今年は歌舞伎に文楽、能狂言と伝統芸能にハマっております。ほぼ毎月とりあえず歌舞伎座、国立劇場、国立能楽堂等で公演予定のあるものは夫婦でチェックしております。国立劇場、国立能楽堂に関しては既にあぜくら会にも入会済みです。
私が宝塚に未だ興味を持てずにいるのと同じで、歌舞伎や文楽に興味を持てずにいる方には無理に薦めたいとは思いません。でももし少しでも何かしら興味を持ったのであれば、寝ても問題ないから是非一度見にいってみて欲しいと思います。それくらい面白い。いや、ホント素晴らしい。
で、今月12月といえばお馴染み「忠臣蔵」です。今年は国立劇場開場50周年ということもあって、歌舞伎に関しては10月から3ヶ月に渡って「通し狂言 仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」を三部に分けて公演しています。先月はチケットが取れなかったのですが、今月は取れたので行く予定です。
と同時に、歌舞伎以上にハードルが高いと思われるのが文楽(個人的には能狂言が精神的なハードルとしては更に上に位置する)です。
文楽の魅力がしっかり分かるなどと言うつもりはありませんが、これがまた良いのです。もう何が良いかなんて自分でも未だ説明は出来ませんが、とりあえず個人的にはもし興味を持たれたらとりあえず三浦しをんさんのこの本を薦めたい。
文庫なので600円ちょっとで「ちょっと文楽面白そうかも」と思えるのだから素晴らしい。とりあえずAmazonで即注文をお薦めします。
はい、脱線。
で、忠臣蔵です。本日は国立劇場の12月文楽公演『通し狂言 仮名手本忠臣蔵』に夫婦で行ってきました。国立劇場と国立能楽堂の中の食堂はカレーライスが地味に美味しいのでお薦めです。って一向に話が進まないな。
再び忠臣蔵。私にとっては12月になると半日かけてダラダラとTVで毎年のようにやっていたような記憶があるのだけれど、今もそうなのでしょうか。そうしたこともあって、あまり興味はありませんでした。
だって、あれ子供心には完全な逆恨みじゃないですか。吉良さん可哀想ですよ、あれ。元々浅野の殿様が斬りつけたのが悪いのに、何であれを持てはやすのか分からない、と変な反抗心を持ってそれ以上興味を持とうとしなかったのですが。
実際にこうして作品としての忠臣蔵(今回は「仮名手本忠臣蔵」)を通しで見てみると、人間ドラマとして非常に興味深いのです。史実として考えちゃダメです。色々な歴史考証があって、様々な説もあって、歴史好きは楽しめるけれど、ちょっと方向としてはズレるので。
登場するそれぞれの人物がそれぞれの想いを持って行動した結果が複雑に絡んで、あのドラマになるんです。その1人1人の弱さであったり、誠実さ故の判断だったり、そうしたものが、実際に身近に感じられたりして、そこに鎌倉時代(舞台設定は江戸時代に出来ないので鎌倉にしている)の人々がいきいきと描かれている。
うん、分からないね。全く興味持てないと思います。こんな文章じゃ。
実際通しで見ると10時間近い訳で正直疲れます。腰も辛いし、足は浮腫むし、実際帰国直後の連日の用事の疲れと重なって、少々体調崩しました。
でもね、忠臣蔵。なんとなく子どもの頃TVで見ただけのおぼろげな印象だけでその後知識や情報がアップデートされていない私たちのような人にこそ薦めたい名作だと思います。
うわ、DVD BOXなんてあるのか・・ちょっと欲しいけれど、でもこの作品は映像で見るよりもやっぱり直接見た方が面白いと思います。