですが、Omakerのモバイルバッテリーに付属していたお気に入りのポーチにジャストサイズで入るのです。
EasyAcc®のモバイルバッテリーはこの後の理由3でも触れますが、なかなか綺麗なフォルムで持ちやすく、また全体的に白を基調としたデザインなので気に入っているのですが、その分汚れが目立ちやすいという欠点もあります。PB4000CBも素のまま持ち歩いていたら、表面が少し黒くなってしまいました。
今回もコストの関係かポーチ等は付属しません。中身はバッテリーと説明書とMicroUSBケーブル(ケーブルは短く、太め)のみです。この辺りは個人的には惜しいかな、とは思いますが、余計なものは要らない、自分の好きなポーチ等がある、という方にはこの内容物は潔くて良いかもしれません。
軽くて薄いのに10,000mAh
バッテリー容量というのはなかなか難しい問題です。多ければ多いほど良いかと言われれば、その分厚みや重さの増加分と、毎日持ち歩く中で果たしてどの程度の充電をするのかの用途とのバランスが難しくなるからです。
私の手元にある10,000mAh超のモバイルバッテリーはAnker®のAstro E5ですが、これは既に普段から持ち歩いていません。毎日持ち歩くバッテリーに16,000mAhも要らないというのも勿論ありますが、それ以上に、意外と縦に長く厚みのある形が邪魔になるんです。重さもありますし。
今回のPB10000CSは名前の通り10,000mAhです。
10,000mAhあると、2台同時充電などのオプションが付けられるようになってきますが、その分大きさとのバランスが難しくなってきます。
Anker® Astro E5と並べてみたところ。厚みはE5のほうが厚く、縦に長い。長さなど形は好みがあると思いますが、何より感じるのはそのズッシリした重さです。といっても296gに過ぎないのですが、持った時に良く言えば「中身が詰まっているな」、悪く言えば「重い」と感じます。
私の用途としては普段持ち歩く中でもiPhone 6とASUS ZenPad 7.0が充電できれば問題ありません。ZenPadはPower Caseを付けているのですが、あると安心感が違います。
4,000mAhからOmakerのS-X3で5,200mAh。iPhone 6を一回フル充電すると残り目盛りが1つ〜2つくらい(半分以下)になってしまうので、多少不安が残るようになってしまいました。ZenPad 7.0がないのであればそれで充分に足りるのですが。
大容量になってくると高速充電の場合の出力も上がってきます。このモデルで最大2.4A。どんな端末でも2.4Aで充電出来るわけではありませんが、対応している端末であれば高速充電も可能な点は大きいですし、2ポート同時に充電できます。
でいて、厚みが14.8mm、重さも194gです。iPhone 6と同じ大きさということは、手のひらに載せた時の重さの感じ方もスマホに近いものになります。形と重さの関係って結構あるんだな、と感じました。
理由3:柔らかいフォルムが好印象
ここは好みの問題ですが、私にとってはこのデザイン、雰囲気、とても好きです。白も艶消しなのが気に入っています。
今回レビューを依頼された時に、提供いただいた画像を妻に見せたのですが、見るなり一言。「あ、すごく良いね、かわいい。」と言ってくれました。
かわいいの定義は難しいですが、私もスッキリしていてこれはなかなか良いなぁ、と思いました。私の写真だと分かりにくいですが、白とライトグレーの組み合わせです。
モバイルバッテリー自体が他社も含めて大抵白か黒ということを考えると特段違いがあるようには見えないのですが、大きさや形、色の組み合わせで印象がだいぶ変わることを改めて感じました。
気になるとしたら、艶消しなことで先程も触れたように汚れが若干目立ちやすいんです。これはこれから使っていく中でどうなるか改めてレビューしてみたいと思います。
私が気になった一つのこと。
容量と大きさ、重さ、薄さとのバランスが良く、私にとっては普段使いはこれ一台で充分にいけそうな魅力を持った今回のPB10000CS。勿論使っていく内に色々気になる点は出てくるかもしれません。そこで今回も最後に気になった点を挙げてみたいと思います。
気になる点:LEDインジケーターが場所によっては見づらいかも。
バッテリー残量を示すLEDインジケーター。このフォルムに合わせてか、柔らかいライトブルーで点灯してくれます。
こうして撮影してみるとそれなりに見えるのですが、日差しの強いところ、照明の明るいところで見ると、一瞬では判別しづらい時があります。室内で使う分にはそれ程問題はないかな、とも思いますし、個人差もありますが、優しいLEDの点灯は個人的には好みではあるものの少し頼りなさはあるかな、と思います。
非常に好印象。あとは重さとデザイン、用途が自分に合うかどうか。
モバイルバッテリーは正直難しいです。機能が単純(充電すること)なので、正直なところ「縁」と「好み」による部分が大きいのです。
例えばこのPB10000CSを私は今回たまたま「縁」があって提供して頂きました。そのことで知ることが出来、試してみることで気に入る、気に入らない、が分かります。
けれど、例えばAmazonで眺めていても、「こんな商品もチェックしています」などを見てしまうと似たようなモデルが色々出てきて、また迷ってしまうのです。
その中で何を選ぶかは、「好み」です。選択肢が多いことは恵まれたことでもありますが、余計な情報も入ってきてしまって決断が難しくなります。
正直に書けば、同じEasyAccの商品でもこのPB10000CSの競合商品があるんですよ。PB10000CFです。今見つけた。
違いはこちらが色がブラックとオレンジの組み合わせであることと、LEDフラッシュライトが付いていること、重さが若干重い(CSの194gに対して226g)ことくらいです。大きさは同じ。価格は時期によって違いますが、こちらのほうが若干安い。
ただ、今もしどちらかを選ぶとしたら、個人的にはCSになるんです。人間って合理的な判断が常に出来るとは限りません。全く別の要因が時として大きな影響を及ぼすことがあるんですね。
ということで、これから使いながら、また使い勝手や印象をその都度ご報告していきたいと思います。今、ワクワクしながらバッテリー自体を充電中です。